私もこの小説の主人公と同じような体験をした。
自分の健康には自信があったのに、30代のときに
原因不明の体調不良に次々と襲われた。
あちこちドクターショッピングしても、
どれだけ検査をしても異常なし。
当時の私は、とにかく病名が欲しくて、
明確な原因が知りたくて、ネットや本などで
自分の症状を調べまくった。
結果「身体も心も絶えず変化し、微妙なバランスを
保っているもので、多少バランスが崩れるのは
ごく当たり前のことだ」という結論に達するのに
何年もかかった。
そのとき、この本に出合えていれば
もっと早く楽になれただろうに。
読み終わったあと、清々しい気分になり
なぜか元気がでてくる。そして、
危うく揺れ動く心と密接につながった
肉体を持つ「人間」という存在が愛しくなる。
身体に優しい漢方薬のような小説である。
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漢方小説 単行本 – 2005/1/5
中島 たい子
(著)
薬も、癒しも効かない、あなたに贈る処方箋。
みのり31歳、独身。元カレが結婚すると知ったその日から、原因不明の体調不良になった。行き着いた先は漢方診療所。悪戦苦闘する女性をそこはかとないユーモアで描く、あなたのための処方箋。第28回すばる文学賞受賞作。
みのり31歳、独身。元カレが結婚すると知ったその日から、原因不明の体調不良になった。行き着いた先は漢方診療所。悪戦苦闘する女性をそこはかとないユーモアで描く、あなたのための処方箋。第28回すばる文学賞受賞作。
- 本の長さ144ページ
- 言語日本語
- 出版社集英社
- 発売日2005/1/5
- ISBN-104087747433
- ISBN-13978-4087747430
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登録情報
- 出版社 : 集英社 (2005/1/5)
- 発売日 : 2005/1/5
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 144ページ
- ISBN-10 : 4087747433
- ISBN-13 : 978-4087747430
- Amazon 売れ筋ランキング: - 521,050位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 12,188位日本文学
- カスタマーレビュー:
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2021年2月1日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
中医学の大まかな掴みがわかるのではないでしょうか。初心者で難しい文字ばかりだと内容が入ってこないという方に、いいかもしれません。小説としては、もう少し展開が欲しかったところですが、日常風景を描いてらっしゃるのでイメージしやすく、読み進め易いと思います。
2023年1月8日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
31歳の働く独身女性が、はっきりした病名も分からず、複数の病院で検査を受けても異常なしの結果ばかりが帰ってくる日々を過ごしていた。
学生時代に喘息持ちだったことから、当時漢方医に通っていたことを思い出し、その漢方診療所へ行ってみることに。
そこで出会った漢方医との出会いを契機に、これまで異常なしだった診断結果ではなく、主人公独自の(個人レベルで見た)基礎体力や、暑がり寒がりなどの性質、生まれながらに弱いところなどは人によって異なるものであるという漢方の考え方を知っていく。
私自身も女性ホルモンのバランスが崩れたことで、体調を崩した経験から漢方の考え方に関心を少し持つようになりましたが、なかなか自分にどう取り入れたらいいか分からずにいたので、漢方関連の小説を読む事で、より親近感を持てるようになれたらなと思い、読みました。
漢方って普通の医学と何が違うの?と感じていた主人公に自分も同じ感覚で読み進めていく事ができました。漢方初心者の方にはおすすめです。
漢方に沿ったストーリーは良くても、主人公以外の人達とのストーリーはあまり感情移入できませんでした。その点がマイナス2の理由です。
最後に小説の中で、共感できた文章を2つ記載します。自分も体調崩したときに感じたことだったので、同じ境遇の方にも読んでいただければ、共感できると思います。
「具合が悪い時に『元気そう』って言われるの複雑だよね」
「ラジオの健康相談で、心臓に疾患を抱えていた相談者が、今飲んでいる薬を一生飲み続けなればいけないのだろうかと不安げに医師に尋ねていた。医師は、その薬は、一生飲み続けなくてはいけないが、深刻に考えず老眼鏡の様なものだと思いなさい、と答えていた。~(中略)~実際はコンタクトや毛染めや銀歯や、頼り放題で生きてるのに。」
学生時代に喘息持ちだったことから、当時漢方医に通っていたことを思い出し、その漢方診療所へ行ってみることに。
そこで出会った漢方医との出会いを契機に、これまで異常なしだった診断結果ではなく、主人公独自の(個人レベルで見た)基礎体力や、暑がり寒がりなどの性質、生まれながらに弱いところなどは人によって異なるものであるという漢方の考え方を知っていく。
私自身も女性ホルモンのバランスが崩れたことで、体調を崩した経験から漢方の考え方に関心を少し持つようになりましたが、なかなか自分にどう取り入れたらいいか分からずにいたので、漢方関連の小説を読む事で、より親近感を持てるようになれたらなと思い、読みました。
漢方って普通の医学と何が違うの?と感じていた主人公に自分も同じ感覚で読み進めていく事ができました。漢方初心者の方にはおすすめです。
漢方に沿ったストーリーは良くても、主人公以外の人達とのストーリーはあまり感情移入できませんでした。その点がマイナス2の理由です。
最後に小説の中で、共感できた文章を2つ記載します。自分も体調崩したときに感じたことだったので、同じ境遇の方にも読んでいただければ、共感できると思います。
