小学生男子を主人公とした7短編
作者の川端祐人という人は初めてなのでなんともコメントできないのですが
巻末の説明を見ると、関西から千葉に移り住んで来ているので、その原体験が
この小説に生きているような気がします。
設定ですが、主人公は、関西から関東のベッドタウンに引っ越してきた男子
小学生で、運動はちょっと苦手だけど好奇心旺盛という設定です。
この小学生が、小学時代に起こる出来事を、この小学生の視点から述べており
とても新鮮で、かつ1つの作品が35ページぐらいでキャラクターは続いていながらも
内容が完結しているので読みやすくなっています。
内容は、小学時代のできごとを題材に小説にしています。要約してしまうと
おもしろみがなくなるのですが、ガキ大将と川をさかのぼる探検をしたり、
おとなしく、友達もいないクラスメートが実は大きな夢をもっていたり
そして、死や初期の恋愛まで扱っており幅広さを感じさせます。
まず、文書が小学生の視点ということでとても平易で、また的確なので
とても読みやすくかつ、みずみずしさを感じさせます。そして、
この小説が面白いのは、思わぬ展開が待ち受けていることです。
確かに小学時代のできごとって、そのときには思わぬ展開で
あとから振り返るとなぜ、あのとき面白いと思っていたのだろう、
という内容をうまく小説に落としたような内容になっており
とても面白く読めました。
映画にするような大きな題材でもなく、さりとてTVドラマでは
伝わらないような瑞々しい感覚の小説です。
ぜひ小説で読んで欲しい1冊です。おすすめです。
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今ここにいるぼくらは 単行本 – 2005/7/26
川端 裕人
(著)
センシティブに描く、傑作少年小説!
里山に虫を追い、星空を眺め、川は冒険の舞台だった。友達関係に悩み、未来に思いを馳せた。だけど、心にぽっかり開いた穴が時々囁きかけてくる―少年博士を主人公に描く、心にやさしく響く少年小説。
里山に虫を追い、星空を眺め、川は冒険の舞台だった。友達関係に悩み、未来に思いを馳せた。だけど、心にぽっかり開いた穴が時々囁きかけてくる―少年博士を主人公に描く、心にやさしく響く少年小説。
- 本の長さ256ページ
- 言語日本語
- 出版社集英社
- 発売日2005/7/26
- ISBN-104087747727
- ISBN-13978-4087747720
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登録情報
- 出版社 : 集英社 (2005/7/26)
- 発売日 : 2005/7/26
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 256ページ
- ISBN-10 : 4087747727
- ISBN-13 : 978-4087747720
- Amazon 売れ筋ランキング: - 722,456位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 16,617位日本文学
- カスタマーレビュー:
著者について
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2010年9月15日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
2006年5月4日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
この本は小学生の生活版、私小説です。小学生の日常の一コマをとても色鮮やかに切り取っています。短編の積み重ねで鮮やかな色彩が七色に輝く手法です。
主人公はずっと同じですが、主人公に絡んでくる子供たちの描き方が絶妙で、主人公本人の成長とともに主人公の友人達の成長も描いています。
とても素敵ないい小説なんですが、モティーフとして使われている「川」のイメージそのままに、流れるようにさらさらと読めてあまり引っかからない文章です。著者の強い個性が感じづらい。主人公本人が立ち回るというよりは、周囲を冷静に眺めて観察している、ごく日常的、現実的で、動きが少ない小説です。
つまり、大人や、中学生くらいの、小学生時代を郷愁をもって懐かしむ世代に受ける本で、小学生本人は読まない可能性が高い、と。いい本なんですよ。対象とする読者が小学生ではないということです。
主人公はずっと同じですが、主人公に絡んでくる子供たちの描き方が絶妙で、主人公本人の成長とともに主人公の友人達の成長も描いています。
とても素敵ないい小説なんですが、モティーフとして使われている「川」のイメージそのままに、流れるようにさらさらと読めてあまり引っかからない文章です。著者の強い個性が感じづらい。主人公本人が立ち回るというよりは、周囲を冷静に眺めて観察している、ごく日常的、現実的で、動きが少ない小説です。
つまり、大人や、中学生くらいの、小学生時代を郷愁をもって懐かしむ世代に受ける本で、小学生本人は読まない可能性が高い、と。いい本なんですよ。対象とする読者が小学生ではないということです。
2017年3月13日に日本でレビュー済み
主人公は小学生の少年で、大人に取ってはささいなことでも、子供にとっては重大なこと・クラスでの位置関係・力関係・できごとが描かれている。映画の「スタンドバイミー」を思わせるような小説。小学生の頃から孤独感や自分の居場所について考え続けていた自分自身の思い出もよみがえり懐かしく思う。
2005年8月27日に日本でレビュー済み
とてもよかったです。
一緒に同じ空気を吸っているような、子供の頃の懐かしい気持ちがよみがえります。久しぶりに田舎へ帰りたくなりました。
一緒に同じ空気を吸っているような、子供の頃の懐かしい気持ちがよみがえります。久しぶりに田舎へ帰りたくなりました。
2005年7月29日に日本でレビュー済み
自分の小学生時代を思い出しました。今の自分には些細なことでも、「大事件」だと思えたあのころ。一方で、成長してゆくことへの漠然とした不安もあったように思います。この本は、私にそんな懐かしい気持ちを思い出させ、今の自分を見つめなおすきっかけを与えてくれました。爽やかな読後感。オススメです。