第14挿話 太陽神の牛
古代から現代口語に至る文体の推移の中で繰り返されるのはほぼ猥談。そして、その間にお産を気にかけながら、若い芸術家に自身と亡くした息子の姿を投影するブルームが浮いては沈む。
意外と文体の切り替えが早く、スピード感がある。無理に読みこまないで雰囲気を楽しみながら読み進めると楽しい。何故だかブルームがこれまでの冴えなさ全開からちょっといい男に感じてくる不思議な挿話。
第15挿話 キルケ
台本の体裁で娼家でのゴタゴタが現実と幻覚を往き来しながら語られる。
色んなプレイが見られます。何だか試されている感じです。
確かにこれを実在の人物ガンガンぶち込んで書いてたら発禁にもなりますわ。
とはいえ、変態度も面白さも感動もダントツの挿話。
台本形式で読みやすいので、ここは訳注をしっかり読んで味わうべし。
四分冊の中では、この三冊目が読みやすさでも面白さでも間違いなく一番でした。
なぜ星5つが無いのか…
プライム無料体験をお試しいただけます
プライム無料体験で、この注文から無料配送特典をご利用いただけます。
非会員 | プライム会員 | |
---|---|---|
通常配送 | ¥410 - ¥450* | 無料 |
お急ぎ便 | ¥510 - ¥550 | |
お届け日時指定便 | ¥510 - ¥650 |
*Amazon.co.jp発送商品の注文額 ¥3,500以上は非会員も無料
無料体験はいつでもキャンセルできます。30日のプライム無料体験をぜひお試しください。
¥1,430¥1,430 税込
発送元: Amazon.co.jp 販売者: Amazon.co.jp
¥1,430¥1,430 税込
発送元: Amazon.co.jp
販売者: Amazon.co.jp
¥1,194¥1,194 税込
配送料 ¥5 5月29日-30日にお届け
発送元: BOOK's TMNET【合計1100円以上の注文で全商品に追跡番号付き】【365日営業】 販売者: BOOK's TMNET【合計1100円以上の注文で全商品に追跡番号付き】【365日営業】
¥1,194¥1,194 税込
配送料 ¥5 5月29日-30日にお届け
発送元: BOOK's TMNET【合計1100円以上の注文で全商品に追跡番号付き】【365日営業】
販売者: BOOK's TMNET【合計1100円以上の注文で全商品に追跡番号付き】【365日営業】
無料のKindleアプリをダウンロードして、スマートフォン、タブレット、またはコンピューターで今すぐKindle本を読むことができます。Kindleデバイスは必要ありません。
ウェブ版Kindleなら、お使いのブラウザですぐにお読みいただけます。
携帯電話のカメラを使用する - 以下のコードをスキャンし、Kindleアプリをダウンロードしてください。
ユリシーズ 3 (集英社文庫 ヘリテージシリーズ J 1-3) 文庫 – 2003/12/16
この商品はセット買いができます
『ユリシーズ 全4巻セット (集英社文庫ヘリテージシリーズ)』 こちらをチェック
{"desktop_buybox_group_1":[{"displayPrice":"¥1,430","priceAmount":1430.00,"currencySymbol":"¥","integerValue":"1,430","decimalSeparator":null,"fractionalValue":null,"symbolPosition":"left","hasSpace":false,"showFractionalPartIfEmpty":true,"offerListingId":"xjDP7KNAOeEr9LqdjI%2BXdiy1frpYyKhMr3WbHVGsX6njmyPJ%2BxXK%2F3sTvUNVjbdkCeLCqvp5brm8s4D9H0kBHjaWus2SxmrqfbKOK1igybVFShNUc5yhXaZFDNx64DLe","locale":"ja-JP","buyingOptionType":"NEW","aapiBuyingOptionIndex