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おとぎのかけら 新釈西洋童話集 単行本 – 2010/8/26
千早 茜
(著)
本当に幸せなのは誰か? 現代のおとぎ話7篇
シンデレラ、白雪姫、みにくいアヒルの子など代表的西洋童話を現代日本に置き換えた短篇集。童話の結末に疑問を抱く著者が見つけた、それぞれのハッピーエンドとは? 泉鏡花文学賞受賞後第一作。
シンデレラ、白雪姫、みにくいアヒルの子など代表的西洋童話を現代日本に置き換えた短篇集。童話の結末に疑問を抱く著者が見つけた、それぞれのハッピーエンドとは? 泉鏡花文学賞受賞後第一作。
- 本の長さ224ページ
- 言語日本語
- 出版社集英社
- 発売日2010/8/26
- 寸法13.7 x 1.8 x 19.2 cm
- ISBN-104087713709
- ISBN-13978-4087713701
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登録情報
- 出版社 : 集英社 (2010/8/26)
- 発売日 : 2010/8/26
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 224ページ
- ISBN-10 : 4087713709
- ISBN-13 : 978-4087713701
- 寸法 : 13.7 x 1.8 x 19.2 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 625,662位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 14,353位日本文学
- カスタマーレビュー:
著者について
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2014年8月17日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
短編なので電車の帰りに1日1話読んでました。ダークなラストばかりかと思いきや、いい終わりかたもあり楽しめました。あまり小説を読まないので、なにか短編集でもとテキトーに選んだのですが、選んでよかったです。
2016年1月3日に日本でレビュー済み
グリムとアンデルセンの童話をベースにして、話を現代の日本に置きかえた小説集です。
・「迷子のきまり」→「ヘンゼルとグレーテル」
育児放棄のだらしない母親に暴力を振るわれ、幼い兄妹が家出するものの、子供を使った性犯罪に巻き込まれそうになり・・ラストは、大人のずるさと子供の怖さが拮抗してぞっとさせられます。
・「鵺の森」→「みにくいアヒルの子」
小学生の時のいじめられっ子が二人、大人になって再会する。片方は自分がいじめられないために、もう片方を裏切っていたのだけれど・・・それはばれていたのか?再会したのは偶然か?それとも復讐か?
・「カドミウム・レッド」→「白雪姫」
物事を冷徹に見透かす皮肉なヒロインの目。女が女を意地悪く観察するその冷たさにぞっとします。
・「金の指輪」→「シンデレラ」
これはハッピーエンドのほっとするお話。孤独な主人公の青年がどこか少女漫画チックで美しいです。
・「凍りついた目」→「マッチ売りの少女」
十代の少女を働かせる売春宿と、そこでのぞき見にはまってしまった中年男。男には子供の頃、隣家の庭先で雪に埋もれて凍死した女の子の思い出があった。
・「白梅虫」→「ハーメルンの笛吹き男」
主人公の会社員はガールフレンドと同棲中。ある日、彼女が梅の盆栽を持ち帰るが、そのうち木にはびっしりと虫がついてしまう。会社員は虫の駆除の方法を教えてくれたカフェのスタッフと浮気してしまうが、その関係がこじれて・・・そして姿を消したそのスタッフが送ってきたのは何も書かれていない手紙。その日、ガールフレンドはベランダから消えてしまい・・・。
・「アマリリス」→「いばら姫」
不倫に疲れて実家に戻っている私。祖母はぼけてしまい、アマリリスの歌を繰り返し歌っている。そんな祖母を訪ねてきた老人がいた。昔の初恋相手だった彼を見た祖母は幸せな少女に戻り・・・。
「金の指輪」と「アマリリス」を除いて、どの作品もほの暗く不気味で死の影が感じられ、実際、屈折した人間、変質的な人間、死者や殺人も描かれます。が、なぜか魅かれるものがあり、続けて次々に、一気に全部読んでしまいました。この作者の作品を読んだのは初めてですが、他の人にはちょっと真似のできない独特の感性だと思います。他の作品もぜひ読んでみたいです。
・「迷子のきまり」→「ヘンゼルとグレーテル」
育児放棄のだらしない母親に暴力を振るわれ、幼い兄妹が家出するものの、子供を使った性犯罪に巻き込まれそうになり・・ラストは、大人のずるさと子供の怖さが拮抗してぞっとさせられます。
・「鵺の森」→「みにくいアヒルの子」
小学生の時のいじめられっ子が二人、大人になって再会する。片方は自分がいじめられないために、もう片方を裏切っていたのだけれど・・・それはばれていたのか?再会したのは偶然か?それとも復讐か?
