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風花 単行本 – 2008/4/4

3.6 5つ星のうち3.6 44個の評価

愛はいかにして色あせてゆくのか
日下のゆりは33歳。システムエンジニアである夫の卓哉と結婚して7年。平穏な日々が、夫に恋人がいるという一本の電話で破られる…。何気ない日常の中で、色あせてゆく愛を描く長編恋愛小説。
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商品の説明

著者について

1958年東京生まれ。お茶の水女子大学理学部卒業。94年「神様」で第1回パスカル短篇文学新人賞を受賞。96年「蛇を踏む」で芥川賞、2001年「センセイの鞄」で谷崎潤一郎賞、07年「真鶴」で芸術選奨文部科学大臣賞を受賞。07年夏より芥川賞選考委員を務める。

登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ 集英社 (2008/4/4)
  • 発売日 ‏ : ‎ 2008/4/4
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 単行本 ‏ : ‎ 288ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4087712079
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4087712070
  • カスタマーレビュー:
    3.6 5つ星のうち3.6 44個の評価

著者について

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川上 弘美
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1958年生まれ。1996年「蛇を踏む」で芥川賞。1999年『神様』で紫式部文学賞。2000年『溺レる』で伊藤整文学賞と女流文学賞。2001年『センセイの鞄』で谷崎潤一郎賞。2007年『真鶴』で芸術選奨を受賞(「BOOK著者紹介情報」より:本データは『 パスタマシーンの幽霊 (ISBN-13: 978-4838721009 )』が刊行された当時に掲載されていたものです)

カスタマーレビュー

星5つ中3.6つ
5つのうち3.6つ
44グローバルレーティング

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上位レビュー、対象国: 日本

2011年5月22日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
読み始めてしばらくすると、話の流れ的にも「のゆり」の態度や考え、
そして卓哉の環境、女性関係、叔父との環境などすべてにおいて
もやもやした感じがあり、結局、そのままずるずるともやもやが消えないままに
終了した・・という感じでした。途中でイライラし、病院で働くことになったとはいえ、
なんだか叔父がらみで病院に入ったとはいえ、資格講座でであった年下の男性との関係が
発展せずに(手をつなぐとか肉体的なことではなく)終わり、また第2の女性のことも
後半にポンとでてきてはあっけなく終了してしまい、なんだかすっきりしませんでした。
5人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2013年1月4日に日本でレビュー済み
芥川賞受賞作家でいらっしゃる著者がえがく長編恋愛小説で、2008年に
刊行した本を単行本化したものである。

この本の主人公は、結婚七年目の33歳、のゆり。夫の卓哉が浮気してい
ることを、匿名の女性からの電話で知ることになる。夫は家に帰ってこ
ない日もあったのに、それでも浮気がのゆりにとって青天の霹靂であっ
たことが物語るように、のゆりは何事にもにぶく、ふわふわとしており、
自分の頭で考えて人生を切り拓いていくというタイプでは決してなかった。

卓哉からは「いつ別れてもいい」と離婚を申し出られるが、のゆりは自
分が一体どうしたいのか、よく分からない。また、自分が一方的に悪い
のに、怒りもせず、離婚にもすぐに応じない、そんな様子ののゆりを見
て、卓哉も「プライドがないのか」と訝しむくらいであった。

叔父の真人や年下の瑛二と卓哉のことで相談し、卓哉の不倫相手である
里美からは一方的に話をされるが、離婚を進めるわけでもなく、また卓
哉が家に帰ってくる時間が増えるわけでもなく、またのゆりも幾度とな
く卓哉と話をしようとするが、それもできず、何となく、ゆったりと時間
が過ぎていく。

ところが、卓哉の転勤で東京から兵庫に移り、ずっと続いていた無言の
いたずら電話が、卓哉と数回関係を持った萩原という女からだと分かっ
たあたりから、のゆりの変化がかたちとして見られるようになる…。
別居を自ら決め、そして離婚について自ら意見を決めることになる…。

人前で自分の意見を言えず、それどころか自分の意見すら持っていない
時が多いのゆりが、夫の浮気を契機に、ゆったりとした日常の中で、さ
まざまな人と接し、次第に自分の気持ちや生き方や存在に気づいて、最
後には力強く歩み出す。「のゆりは駆けだした。振り向くと、卓哉は歩道
に立ってのゆりを見ていた」(p. 301)が象徴的のように。

他のレビューにあるように、特に前半は、のゆりの性格も相俟って、やや
単調に感じられるかもしれない。ただ、やっぱり、この長編でなければ、
のゆりの中にゆっくりと起こる、でも決して劇的ではない心情変化がえが
けなかったかもしれない。日常の一部を切り取ったような長編恋愛小説を
どうぞ。
2人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2011年11月21日に日本でレビュー済み
亭主の不貞に悩む、主人公、のゆり。
彼女は改めて夫とどうしたいのか考え始めます。。

心を開くことの出来る叔父に相談をしても、
慕ってくる若い男と試しに一緒に過ごしても、
旧知の友人と、現実逃避のような旅行をしても、
不倫相手から話を聞いても、、

何をしても考えが収束することはありません。
2年近く、そんな状態が続きます。
だらだらとした、ある意味進展しない物語。
のゆりのぼんやりとした、というかダメダメな空気が、読み手にも伝染してくるようです。

なんで結婚しているのか、そもそも好きという感情は今あるのか。あったのか?

