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ねじの回転 FEBRUARY MOMENT 単行本 – 2002/12/5
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- 本の長さ448ページ
- 言語日本語
- 出版社集英社
- 発売日2002/12/5
- ISBN-104087745856
- ISBN-13978-4087745856
商品の説明
内容(「MARC」データベースより)
登録情報
- 出版社 : 集英社 (2002/12/5)
- 発売日 : 2002/12/5
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 448ページ
- ISBN-10 : 4087745856
- ISBN-13 : 978-4087745856
- Amazon 売れ筋ランキング: - 652,261位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 183,491位文学・評論 (本)
- カスタマーレビュー:
著者について
1964(昭和39)年、宮城県生れ。早稲田大学卒。
1992(平成4)年、日本ファンタジーノベル大賞の最終候補作となった『六番目の小夜子』でデビュー。2005年『夜のピクニック』で吉川英治文学新人賞、本屋大賞を、2006年『ユージニア』で日本推理作家協会賞を、2007年『中庭の出来事』で山本周五郎賞をそれぞれ受賞した。
ホラー、SF、ミステリーなど、さまざまなタイプの小説で才能を発揮している。著書に、『三月は深き紅の淵を』『光の帝国 常野物語』『ネバーランド』『木曜組曲』『チョコレートコスモス』『きのうの世界』などがある。
カスタマーレビュー
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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時間をテーマにしたSFが大好きなので、この作品も気に入りました。
分厚い本ですが、全く飽きさせません。4/5程度まで読んだ所ですが、どんな落ちになるのか楽しみです。
最終盤までは、本当にただただ面白く、ケン・グリムウッドの『リプレイ』を上回る作品かとも感じるほど。ただ、あまりにも素晴らしい展開力から「この本の結論は相当に難しいな」とも感じさせた。そしてやはり、終章直前までの迫力からは、やや劣る結末を迎えてしまった。
ただ。本書においては「結末がコケている」と感じさせるほどではない。こういうテーマの本には、結末ですべてをダメにしてしまう本も数多い。しかし恩田陸氏のモチーフの活かし方は、たとえ結論がなくとも充分楽しめるもの。
読んで損のない作品だと思う。
よく似たテーマを、違う切り口と結末で料理していますので、
ご興味がある方はぜひ並べて読んでみてください。
どちらもとても大好きです。
「もしも過去に戻ってやりなおせるなら」
が、Ifではなく実現する世界の物語。
その技術を使えると知った人々は、
「世界の為」に「聖なる暗殺」を行うことを決めた。
一つのホロコーストをなくすことが、
100のホロコーストを起こすことになるとは知らずに。
フラグメントとして、過去の事象が短編でぽんぽん入ってくるので、
少々混乱しやすいとは思いますが。
舞台は日本。それも世界大戦前の、です。
出てくる人物の心理描写もとても丁寧です。
タイムパラドクスの説明が行われていないので
SFファンの方には少々不服かもしれませんが、
因と果の巡り方が、私にはとても腑に落ちるものでした。
ラストまで読み終わったら、再読しなおすと更に面白い作品。
もっとディープなSFもこのテーマでしたら書けるのでしょうが、
それはSF専門の方におまかせするということで。
個人的にはもうちょっとメカメカしている作品が好きですが…
(シンデレラの下りをもっと読みたかったな、と)。
途中出てくる「魔法の国の王様」の話が深いです。
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世を正しくしようと願いながら、むなしく処刑されることになる陸軍の人々。彼らの心情に胸打たれる。とくに、歴史のキーマンとして選ばれた3人が、三者三様に日本の未来を考え、歴史を再生しつつも最前の道を模索する様子が感動的。最後まで彼らにスポットが当てられていればもっと好みだったのだが。私には、最初の興奮が最後まで持続しなかった。ラストに向けて、物語が急に収束してしまうのが残念である。
「正史」とは、いったい何なのだ? 誰が決めたのだ? そんな疑問が頭の中を経巡る。
それを一般オトナ読者に「イロモノ」であると引かれないようにか、あるいは単なる照れなのか、歴史や、お堅い題材で糊塗しようとしている様に感じる。今回のメインは時間モノ、それにニ・ニ六をかぶせてきた。
文章自体は常に高い水準で提供しており、読ませる力はある。今回も二・ニ六を使って上手くストーリを作ったと思う。
だからこそストーリー以前の、設定に感じる帳尻合わせやひっかかりが、気になってしまう。かなり緻密な時間モノを読んできただけに、今回は特に理論面での漠とした矛盾がひっかかり、内容に入りこむのに邪魔をした。
叙述トリックなどでありがちだが、読者を誘導するため設けられる、設定自体の整合性がきっちりしていないと、意外性が構成の破綻に転じ、そも、物語として成り立ってさえいないとまで感じられてしまうのだ。今回の場合の、時間トリックは究極のイレギュラーである。特異な設定では1点の矛盾も全てを破綻させてしまう。
かなり嗜好もはっきりしており、文章力もあり、多作。いろんなモノを詰め込むのではなく、もっとシンプルに、素直に書きたいことを絞って力を入れて欲しい感じる。
「あの日」を繰り返す2.26事件の当事者たちそれぞれの思惑。そもそも「失敗」だったのか?
未来からきた彼らの間でも妨害が起きたり修復装置にトラブルが発生。思いがけない事件や様々な思惑が錯綜するなか何度も「あの日」を挟んだ数日間を繰り返し…そして。
そして最後にわたしたちは彼らとおなじ瞳と佇まいでそのときを迎えることができるのです。
文庫はどうして上下分冊化されたのかが不思議。