アンダーグラウンドの世界に身を投じた青年トウタ、高校生となり戦闘集団のリーダとなったヒツジコ、地下住民への攻撃を繰り返す鴉使のレニ。猛暑と暴動で沸騰する東京を舞台に、三者それぞれ物語が展開していく。
ヒツジコの、舞踏で人々の欲求を爆発させるという異才がユニークだ。
著者に特徴的なしつこいほどの細部にわたる都市と、そこに息づく人々、動物たちの現実離れした描写は、本作品にも見られる。ストーリーはあってなきようなものなので、マニアックな音楽にも似た古川日出男節が合う合わないで、本作品の評価は変わるだろうな。
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サウンドトラック 下 (集英社文庫) 文庫 – 2006/9/20
古川 日出男
(著)
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近未来東京の少年・少女たち。衝撃の巨編!
「だって、あたしはこのリフジンな世の中を本当に愛しているもの」2009年、ガールズの力が東京を変える。破壊者として、解放者として、救済者として生き残る少年・少女たち。近未来東京の物語。(解説/柴田元幸)
「だって、あたしはこのリフジンな世の中を本当に愛しているもの」2009年、ガールズの力が東京を変える。破壊者として、解放者として、救済者として生き残る少年・少女たち。近未来東京の物語。(解説/柴田元幸)
- 本の長さ360ページ
- 言語日本語
- 出版社集英社
- 発売日2006/9/20
- ISBN-104087460789
- ISBN-13978-4087460780
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登録情報
- 出版社 : 集英社 (2006/9/20)
- 発売日 : 2006/9/20
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 360ページ
- ISBN-10 : 4087460789
- ISBN-13 : 978-4087460780
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,067,092位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2018年7月23日に日本でレビュー済み
下巻に入り物語のカオス化がますますヒートアップ。結局東京が破滅に向かうラストまでノンストップで暴走した感で、目眩を覚えるほどの圧倒的なパワーは評価せざるを得ない。トウタとヒツジコそれぞれの物語が交わる事はなく、混沌は混沌のままだけど、2人の呪詛は確実に東京を滅びに向かわせたのだ。個人的に面白かったのは、ヒツジコのダンスが世界を滅ぼす力を持つ、という設定。日本でも体育の授業で必修化され、若者の必須スキルとなりつつあるが、基本的にダンスの良い面にしかスポットが当たっていない。が、歌と同じように悪用すれば人を呪い殺すような負のパワーも秘めている事を思い知らされた。東京の地名が頻出し、地元の人には興深いだろうと思うが、亜熱帯化して滅んでいく未来は決して絵空事でなく、リアリティがある。ただ、亜熱帯化で滅ぶのがリアル過ぎて、ダンスなんか関係ないじゃん、と取られてしまうのは少し残念だった。
2009年7月20日に日本でレビュー済み
古川日出男は最近のお気に入り。あまり作品は多くないけど(そんなことないか、最近はかなり出てる)、すべて面白い。アラビアの夜の種族もアビシニアン、13、ベルカ。すべて独自の世界を築いている。そしてあのリズム感。魔術的な文章。
この作品も、ぶっとんでる。舞台になった神楽坂は大学も近くだったし、バイトもしてたので、街の情景がそのまま目に浮かんだ。あの街は大好きで、今でもたまに行くが(大学のある街にはほとんど行かないのに)、あの街が戦場になるなんて。
解説で柴田元幸が、村上春樹とスティーブ・エリクソンの名前を出していた。村上はそんなに好きではないけど、エリクソンの幻視は自分に合ってる。古川もそうだ。彼のイマジネーションには、どこかデジャビュを感じてしまう。オリジナリティがないのではなく、自分の思想に近いものがあるからだろう。
でも、この作品は、ニール・スティーブンスンの『ダイヤモンド・エイジ』を思い起こさせた。彼もすごく好きな作家の一人だ。でも古川の方が過激だが。
この作品も、ぶっとんでる。舞台になった神楽坂は大学も近くだったし、バイトもしてたので、街の情景がそのまま目に浮かんだ。あの街は大好きで、今でもたまに行くが(大学のある街にはほとんど行かないのに)、あの街が戦場になるなんて。
解説で柴田元幸が、村上春樹とスティーブ・エリクソンの名前を出していた。村上はそんなに好きではないけど、エリクソンの幻視は自分に合ってる。古川もそうだ。彼のイマジネーションには、どこかデジャビュを感じてしまう。オリジナリティがないのではなく、自分の思想に近いものがあるからだろう。
でも、この作品は、ニール・スティーブンスンの『ダイヤモンド・エイジ』を思い起こさせた。彼もすごく好きな作家の一人だ。でも古川の方が過激だが。
2010年4月23日に日本でレビュー済み
ヒートアイランド現象による熱帯化、そしてそれによるスコールと異常な街に変貌していく東京。そんな街に戻ってきた2人が対峙するものとは…。
混沌とした世界の中で何と出会い、何と対峙をしていくのでしょう。
「俺たちは歴史の頭陀袋だ」
混沌とした世界の中で何と出会い、何と対峙をしていくのでしょう。
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