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戦場の画家 (集英社文庫) 文庫 – 2009/2/20
アルトゥーロ・ペレス・レべルテ
(著),
木村 裕美
(翻訳)
現代スペイン最大の作家、驚愕の最高傑作!
元カメラマンの画家のもとに見知らぬ男がやってきて殺人を予告する。この男は一枚の写真から蒙った悲劇の清算に来たのだった。二人の濃密な会話から画家の過去が浮かび上がる、緊迫した物語。
元カメラマンの画家のもとに見知らぬ男がやってきて殺人を予告する。この男は一枚の写真から蒙った悲劇の清算に来たのだった。二人の濃密な会話から画家の過去が浮かび上がる、緊迫した物語。
- 本の長さ400ページ
- 言語日本語
- 出版社集英社
- 発売日2009/2/20
- ISBN-104087605671
- ISBN-13978-4087605679
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登録情報
- 出版社 : 集英社 (2009/2/20)
- 発売日 : 2009/2/20
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 400ページ
- ISBN-10 : 4087605671
- ISBN-13 : 978-4087605679
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,260,457位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 332位スペイン・ポルトガル文学研究
- - 475位スペイン文学
- - 9,020位集英社文庫
- カスタマーレビュー:
著者について
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2020年7月4日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
ナインスゲートが映画・小説と共に面白かったので同著者ということで購入してみました。文脈が細かく読みづらく、あまり面白くありませんでした。
2013年1月17日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
次回作が楽しみです。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。
2011年4月23日に日本でレビュー済み
スペインの南部、地中海に面した崖上の望楼に独りの画家がいて、ひっそりと壁画を描いているのだが、或る日、そこにクロアチア人の男が訪ねてくる。訪問理由を問うと、「あなたを殺しにきた」と云うのだ――。
画家は少し前まで戦場のカメラマンとして世界各地で活躍し、数々の賞をとり、名は知られていた。紛争地域の写真を撮った中で、不都合な写真を撮ったのだろうか?
その男は「あなたに写真を撮られ、有名になった男ですよ」と皮肉めいた口調で云うのだった。
物語は殆ど、画家とそのクロアチア人の会話で進行するのだが、回想の中で画家の愛人も登場する。この女性も魅力的だ。
戦争は何を問い、何を語り、何を生み、何を失うのか。様々な会話の中で、各々の人生が、そして生き様が垣間見えてくる。
非常に奥が深く、深甚な境地に連れて行ってくれる。不思議な作品であり、今までに味わったことのない感動を与えてくれる。
ただ、広義のミステリではあっても、狭義のミステリではない為、殺人事件で犯人は誰で、動機は何だと思って読み進むと、肩透かしを喰らわされるおそれがあるので、充分注意を要する。
画家は少し前まで戦場のカメラマンとして世界各地で活躍し、数々の賞をとり、名は知られていた。紛争地域の写真を撮った中で、不都合な写真を撮ったのだろうか?
その男は「あなたに写真を撮られ、有名になった男ですよ」と皮肉めいた口調で云うのだった。
物語は殆ど、画家とそのクロアチア人の会話で進行するのだが、回想の中で画家の愛人も登場する。この女性も魅力的だ。
戦争は何を問い、何を語り、何を生み、何を失うのか。様々な会話の中で、各々の人生が、そして生き様が垣間見えてくる。
非常に奥が深く、深甚な境地に連れて行ってくれる。不思議な作品であり、今までに味わったことのない感動を与えてくれる。
ただ、広義のミステリではあっても、狭義のミステリではない為、殺人事件で犯人は誰で、動機は何だと思って読み進むと、肩透かしを喰らわされるおそれがあるので、充分注意を要する。
2009年9月23日に日本でレビュー済み
戦争ばかりを撮り続けた元カメラマンの男。今はひとり、地中海にのぞむ望楼で戦争風景の壁画を描き続けている。
その戦場の画家のもとに、ひとりの男が現れる。元クロアチア兵士の男は、かつて戦場の画家に写真を撮られたという。そのたった1枚の写真で、自分の人生は変えられたのだと。そして、戦場の画家を訪れた理由を告げる。
「あなたを殺すためですよ」
戦場の理不尽な暴力、冷酷な連鎖、そこに隠された法則性を語りつくす二人のうちには、やがて奇妙な連帯感が生まれる。しかし、壁画の完成が近づくにつれ、予告された殺人の期限も近づいていた。
愛する女性を亡くした戦場の画家が抱える秘密を暴きながら、物語は終局へむかっていく。お互いを映し出す鏡のような存在となった二人が向かう先は……。