":0}, {"displayPrice":"¥1,194","priceAmount":1194.00,"currencySymbol":"¥","integerValue":"1,194","decimalSeparator":null,"fractionalValue":null,"symbolPosition":"left","hasSpace":false,"showFractionalPartIfEmpty":true,"offerListingId":"xjDP7KNAOeEr9LqdjI%2BXdiy1frpYyKhMsU3pJkmvs0796ijCeLYg0wd1kpsCs0J%2FnueO8AKw8pJKbUzF79TOvtKwcbzfaC8reA6VSiR2N3iceH7oSLaO%2B%2FRpWcuH4TFidwfDdTbpKBngjDIx9EvUpEF%2BKny5qfml4faxyJYSW4j5pGB0Nybc1Q%3D%3D","locale":"ja-JP","buyingOptionType":"USED","aapiBuyingOptionIndex":1}]}
購入オプションとあわせ買い
午後10時。ブルームは国立産婦人科病院の談話室でスティーヴンに注目する。舞台は娼家へと移り、現実と幻想の間を彷徨するブルームはスティーヴンに死んだ息子の姿を重ねる。第十四、第十五挿話。
- 本の長さ698ページ
- 言語日本語
- 出版社集英社
- 発売日2003/12/16
- ISBN-104087610063
- ISBN-13978-4087610062
よく一緒に購入されている商品
対象商品: ユリシーズ 3 (集英社文庫 ヘリテージシリーズ J 1-3)
¥1,430¥1,430
最短で5月29日 水曜日のお届け予定です
残り7点(入荷予定あり)
¥1,430¥1,430
最短で5月29日 水曜日のお届け予定です
残り4点(入荷予定あり)
¥1,430¥1,430
最短で5月29日 水曜日のお届け予定です
残り8点(入荷予定あり)
総額:
当社の価格を見るには、これら商品をカートに追加してください。
ポイントの合計:
pt
もう一度お試しください
追加されました
一緒に購入する商品を選択してください。
この商品をチェックした人はこんな商品もチェックしています
ページ 1 以下のうち 1 最初から観るページ 1 以下のうち 1
登録情報
- 出版社 : 集英社 (2003/12/16)
- 発売日 : 2003/12/16
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 698ページ
- ISBN-10 : 4087610063
- ISBN-13 : 978-4087610062
- Amazon 売れ筋ランキング: - 83,822位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
著者について
著者をフォローして、新作のアップデートや改善されたおすすめを入手してください。
著者の本をもっと発見したり、よく似た著者を見つけたり、著者のブログを読んだりしましょう
-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
レビューのフィルタリング中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。
2019年3月2日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
私の高校時代の恩師(『蘇州物語』の著者である。)が本書が一部の識者に高く評価されたものであることに言及されたのをきっかけに文庫本4冊を一括購入・読破した。
本書は、著名なギリシャ神話『オデュッセイア』に倣って記述、そして、「意識の流れ」という手法を用いているので、正直、取っ付き憎かった。2巻の後半からペースが上がった。私のように、素養の無い者は、読み始める前に、多少覚悟がいるが、良書である。
