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蝿の王 (集英社文庫 コ 1ー1) 文庫 – 1978/1/1

5.0 5つ星のうち5.0 3個の評価

南太平洋の孤島に、飛行機で不時着した少年たち。だが、その島で野性にめざめた彼らは殺りくをくり返す…。極限状況の中の新しい秩序とその崩壊を通して、人間と社会のあり方を風刺する恐怖の寓話。
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登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ 集英社 (1978/1/1)
  • 発売日 ‏ : ‎ 1978/1/1
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 文庫 ‏ : ‎ 343ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 408760022X
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4087600223
  • カスタマーレビュー:
    5.0 5つ星のうち5.0 3個の評価

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上位レビュー、対象国: 日本

2013年5月31日に日本でレビュー済み
無人島での生活を余儀なくされた子どもたちが自分たちで規律を作って生活していく、と聞くと真っ先に思い浮かぶのは「十五少年漂流記」ではないでしょうか。この物語は戦争を逃れる子どもたちを乗せた飛行機が不時着し、無人島に子どもだけが取り残される、といった状況。ただし内容は「十五少年漂流記」のような爽やかさとは程遠いもの。

大人は一人もおらず、食料も手に入り、戦争の危険にさらされることもない無人島での生活は最初こそ子どもたちの“楽園”として描かれますが、やがてそこで得体のしれない“恐怖”に子どもたちは遭遇します。理性を保つために作り上げた規律も幼さゆえの恐怖や焦りによって消滅し、子どもたちの野性や暴力性といった本能が露わになっていきます。

恐怖の対象が一体何なのか、それを知ることを禁忌とした彼らは閉鎖的な集団を形成し、規律を犯すものを容赦なく排除します。登場人物は皆十代かそれより幼い年齢ですが、そんな子どもたちの心の中にも確かに闇の部分が存在することを、説得力のある描写で描き出しています。主人公たちが仲間を殺した罪悪感と、自分が殺人に加担した恐怖に焦燥する場面は、読者の心にまで後味の良くない、焦りや不快感を植え付けます。それも子どもの視点で描かれているため、いっそう痛々しく感じられます。

年若い子どもたちが恐怖に駆られて殺戮を犯す、なんて現実にはありえない事だと思うのが普通でしょう。しかし、リアルに人間の本性、獣性を描き出す本作には、それを納得させるだけの説得性が秘められています。

ダークな雰囲気の物語で死人も出ますが、凄惨なグロ描写などは無いのでご安心を。
4人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2005年9月3日に日本でレビュー済み
少年達を乗せた飛行機が無人島に
不時着してしまう。少年達は力を合わせて生活をするが・・・
とかくと「15少年漂流記」。
しかしその後は・・・
社会の縮図がここにあります。
「バトルロワイヤル」ともまたちがう
子供特有の残酷さ。
5人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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