文章は文句なしにうまく、ぐいぐい引き込まれます。個人的に一番好きなのは、貧困や汚さの表現。
あまりに巧みで、文章をそのまま想像してしまうと不潔さで気持ち悪くなってしまうので、
途中から背景描写を読むときは意識的に連想をやめていたほどでした。
ラストがやや王道すぎはしますが、ああしないと終わらなかった話なのはわかります。
ただ、後半収録の対談…ほとんど瀬戸内寂聴が自分の経験についてしゃべっているだけでした。
田中慎弥が瀬戸内さんの接待をしてあげているようにも思えるくらい、田中慎弥の話が少ない笑。
せっかく『共喰い』についてる対談なのだから、もうちょっと作品内容について話してくれればよかったな。
プライム無料体験をお試しいただけます
プライム無料体験で、この注文から無料配送特典をご利用いただけます。
非会員 | プライム会員 | |
---|---|---|
通常配送 | ¥410 - ¥450* | 無料 |
お急ぎ便 | ¥510 - ¥550 | |
お届け日時指定便 | ¥510 - ¥650 |
*Amazon.co.jp発送商品の注文額 ¥3,500以上は非会員も無料
無料体験はいつでもキャンセルできます。30日のプライム無料体験をぜひお試しください。
¥1,100¥1,100 税込
発送元: Amazon.co.jp 販売者: Amazon.co.jp
¥1,100¥1,100 税込
発送元: Amazon.co.jp
販売者: Amazon.co.jp
¥1¥1 税込
配送料 ¥240 6月1日-3日にお届け
発送元: バリューブックス 【防水梱包で、丁寧に発送します】 販売者: バリューブックス 【防水梱包で、丁寧に発送します】
¥1¥1 税込
配送料 ¥240 6月1日-3日にお届け
発送元: バリューブックス 【防水梱包で、丁寧に発送します】
販売者: バリューブックス 【防水梱包で、丁寧に発送します】
無料のKindleアプリをダウンロードして、スマートフォン、タブレット、またはコンピューターで今すぐKindle本を読むことができます。Kindleデバイスは必要ありません。
ウェブ版Kindleなら、お使いのブラウザですぐにお読みいただけます。
携帯電話のカメラを使用する - 以下のコードをスキャンし、Kindleアプリをダウンロードしてください。
共喰い 単行本 – 2012/1/27
田中 慎弥
(著)
{"desktop_buybox_group_1":[{"displayPrice":"¥1,100","priceAmount":1100.00,"currencySymbol":"¥","integerValue":"1,100","decimalSeparator":null,"fractionalValue":null,"symbolPosition":"left","hasSpace":false,"showFractionalPartIfEmpty":true,"offerListingId":"DXhc6KRJyJWeYcnBPj%2Bb4FcXftb4euUfhrFyqW1Sj4PRpBSd9JiZOxx2tzFCZCXGgGT8tleMdK8loeo%2BdG6stprsRYOgqReZAgyPt%2B0pmYDxcozMjBZq%2B8fFrrtF%2BVxO3Rf%2F0GHK3Wk%3D","locale":"ja-JP","buyingOptionType":"NEW","aapiBuyingOptionIndex":0}, {"displayPrice":"¥1","priceAmount":1.00,"currencySymbol":"¥","integerValue":"1","decimalSeparator":null,"fractionalValue":null,"symbolPosition":"left","hasSpace":false,"showFractionalPartIfEmpty":true,"offerListingId":"DXhc6KRJyJWeYcnBPj%2Bb4FcXftb4euUfRE8WSSExdtaaBr9FzfOBj8BubCPoL2wM2YDN8uQLCS%2FTHvH19Pg8H61v7b0ffxr8SthSIOwrAkzvVJ05bFIo3ETNtIsbCe6BcgOtgSfM02wPs3Kg5t1zdnKIgka8Qjo%2BiZHK7xWhX7Oc8waTTtzdYA%3D%3D","locale":"ja-JP","buyingOptionType":"USED","aapiBuyingOptionIndex":1}]}
購入オプションとあわせ買い
女を殴る父と、同じ目をした、俺。
川辺の町で暮らす17歳の少年。セックスの時に暴力を振るうという父親の習性を受け継いでいることを自覚し、懼れ、おののく…。逃げ場のない、濃密な血と性の物語。第146回芥川賞受賞作。