余談ですが、人の意識について考えさせられました。よく考えてみると他人が、例え、愛する妻であれ、どのような意識を経験しているのかを知ることは難しい。私たちは、他人が表現した言葉を通してしかこれを知ることが出来ない。他人の発する言葉は、他人の「意識」そのものではない。
(1巻、2巻、4巻のレビューも同じ内容です。)
本書は、著名なギリシャ神話『オデュッセイア』に倣って記述、そして、「意識の流れ」という手法を用いているので、正直、取っ付き憎かった。2巻の後半からペースが上がった。私のように、素養の無い者は、読み始める前に、多少覚悟がいるが、良書である。
余談ですが、人の意識について考えさせられました。よく考えてみると他人が、例え、愛する妻であれ、どのような意識を経験しているのかを知ることは難しい。私たちは、他人が表現した言葉を通してしかこれを知ることが出来ない。他人の発する言葉は、他人の「意識」そのものではない。
(1巻、2巻、4巻のレビューも同じ内容です。)
2023年9月8日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
翻訳を解説と共に読むのに苦労するし、アイルランドについての知識がないとわからないか。
2020年11月18日に日本でレビュー済み
第三巻は、14 章「太陽神の牛」と 15 章「キルケ」の 2 章だけだが、一番ページ数がある。でも、400 ページ近くある 15 章は戯曲体で書かれていてスカスカで、内容も娼家でのバカ騒ぎなので、あっという間に読める。
問題は 14 章だ。原文が「ラテン語散文直訳体の模倣」などいろいろな文体で書かれていて、それに対応して日本語訳では日本の各種の古典の文体や漢文くずしなどの文体で訳されている。古文や漢文をスラスラ読める人なら問題なく読めるだろうけど、現代の日本人でそういう人はあまりいないだろう。わたしも内容もよく理解できないのに、読むのに時間がかなりかかった。英語の古典を日本の古典調で訳すというアイデアはわかるが、たとえば「ラテン語散文直訳体の模倣」をそのまま日本語に訳すのが通常の訳し方だろう。いろいろなタイプの英語の古典の違いを日本語で表現するのは難しいのかもしれないが。ただ、この小説はダブリンという町が舞台であることが強く意識された作品なので、日本の古典調で訳すのは非常に違和感がある。ダブリンの街角の描写やアイルランドの社会状況が強く反映された場面を描いたあとに、突然日本の古典調の文が出てくるのはおかしいだろう。さらに、原文では文体が変わっているのに、日本語訳では「翻訳の都合」により文体を変えないとか、原文では文体が変わっていないのに、日本語訳では文体を変えるとか、原文を無視した訳し方をしているのは訳がわからない。「翻訳の都合」というのは、要するに訳者がそうしたかったからということだろう。世界的な名著を自分の好みでねじ曲げてしまうのは、翻訳の私物化と言えるのではないだろうか。
巻末の解説では、鹿島茂氏が「ユリシーズ」はフロベールの「ブヴァールとペキュシェ」の続編として書かれたのではないかという仮説を書いている。根拠は何もないようだが、あり得ないことではないだろう。そのうちに「ブヴァールとペキュシェ」を読んでみようと思う。
問題は 14 章だ。原文が「ラテン語散文直訳体の模倣」などいろいろな文体で書かれていて、それに対応して日本語訳では日本の各種の古典の文体や漢文くずしなどの文体で訳されている。古文や漢文をスラスラ読める人なら問題なく読めるだろうけど、現代の日本人でそういう人はあまりいないだろう。わたしも内容もよく理解できないのに、読むのに時間がかなりかかった。英語の古典を日本の古典調で訳すというアイデアはわかるが、たとえば「ラテン語散文直訳体の模倣」をそのまま日本語に訳すのが通常の訳し方だろう。いろいろなタイプの英語の古典の違いを日本語で表現するのは難しいのかもしれないが。ただ、この小説はダブリンという町が舞台であることが強く意識された作品なので、日本の古典調で訳すのは非常に違和感がある。ダブリンの街角の描写やアイルランドの社会状況が強く反映された場面を描いたあとに、突然日本の古典調の文が出てくるのはおかしいだろう。さらに、原文では文体が変わっているのに、日本語訳では「翻訳の都合」により文体を変えないとか、原文では文体が変わっていないのに、日本語訳では文体を変えるとか、原文を無視した訳し方をしているのは訳がわからない。「翻訳の都合」というのは、要するに訳者がそうしたかったからということだろう。世界的な名著を自分の好みでねじ曲げてしまうのは、翻訳の私物化と言えるのではないだろうか。
