1巻で唐突に結婚し、しばらくリタが森田さん(と愉快な仲間たち)に振り回されていた感がありましたが、この巻ではふたりともちょっとだけ落ち着きを見せています。…でもコメディであることに変わりはありません(笑)
今までと違うのは、ふたりの「関係が深まっていく」過程にスポットライトが当てられている点です。
おもしろいキャラクターがたくさん出てくるのは従来通り。でも、ストーリーはあくまで主役メインで進んでいくので、リタと森田さんがお互いをどう思いやっているのか、どこに惹かれて、どう大切にしようとしているのかが、より感じられました。
リタが船で寝るときに、森田さんと手をつなごうとしたところを見られて赤面する場面など、ちょっとした描写でキュンときます。
5巻は、全体にほろ苦い後味のストーリーが多く…勝田先生の引き出しの多さや恐るべし！
善人とか、悪人とか、そういうのはある角度から光を当てた時にそういう面が浮かび上がって見えるというだけで、相反するような面を持ち合わせているのが人間なんだなあと読み終わってからなんだかしんみりしてしまいました。
一緒に収録されている短編もおもしろかったです。こちらは、おばあちゃんが腰につけた携帯用蚊取り線香を見て、そのリアルさにしばらく笑ってしまいました(笑)
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