おそらく,古代中国ではこのようなことがあったのではないか?
だからこそ,史記に「兎」「舜」等の記述があるのではないか
等と思わせてくれる素晴らしい作品だった
母系社会というものがどのようなものであったのか
その想像(?)の一形態がここに描かれている
そしてその母系社会に違和感を覚えて反抗抵抗する男がどのように母系社会を破壊して
男性優位の世界を作るに至るのかが客観的にかつ主人公に感情移入して読み進めることができた
しかも内容は濃いのにページ数は少なく読みやすい
言うことなしだ
男性優位の社会とは言え結局は男性は女性の手のひらの上で転がされていて,
でも女性だって男性によって人生を大きく左右させれてしまう訳だし
男女って面白いな,不思議だな,人類が存在する限り皆が考える事柄なんだろうなって思った
そうやってページを閉じようと思った時,最後に現れる作者の蛇足
でもこの蛇足が一気に本著を神話の世界まで昇華させてくれていると思う
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童貞 (集英社文庫) 文庫 – 2001/9/20
酒見 賢一
(著)
はるか古代、荒ぶる大河の岸辺の邑は、洪水を恐れ、巫女が全てを司る女権社会だった。少年・ユウはその社会に反発し、ひとり放浪の旅に出るが…。壮大なファンタジー・ロマン!(解説・池上冬樹)
- 本の長さ176ページ
- 言語日本語
- 出版社集英社
- 発売日2001/9/20
- ISBN-104087473619
- ISBN-13978-4087473612
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登録情報
- 出版社 : 集英社 (2001/9/20)
- 発売日 : 2001/9/20
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 176ページ
- ISBN-10 : 4087473619
- ISBN-13 : 978-4087473612
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,457,255位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2007年11月24日に日本でレビュー済み
酒見賢一さんの作品を読むのはデビュー作の「後宮小説」以来。
冒頭の一節がなかなか引き込まれる内容だったので読んでみました。
が……
なんとなくね、行間に込められた思いがシンクロできない感じがしました。女性上位の社会で生まれた男が「何か」を掴むまでのストーリーなんですが、見たい物は行間に込められていて、どうにも歯がゆい気持ちになってしまいました。
冒頭の一節がなかなか引き込まれる内容だったので読んでみました。
が……
なんとなくね、行間に込められた思いがシンクロできない感じがしました。女性上位の社会で生まれた男が「何か」を掴むまでのストーリーなんですが、見たい物は行間に込められていて、どうにも歯がゆい気持ちになってしまいました。
2011年8月20日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
こうなるのでしょうね。読みやすかったので読んで損はないと思いますが、
シャのシィのグンという単語が繰り返されるのでそこが気になりました。
シャのシィのグンという単語が繰り返されるのでそこが気になりました。
2016年1月27日に日本でレビュー済み
神話だ、これは。20年以上前、単行本を読んでそう思った。もう記憶もかすれ定かではないが、そう思ったことだけは確かに覚えている。登場人物の息遣い、匂いが生々しく感じられる一方で、現代の我々とはあきらかに異なる、かみさびた世の、運命に固く縛られ突き動かされたた人々の物語。神韻渺渺。
以下ネタバレ-中国の神話伝説に詳しくない人には、まったくネタバレにならないが。
シャ=夏 シィ=姒か? ユウ=禹 グン=鯀
以下ネタバレ-中国の神話伝説に詳しくない人には、まったくネタバレにならないが。
シャ=夏 シィ=姒か? ユウ=禹 グン=鯀
2004年9月15日に日本でレビュー済み
男性中心の社会となる前は、女性が権力を握っていた・・・
母権性の社会であったということなのですが、その社会が男性達にとってどのような物だったのかということが、この本を読むとよくわかります。
はるか昔の母権社会から、男性中心のこの社会に移行しようとしている丁度そのころの、思春期を迎えた一人の少年の視点から、女を描いた物語です。
女性への恐怖感とか、男たちが女という性をどのように感じているのか・・。どのように母を乗り越えるのか。
少年の根底の恐怖などが非常にリアルに伝わってきます。
うーむ、最後はこの結末なのか、、ここから、戦いの世界がはじまってゆくのかと、、、感慨深いものがありました。
あまりこういうテーマを書いている方を他には知りません。私にとっては大変センセーショナルな本でした。でもとっても納得できる世界です。女というか、母という生命を生み出す性が呪術的であり、理不尽な存在としてとらえられています。男性にとってさぞかし女性は恐ろしい存在だったのでありましょうし、恐ろしかったのでしょう。自分の感覚を考えてみると、たしかにそのとおりですね。。
女のどうしようもない部分もよく描けているといえば描けているのですが、、この理不尽さが自分の部分でもあるので、苦笑するしかないというか、、。
このような物語をきっと男の人は書きたくないでしょうね。すでに男性優位の社会なのだから、このように惨めであった男たちのことを描くことも男性たちはプライドが許さないのかもしれないのではないかしらんとおもってみたり。しかし女性にとって男性研究には本当にもってこいの小説です!
これ、本当におもしろいです。ぜひぜひ男の方も、女の方もお読みになってみてください!!
母権性の社会であったということなのですが、その社会が男性達にとってどのような物だったのかということが、この本を読むとよくわかります。
はるか昔の母権社会から、男性中心のこの社会に移行しようとしている丁度そのころの、思春期を迎えた一人の少年の視点から、女を描いた物語です。
女性への恐怖感とか、男たちが女という性をどのように感じているのか・・。どのように母を乗り越えるのか。
少年の根底の恐怖などが非常にリアルに伝わってきます。
うーむ、最後はこの結末なのか、、ここから、戦いの世界がはじまってゆくのかと、、、感慨深いものがありました。
あまりこういうテーマを書いている方を他には知りません。私にとっては大変センセーショナルな本でした。でもとっても納得できる世界です。女というか、母という生命を生み出す性が呪術的であり、理不尽な存在としてとらえられています。男性にとってさぞかし女性は恐ろしい存在だったのでありましょうし、恐ろしかったのでしょう。自分の感覚を考えてみると、たしかにそのとおりですね。。
女のどうしようもない部分もよく描けているといえば描けているのですが、、この理不尽さが自分の部分でもあるので、苦笑するしかないというか、、。
このような物語をきっと男の人は書きたくないでしょうね。すでに男性優位の社会なのだから、このように惨めであった男たちのことを描くことも男性たちはプライドが許さないのかもしれないのではないかしらんとおもってみたり。しかし女性にとって男性研究には本当にもってこいの小説です!
これ、本当におもしろいです。ぜひぜひ男の方も、女の方もお読みになってみてください!!