・「カドミウム・レッド」→「白雪姫」
物事を冷徹に見透かす皮肉なヒロインの目。女が女を意地悪く観察するその冷たさにぞっとします。
・「金の指輪」→「シンデレラ」
これはハッピーエンドのほっとするお話。孤独な主人公の青年がどこか少女漫画チックで美しいです。
・「凍りついた目」→「マッチ売りの少女」
十代の少女を働かせる売春宿と、そこでのぞき見にはまってしまった中年男。男には子供の頃、隣家の庭先で雪に埋もれて凍死した女の子の思い出があった。
・「白梅虫」→「ハーメルンの笛吹き男」
主人公の会社員はガールフレンドと同棲中。ある日、彼女が梅の盆栽を持ち帰るが、そのうち木にはびっしりと虫がついてしまう。会社員は虫の駆除の方法を教えてくれたカフェのスタッフと浮気してしまうが、その関係がこじれて・・・そして姿を消したそのスタッフが送ってきたのは何も書かれていない手紙。その日、ガールフレンドはベランダから消えてしまい・・・。
・「アマリリス」→「いばら姫」
不倫に疲れて実家に戻っている私。祖母はぼけてしまい、アマリリスの歌を繰り返し歌っている。そんな祖母を訪ねてきた老人がいた。昔の初恋相手だった彼を見た祖母は幸せな少女に戻り・・・。
「金の指輪」と「アマリリス」を除いて、どの作品もほの暗く不気味で死の影が感じられ、実際、屈折した人間、変質的な人間、死者や殺人も描かれます。が、なぜか魅かれるものがあり、続けて次々に、一気に全部読んでしまいました。この作者の作品を読んだのは初めてですが、他の人にはちょっと真似のできない独特の感性だと思います。他の作品もぜひ読んでみたいです。
2014年3月19日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
「本当は怖いグリム童話」というのがありましたが、それの日本バージョンですね。
各章、ほどよい長さで楽しめる内容です。
どこかで読んだ?って感じも無くは無いですが、作者の年齢を考えればこの先が楽しみです。
もっと読みたいと思われました。
乃南アサ・桐野夏生・阿刀田高などがお好きな方にはおすすめです。
各章、ほどよい長さで楽しめる内容です。
どこかで読んだ?って感じも無くは無いですが、作者の年齢を考えればこの先が楽しみです。
もっと読みたいと思われました。
乃南アサ・桐野夏生・阿刀田高などがお好きな方にはおすすめです。
2011年8月28日に日本でレビュー済み
おとぎ話のパロディじゃなくて れっきとした日本が舞台の現代小説に おとぎ話のテイストが入った感じです
初めて千早さんを読んで ファンになったので星は5つです
初めて千早さんを読んで ファンになったので星は5つです
2022年4月9日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
短編なのもあって読みやすいです。この作者は『植物描写、赤や黒といった色、人物では色素の薄さ、黒髪、白い肌、儚い感じ、煙草を吸う荒々しい人、性に奔放な人』といったキーワードのどれかが必ず出てくる作家さんで、この本もそういうものが多々出てきます。今回はおとぎ話と絡めて、ドロドロとした不気味さが残る話が多く、他の本でも同様に、肌に纏わりつくような感覚のある表現でざわざわさせてきます。
ただ個人的には清潔感や清涼感、プラトニックなお話の方がお上手にも感じるのでこの本を誰かに薦めたい程好きなわけではありませんが、文章のちょっとした端々で、自分が今まで感じてきたけどその感情を意識してこなかった、いわゆる名前のなかった感情を文章におこしてくれるような表現が多いのが好きです。
ただ個人的には清潔感や清涼感、プラトニックなお話の方がお上手にも感じるのでこの本を誰かに薦めたい程好きなわけではありませんが、文章のちょっとした端々で、自分が今まで感じてきたけどその感情を意識してこなかった、いわゆる名前のなかった感情を文章におこしてくれるような表現が多いのが好きです。
