とても透明感のある作品です。
私たちは、「男と女」とか、「普通と異常」など分類したり、事柄に対義語を設けたりするけれど、もっと本質的な部分が大事なんだということを感じました。
今回はそれが恋であったわけです。
そして、最後は溶けていくように、自然に終わっていきます。
表紙の水彩と良く合っている作品だと思います。
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BAD KIDS バッド キッズ (集英社文庫) 文庫 – 1997/6/20
同性のチームメイトを激しく思い続ける隆之。年上の写真家との関係に傷つく都。愛に悩み、性に惑いながらもピュアに生きる18歳の等身大の青春像をみずみずしく描き出す。(解説・長谷部史親)
- 本の長さ256ページ
- 言語日本語
- 出版社集英社
- 発売日1997/6/20
- ISBN-104087486281
- ISBN-13978-4087486285
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登録情報
- 出版社 : 集英社 (1997/6/20)
- 発売日 : 1997/6/20
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 256ページ
- ISBN-10 : 4087486281
- ISBN-13 : 978-4087486285
- Amazon 売れ筋ランキング: - 542,972位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
著者について
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1964年7月東京都生まれ。立教大学文学部卒。会社勤務などを経て、93年『天使の卵―エンジェルス・エッグ』で第6回小説すばる新人賞を受賞。 2003年『星々の舟』で第129回直木賞を受賞。09年『ダブル・ファンタジー』で第22回柴田錬三郎賞、第4回中央公論文芸賞、第16回島清恋愛文学 賞を受賞(「BOOK著者紹介情報」より:本データは『 明日の約束 おいしいコーヒーの入れ方 SECOND SEASON 2 (ISBN-13: 978-4087465754 )』が刊行された当時に掲載されていたものです)
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2012年8月6日に日本でレビュー済み
村山由佳の繊細な感情表現はやっぱり相変わらず健在。
読みやすいし、ストーリーもまぁ特に意外なところもなく、けど飽きさせずに進んでいく。
ただね、最後がね。うん。
都の方は大体片ついてるんだけど、隆之の方は正直・・・。
こっからでしょ。隆之は。
というのを非常に思わされた。
因みに一番頭のこったのは「ロマンチストと現実主義ってやっぱ並列できるんかな」ってこと。
つい最近読んだ本(・・・恩田さんやったかな)にも偶々同様の表現が出てきていたので・・・
同性愛について扱っていて描写も緻密な本、ということなら長野まゆみの「僕はこうして大人になる」の方をおススメしますが、これはこれでアリかな、と思います。
読みやすいし、ストーリーもまぁ特に意外なところもなく、けど飽きさせずに進んでいく。
ただね、最後がね。うん。
都の方は大体片ついてるんだけど、隆之の方は正直・・・。
こっからでしょ。隆之は。
というのを非常に思わされた。
因みに一番頭のこったのは「ロマンチストと現実主義ってやっぱ並列できるんかな」ってこと。
つい最近読んだ本(・・・恩田さんやったかな)にも偶々同様の表現が出てきていたので・・・
同性愛について扱っていて描写も緻密な本、ということなら長野まゆみの「僕はこうして大人になる」の方をおススメしますが、これはこれでアリかな、と思います。
2012年5月15日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
切ない系の話だけど少し違った。司書姉さんの描写がぐっとくる。
2006年11月4日に日本でレビュー済み
親友にも、恋人にも、親にも見せることはない一面。そんな一面を同級生の男女がちょっとしたきっかけから共有するお話です。
恋愛という感情は彼らの間に感じません。でもその人には自分の全てを打ち明けることができる、安らぎを感じる。恋人も越えたそんな関係の二人の危うさ、純粋な気持ち、不器用な優しさにとても感動しました。そんな存在を見つけられた彼らを羨ましくも感じます。
私が村山さんの作品を好きなのはキャラクターに魅力があるからです。不安定で脆い部分と、悩みながらも必死に生きて前を見続ける部分。とても人間らしいキャラクターが人々の共感を得て、感動を与え、心を強く生きる勇気をくれるのだと思います。
