「金比羅」を読み終えたので、続編のこの本を読んだ。
…やはり私にはわからない。これは私小説なのか?それとも完全にフィクションなのか?これが私小説で、しかもきわめて現実に近いのだとすると、宗教民俗学的な語りの部分を全て飛ばして読むと、そこに見えてくるのは身内や世間に対するある種の恨み。宗教民俗学的な語りの部分を含めて読むと、何が何だかわけのわからないあちこちに話が飛んでしまう個人の日記を読んでいるような感覚。私には、やはり理解できなかった。
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萌神分魂譜 単行本 – 2008/1/5
笙野 頼子
(著)
呪われた新世紀に『金毘羅』が放つ、愛の呪文
呪われた市場経済の世に放つ魂の唯物論。祈りの発見から近代を破った『金毘羅』の作者が今「他者」に気づく。原始キリスト教と中世仏教を通底させて、愛の呪文あふれる、二十一世紀生命の書。
呪われた市場経済の世に放つ魂の唯物論。祈りの発見から近代を破った『金毘羅』の作者が今「他者」に気づく。原始キリスト教と中世仏教を通底させて、愛の呪文あふれる、二十一世紀生命の書。
- 本の長さ224ページ
- 言語日本語
- 出版社集英社
- 発売日2008/1/5
- ISBN-104087748995
- ISBN-13978-4087748994
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登録情報
- 出版社 : 集英社 (2008/1/5)
- 発売日 : 2008/1/5
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 224ページ
- ISBN-10 : 4087748995
- ISBN-13 : 978-4087748994
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,289,429位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 29,941位日本文学
- カスタマーレビュー:
著者について
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1956年三重県生まれ。立命館大学法学部卒業。81年「極楽」で群像新人文学賞を受賞しデビュー。91年『なにもしてない』で野間文芸新人賞、94年 「二百回忌」で三島賞、同年「タイムスリップ・コンビナート」で芥川賞、2001年『幽界森娘異聞』で泉鏡花文学賞、04年『水晶内制度』でセンス・オ ブ・ジェンダー大賞、05年『金毘羅』で伊藤整文学賞、以上の各賞を受賞(「BOOK著者紹介情報」より:本データは『 海底八幡宮 (ISBN-13: 978-4309019376 )』が刊行された当時に掲載されていたものです)
カスタマーレビュー
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2008年3月3日に日本でレビュー済み
「金毘羅」の続編。ちょっとこれ、どきどきしてしまった。どういうふうに読めばいいのか、読み誤っているところもあるかも知れないけど、うーん、どきどきしてしまった。
そもそも「萌え」って言葉が、人それぞれ違う解釈で、むしろ「萌え」の意味にこそその人の「萌え」が宿るのだと思うのだが、まさにこの本は作者の「萌え」とは何か、という一冊だと思う。そしてそれは、もちろん蔓延するエロイメージの「萌え」とは全く違うし、決してわかりやすくないし、いろいろ誤読もしてしまったらしく、どきどきしてるのだが。
「金毘羅」では、生まれた赤ん坊がすぐ死んで、そこに神が宿る。神は女の子として不本意な成長をとげる。本作には、この赤ん坊を「愛している」男……権現が登場する。実はこの神、というか人間の女のとして生きる神は、この権現によって「姫」と崇められ、男は「姫」を愛するがゆえに、「姫」がつまらない人間の男などとできてしまわないように見張っていた。その人生の時々に、さまざまなものに宿りながら、「姫」を見守ってきたのだ。「姫」のあらゆる苦しみを感じ取りながら……って書いてしまうとおもしろくないな……おもしろいので、読んでください。
祖母や母や叔母との関わり、そして弟と、兄弟みたいな、すごくモテる従兄。猫たち。十二歳も若い半分しか体重のない男。それらのイメージを頁を追って読むうちに、ひとつの恋愛も書かれてはいないのに、どきどきする。……読んでください。
そもそも「萌え」って言葉が、人それぞれ違う解釈で、むしろ「萌え」の意味にこそその人の「萌え」が宿るのだと思うのだが、まさにこの本は作者の「萌え」とは何か、という一冊だと思う。そしてそれは、もちろん蔓延するエロイメージの「萌え」とは全く違うし、決してわかりやすくないし、いろいろ誤読もしてしまったらしく、どきどきしてるのだが。
「金毘羅」では、生まれた赤ん坊がすぐ死んで、そこに神が宿る。神は女の子として不本意な成長をとげる。本作には、この赤ん坊を「愛している」男……権現が登場する。実はこの神、というか人間の女のとして生きる神は、この権現によって「姫」と崇められ、男は「姫」を愛するがゆえに、「姫」がつまらない人間の男などとできてしまわないように見張っていた。その人生の時々に、さまざまなものに宿りながら、「姫」を見守ってきたのだ。「姫」のあらゆる苦しみを感じ取りながら……って書いてしまうとおもしろくないな……おもしろいので、読んでください。
祖母や母や叔母との関わり、そして弟と、兄弟みたいな、すごくモテる従兄。猫たち。十二歳も若い半分しか体重のない男。それらのイメージを頁を追って読むうちに、ひとつの恋愛も書かれてはいないのに、どきどきする。……読んでください。