■ カスバの男 <モロッコ旅日記> 大竹 伸朗
文章が上手いとか下手とか個性的だとか言う基準すら届かない世界がここにはある。
最後の角田 光代(作家)氏の解説が見事ーというより絶品。前にも感じたことがあるが、ちょっと " 手がつけられない " ぐらいの完璧な仕事・・・丁度、調子のいい時のジミー・ヘンドリックスのギターのように。
すべての読後、並立してすぐれた作品に触れた感触が残る。
そして、大竹 伸朗・・・無垢と滓、視線と思考、そして内省がまばゆい。
間断のないエモーションとその起伏が言葉(単語・フレーズ)に乗り移り現代美術の形ある作品に繋がる。
●神は肉体を持つ人間を実に気まぐれに、そしてあまりに無造作にひとりを選び、奇妙な時間を与え、変なモノをつくらせる(P 24)。
それは大竹 伸朗自身のことかも知れない。
※文庫化に際して旅行後制作したエッチング 27点(各1頁)が加えられた一方、カラー図版を " 厳選 " したとある。要はカットされたということで・・・元々の単行本を注文しようかと考えさせられている。
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カスバの男 モロッコ旅日記 (集英社文庫) 文庫 – 2004/7/21
大竹 伸朗
(著)
異色の旅日記が文庫化。やむにやまれぬ旅への衝動にかられ、モロッコの土を踏んだ画家が、アーティストならではの鋭い目で、熱風うずまく町の風景や逞しく生きる人々の姿を自由な言葉で描きだす。(解説・角田光代)
- 本の長さ200ページ
- 言語日本語
- 出版社集英社
- 発売日2004/7/21
- ISBN-104087477169
- ISBN-13978-4087477160
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登録情報
- 出版社 : 集英社 (2004/7/21)
- 発売日 : 2004/7/21
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 200ページ
- ISBN-10 : 4087477169
- ISBN-13 : 978-4087477160
- Amazon 売れ筋ランキング: - 334,579位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 2,773位集英社文庫
- - 2,906位紀行文・旅行記
- - 4,346位海外旅行ガイド (本)
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2010年4月2日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
巧いネーミングだと思った。
画家大竹伸朗のモロッコ旅行記は、タイトルの軽妙さとは違い、画家特有の視点でモロッコを捉えた。
突然新宿にワープして距離感がつかめなくなることもあったが、その場その場の感動をメモ的な表現でさらっとまとめ上げた技法は斬新である。また、モロッコ各地で描いたさりげないスケッチも効果的である。
画家大竹伸朗のモロッコ旅行記は、タイトルの軽妙さとは違い、画家特有の視点でモロッコを捉えた。
突然新宿にワープして距離感がつかめなくなることもあったが、その場その場の感動をメモ的な表現でさらっとまとめ上げた技法は斬新である。また、モロッコ各地で描いたさりげないスケッチも効果的である。
2014年5月27日に日本でレビュー済み
画家というのは、素敵だなと思った。
しっかり現場で素描したものと、写真を描き直したものがあるようだ。
文章は「地の文」「幻想・夢」「説明」に分かれている。
著者のタッチと、いみじくも同じだった(ゆえにモロッコに惹かれたのだろうか)、遺跡のお土産屋のあぶり出しの絵葉書で、そっくりなタッチの風景画が売られており、驚いた。
しっかり現場で素描したものと、写真を描き直したものがあるようだ。
文章は「地の文」「幻想・夢」「説明」に分かれている。
著者のタッチと、いみじくも同じだった(ゆえにモロッコに惹かれたのだろうか)、遺跡のお土産屋のあぶり出しの絵葉書で、そっくりなタッチの風景画が売られており、驚いた。
2006年12月29日に日本でレビュー済み
この人ほどいろんな描写ができる人は少ないと思う。
たまたま、数年前にモロッコへ出かけるときに
目に付いたのがこの本で、文章はともかく
その中のスケッチがモロッコの素晴らしさや
旅の楽しさを描き切っている。
ただ、文庫サイズでは表現が狭く感じるため
できれば、カラーの単行本の再販があれば良い。
たまたま、数年前にモロッコへ出かけるときに
目に付いたのがこの本で、文章はともかく
その中のスケッチがモロッコの素晴らしさや
旅の楽しさを描き切っている。
ただ、文庫サイズでは表現が狭く感じるため
できれば、カラーの単行本の再販があれば良い。
2009年12月9日に日本でレビュー済み
1994年に求龍堂から出た『カスバの男 大竹伸朗 モロッコ旅日記』を文庫化したもの。新たにエッチングの作品が加えられている。
著者は画家。色鉛筆による作品で知られる。収録されている絵を見ると、素朴な線とカラフルな空間性が印象的だ。
モロッコに取材旅行に出かけたときの日記と作品集で、日記部分は画家ならではの独特な視線が面白い。しかし、あくまで日記であり、読み物としての水準はちょっと・・・。
絵は、何点かカラーで収められているが、大部分は白黒印刷。残念。
著者は画家。色鉛筆による作品で知られる。収録されている絵を見ると、素朴な線とカラフルな空間性が印象的だ。
モロッコに取材旅行に出かけたときの日記と作品集で、日記部分は画家ならではの独特な視線が面白い。しかし、あくまで日記であり、読み物としての水準はちょっと・・・。
絵は、何点かカラーで収められているが、大部分は白黒印刷。残念。
2006年2月12日に日本でレビュー済み
アーティスト大竹伸朗によるモロッコ旅行紀、全編、スケッチと写真が伴っていて、かっこいい。スケッチはシンプルな線でモロッコの熱風や人々をエキゾチックに表現しています。ちょうど野獣派の絵画を観ているよう。
異国の地でアーティストの創造性がかき立てられていくのがよくわかります。
旅はいいですね。
本書を読むと大竹さんと一緒にモロッコの地に立っているような、そんな錯覚を持てます。
異国の地でアーティストの創造性がかき立てられていくのがよくわかります。
旅はいいですね。
本書を読むと大竹さんと一緒にモロッコの地に立っているような、そんな錯覚を持てます。