川辺の町で暮らす17歳の少年。セックスの時に暴力を振るうという父親の習性を受け継いでいることを自覚し、懼れ、おののく…。逃げ場のない、濃密な血と性の物語。第146回芥川賞受賞作。
- 本の長さ144ページ
- 言語日本語
- 出版社集英社
- 発売日2012/1/27
- 寸法13.1 x 1.7 x 18.8 cm
- ISBN-104087714470
- ISBN-13978-4087714470
よく一緒に購入されている商品
この著者の人気タイトル
ページ 1 以下のうち 1 最初から観るページ 1 以下のうち 1
商品の説明
著者からのコメント
第146回(平成23年度下半期) 芥川賞受賞作 『共喰い』 著者受賞コメント
さまざまなものを削り取ったあげく、こういう作品が残りました。むき出しの骨を味わって下さい。
さまざまなものを削り取ったあげく、こういう作品が残りました。むき出しの骨を味わって下さい。
著者について
田中慎弥(たなか・しんや)
1972年山口県生まれ。山口県立下関中央工業高校卒業。2005年「冷たい水の羊」で第37回新潮新人賞受賞。2008年「蛹」により第34回川端康成文学賞を受賞、同年に「蛹」を収録した作品集『切れた鎖』で第21回三島由紀夫賞 受賞。他の著書に『図書準備室』『神様のいない日本シリーズ』『犬と鴉』『実験』がある。「共喰い」で第146回(平成23年度下半期)芥川龍之介賞を受賞。平成24年1月27日に『共喰い』を刊行。
1972年山口県生まれ。山口県立下関中央工業高校卒業。2005年「冷たい水の羊」で第37回新潮新人賞受賞。2008年「蛹」により第34回川端康成文学賞を受賞、同年に「蛹」を収録した作品集『切れた鎖』で第21回三島由紀夫賞 受賞。他の著書に『図書準備室』『神様のいない日本シリーズ』『犬と鴉』『実験』がある。「共喰い」で第146回(平成23年度下半期)芥川龍之介賞を受賞。平成24年1月27日に『共喰い』を刊行。
登録情報
- 出版社 : 集英社 (2012/1/27)
- 発売日 : 2012/1/27
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 144ページ
- ISBN-10 : 4087714470
- ISBN-13 : 978-4087714470
- 寸法 : 13.1 x 1.7 x 18.8 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 143,743位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 3,724位日本文学
- カスタマーレビュー:
著者について
著者をフォローして、新作のアップデートや改善されたおすすめを入手してください。
著者の本をもっと発見したり、よく似た著者を見つけたり、著者のブログを読んだりしましょう
-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
レビューのフィルタリング中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。
2019年11月17日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
2023年10月11日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
着想種とでも言ったらいいのか、この小説で小説を書こうとする人の何らかのヒントになるという確率は、他の人の小説よりも高いのではないかと、ふと妙な事を思った。尚評価ポイントは3.6といった所で、四捨五入して4とさせてもらいました。
2023年6月18日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
本自体が思っていたものと少し違っていましたが、不満ではありません。機会がありましたらまた宜しくお願いします。
2021年4月11日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
芥川賞受賞作会見の印象が残っており、期待して読みました。始めから最後まで「性と暴力」について書かれており、ときおり不快な気分になりました。しかし、最後のシーンだけ共感でき、やはしこうした物語はこういう終わり方が一番良いのかと感じました。
2020年8月29日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
人の内面にあるどす黒いものを、美しい文体にのせて浮かび上がらせていると感じました。読んでて楽しくなるようなことはないのですが、読むのが病みつきになり止まらない。
主人公の母親の振る舞いは、最初から最後まで切ないものがあった。
主人公の母親の振る舞いは、最初から最後まで切ないものがあった。
