奇妙な懐かしさを感じたこの表紙、はて、一体なぜ？―と思ったら、どうやらまつもと泉氏の
グラフィティ―まつもと泉短編集 (ジャンプコミックス)
の表紙に似ている気がしていた模様。
まあ、実際に確認してみたらそこまで似ていないんですが（共通するのは海と夏空くらい）、多分「きまぐれオレンジ★ロード」の「永遠の夏」のイメージがミックスされてそんな感覚を抱いたのでしょう。
事実、本作もまた「夏」から始まる物語であり、一話目の扉は「夏らしさを全面に出すぞ！」との想いで描かれたと作者ご自身語られておりますし。
そして肝心の内容はと言えば、少女マンガの王道を行く、瑞々しい・初々しい・可愛らしいの三拍子揃った高校生の女のコと男のコの「恋の始まり」の物語で、「表紙買い」を裏切らぬものでした。
ストーリーもさることながら画作りのセンスも素晴らしく、中でも多用されている「目が髪で隠れているorコマの外で見えない」状態で、アップの口元の表情だけで巧みに人物の心理描写がなされているコマなどはとても印象的です。
最初に書いた話題絡みでは、主人公に（タイトルにもなっている）ラブレターを渡す男のコの名前が「泉周平」くんで、名字ではありますが「泉」の字が入っていることにちょっとした因縁めいたものを感じてしまったのですが、それは個人的感傷…。
ところで。
「エンドマークのその後が読みたくなるマンガ」と言うのは多々ありますが、本作に関しては前日譚、それも周平くんサイドのストーリーを読んでみたくなりました。
彼はいつ、どのようにして葉月ちゃんを知り、好きになったのか？
＃知ったきっかけについては、主要登場人物間の関係からおおよそ想像は付くんですが。
まあ、ここでリクエストをしたところで描かれることはまずないでしょうから、妄想して楽しむことにします（笑）
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