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紙の道(ペーパーロード) (集英社文庫) 文庫 – 1997/1/17
陳舜臣
(著)
西暦105年、中国の蔡倫が発明したとされる「紙」。思想や宗教を載せ、ユーラシア大陸を西へ西へと伝わった、その壮大な1千年の軌跡をたどる。著者独自の史観で展開する東西文化交流史。
- 本の長さ320ページ
- 言語日本語
- 出版社集英社
- 発売日1997/1/17
- ISBN-104087485668
- ISBN-13978-4087485660
登録情報
- 出版社 : 集英社 (1997/1/17)
- 発売日 : 1997/1/17
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 320ページ
- ISBN-10 : 4087485668
- ISBN-13 : 978-4087485660
- Amazon 売れ筋ランキング: - 628,861位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
著者について
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1924(大正13)年、神戸に生まれる。大阪外語大学印度語部卒業。同校西南亜細亜語研究所助手を勤めるが終戦によって辞職し、家業の貿易に従事。 1961年、『枯草の根』により江戸川乱歩賞を受賞し作家生活に入る。69年、『青玉獅子香炉』により直木賞、70年、『玉嶺よふたたび』『孔雀の道』に より日本推理作家協会賞、71年、『実録アヘン戦争』により毎日出版文化賞、76年、『敦煌の旅』により大佛次郎賞、89年、『茶事遍路』により読売文学 賞(随筆・紀行賞)、92年、『諸葛孔明』により吉川英治文学賞、93年、朝日賞、さらに95年、「作家としての業績」により日本芸術院賞をそれぞれ受賞 する。日本芸術院会員(「BOOK著者紹介情報」より:本データは『秘本三国志(六) 』(ISBN-10:4122052157)が刊行された当時に掲載されていたものです)
カスタマーレビュー
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トップレビュー
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2021年5月26日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
知らなかったことばかり、シルクロードならぬペーパーロードのロマンはとても面白かったです。世界が広がります。
2020年10月21日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
紙の歴史が面白く一気に読め、今まで解らずにいたどうして出来たのか、いつ頃、誰が発明したのかが良く理解が出来、又それが戦いにより広がっていく過程が非常に勉強になりました。
2009年10月3日に日本でレビュー済み
この本の中で陳さんは、「事実は最後の解決である」という桑原隲蔵博士の言葉を紹介しているのですが、この本は陳さんが「紙」の事実(実物)を探し求め、対面を果たしていく物語でもあります。
まず前半は、蔡倫の作った「紙」についての記述からはじまります。わたしたちが「紙」と呼んでいるものが登場する以前から「紙」という漢字はあり、それは、一種の絹であったといいます。
そして蔡倫の「紙」の登場とその改良。
さらに西方へと紙の製法が伝わった契機とされる751年のタラスの戦いが、戦いに至るまでのイスラム側の歴史、そしてアッバース朝軍と唐軍双方の指揮官であったアブ―・ムスリムと高仙芝のその後も含めて詳細に語られます。この部分だけで50ページが費やされています。
舞台は西方、イスラム世界に飛び、イスラム教の聖典である「コーラン」がどのような書写材料に記されていたかが、「コーラン」の成立過程とともに明らかにされていきます。ここで陳さんは、タシケントに所蔵されている最古の「コーラン」との対面を果たします。鹿皮に記されて紙(中国製)で裏打ちされたこの「コーラン」、第三代のカリフであったウスマ―ンが読誦中に暗殺者に刺されて血が飛び散ったといういわくつきのものであるといいます。
紙のことから「焚書」へと話は飛びます。「焚書」=始皇帝、という事になりそうですが、陳さんは、テオフィロスというキリスト教の司教がアレクサンドリアの図書館に火をつけて焼いた事を書き記しています。キリスト教はローマの国教となった瞬間から、異教に対する厳しい弾圧と焚書に走り、その不寛容さは多くの悲劇を生む事となるのですが・・。
紙は諸国に伝わります。日本へ、中央アジアへ。サマルカンドの繁栄とティムールの事、そしてそこにモンゴルの侵略と破壊の様相がさしはさまれます。
まさに、「絹の道」ならぬ「紙の道」の壮大な物語を、この本でたっぷりと味わい、その道の各所に横たわる諸国と諸人物に触れることができる、そんな本です。
まず前半は、蔡倫の作った「紙」についての記述からはじまります。わたしたちが「紙」と呼んでいるものが登場する以前から「紙」という漢字はあり、それは、一種の絹であったといいます。
そして蔡倫の「紙」の登場とその改良。
さらに西方へと紙の製法が伝わった契機とされる751年のタラスの戦いが、戦いに至るまでのイスラム側の歴史、そしてアッバース朝軍と唐軍双方の指揮官であったアブ―・ムスリムと高仙芝のその後も含めて詳細に語られます。この部分だけで50ページが費やされています。
舞台は西方、イスラム世界に飛び、イスラム教の聖典である「コーラン」がどのような書写材料に記されていたかが、「コーラン」の成立過程とともに明らかにされていきます。ここで陳さんは、タシケントに所蔵されている最古の「コーラン」との対面を果たします。鹿皮に記されて紙(中国製)で裏打ちされたこの「コーラン」、第三代のカリフであったウスマ―ンが読誦中に暗殺者に刺されて血が飛び散ったといういわくつきのものであるといいます。
紙のことから「焚書」へと話は飛びます。「焚書」=始皇帝、という事になりそうですが、陳さんは、テオフィロスというキリスト教の司教がアレクサンドリアの図書館に火をつけて焼いた事を書き記しています。キリスト教はローマの国教となった瞬間から、異教に対する厳しい弾圧と焚書に走り、その不寛容さは多くの悲劇を生む事となるのですが・・。
紙は諸国に伝わります。日本へ、中央アジアへ。サマルカンドの繁栄とティムールの事、そしてそこにモンゴルの侵略と破壊の様相がさしはさまれます。
まさに、「絹の道」ならぬ「紙の道」の壮大な物語を、この本でたっぷりと味わい、その道の各所に横たわる諸国と諸人物に触れることができる、そんな本です。