巻末の解説では、鹿島茂氏が「ユリシーズ」はフロベールの「ブヴァールとペキュシェ」の続編として書かれたのではないかという仮説を書いている。根拠は何もないようだが、あり得ないことではないだろう。そのうちに「ブヴァールとペキュシェ」を読んでみようと思う。
2011年5月3日に日本でレビュー済み
第二巻について。
「さまよう岩岩」「キュクロプス」「ナウシカア」が面白い。「さまよう岩岩」などは、同じ時間帯の情景をいくつもの視点で描いて、最後にまとめを持ってきて、テクニカルだと思う。「キュクロプス」は「犬」の視点ではないかとも言われる章。「ナウシカア」は婦人的というようなお行儀良くもなまめかしい文体で書かれ、「ユリシーズ」の中でもまた風情のある挿話だ。
さてこの第三巻は、まず尋常の読書では歯が立たない。
「太陽神の牛」では、英文学史の各種文体を模倣するという超ちからワザ。それを日本の文体に翻訳した丸谷氏の熱意には、圧倒されると同時にあきれてしまうほどだ。文体は、内に含む言葉の意味の配置と密接に関わるだろう。任意に文体を選ぶわけにもいかない。私は日本の古典も英文学の古典も詳しくないが、源氏や夏目漱石や谷崎潤一郎や石川淳が確かにそれらしく読めるのは凄いと思う。
だが正直に言うと、8〜9割理解しがたいというのが本音。辞書が要ります。
その後に来る戯曲形式の章は、決して戯曲に出来ないイリュージョン文学である。少なくとも、尾籠な部分も含めてハチャメチャだということは分かる。暗闇に衝動的火花が散り続けているような印象を受けた。
この「ユリシーズ」は注の量も凄いが、注がないという点では柳瀬訳「フィネガン」の方が直感で読めて読みやすいか。
「さまよう岩岩」「キュクロプス」「ナウシカア」が面白い。「さまよう岩岩」などは、同じ時間帯の情景をいくつもの視点で描いて、最後にまとめを持ってきて、テクニカルだと思う。「キュクロプス」は「犬」の視点ではないかとも言われる章。「ナウシカア」は婦人的というようなお行儀良くもなまめかしい文体で書かれ、「ユリシーズ」の中でもまた風情のある挿話だ。
さてこの第三巻は、まず尋常の読書では歯が立たない。
「太陽神の牛」では、英文学史の各種文体を模倣するという超ちからワザ。それを日本の文体に翻訳した丸谷氏の熱意には、圧倒されると同時にあきれてしまうほどだ。文体は、内に含む言葉の意味の配置と密接に関わるだろう。任意に文体を選ぶわけにもいかない。私は日本の古典も英文学の古典も詳しくないが、源氏や夏目漱石や谷崎潤一郎や石川淳が確かにそれらしく読めるのは凄いと思う。
だが正直に言うと、8〜9割理解しがたいというのが本音。辞書が要ります。
その後に来る戯曲形式の章は、決して戯曲に出来ないイリュージョン文学である。少なくとも、尾籠な部分も含めてハチャメチャだということは分かる。暗闇に衝動的火花が散り続けているような印象を受けた。
この「ユリシーズ」は注の量も凄いが、注がないという点では柳瀬訳「フィネガン」の方が直感で読めて読みやすいか。
2014年4月16日に日本でレビュー済み
読むのは相変わらずの苦行。
古代英語から現代英語まで文体が変化していくという実験的な章もある。これは古事記調、源氏物語調、井原西鶴調、夏目漱石調などの日本語文で代用的に翻訳されている。ただし、そういった技巧を楽しめる感性(余裕)がなければどうにもならない。
