短編ならではの最後の尻切れトンボさ?みたいなのが私は苦手なんですが(最後までしっかり話を読みたい)、短編ってわりと結末があやふやで想像?に任せるみたいなのが多いですよね。
これもそんな感じで、息子も娘も結局はマザコンみたいな話の集まりで。
(マザコンという題名のついたお話もありますが)
一番、結末どうなったんやろ?と先が気になったのは最後の話です。
昔の彼に会えたのか?どんな風になってたのか?とか、中の人物になったぐらい気になりました…。
そこだけ、ちょっと追加で話を書いてもらって読みたいなーって感じです。
図書館の返す本棚から借りたので、この作者さんのこと知らずに借りたんですが、紙の月とか8日目の蝉とか知ってる話を書いてはる作家さんでした。
さすがにうまいというか、話面白かったです。
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マザコン 単行本 – 2007/11/5
角田 光代
(著)
だれもがマザコンなのかもしれない。
頼まれたコーヒー豆を忘れたおれに佐由理は言った「あなたマザコンよ」。それは違うだろう。いさかいの中ふと思った、おれは母を知らなかった、と――淡くもあり、濃密でもある人とのかかわりを描く作品集。
頼まれたコーヒー豆を忘れたおれに佐由理は言った「あなたマザコンよ」。それは違うだろう。いさかいの中ふと思った、おれは母を知らなかった、と――淡くもあり、濃密でもある人とのかかわりを描く作品集。
- 本の長さ232ページ
- 言語日本語
- 出版社集英社
- 発売日2007/11/5
- ISBN-104087748839
- ISBN-13978-4087748833
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登録情報
- 出版社 : 集英社 (2007/11/5)
- 発売日 : 2007/11/5
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 232ページ
- ISBN-10 : 4087748839
- ISBN-13 : 978-4087748833
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,442,720位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 33,994位日本文学
- カスタマーレビュー:
著者について
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1967年、神奈川県生まれ。早稲田大学第一文学部卒業。
90年「幸福な遊戯」で海燕新人文学賞を受賞しデビュー。96年『まどろむ夜のUFO』で野間文芸新人賞、98年『ぼくはきみのおにいさん』で坪田譲治文学賞、『キッドナップ・ツアー』で99年産経児童出版文化賞フジテレビ賞、2000年路傍の石文学賞、03年『空間庭園』で婦人公論文芸賞、05年『対岸の彼女』で直木賞、06年「ロック母」で川端康成文学賞、07年『八日目の蝉』で中央公論文芸賞を受賞。著者に『三月の招待状』『森に眠る魚』『くまちゃん』など多数。2010年7月には、毎日新聞の連載『ひそやかな花園』も単行本化された。
カスタマーレビュー
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2011年1月27日に日本でレビュー済み
子供にとって母とは一体全体どういう存在なのか。
この本ででてくる母親達は、たいてい成人した子供を持っていて、その母について想いを綴る子供の視線は娘であったり、息子の妻であったり様々である。
しかし結局分かる事は、(角田氏があとがきに述べているように)、母親というのは、敢えて言えば’その分からなさ’、であるという。
それに私は共感した。
こういった結論が分かったからといって、一つ一つの巧みに面白く、バラエティにとんだセッテッィングやストーリーの面白さに変わりはない。
私たちは、いろんな形をとりながら母親というものと対峙している事のだなと改めて感じさせる。
ある時は、仲のいい友人のようにやっていけるような気がしたり、良い母をもってとても誇らしい気がしたり、または、母の口からはなぜ次から次へとエンドレスに愚痴がでてくるのかと本気で疑問に思ったりする。
本当は、母と子供らの世代は絶対的に異なるのでどの位理解できているかという事は、ずっと分からないままなのだろうと思う。
それでも、母は子供をときにお話にならないほどに愛しているし、特別な思いを母親に抱いていない子供もいない。40年生きてきた中で少なくともそういう人にあった事はなかった。
