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オーダーメイド殺人クラブ 単行本 – 2011/5/26

4.3 5つ星のうち4.3 246個の評価

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中学二年のふたりが計画する「悲劇」の行方
親の無理解、友人との関係に閉塞感を抱く「リア充」少女の小林アン。普通の中学生とは違う「特別な存在」となるために、同級生の「昆虫系」男子、徳川に自分が被害者となる殺人事件を依頼する。
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登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ 集英社 (2011/5/26)
  • 発売日 ‏ : ‎ 2011/5/26
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 単行本 ‏ : ‎ 376ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4087714039
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4087714036
  • カスタマーレビュー:
    4.3 5つ星のうち4.3 246個の評価

著者について

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辻村 深月
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1980年2月29日生まれ。山梨県出身。千葉大学教育学部卒業。

2004年に『冷たい校舎の時は止まる』で第31回メフィスト賞を受賞しデビュー。他の著作に『子どもたちは夜と遊ぶ』『凍りのくじら』『ぼくのメジャースプーン』『スロウハイツの神様』『名前探しの放課後』『ロードムービー』『ゼロ、ハチ、ゼロ、ナナ。』『V.T.R.』『光待つ場所へ』(以上、講談社)、『太陽の坐る場所』(文藝春秋)、『ふちなしのかがみ』(角川書店)など。

2010年に『ゼロ、ハチ、ゼロ、ナナ。』が第142回直木賞候補作となる。新作の度に期待を大きく上回る作品を刊行し続け、幅広い読者からの熱い支持を得ている。

カスタマーレビュー

星5つ中4.3つ
5つのうち4.3つ
246グローバルレーティング

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上位レビュー、対象国: 日本

2015年12月24日に日本でレビュー済み
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「何?」って、だるそうに会話をする徳川君の別小説が読んで見たい。

チヨダコーキを愛し、絵画の才能があるのであれば、時代が許せば、

スロウハイツの住人だった。なんてこともあるかもしれない。

そんな彼が若かりし中学生時代に何を感じ、どのような行動を起こしたのか。

彼の心の葛藤が知りたくなりました。
11人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2018年12月16日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
 全体の9割以上は、中学2年生の小林あんが、クラスメート・教員・母親との関係に傷ついたり、馬鹿にしたり、怒ったり、泣いたりと、ネガティブな話で、しかもそれが破綻に向けて深まっていく感じなので、ちょっと読むがしんどい。それが最後の20ページで劇的に展開する。ラストの部分の前までを共感しつつ読んだ読者は、このエンディングをどう評価するのだろう。
 主人公は、「すべてが清潔で、透明感溢れる光に満ちていた日々(p.444)」の終焉を知り、「腹をくくって、諦めて。なるべく楽しく、精々、生きる」「余生(pp.463-464)」を引き受けようとする。それがつまりは大人になるということなのだろう。
 小説だから、むろん「事実より奇」に書かれているわけだけれど、それにしても中学2年生という時期は、こんなに敏感・単純(繊細とは言い難い)で、傲慢で、鬱陶しく、視野の狭い(それは学校という閉鎖的な空間の問題も大きいが)ものかと思う。私も、中学生時代はそれこそ「黒歴史」なので、人のことは言えないが。
10人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2017年3月6日に日本でレビュー済み
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この落とし方は最高級だと思う。全く無理が無く自然。そして、泣けます。
8人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2018年11月30日に日本でレビュー済み
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思春期の女の子の負を煮詰めたような感じの作品です。
あるある、と思う人は少ないでしょうが、共感できないほどでもなし。
5人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2015年10月30日に日本でレビュー済み
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辻村さんの作品は大好きでほぼ読破してますが そのなかでもこちらはオススメです!
3人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2017年1月5日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
辻村さんの作品は何冊か読んでいますが、どの作品も読みやすいですね。

沢山ある辻村作品でもこの作品は、自分には遠い存在のする主人公に感情移入するのは難しかったです。こういう子も世の中には沢山いるし、女という生き物は所詮こんなものなのだろうなぁ…と考え込んでしまいました。
私自身がいじめとはほぼ無縁の学生生活だったせいかもしれませんが。
ただ、中学生が死について憧れたり、そこに救いを求める描写には共感しましたし、やっぱり学生時代は世界がそこで完結してしまって救いを死に求めるのはすごくリアルに感じました。

