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文豪の探偵小説 (集英社文庫) 文庫 – 2006/11/17

3.7 5つ星のうち3.7 14個の評価

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文豪が遺したミステリーの名作集。
谷崎潤一郎、森鴎外、芥川龍之介、太宰治、三島由紀夫…文学史を彩る文豪たちには、ミステリー・タッチの作品も数多い。今でも新鮮な作品を、ミステリーの達人、山前譲が厳選。(解説/山前 譲)
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登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ 集英社 (2006/11/17)
  • 発売日 ‏ : ‎ 2006/11/17
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 文庫 ‏ : ‎ 272ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4087460991
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4087460995
  • カスタマーレビュー:
    3.7 5つ星のうち3.7 14個の評価

著者について

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山前 譲
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上位レビュー、対象国: 日本

2008年1月1日に日本でレビュー済み
探偵小説=ミステリーではないと思うが、タイトルは「探偵小説」。でも中身はミステリーです。日本ではミステリーの定義が広く、SFからホラーまで含まれます。本作品集も探偵小説というより、ミステリー集です。
ただ、内容はそれなりに楽しめました。芥川龍之介や川端康成の作品には緊張感がありましたし、谷崎潤一郎もラストはぐっときました。恥ずかしい話、高瀬舟を本作で初めて読んで、そのテーマの普遍性に感動というより感心してしまいました。さすが鴎外。伊達に医者でありません。
逆に楽しめない作品もありました。なんというか、試しに読んでみる、期待しないで読んでみる作品です。
8人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2009年3月9日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
 文豪とよばれる人たちが書いたミステリー仕立ての短編集です。
 若いころに書かれたものが多く掲載されていました。
 (三島、芥川、川端、志賀、は30歳前後、泉鏡花は22歳)
 そのため、初々しい感じがする短編もあり、面白く読みました。
 どれも謎を追っていく筋立てとなっていますので、
「このあと、どんな種明かしになるのだろう?」とワクワクしながら楽しみました。
 戦前の作品が多いので当時の時代背景や風俗も活写されていて、その点も面白いです。

 私が一番面白かったのは芥川の短編報恩記。
 神父にある晩、大盗賊が鎮魂の「みさ」を依頼しにやってきます。「みさ」の対象の人物は?なぜ大盗賊がその人物の鎮魂を依頼するのか?
 聞き手である神父に登場人物3人がそれぞれに自分の身に起こったこととその心情を吐露することで話が綴られ、最後に収束する様が見事でした。

 それぞれの個性も文章から読みとれて、とても面白い短編集です。
7人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2022年6月3日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
ちょっとどうでしょうかね。
私としては合わなかったのです、興味のある人は面白いかと思います。
2018年11月17日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
①『文豪の探偵小説』と②『文豪のミステリー小説』という二冊を頼んだのに、②しか送られてこなかったので、何度もその旨伝えたところ、やっと送られてきたと思ったら、またしても②が送られてきた。まったく困ったものだ。
2012年1月29日に日本でレビュー済み
探偵小説興味に溢れた文豪達の短編集。

名前は知ってたけど初めて読むことになった文豪の短編もあり、こんな作品があったんだと、驚いたり想像と違うなと思ったりと楽しめました。
2007年4月15日に日本でレビュー済み
タイトルが【文豪の探偵小説】。谷崎潤一郎や三島由紀夫は書いているのかもしれないなぁと思いつつ、川端康成や志賀直哉と「探偵小説」がまったく結びつかない。いったい文豪の書いた「探偵」小説とはどんなものなのかという期待が非常に大きかったのだが、結果から書いてしまうと、ここに収められた作品は、私の期待した「探偵」小説ではなかったのでハズレだった。

本書のカバーの裏には【「謎」は殺人事件にとどまらず、人の心の奥底にこそ存在する…】とあるが、本書に収録された文豪達の短篇を表すのはこの文章だ。このアンソロジーに収録された文豪達の作品は、決して「探偵」小説ではない。「人間の心の闇を描いた」小説だ。

それに相応しいタイトルが付されていれば、なかなかいい企画だと頷いたのだろうと思うが【文豪の探偵小説】。いくら編者が推理小説の解説やアンソロジーの編集を多く手掛ける人物だからといって、このタイトルはないだろう。

期待が大きかっただけに落胆も大きかった。恨みを込めて☆×1としたいところだが、プロバビリティーの犯罪を扱った谷崎潤一郎の作品、澄み切ったようなドロドロしたような異様な世界を描いた川端康成の作品、いずれも作品自体は楽しめたので☆×2。

くどいようだけど、やっぱりこのタイトルはないよなぁ…。
8人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2008年6月25日に日本でレビュー済み
 「文豪」による探偵小説を集めたアンソロジー。
 谷崎潤一郎「途上」、佐藤春夫「オカアサン」、泉鏡花「外科室」、三島由紀夫「復讐」、芥川龍之介「報恩記」、川端康成「死体紹介人」、太宰治「犯人」、志賀直哉「氾の犯罪」、森鴎外「高瀬舟」の9作が収められている。
 探偵小説というよりは、殺人が出てきたり、ちょっとした謎が解き明かされたり、ラストにドンデン返しがあったりといった程度のものが多い。まあ、その点は予期したとおり。ミステリとして期待してはいけない。
 小説としては出来不出来が激しいのではないか。もっとも面白かったのは、芥川龍之介「報恩記」。ミステリ作家が書いたら、全体を調和させてしまうのだろうが、そうではなく「藪の中」風にバラバラな思惑が書かれているのが良かった。
 川端康成「死体紹介人」は奇妙な味わい。
4人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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