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ラテンアメリカの文学 族長の秋 (集英社文庫) 文庫 – 2011/4/20

4.1 5つ星のうち4.1 49個の評価

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悪行を繰り返す独裁者の哀しい素顔
長きにわたった独裁政権が終焉を迎えた。独裁者が行ってきた数々の悪行、奇行が複数人物の語り・回想によってつまびらかになるにつれ、怪物とされてきた大統領の真実の姿が明らかになる。
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登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ 集英社 (2011/4/20)
  • 発売日 ‏ : ‎ 2011/4/20
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 文庫 ‏ : ‎ 384ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 408760621X
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4087606218
  • 寸法 ‏ : ‎ 10.5 x 1.6 x 15.2 cm
  • カスタマーレビュー:
    4.1 5つ星のうち4.1 49個の評価

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Gabriel García Márquez
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カスタマーレビュー

星5つ中4.1つ
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49グローバルレーティング

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上位レビュー、対象国: 日本

2021年12月19日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
壮大な御伽噺のようでもあり、血と糞のにおいが充満しながらも
所々に挟まれる色鮮やかなイメージが最後まで枯れることのない小説でした。

正直、誰が誰に向かって何を言っているのか、語られている今がいつなのか、
どういう状況なのかわからない場面も多いです。
ですが、鮮烈なエピソードや奇異な登場人物たちが次々に登場して
読者をあきさせません。非常におもしろく胸の苦しくなる小説でした。
2人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2021年4月15日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
集英社の文庫本で求めましたが、改訂版で字の大きさに関しては読みやすかったです。
ただし内容はガルシア・マルケス特有の長い文体で、段落もなく延々と話が続く物語なので、
最初はとまどいますが、文体に慣れてくると奇想天外な話の面白さに引きこまれます。
ユーモアを込めた独特の語り口は秀逸です。野蛮な独裁者の常軌を逸した行動。取り巻き連の追従の裏に隠れた裏切りと不正。だれも信じられない孤独な独裁者。読んでいくうちに、どこかの国の独裁者の姿を彷彿させます。
この長いとめどもなく続く語りを、日本語に読みやすく訳した鼓直の尽力もあると思います。
2人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2014年1月29日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
まだ少ししか読んでいません。来週から空き時間があると思うので楽しみに読ませていただきます
4人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2018年10月28日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
本書を書き上げるために必要な、作文技術・想像力に圧倒される。
約360ページの長編小説でありながら、段落が6個しかない。その結果、改行なしの文章が延々と続く。また、ストーリーの語り手が頻繁に(一文から数文ごとに)入れ替わる。そのためはじめは読みにくく感じるが、150ページくらい読んだあたりから、かなり慣れてきて、苦痛に感じなくなった。
いくつものエピソードが次から次へと出てくるが、それらがとてもスムーズに繋がっており、切れ目がない。これを書き上げるには、相当な文章力が必要であるだろうし、また、これらのエピソードを思いつくには相当の想像力が無ければならない。
さらに驚くのは、これを日本語訳にする訳者の凄さだ。コロコロ入れ替わる語り手を正確に認識し、それを日本語文体で正確且つさりげなく表現する。翻訳の奥深さに圧倒される作品である。
18人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2012年6月24日に日本でレビュー済み
 絶対権力を持った独裁者を、この小説のためにとった表現手法で描いた名作。残虐性と稚気と性欲と愛国心がごった煮のようにとぐろをまいている。
 印象的な登場人物が何人も出てくる。大統領の影武者、大統領の母、腹心の将軍…。
 権力は腐敗する。絶対権力は、絶対腐敗する。と、昔から揶揄されている通りだ。ラテンアメリカで、アフリカで、ロシアで、東欧で、中国で、中東で、東南アジアで、今日も権力者たちは腐敗しているのだろう。

 長い描写、長い文章が続く。段落さえほとんどない。読んでも読んでも文字が続く。読書好きを自称しているが、いささか疲れた。気を入れて読みかからないと、途中でくじけることになるだろう。
7人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2016年9月1日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
30ぺージほど読んで投げました。
読みにくい。
試練の本でした。
7人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2011年4月27日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
カリブ海に面した南米の架空の国の独裁者である"大統領"の見かけ上の栄華と挫折を通して、権力者あるいは一人の人間の孤独を浮き彫りにした作品。実験的とも言える高度な小説手法が駆使されている。

冒頭、死した大統領の邸に踏み込む闘士の視点から描写が始まる。そこから一転、大統領の回想の様な形で過去の様々なエピソードの描写が始まるが、そこでの記述形式は、大統領の一人称、三人称、話題中の人物の一人称等が切れ目なく混在する。小説における記述主体の自在性が追求されている。また、折に触れ冒頭のシーンに戻ったり、トピックスの繋がりも柔軟で、小説における時間軸の自在性も同時に追及されている。

大統領の描き方も、その蛮行や奇癖をあげつらって滑稽味を強調した風刺・寓話的部分、些細な事象を緻密に描いた写実的部分、母との愛情を中心にした人情譚・民話風部分、海辺の(心象)風景や動植物の描写を初めとする幻想譚部分等が、これまた切れ目なく混淆し、読む者を独特の世界に惹き込む。翻訳なので正確には言えないが、行変えを全く行なわない文体、長短の文章の組合わせ等、記述スタイルにも工夫を凝らしているようだ。

奔放に紡がれる言葉の洪水の中で、大統領の悲哀が普遍性とリアリティを持って読む者に迫って来る辺りは作者の卓越した力量だろう。読み応えのある一作だと思う。
32人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2015年6月21日に日本でレビュー済み
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随分前にテレビ番組で筒井康隆がこの小説を推していたので、購入して読んだ。結構期待して読んだが、期待の割に良くなかった。まず、手法は、唐突に視点が移動し、またその場にいない人物が割って入り回想を始めたりする。解説でも、まるでドキュメンタリー番組で、事件の関係者がインタビューを受けているシーンのようだというようなことが書かれてあったと思うが、まさにその通りでそれ以上でもそれ以下でもない。もっと言えば、読みにくい三人称神視点の小説でしかない。内容はと言えば、これもまた、ありきたりな、独裁者の孤独と苦悩と残忍性が書かれ、それが繰り返されているだけである。まるでサドの小説のようである。第一章だけ読めば充分である。
7人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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