2021年11月14日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
中上健次を思わせる展開であるが、全く違う。
設定や展開が安易、表現がぎこちなく迫って来ない。
リタイア寸前の某女流賞選考委員の「都会で浮遊する若者に較べて、地方の若者は質量が大きい。・・」には寒々として苦笑してしまった。この程度にしか読んでいないのか。
設定や展開が安易、表現がぎこちなく迫って来ない。
リタイア寸前の某女流賞選考委員の「都会で浮遊する若者に較べて、地方の若者は質量が大きい。・・」には寒々として苦笑してしまった。この程度にしか読んでいないのか。
2018年2月10日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
第146回(2011年下半期)芥川賞受賞作。受賞会見時の「もらっといてやる」発言で一躍有名になった作品かと思う(候補4回、5回目で受賞)。だが読み始めると、作者のパフォーマンスはどこかへ消えてしまっていた。
人間の情念を根こそぎ絡めとるような文体と、作品の随所にあふれる詩的なイメージ等、そこには正統な文学世界が広がっていた。テーマは「性と暴力」、そして逃れようのない「血」の問題である。中上健次や村上龍を引合いに出すまでもなく、それ自体は今までさんざん純文学で取り上げられてきたテーマだ。とりわけ新しさが求められる芥川賞においては十分マイナスになり得る主題だが、田中氏は見事にそのハードルを越えてみせた。
作品の舞台は、昭和63年の山口県下関市。昭和の終わりそうなこの時期、地方の田舎町はまだまだ寂れていたことがよく分かる。下水処理もままならない川辺での庶民の暮らしが、執拗なほど粘り気のある文体で描かれている。
主人公の遠馬は17歳の高校生。父母はもう離婚しており、現在は父と、その後妻である琴子と3人で暮らしている。遠馬の実の母親である仁子は、実家近くで魚屋を営んでいる。どちらも、わずかばかりの稼ぎで糊口を凌ぐような、つましい暮らしだ。
父親には、ある性癖があった。セックスのときになると、女を殴り、首を絞めるのだ。遠馬はそんな父親が嫌いだった。ある時、遠馬が琴子に、なぜ別れないのか訊ねたことがある。「うちの体がすごいええんて、殴ったら、もっとようなるんて」。女は笑って答えた。頭の悪そうな女。男の歪んだ愛情がなければ、生きられないような女。
遠馬には同い年の恋人、千種がいる。会うたびにセックスをする間柄だが、次第に遠馬の欲望がエスカレートしてゆく。気がつけば、愛する千種に父親と同じことをしている自分がいた。
嫌いな人に、だんだん似てきてしまう。
それが実の父親で、人が人を愛するという根源的な営みの中に、図らずも父親の影を見てしまう。残酷である。少年の無垢な心が映し出す世界の惨たらしさに、読後感はあまり良くないが、作者の書かざるを得ない切迫感はひしひしと感じられた。名作だと思う。
人間の情念を根こそぎ絡めとるような文体と、作品の随所にあふれる詩的なイメージ等、そこには正統な文学世界が広がっていた。テーマは「性と暴力」、そして逃れようのない「血」の問題である。中上健次や村上龍を引合いに出すまでもなく、それ自体は今までさんざん純文学で取り上げられてきたテーマだ。とりわけ新しさが求められる芥川賞においては十分マイナスになり得る主題だが、田中氏は見事にそのハードルを越えてみせた。
作品の舞台は、昭和63年の山口県下関市。昭和の終わりそうなこの時期、地方の田舎町はまだまだ寂れていたことがよく分かる。下水処理もままならない川辺での庶民の暮らしが、執拗なほど粘り気のある文体で描かれている。
主人公の遠馬は17歳の高校生。父母はもう離婚しており、現在は父と、その後妻である琴子と3人で暮らしている。遠馬の実の母親である仁子は、実家近くで魚屋を営んでいる。どちらも、わずかばかりの稼ぎで糊口を凌ぐような、つましい暮らしだ。
父親には、ある性癖があった。セックスのときになると、女を殴り、首を絞めるのだ。遠馬はそんな父親が嫌いだった。ある時、遠馬が琴子に、なぜ別れないのか訊ねたことがある。「うちの体がすごいええんて、殴ったら、もっとようなるんて」。女は笑って答えた。頭の悪そうな女。男の歪んだ愛情がなければ、生きられないような女。
遠馬には同い年の恋人、千種がいる。会うたびにセックスをする間柄だが、次第に遠馬の欲望がエスカレートしてゆく。気がつけば、愛する千種に父親と同じことをしている自分がいた。
嫌いな人に、だんだん似てきてしまう。
それが実の父親で、人が人を愛するという根源的な営みの中に、図らずも父親の影を見てしまう。残酷である。少年の無垢な心が映し出す世界の惨たらしさに、読後感はあまり良くないが、作者の書かざるを得ない切迫感はひしひしと感じられた。名作だと思う。
2020年4月15日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
good