戦争記者として世界各地の惨状を目の当たりにした著者は、徹底的に怜悧な視点から戦場が生み出す「悲劇」と、人間の暴虐性を戦場の画家に語らせる。「暴力と知性は矛盾しない、むしろ知性あるものの方が残虐性を増している」というところに、戦場の画家とかつて兵士だった男が共有するものが、果てしなく暗く深いものであることを痛感する。
しかし、その暗い淵を抱えながらも、戦場の画家は朝日のまぶしさを感じ、美しい朝を感じる。そこに希望を見出したとき、静かな感動が本書を包む。
また、戦場にまつわる西洋美術史の総覧ともいえる本書は、さまざまな美術作品が引き合いに出され、物語をより深いものにしている。巻末にそれら作品、画家の説明がついているのがうれしい。先に目を通しておくとより理解が深まるだろう。
本書のような円熟した作品がより多くの人たちの読まれることを願う。
その戦場の画家のもとに、ひとりの男が現れる。元クロアチア兵士の男は、かつて戦場の画家に写真を撮られたという。そのたった1枚の写真で、自分の人生は変えられたのだと。そして、戦場の画家を訪れた理由を告げる。
「あなたを殺すためですよ」
戦場の理不尽な暴力、冷酷な連鎖、そこに隠された法則性を語りつくす二人のうちには、やがて奇妙な連帯感が生まれる。しかし、壁画の完成が近づくにつれ、予告された殺人の期限も近づいていた。
愛する女性を亡くした戦場の画家が抱える秘密を暴きながら、物語は終局へむかっていく。お互いを映し出す鏡のような存在となった二人が向かう先は……。
戦争記者として世界各地の惨状を目の当たりにした著者は、徹底的に怜悧な視点から戦場が生み出す「悲劇」と、人間の暴虐性を戦場の画家に語らせる。「暴力と知性は矛盾しない、むしろ知性あるものの方が残虐性を増している」というところに、戦場の画家とかつて兵士だった男が共有するものが、果てしなく暗く深いものであることを痛感する。
しかし、その暗い淵を抱えながらも、戦場の画家は朝日のまぶしさを感じ、美しい朝を感じる。そこに希望を見出したとき、静かな感動が本書を包む。
また、戦場にまつわる西洋美術史の総覧ともいえる本書は、さまざまな美術作品が引き合いに出され、物語をより深いものにしている。巻末にそれら作品、画家の説明がついているのがうれしい。先に目を通しておくとより理解が深まるだろう。
本書のような円熟した作品がより多くの人たちの読まれることを願う。
2010年7月23日に日本でレビュー済み
著書は20冊を超え、翻訳出版は51カ国、ミステリー、歴史冒険小説をはじめ、幅広いジャンルでヒットを連発する、今や絶大な人気と尊敬を集めるスペイン最大の作家アルトゥーロ・ペレス・レベルテが’06年に発表した小説。
地中海を望む望楼で、戦争風景の壁画を描いているフォルケス。ある日、マルコヴィチと名乗る元クロアチア民兵が訪ねてくる。フォルケスの記憶にはないが、マルコヴィチは10年前の旧ユーゴ紛争中にフォルケスに一枚の写真を撮られていた。その写真によりフォルケスには名声と栄誉がもたらされたが、マルコヴィチには拷問と悲劇の連鎖を引き起こしたという。その清算に、「何年もさがしまわり」、「あなたを殺すため」に来たと言う。
ここに、6日間のフォルケスとマルコヴィチの対話をストーリーの軸として、画家になる前、「戦場カメラマン」だった頃のフォルケスと、戦地で命を落とした彼の愛人オルビドとの、かの地での冷酷で残虐さに満ちた、そして男女の深く厳しい愛の日々など、さまざまなエピソードがよみがえる。
果たしてマルコヴィチは当初の目的を果たすことができるのか・・・。やがて壁画は完成する・・・。
さすがは、イタリアとフランスで文学賞を受賞しただけあって、決して長い物語ではないが、モチーフとしてギリシア・ローマの古典や神話に拠る示唆は多く、引用される画家、写真家、詩人をはじめとする学者たちは、古代から20世紀に及ぶ。これらの膨大な資料は巻末にまとめられているが、なるほど本書は、テロリズム、密輸、国際紛争を専門に取材する「戦場記者」としての21年に及ぶ歳月と経験を生かしたレベルテの集大成ともいえる作品である。
地中海を望む望楼で、戦争風景の壁画を描いているフォルケス。ある日、マルコヴィチと名乗る元クロアチア民兵が訪ねてくる。フォルケスの記憶にはないが、マルコヴィチは10年前の旧ユーゴ紛争中にフォルケスに一枚の写真を撮られていた。その写真によりフォルケスには名声と栄誉がもたらされたが、マルコヴィチには拷問と悲劇の連鎖を引き起こしたという。その清算に、「何年もさがしまわり」、「あなたを殺すため」に来たと言う。
ここに、6日間のフォルケスとマルコヴィチの対話をストーリーの軸として、画家になる前、「戦場カメラマン」だった頃のフォルケスと、戦地で命を落とした彼の愛人オルビドとの、かの地での冷酷で残虐さに満ちた、そして男女の深く厳しい愛の日々など、さまざまなエピソードがよみがえる。
果たしてマルコヴィチは当初の目的を果たすことができるのか・・・。やがて壁画は完成する・・・。
さすがは、イタリアとフランスで文学賞を受賞しただけあって、決して長い物語ではないが、モチーフとしてギリシア・ローマの古典や神話に拠る示唆は多く、引用される画家、写真家、詩人をはじめとする学者たちは、古代から20世紀に及ぶ。これらの膨大な資料は巻末にまとめられているが、なるほど本書は、テロリズム、密輸、国際紛争を専門に取材する「戦場記者」としての21年に及ぶ歳月と経験を生かしたレベルテの集大成ともいえる作品である。