嘘と妄想と死の小説です.
寒寒とした夢が見られそうな本です.
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邪悪な花鳥風月 単行本 – 2001/8/3
岩井 志麻子
(著)
眼下に木造アパートが一棟見える都内のウィークリーマンションに滞在する〈私〉。101号室の大柄な三十女。上階の陰気な中年夫婦。いつしか〈私〉は、住人達を主人公に物語を紡ぎ始める…。
- 本の長さ224ページ
- 言語日本語
- 出版社集英社
- 発売日2001/8/3
- ISBN-104087745279
- ISBN-13978-4087745276
商品の説明
内容(「MARC」データベースより)
都内のウィークリーマンションに滞在する作家。眼下に見える木造のアパートの住人たちに感情移入した時、憎悪と死の予感に満ちた妖しい妄想がわいてきて…。女たちの悪夢と甘い恐怖が重なる物語。
登録情報
- 出版社 : 集英社 (2001/8/3)
- 発売日 : 2001/8/3
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 224ページ
- ISBN-10 : 4087745279
- ISBN-13 : 978-4087745276
- Amazon 売れ筋ランキング: - 2,179,865位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 526,768位文学・評論 (本)
- カスタマーレビュー:
カスタマーレビュー
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2003年6月13日に日本でレビュー済み
良い家族に恵まれ、才色兼備の主婦兼作家である「私」。「私」は執筆専念という名目でウィークリーマンションを借り、そこで若き青年編集者と密会を重ねていく。そして、「私」は隣のアパートの住人を、小説のネタにしようと思いつく…。
花鳥風月のタイトル通り、「虚空の鳥」「散らない花」「いずれ檸檬は月になり」「黒い風の虎落笛」と4つの物語が展開し、「私」の現実と物語が同時進行してゆく。現実と創作入り乱れる著者お得意の手法なので、ある程度この著者の本を読んだことがあると、ラストが読めてしまう…(岩井作品初読だったらばドカンときたろうな、ちょっと残念)。
しかし、月の物語「いずれ檸檬は月になり」に漂う妖気がすさまじい。月が二つある異国の××市、そこでは生と死のあわいで世にもおぞましいことが起こるのだ。現実の解決は、この小編に限ってはいらないくらいだ。不気味かつ奇想天外なイメージに酔える作品である。
花鳥風月のタイトル通り、「虚空の鳥」「散らない花」「いずれ檸檬は月になり」「黒い風の虎落笛」と4つの物語が展開し、「私」の現実と物語が同時進行してゆく。現実と創作入り乱れる著者お得意の手法なので、ある程度この著者の本を読んだことがあると、ラストが読めてしまう…(岩井作品初読だったらばドカンときたろうな、ちょっと残念)。
しかし、月の物語「いずれ檸檬は月になり」に漂う妖気がすさまじい。月が二つある異国の××市、そこでは生と死のあわいで世にもおぞましいことが起こるのだ。現実の解決は、この小編に限ってはいらないくらいだ。不気味かつ奇想天外なイメージに酔える作品である。
2009年8月26日に日本でレビュー済み
恐怖を感じるというよりも表題のような雰囲気を感じながら物語が展開してゆく現代の幻想的な作品です。ストーリーの設定・展開も面白く独特の雰囲気を感じているうちに作品に引き込まれてしまいました。やはりホラー作品という事もありますので好みがハッキリと分かれる作品だと思います。ホラーやSF好きにはお勧めです。小林泰三氏が好きな人はカナリお勧めです。特に同氏の「忌憶」が好きな人には更にお勧めです。