恋愛という感情は彼らの間に感じません。でもその人には自分の全てを打ち明けることができる、安らぎを感じる。恋人も越えたそんな関係の二人の危うさ、純粋な気持ち、不器用な優しさにとても感動しました。そんな存在を見つけられた彼らを羨ましくも感じます。
私が村山さんの作品を好きなのはキャラクターに魅力があるからです。不安定で脆い部分と、悩みながらも必死に生きて前を見続ける部分。とても人間らしいキャラクターが人々の共感を得て、感動を与え、心を強く生きる勇気をくれるのだと思います。
2005年10月17日に日本でレビュー済み
恋愛ではなく、かと言って親友という言葉では表現できない絆があるとしたら、それは隆之と都の関係だと思います。
「男女の友情はありえるのか」と、よく言いますけど、これを読むとありうるんだと思えます。
彼らの関係は恋愛ではなく、でも友情では語りきれない「何か」。
兄弟のような、素敵な関係だと思います。
同姓でもここまでわかりあえる人はなかなかみつけられないでしょうけど、
「親友がほしい」と思っている人(特に高校生)にはぜひ読んでみてほしいと思います。
「自分の傷よりも相手の傷をふさごうとすること」の大切さが伝わる、
読後にとても心が温かくなる、そんな作品だと思います。
「男女の友情はありえるのか」と、よく言いますけど、これを読むとありうるんだと思えます。
彼らの関係は恋愛ではなく、でも友情では語りきれない「何か」。
兄弟のような、素敵な関係だと思います。
同姓でもここまでわかりあえる人はなかなかみつけられないでしょうけど、
「親友がほしい」と思っている人(特に高校生)にはぜひ読んでみてほしいと思います。
「自分の傷よりも相手の傷をふさごうとすること」の大切さが伝わる、
読後にとても心が温かくなる、そんな作品だと思います。
2004年7月3日に日本でレビュー済み
年上のカメラマンとの恋に悩む都と、同性の親友に恋をした隆之。
ふたりの間にある感情は友情を超えていて、でも愛情には至っていません。
でも私は、もしかしたら二人の間には愛情を超えた感情があるかもしれないと思うのです。
このふたりの関係のとりかたは人それぞれだと思います。
愛情とは何でしょう。言葉や態度で感情を表現するのもひとつの愛情表現だと思います。
この二人は、お互いをとてもいたわっています。ここにひとつの愛のかたちがあります。
人を愛するとはどういうことかについて考えるキッカケになった本です。
ふたりの間にある感情は友情を超えていて、でも愛情には至っていません。
でも私は、もしかしたら二人の間には愛情を超えた感情があるかもしれないと思うのです。
このふたりの関係のとりかたは人それぞれだと思います。
愛情とは何でしょう。言葉や態度で感情を表現するのもひとつの愛情表現だと思います。
この二人は、お互いをとてもいたわっています。ここにひとつの愛のかたちがあります。
人を愛するとはどういうことかについて考えるキッカケになった本です。
2003年5月21日に日本でレビュー済み
主人公の都と隆之がとても魅力的な現代青春文学。
思い通りにならない人をスキになる気持ちの複雑さや、
自分の生き方に責任を持って生きるということがどういうことなのかが、
痛いほど伝わってきます。
私は高校生のとき初めてこの本を読み、大きな衝撃を受けました。
年上のずるい異性、魅力的な同性・・・そんな人を好きになったら??
最近読み返して、答えの出ないことを追いつづけることの
切なさを改めて感じました。
今思えば、私の恋愛に対しての許容範囲や基準は
この本によって大きく広がった気がします。
思い通りにならない人をスキになる気持ちの複雑さや、
自分の生き方に責任を持って生きるということがどういうことなのかが、
痛いほど伝わってきます。
私は高校生のとき初めてこの本を読み、大きな衝撃を受けました。
年上のずるい異性、魅力的な同性・・・そんな人を好きになったら??
最近読み返して、答えの出ないことを追いつづけることの
切なさを改めて感じました。
今思えば、私の恋愛に対しての許容範囲や基準は
この本によって大きく広がった気がします。
2005年6月20日に日本でレビュー済み
思えば、高校生の頃、こういう「友達以上、恋人以下」というような関係の男友達がたくさんいた。どっちでもないけど、好き。それだけでいい、という男女関係が気に入っていた。一方で、もうちょっとで恋愛に発展しそうなのに、一線を越えたら、もうこういう関係には戻れないと怖かったり、時々、相手の気持ちも気になった。もしかしたら、友達じゃなくて、恋人になりたいのかも?とか。
揺れ動く心。瑞々しい感覚。傷つきやすい感性。暫く忘れていたときめき。結婚して子供もいる、今の私には、「ああ、こういう時期もあった」ととても懐かしくなった。
揺れ動く心。瑞々しい感覚。傷つきやすい感性。暫く忘れていたときめき。結婚して子供もいる、今の私には、「ああ、こういう時期もあった」ととても懐かしくなった。