今まで読んできた「青春」もので一番かもしれない!
それくらいおもしろかった。
〈あらすじ〉では、ひょんなことでひとりの少年とひとりの少女
が出会い、関係を持ちずるずる付き合っていく、みたいなイメージ
しか湧かないかもしれないが、実際読んでみると、性描写の巧さは
さておき、セクシャルマイノリティ・家庭事情・病気・ドラッグ・尊厳死など、
重いテーマを孕んだ内容になっている。
読み終わって気づいたのだが、単行本で出たのが1999年と知り、
古さを感じさせない、むしろ今の時代にぴったりとさえ感じた。
今回、村山由佳さんの作品を初めて読ませてもらったが、もっと多くの
人にこの作品を知ってもらいたいし、自分自身彼女の作品をこれからも読んで
いこうと思った。
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海を抱く BAD KIDS (集英社文庫) 文庫 – 2003/9/19
超高校級サーファーの光秀と校内一の優等生の恵理。それぞれに厳しい現実と悩みを抱える二人は身体だけの関係を持つようになり、やがて…。直木賞作家が描く青春長編小説。(解説・花村萬月)
- 本の長さ416ページ
- 言語日本語
- 出版社集英社
- 発売日2003/9/19
- ISBN-104087476138
- ISBN-13978-4087476132
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登録情報
- 出版社 : 集英社 (2003/9/19)
- 発売日 : 2003/9/19
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 416ページ
- ISBN-10 : 4087476138
- ISBN-13 : 978-4087476132
- Amazon 売れ筋ランキング: - 448,923位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
著者について
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1964年7月東京都生まれ。立教大学文学部卒。会社勤務などを経て、93年『天使の卵―エンジェルス・エッグ』で第6回小説すばる新人賞を受賞。 2003年『星々の舟』で第129回直木賞を受賞。09年『ダブル・ファンタジー』で第22回柴田錬三郎賞、第4回中央公論文芸賞、第16回島清恋愛文学 賞を受賞(「BOOK著者紹介情報」より:本データは『 明日の約束 おいしいコーヒーの入れ方 SECOND SEASON 2 (ISBN-13: 978-4087465754 )』が刊行された当時に掲載されていたものです)
カスタマーレビュー
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2004年7月14日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
うん確かにおもしろかった。というよりは読みやすかった読後感。あたしがドキドキしはじめたのは300ページ過ぎてからのこと。その後は登場人物に苛々させられっぱなし。それは現実を忠実に描写したための言ってみればそれが、『ホントノトコ』って感じでまた良いかな。
2024年3月11日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
一度読んだのですが良い作品なのでもう一度読みたいので買いました
2012年5月15日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
前作よりも性的な事柄が明確で面白かった。結構悲惨な状況の中で物語は幕を閉じる、後読間がほっこりしているのには驚いた。これが小説の魅力だ。
2009年9月10日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
高校生の頃に一度読んだことがあって、
当時のわたしは光成や恵理の中に自分と同じ暗さが見え、
夢中になって読みました。
あれから10年以上たった今、改めて読み返してみて
高校生というのは特別な時期なのだと思いました。
傷つきやすくて、自意識過剰。
いろいろなことが分かるようになってきて、でも分からないことが多すぎて
不安で苦しくて、どうすればこの闇から開放されるのかもがいてもがいて…。
そういう繊細で変わりやすい微妙な心をとてもうまく表現していると思いました。
一生懸命生きているからこその激しさや、感情のぶつけ合いで火花が見えそうなほどの熱さでした。
時々暴走して、読んでいるほうがちょっと赤面してしまうくらいひとりよがりな表現もありましたが、
そういう村上由佳さんらしさも結構好きです。
いくつになって読んでも夢中になれる本だと思います。
当時のわたしは光成や恵理の中に自分と同じ暗さが見え、
夢中になって読みました。
あれから10年以上たった今、改めて読み返してみて
高校生というのは特別な時期なのだと思いました。
傷つきやすくて、自意識過剰。
いろいろなことが分かるようになってきて、でも分からないことが多すぎて
不安で苦しくて、どうすればこの闇から開放されるのかもがいてもがいて…。
そういう繊細で変わりやすい微妙な心をとてもうまく表現していると思いました。
一生懸命生きているからこその激しさや、感情のぶつけ合いで火花が見えそうなほどの熱さでした。
時々暴走して、読んでいるほうがちょっと赤面してしまうくらいひとりよがりな表現もありましたが、
そういう村上由佳さんらしさも結構好きです。
いくつになって読んでも夢中になれる本だと思います。
2006年1月26日に日本でレビュー済み
別の村山由佳作品を求めて図書館に行ったけど、借りられてて代わりとして借りて読んだのがこの作品。初めて村山ワールドを体験した思い出の作品です。
どんどんどんどん読める読める!サーフィンに没頭する男子高生と本心を隠している優等生の女子高生の性から始まる関係がなんとも鮮やかに書かれています!最後は号泣。
どうしても手元に置いときたくて文庫本を買いました。
他のも読んだんですが、私が村山作品で一番オススメしたい作品です。
どんどんどんどん読める読める!サーフィンに没頭する男子高生と本心を隠している優等生の女子高生の性から始まる関係がなんとも鮮やかに書かれています!最後は号泣。
どうしても手元に置いときたくて文庫本を買いました。
他のも読んだんですが、私が村山作品で一番オススメしたい作品です。
2008年8月24日に日本でレビュー済み
女性作家の作品で激しい性描写が描かれると決まって生々しさに反論が出るがそれは自分の中の獣性に蓋をしたいという綺麗事ではないだろうか?
男はきっと女性の性に対する本音を聞くのが怖くて強がっているのだ。
『お互い納得済みの体だけの関係なら浮気ではない』という意見があり、
私自身も強く唱えていた時期があったが本書のように相手を受け入れる、あるいは相手を飲み込むという行為に結局感情が寄り添わないはずがないのでは?
異性にとにかく触れたくて、でも自分の欲望を認めたくなくて、その思いのすれ違いが青春小説だと思われ、
また父親からの自立と世の中を受け入れる一歩を描いた本書はまさにそれを体現していると思う。
夏の最中に読んでピッタリだったが、初秋の風を感じながら読むのもいいかもしれない。
男はきっと女性の性に対する本音を聞くのが怖くて強がっているのだ。
『お互い納得済みの体だけの関係なら浮気ではない』という意見があり、
私自身も強く唱えていた時期があったが本書のように相手を受け入れる、あるいは相手を飲み込むという行為に結局感情が寄り添わないはずがないのでは?
異性にとにかく触れたくて、でも自分の欲望を認めたくなくて、その思いのすれ違いが青春小説だと思われ、
また父親からの自立と世の中を受け入れる一歩を描いた本書はまさにそれを体現していると思う。
夏の最中に読んでピッタリだったが、初秋の風を感じながら読むのもいいかもしれない。