角田氏がいった言葉がとても印象的だった。「母親は時に子供を溺愛し、そうかと思えば突然背を向けて興味を示さず、また人生の生き直しを巧みに期待していたり・・・つまり絶対に理解的無いのが子供から見た母なのである、」と。
しみじみと同感する。自分の母への気持ちと子供への態度はまさにその全てであり、そして、いつからか社会は人間に役割のようなものを与えるようになっているけれど、役割の前に、母である前に、女性であったり男性であったりする前に、自分でも絶対に理解しているとは到底いえない人間という生物なのだなとつくづく思った。
だからこそ益々この視点の当て方が面白い。
この本ででてくる母親達は、たいてい成人した子供を持っていて、その母について想いを綴る子供の視線は娘であったり、息子の妻であったり様々である。
しかし結局分かる事は、(角田氏があとがきに述べているように)、母親というのは、敢えて言えば’その分からなさ’、であるという。
それに私は共感した。
こういった結論が分かったからといって、一つ一つの巧みに面白く、バラエティにとんだセッテッィングやストーリーの面白さに変わりはない。
私たちは、いろんな形をとりながら母親というものと対峙している事のだなと改めて感じさせる。
ある時は、仲のいい友人のようにやっていけるような気がしたり、良い母をもってとても誇らしい気がしたり、または、母の口からはなぜ次から次へとエンドレスに愚痴がでてくるのかと本気で疑問に思ったりする。
本当は、母と子供らの世代は絶対的に異なるのでどの位理解できているかという事は、ずっと分からないままなのだろうと思う。
それでも、母は子供をときにお話にならないほどに愛しているし、特別な思いを母親に抱いていない子供もいない。40年生きてきた中で少なくともそういう人にあった事はなかった。
角田氏がいった言葉がとても印象的だった。「母親は時に子供を溺愛し、そうかと思えば突然背を向けて興味を示さず、また人生の生き直しを巧みに期待していたり・・・つまり絶対に理解的無いのが子供から見た母なのである、」と。
しみじみと同感する。自分の母への気持ちと子供への態度はまさにその全てであり、そして、いつからか社会は人間に役割のようなものを与えるようになっているけれど、役割の前に、母である前に、女性であったり男性であったりする前に、自分でも絶対に理解しているとは到底いえない人間という生物なのだなとつくづく思った。
だからこそ益々この視点の当て方が面白い。
2012年1月2日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
娘も、息子も、母親を求めている。
幼い頃、自分を支え、包み、守っていた、揺るぎのない環境としての母親。
母親だけが、自分を丸ごと受け止めてくれる。
自分をすべて理解してくれようとするだろう。
そんな幻想を、娘も、息子も、持っている。
自分をすべて理解してほしい。
そんな欲望を、娘も、息子も、持っている。
だから、母親が幻想通りではなくなったときに、幻滅する。
だけど、娘は母親の支配に対しては警戒や恐怖や復讐する。
そして、溜息も出なくなるぐらい父親の存在は希薄なのだ。
いつまでも子どものままでいたかったと泣きたくなるような短編集だった。
幼い頃、自分を支え、包み、守っていた、揺るぎのない環境としての母親。
母親だけが、自分を丸ごと受け止めてくれる。
自分をすべて理解してくれようとするだろう。
そんな幻想を、娘も、息子も、持っている。
自分をすべて理解してほしい。
そんな欲望を、娘も、息子も、持っている。
だから、母親が幻想通りではなくなったときに、幻滅する。
だけど、娘は母親の支配に対しては警戒や恐怖や復讐する。
そして、溜息も出なくなるぐらい父親の存在は希薄なのだ。
いつまでも子どものままでいたかったと泣きたくなるような短編集だった。
2012年4月10日に日本でレビュー済み
育児中に読みました。
「子」の立場から読んでも面白いですが、
「妻」としても、「母」としても、いろんな視点から読めて非常に面白いです。
集録されているすべての短編が『マザコン』にまつわるストーリーなので、
いろいろな家族の関係性を覗き見しているような気持ちになります。
ドキッとするほどリアルなストーリーに、母と子の関係の強さと、その強さ故のコワさを感じました。
「子」の立場から読んでも面白いですが、
「妻」としても、「母」としても、いろんな視点から読めて非常に面白いです。
集録されているすべての短編が『マザコン』にまつわるストーリーなので、
いろいろな家族の関係性を覗き見しているような気持ちになります。
ドキッとするほどリアルなストーリーに、母と子の関係の強さと、その強さ故のコワさを感じました。
2007年12月13日に日本でレビュー済み
角田の近作は、なにやら鬼気迫るほどの充実ぶりである。本書もまた切れ味鋭かった。老母と、中年にさしかかった子との関係に焦点を絞った、コンセプト短編集。