「具合が悪い時に『元気そう』って言われるの複雑だよね」
「ラジオの健康相談で、心臓に疾患を抱えていた相談者が、今飲んでいる薬を一生飲み続けなればいけないのだろうかと不安げに医師に尋ねていた。医師は、その薬は、一生飲み続けなくてはいけないが、深刻に考えず老眼鏡の様なものだと思いなさい、と答えていた。~(中略)~実際はコンタクトや毛染めや銀歯や、頼り放題で生きてるのに。」
2013年7月2日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
母に頼まれて購入。地元の本屋には無かったそうなのでとても喜んでいました。
2017年11月13日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
美大卒、独身、原因不明の不調(虚弱)。
美大卒なのに文章の方が好き。
クラスターが近しく感じる。
そんな中島さんを何となく映し出している主人
公のみのりさん。一人で生きていくなんて毛頭な
かった予定の女性が30代になっても独り身。そん
な時に元彼の結婚の知らせ。心身の不調が襲って
くる。
西洋医学では病名は見つかる事はないが、確か
な不調を元に昔お世話になった東洋医学の門を叩
く。
途中、このまま飲み仲間とも大きな進展もなく
エッセイかと思わせる展開なんだけれどもその仲
間との関係も中医学の五行の関係のようにバラン
スだと最後結んでいる。
私はこの間合いが好きだなぁ。
美大卒なのに文章の方が好き。
クラスターが近しく感じる。
そんな中島さんを何となく映し出している主人
公のみのりさん。一人で生きていくなんて毛頭な
かった予定の女性が30代になっても独り身。そん
な時に元彼の結婚の知らせ。心身の不調が襲って
くる。
西洋医学では病名は見つかる事はないが、確か
な不調を元に昔お世話になった東洋医学の門を叩
く。
途中、このまま飲み仲間とも大きな進展もなく
エッセイかと思わせる展開なんだけれどもその仲
間との関係も中医学の五行の関係のようにバラン
スだと最後結んでいる。
私はこの間合いが好きだなぁ。
2018年1月12日に日本でレビュー済み
中島たい子さんの作品では「この人と結婚するかも」を読んだことがあるだけでしたが、本作を読んで大好きな作家さんになりました。
主人公の31歳のみのりは元彼の結婚の話を聞いてから身体に不調をきたし、漢方での治療をはじめます。
なんてことないちょっとしたニュースと自分は思っていたのに、予想以上に心はダメージを受けている。。。20代前半だったら笑い飛ばせたことでも、仕事や人間関係でも少しもやもやが続く年齢で、ちょっとした打撃が命取りになること、だれでも経験があると思います(特に自分も含めたアラサー女子では)。
主人公みのりの心の葛藤や、不調を治すために漢方や東洋医学を勉強するサマ、周囲の人々とのユーモアを交えながらの交流がすごく読みやすく描かれていて、1,2日で夢中で読み終わりました。
みのりのように不器用でもまっすぐに、自分の身体と心に向き合いながら頑張っていきたいと思いました。
漢方にも興味が出ると思います!
主人公の31歳のみのりは元彼の結婚の話を聞いてから身体に不調をきたし、漢方での治療をはじめます。
なんてことないちょっとしたニュースと自分は思っていたのに、予想以上に心はダメージを受けている。。。20代前半だったら笑い飛ばせたことでも、仕事や人間関係でも少しもやもやが続く年齢で、ちょっとした打撃が命取りになること、だれでも経験があると思います(特に自分も含めたアラサー女子では)。
主人公みのりの心の葛藤や、不調を治すために漢方や東洋医学を勉強するサマ、周囲の人々とのユーモアを交えながらの交流がすごく読みやすく描かれていて、1,2日で夢中で読み終わりました。
みのりのように不器用でもまっすぐに、自分の身体と心に向き合いながら頑張っていきたいと思いました。
漢方にも興味が出ると思います!
2009年9月29日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
まず、タイトルが秀逸だな、と思った。
「漢方小説」、その通り。
気持ちの痛いところにじわじわ優しい。
読んでいくうちに、
なんだか自分のこころやからだが愛おしくなってくる。
びっくりするような派手な事件は起こらない。
起こらないけれど、ふふ、と小さく微笑ませるユーモアと、
優しく穏やかなのに軽妙な筆致で、
最後までスルスルスルーッと読ませてしまう。
いやはや、うまいものだな、と思う。
いかなる読書好きでも、
「きょうは重たいものを受けつけない」
そんな日があると思う。
そういう日のこころには、この「漢方小説」がおススメ。
小さく、ふふ、と笑ってください。
自分のこころとからだを慈しむキッカケにするのもいいですね。
「漢方小説」、その通り。
気持ちの痛いところにじわじわ優しい。
読んでいくうちに、
なんだか自分のこころやからだが愛おしくなってくる。
びっくりするような派手な事件は起こらない。
起こらないけれど、ふふ、と小さく微笑ませるユーモアと、
優しく穏やかなのに軽妙な筆致で、
最後までスルスルスルーッと読ませてしまう。
いやはや、うまいものだな、と思う。
いかなる読書好きでも、
「きょうは重たいものを受けつけない」
そんな日があると思う。
そういう日のこころには、この「漢方小説」がおススメ。
小さく、ふふ、と笑ってください。
自分のこころとからだを慈しむキッカケにするのもいいですね。
2017年10月22日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
これがすばる文学賞受賞作? と思うような小説でした。
読んでいてもあまり面白みが感じられない。
かといって全くつまらないというわけでもない。
可もなく不可もなく、というところでしょうか。
主人公の女性に、あまり共感できなかった。
読んでいてもあまり面白みが感じられない。
かといって全くつまらないというわけでもない。
可もなく不可もなく、というところでしょうか。
主人公の女性に、あまり共感できなかった。