2010年12月7日に日本でレビュー済み
本当に幸せなのは誰か? 現代のおとぎ話7篇
シンデレラ、白雪姫、みにくいアヒルの子など代表的西洋童話を現代日本に置き換えた短篇集。童話の結末に疑問を抱く著者が見つけた、それぞれのハッピーエンドとは? 泉鏡花文学賞受賞後第一作。
迷子のきまり─ヘンゼルとグレーテル
鵺の森─みにくいアヒルの子
カドミウム・レッド─白雪姫
金の指輪─シンデレラ
凍りついた眼─マッチ売りの少女
白梅虫─ハーメルンの笛吹き男
アマリリス─いばら姫
ということで、私には世にも恐ろしいって感じの漫画を読んでいるみたいでした。
そういった漫画が好きな人にはいいかもしれませんね。
私としてはもう少しおどろおどろしさがほしかったかな。
シンデレラ、白雪姫、みにくいアヒルの子など代表的西洋童話を現代日本に置き換えた短篇集。童話の結末に疑問を抱く著者が見つけた、それぞれのハッピーエンドとは? 泉鏡花文学賞受賞後第一作。
迷子のきまり─ヘンゼルとグレーテル
鵺の森─みにくいアヒルの子
カドミウム・レッド─白雪姫
金の指輪─シンデレラ
凍りついた眼─マッチ売りの少女
白梅虫─ハーメルンの笛吹き男
アマリリス─いばら姫
ということで、私には世にも恐ろしいって感じの漫画を読んでいるみたいでした。
そういった漫画が好きな人にはいいかもしれませんね。
私としてはもう少しおどろおどろしさがほしかったかな。
2010年11月1日に日本でレビュー済み
ジャケット読みです。
お伽噺をベースにしている、という事も惹かれました。
……ほんとは怖いグリム童話的な。不気味な雰囲気がありました。
ラストがどうなるか気になってどんどん読めるけれども。不気味でした。
三浦しをんも、昔話をベースにした短編を書いていましたね。
三浦女史とはまた違った雰囲気のストーリーですが。
ジャケ読み。(黒地に真っ赤なレース模様だったらアナスイのよな)
題材読み。
ハズレは無いとは思います。
お伽噺をベースにしている、という事も惹かれました。
……ほんとは怖いグリム童話的な。不気味な雰囲気がありました。
ラストがどうなるか気になってどんどん読めるけれども。不気味でした。
三浦しをんも、昔話をベースにした短編を書いていましたね。
三浦女史とはまた違った雰囲気のストーリーですが。
ジャケ読み。(黒地に真っ赤なレース模様だったらアナスイのよな)
題材読み。
ハズレは無いとは思います。
2021年11月3日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
作者 千早茜が描く物語には、美しさや儚さとともに、言いようのない黒々としたものを孕んでいるように感じる。その彼女が西洋童話をモチーフに、現代日本の物語として編み直した童話集である。期待しないわけにはいかなかった。西洋童話として真っ先に思い浮かぶのがグリム童話、その残酷性である。千早があとがきで述べているが「人類の歴史の方がさらに残酷で理不尽だと知り、自分にも嫉妬や憎しみがあることを実感した」と言うように、人間の内面を突き詰めれば、その黒々としたものは拭い去れないのだ。
どの物語を選ぶか、そのモチーフはどういったものにするかということは、編集者たちに任されたのだという。選ばれた物語は、誰もが知っているものであるが、ここに収められている7編の作品は、まさに千早ワールドと言っていい、美しくも恐ろしく、胸が切なくなるような物語たちである。
どの物語を選ぶか、そのモチーフはどういったものにするかということは、編集者たちに任されたのだという。選ばれた物語は、誰もが知っているものであるが、ここに収められている7編の作品は、まさに千早ワールドと言っていい、美しくも恐ろしく、胸が切なくなるような物語たちである。