しかし、タイトルこそ物騒な感じですが、ラストも含めると割りと爽やかな部類の作品かな、と思いましたので、好き嫌いせずに一読することをおすすめします。
6人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2013年8月17日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
青春小説です。

40代です。
娘が中2です。最近衝突が多くなりました。この本を読んで自分の中学時代を思い出せました。
精一杯大人になろうとする気持ちと、でも汚い大人にはなりたくない思春期独特のあの感情。
10代・20代のひとは自分に重なる部分がきつとあるかも。。。それ以降の人もぜひ読んでみてください。
13人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2011年6月13日に日本でレビュー済み
辻村先生の作品は「冷たい校舎の時は止まる」の清水あやめさんを筆頭に、たいていいつもイタイ人が登場します。
でもここまでわかりやすく中二病に侵された子が主人公なのは初めてじゃないでしょうか。
辻村先生が描写するのはネタとして笑える痛さではなく、リアルに胸が締め付けられるような痛さ。
腹の中を探り合う脆い世代の女の子の心情を書かせたらピカイチだと思います。

「黒がカッコイイ、人と群れるのカッコ悪い、アングラって何だかいいよね。
でも友達いなくて孤独に過ごす強さはないからやっぱり友達も欲しい。
外されるのは怖いから、友達には中二病の事は隠そう」
主人公小林アンはこんな子。
友達も失い、信じられる者は誰もいないと打ちひしがれた時彼女は事件を起こすことを思いつきます。
これもまたありがちな「世界に名を残したい」な痛さでしょうか。
隣の席のアングラオタクな徳川勝利と組んで、殺人者と殺害者としての信頼関係を築きます。
このオタクな徳川君、ビニール袋を蹴っているのを見られた時点ではすでにアンが好きだったことになります。
好きな子に殺してくれと言われて彼はどう思ったんでしょう。
中二病思考だと「俺が一番綺麗な時に殺してやるよ」な所でしょうか。
でも実際は仲良くなるにつれて恋心も募ったでしょうし、それに彼は何も殺していないのかもしれません。
最初の子猫はたまたま死体を見つけただけ、次のネズミはそれこそネズミ捕りから持ってきたのかもしれません。
(ビニール袋の中に血だまりがあった描写から猫の解体はしているかもしれませんが・・・)
彼もまた好きな子にかっこいい所を見せたいお年頃の中二病の子なんだと思います。

女子同士のやり取りは本当にリアル。
何気ない言葉がどうしても我慢できなくて「あいつ外そう」なことって本当によくあります。
私も外したこともあるし、外されたこともあります。
経験があるからこそ読むと胸が痛くなるのでしょうね。
大人になった今では誰と誰が付き合おうがトイレに一人で行こうがどうでもいいじゃないかと思えますが
子供の頃はどうでもよくない最大の懸案事項でしたよね。

徳川が読んでた「チヨダコーキ」。3か月前に集団自殺事件が起こった描写がありました。
するとこの話は「スロウハイツの神様」の10年前の時の話になるので、
「ぼくのメジャースプーン」と「名前探しの放課後」の間、「凍りのくじら」と同じ頃のお話になるのでしょうか。
アンはあまり個性のない子に感じますが、アーティスト系の徳川はこれからも何かに出てきそうな気がします。
スロウハイツの住人よりは少し年下になるかと思いますが、進学で上京しましたし、またどこかでリンクしてほしい。
アンとは別に付き合えとは言わないが、黒歴史を共有する同士としてずっと関係を続けてほしい。

2月既刊の「本日は大安なり」と比べるとこちらは登場人物が10代の子ばかりですので、中高生に読んで欲しい1冊です。
逆にこちらに感情移入出来ないなと感じる大人は「本日は大安なり」の方がオススメです。
両方ともに懐かしい人物の描写はありますので、辻村先生のファンであればどちらも読んで欲しいです。
辻村先生を読んだことがない人は是非、他へのリンク元である「スロウハイツの神様」と「子供たちは夜と遊ぶ」を読み、
それで気に入ったら他の本も読んでみていただきたいと思います。
コンスタントに新刊を出してくれる、そしてまたどれも面白い、力のある作家さんだと思っています。
22人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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