一編が短い。短くて無駄がない。オチのなさが読後の不安を呼ぶ。心がざわざわする。マザー・コンプレックスなんて、程度の差はあれ、誰にでも普通にあるものだと知る。わかりやすく病的なマザコンの例はない。
「パセリと温泉」の真希子あたりが一番重い方だろうが、それにしたって社会的に逸脱しているとは思わない。だからオビに「だれもがマザコンなのかもしれない」とあるが、「だれもがマザコンなのだろう」くらいの読後感である。
一編が短い。短くて無駄がない。オチのなさが読後の不安を呼ぶ。心がざわざわする。マザー・コンプレックスなんて、程度の差はあれ、誰にでも普通にあるものだと知る。わかりやすく病的なマザコンの例はない。
「パセリと温泉」の真希子あたりが一番重い方だろうが、それにしたって社会的に逸脱しているとは思わない。だからオビに「だれもがマザコンなのかもしれない」とあるが、「だれもがマザコンなのだろう」くらいの読後感である。
2012年6月22日に日本でレビュー済み
タイトルにこじつけて無理矢理書いてる感が半端じゃない
読むのが苦痛
この作者は短編集は本当ヘタクソ
久々の駄作
読むのが苦痛
この作者は短編集は本当ヘタクソ
久々の駄作
2008年1月21日に日本でレビュー済み
母と子を題材にし、子の目線から書いた短編集。
どの物語も後味はすっきりとしなく、ねっとりとした
重苦しい余韻がまとわりつく感じ。
でも短い文章の中にそれぞれの人生が凝縮されていて
ズンとその物語の中に入り込んでしまう。
どれも30代が主人公なんだけど、30代ともなると
親は自分を保護してくれたという立場から保護しなくては
ならないという立場になる。この物語の主人公たちは
そこでその立場の逆転をうまく受け入れられずに
立ち止まってしまっている。どこへいったらよいのか
途方に暮れている。それゆえに、マザコンという題名が
ついているのかなと思った。いつまでも母親に庇護されて
いたい、でも自分は大人になってしまった、
母親を1人の女として、老いた女性として認めなくては
ならない、でも受け入れたくない。そういう気持ちが
見え隠れする物語が多かった。
角田さんの作品は後味ほんわかと後味ブラックと別れるけど
これは後味がブラックでほろ苦。でも読まずにはいられないし
読んで後悔もさせない。さすがです。
ただほんわかが好みなので星は4つ。
どの物語も後味はすっきりとしなく、ねっとりとした
重苦しい余韻がまとわりつく感じ。
でも短い文章の中にそれぞれの人生が凝縮されていて
ズンとその物語の中に入り込んでしまう。
どれも30代が主人公なんだけど、30代ともなると
親は自分を保護してくれたという立場から保護しなくては
ならないという立場になる。この物語の主人公たちは
そこでその立場の逆転をうまく受け入れられずに
立ち止まってしまっている。どこへいったらよいのか
途方に暮れている。それゆえに、マザコンという題名が
ついているのかなと思った。いつまでも母親に庇護されて
いたい、でも自分は大人になってしまった、
母親を1人の女として、老いた女性として認めなくては
ならない、でも受け入れたくない。そういう気持ちが
見え隠れする物語が多かった。
角田さんの作品は後味ほんわかと後味ブラックと別れるけど
これは後味がブラックでほろ苦。でも読まずにはいられないし
読んで後悔もさせない。さすがです。
ただほんわかが好みなので星は4つ。
2017年4月10日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
1冊読み終えたあと、不快な気持ちにさせられた。短編集だから、全てが悪いわけではない。子どもにとって、母親も父親も、立派な存在であって欲しい。それなのに、この本の中では、親であることを放棄して、困った存在になってる。それが辛い。
鳥をはこぶ と、ふたり暮らし は共感できる。
離婚した夫婦が、入院した母親の飼っていた鳥を、自宅に引き取りに行く。2人いっしょに共同作業。もしかして、これがきっかけで復縁するかも・・・・。
母親と仲良しの娘と、母親の束縛から逃げ出した娘。それぞれ中年になってもまだ、自分の生き方が正しい。クーちゃん・モンちゃん・ノブちゃん、小さかったころは仲良し家族だったのだろうなぁ。結婚だけが幸せではない。でも一人ぼっちの老後は。読者、みんなが悩み考えることだろう。
鳥をはこぶ と、ふたり暮らし は共感できる。
離婚した夫婦が、入院した母親の飼っていた鳥を、自宅に引き取りに行く。2人いっしょに共同作業。もしかして、これがきっかけで復縁するかも・・・・。
母親と仲良しの娘と、母親の束縛から逃げ出した娘。それぞれ中年になってもまだ、自分の生き方が正しい。クーちゃん・モンちゃん・ノブちゃん、小さかったころは仲良し家族だったのだろうなぁ。結婚だけが幸せではない。でも一人ぼっちの老後は。読者、みんなが悩み考えることだろう。