最終的には結論が出ない物語かもしれません。

いや、逆に結論が出ないという、結論なのかも。

そう思うと、物語の最後に夫婦が一緒に流す涙は、余りに虚しいものです。

現実では、我々は色々な出来事について、結論を付けたがります。
そして、世の中結論付けられる事が多いですが、
つかみ所のない、難しい案件も少なくない気もします。
でも、無理して無理でも、物事を前に進めたくなるのが人の常。

己を省みると、そういった問題を安易に片付けていないか、ちょっと不安になるなあ。
うーん、いつか読み返したくなるような本。
2人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2011年9月14日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
初めて読んだときにはこれほどの展開がある話だと気がつかなかった。時間をおいて読み返すと、感想・印象がかわる。
茫洋とした輪郭だった女性が、めきめきと輪郭を、強い光を、はっきりした影を獲得していく。世界がぐるりと回るようだった。力わざ、とも思う反面、なんともやさしい話だとも思う。
1人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2008年4月11日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
のえみと卓哉の夫婦の暮らしが、夫の浮気からはじまって二人別れるまでのふたりの微妙な心の振れをえがきだしている。
夫の浮気相手とさしで会ったり、食事をしたりということが普通でできるはずがない。のえみの心はたぶん別れを予感していたんだろう。そうと気づかずに、夫別れたくないと頑張って本当に頑張って自分の気持ちを話す時も。
ふたりが別々の部屋で暮らし始めてからの、のえみは潔い。もう失うものは何一つないからだ。そしてやっと言うことができた。「別れよう、わたしたち」。やっと、泣いて、泣いて言うことができたのだった。
どうして男と女は結婚してしまうんだろう。
5人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2008年4月15日に日本でレビュー済み
川上さんの新作、楽しみにしていました。

が。

まず、「のゆり」とされた主人公に感情移入ができなかった。
(「のゆり」って名前もなんだか馴染みにくい。ん? それが狙い?)

自分に自信がなくてボーっとしているようで
結構自在に年下の男の子とデートをしたり、叔父と二人で
温泉旅行に行ったり。(夫は何も言わないのだろうか?)

ウジウジしてる割に大胆というか。

こういう女の人は同性から嫌われやすいのかな。
作者はわかって書いてるんでしょうけれど。

第一章は良かったので、無理に長編にせず、短編のまま
余韻や謎を残して終わっても良かったのでは?
35人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2009年9月26日に日本でレビュー済み
■日下のゆり、33歳専業主婦。結婚して7年目。子どもはいない。
■ある日匿名の電話で、夫の卓哉が職場の同僚・里美と浮気(不倫)をしていると知らされる。問い正すと、卓哉は認め、離婚をほのめかすことさえした。夫は、以後だんまりを決め込んだまま。のゆりは夫の浮気相手の里美にも会う。里美は、卓哉が好きだが結婚する気はない、今すぐ別れることも出来ない、のゆりと卓也が離婚することも望んでいないなどという。
■のゆりは年齢の近い叔父の真人(まこと)に相談するが、結局は自分で何らかの道を選ぶしかない。現状では、離婚に踏み切るほどには至らず、夫を許すことも出来ず、とにかく心が揺れ動いているのだ。真人の紹介で、のゆりは渋谷のクリニックで仕事をすることになった。そうこうする内、のゆりは里美から呼び出され、彼女が卓哉との子を妊娠・堕胎したことを聞かされる。なんという男だろう。
■やがて夫に関西支社への転勤命令が発令され、夫婦で神戸に引っ越すことに。新天地でリセットできるかもしれないという気持ちが湧くが、実は夫はもう一人会社の同僚女性と関係を持っていることが判明。本当に、この卓哉って男はどうしようもない奴だ。
■小説は、だらしない夫に悩みつつ、最後に吹っ切れてゆく主人公の心境を丹念に見つめている。秀作だと思う。
1人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2009年4月17日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
夫の浮気、本気、無言電話、中絶、純愛という名の下のダブル不倫・・・・字面で書くと実に安い、どこの町にもありそうなパズルのかけらが、オブラートに覆われ、偏光し、大人の童話に昇華していきます。童話、というか寓話でしょうか。ありそうでありえない、純粋な状況設定。一般常識的には、主人公「のゆり」はあまりにも優柔不断でうっとおしく、「おまえにプライドはないのか」と言う夫の方に感情移入する人も多いのではないでしょうか。子どもに振り回される家庭生活を送る身には、逆に懐かしいようなデジャブ感すら感じる、心地よい非日常感が味わえました。
3人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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