解説(鹿島茂氏)によると、ユリシーズはホメロスのオデュッセイアと対応関係をもっているが、オデュッセイアはイーリアスの続編であるから、ユリシーズも「続編的」でなければならないことになる。ジョイスは異常なまでに特定作品に憑依する傾向があり、ある作品を読むと、たちまちその作品の言語(文体)でしゃべりだす癖があったという。それゆえに、ジョイスは作品を読むとその続編を書きたいという誘惑にさらされただろうと推測している。また、ラブレーのガルガンチュア物語とパンタグリュエル物語は、ガルガンチュア大年代記の続編だが、どうもユリシーズはオデュッセイアと、ラブレーの「続編としての仕上げ方」についてのアイディア、を拝借して構想されたらしい。特に、オデュッセイアとの対応についてはジョイスみずからはっきりとそうであるとの指標(マーク)を示している。
古代英語から現代英語まで文体が変化していくという実験的な章もある。これは古事記調、源氏物語調、井原西鶴調、夏目漱石調などの日本語文で代用的に翻訳されている。ただし、そういった技巧を楽しめる感性(余裕)がなければどうにもならない。
解説(鹿島茂氏)によると、ユリシーズはホメロスのオデュッセイアと対応関係をもっているが、オデュッセイアはイーリアスの続編であるから、ユリシーズも「続編的」でなければならないことになる。ジョイスは異常なまでに特定作品に憑依する傾向があり、ある作品を読むと、たちまちその作品の言語(文体)でしゃべりだす癖があったという。それゆえに、ジョイスは作品を読むとその続編を書きたいという誘惑にさらされただろうと推測している。また、ラブレーのガルガンチュア物語とパンタグリュエル物語は、ガルガンチュア大年代記の続編だが、どうもユリシーズはオデュッセイアと、ラブレーの「続編としての仕上げ方」についてのアイディア、を拝借して構想されたらしい。特に、オデュッセイアとの対応についてはジョイスみずからはっきりとそうであるとの指標(マーク)を示している。
2005年7月14日に日本でレビュー済み
この『ユリシーズ』の第三巻を買おうとなさっている方は、一巻、二巻とも読まれている方だと思いますが、
第一四挿話と第一五挿話しか入っていないにもかかわらず、
この第三巻はかなりきついですが、相変わらずジョイス特有の面白さも光っています。
まず、第一四挿話は、男たちの猥談が西洋古典文学の文体を模して叙述されています。
生々しい、俗っぽい話が堅い文体で描かれているのは面白い発想だと思うのですが、
西洋の古典がそれぞれ日本の古典の文体に置き換わっている(例えば、マロリー→紫式部、デフォー→井原西鶴など)ので、
なんか違った意味で滑稽な感じです。頑張って翻訳してくれているのは分かるのですが、もうちょっともったいない気がします。
第一五挿話は夢幻劇のような形式で描かれています。
ある娼館での出来事を戯曲形式で夢、現の区別無く記述されていますが、しかしこれは丁寧な註があるお陰で読めます。
この第一五挿話はとても長いのですが、読んでいるうちに、だんだんと「浮遊感覚」が感じられて、結構面白いです。
『ユリシーズ』にしては珍しく、ラストが感動的で、一八ある挿話のなかでもお気に入りです。
一巻、二巻まで読めた方なら、この三巻も「攻略」できるはずです。これを超えればゴールは近いです!
第一四挿話と第一五挿話しか入っていないにもかかわらず、
この第三巻はかなりきついですが、相変わらずジョイス特有の面白さも光っています。
まず、第一四挿話は、男たちの猥談が西洋古典文学の文体を模して叙述されています。
生々しい、俗っぽい話が堅い文体で描かれているのは面白い発想だと思うのですが、
西洋の古典がそれぞれ日本の古典の文体に置き換わっている(例えば、マロリー→紫式部、デフォー→井原西鶴など)ので、
なんか違った意味で滑稽な感じです。頑張って翻訳してくれているのは分かるのですが、もうちょっともったいない気がします。
第一五挿話は夢幻劇のような形式で描かれています。
ある娼館での出来事を戯曲形式で夢、現の区別無く記述されていますが、しかしこれは丁寧な註があるお陰で読めます。
この第一五挿話はとても長いのですが、読んでいるうちに、だんだんと「浮遊感覚」が感じられて、結構面白いです。
『ユリシーズ』にしては珍しく、ラストが感動的で、一八ある挿話のなかでもお気に入りです。
一巻、二巻まで読めた方なら、この三巻も「攻略」できるはずです。これを超えればゴールは近いです!