あの蛇にピアスのコミック化です。
どんなどろどろした内容になるかと思いきや、プロとしては初コミック
という渡辺ペコさんがさらっと書いています。
性描写も初めてという彼女の絵と、小説とは違った台詞やモチーフや
キャラの追加が、ピタリとはまっており、金原ひとみの作品とはまた別に
文学的に思えます。
一読の価値があると思います。
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蛇にピアス (クイーンズコミックス) コミック – 2004/12/16
痛みと愛のストレンジデイズ
べつに、わたしが死んだって何も変わらない。ただ痛みを感じられることだけが、生きている証。刺青も、ピアスも、わたしを他人から遠ざけて守ってくれるもの。ひとつの傷害致死事件から、静かな生活が崩れはじめる。すべてを失ったとき、主人公・ルイが見るものは…? 斬新なテーマで人間の存在価値を問いかけた話題作をリアルにコミック化!
べつに、わたしが死んだって何も変わらない。ただ痛みを感じられることだけが、生きている証。刺青も、ピアスも、わたしを他人から遠ざけて守ってくれるもの。ひとつの傷害致死事件から、静かな生活が崩れはじめる。すべてを失ったとき、主人公・ルイが見るものは…? 斬新なテーマで人間の存在価値を問いかけた話題作をリアルにコミック化!
- 本の長さ144ページ
- 言語日本語
- 出版社集英社
- 発売日2004/12/16
- ISBN-104088652584
- ISBN-13978-4088652580
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登録情報
- 出版社 : 集英社 (2004/12/16)
- 発売日 : 2004/12/16
- 言語 : 日本語
- コミック : 144ページ
- ISBN-10 : 4088652584
- ISBN-13 : 978-4088652580
- Amazon 売れ筋ランキング: - 228,339位コミック
- カスタマーレビュー:
著者について
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1983(昭和58)年、東京生れ。2003(平成15)年『蛇にピアス』ですばる文学賞。翌年、同作で芥川賞を受賞(「BOOK著者紹介情報」より:本データは『 ハイドラ (ISBN-13: 978-4101313313 )』が刊行された当時に掲載されていたものです)
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2012年3月7日に日本でレビュー済み
若者の迷走、感情・感覚の欠如、現代人の心の乾きを表現し、社会に訴えかけているという点では頷ける。
しかし、あまりにも過激な描写に頼りすぎている。
主人公のリアリティの感じられにくい現代に、何かを感じたくて自傷行為に走る様は共感はしないけど、
まあ納得できる。
しかし、自傷行為の描写の過激さに頼りすぎるあまりに、主人公の表面では平常心を保ちながらも、
内内では繊細な葛藤が行われている心理描写というものがほとんどといってない。
その為、いろいろな暴力的・悲痛な行為が行われていても、
たんたんと文章が流れていっているだけで何も心に響くものがない。
「死んだアマは死んだように生きている私よりもずっと生きているようにみえた」
とあったが、読んでいるほうにはそんな命の重みもまったくといっていいほど伝わってこなかった。
題材は、いいと思うが、もう少し読む人に訴えかけるような文章でもよかったのでは?
これを呼んだ現代人もまた、この主人公のように何事も「あっそう」という受け取り方しかできない人間に
なってしまうであろうと感じだ。
しかし、あまりにも過激な描写に頼りすぎている。
主人公のリアリティの感じられにくい現代に、何かを感じたくて自傷行為に走る様は共感はしないけど、
まあ納得できる。
しかし、自傷行為の描写の過激さに頼りすぎるあまりに、主人公の表面では平常心を保ちながらも、
内内では繊細な葛藤が行われている心理描写というものがほとんどといってない。
その為、いろいろな暴力的・悲痛な行為が行われていても、
たんたんと文章が流れていっているだけで何も心に響くものがない。
「死んだアマは死んだように生きている私よりもずっと生きているようにみえた」
とあったが、読んでいるほうにはそんな命の重みもまったくといっていいほど伝わってこなかった。
題材は、いいと思うが、もう少し読む人に訴えかけるような文章でもよかったのでは?
これを呼んだ現代人もまた、この主人公のように何事も「あっそう」という受け取り方しかできない人間に
なってしまうであろうと感じだ。
2011年12月9日に日本でレビュー済み
漫画読みました。原作ちらっとしか知らないです。
絵が好み。読んで率直に思ったのは文章での心理描写がうまいなぁ…と。小説のをそのまんまうつしたんですかね…(・ω・`)
ちらっとみた小説のほうのルイちゃんはヤンキーみたいなイメージがばっと出たんですが、漫画のルイちゃんは不思議な感じ。ヤンキーではないけどなんだかやんちゃ…とどう表現していいかわかりませんが小説より魅力的だと思いました。
絵が好み。読んで率直に思ったのは文章での心理描写がうまいなぁ…と。小説のをそのまんまうつしたんですかね…(・ω・`)
ちらっとみた小説のほうのルイちゃんはヤンキーみたいなイメージがばっと出たんですが、漫画のルイちゃんは不思議な感じ。ヤンキーではないけどなんだかやんちゃ…とどう表現していいかわかりませんが小説より魅力的だと思いました。
2006年9月4日に日本でレビュー済み
凄い小説だ。こんな作品を文庫本で読めて、自分は幸せだった。
芥川賞をとれて本当に良かったと作者のように思う。選考委員にこの作品に共感する余地があったのは、これから同じように作品を書こうとする者にとって、大きな勇気づけになり、執筆動機にすらなる。
作品で感じることは千差万別だろうが、とりあえず感想をのべると……若者のもつ心の暗部についての物語だということ。なぜいま若者と呼ばれる世代の子たちがこんなにも自尊心がなく他人に対しても残虐な行為に走れるのか、という心の課題についてかなり際どいところまで迫った物語だと一番強く感じた。
同時受賞の綿矢りさが若者の陽の部分を捉えたとすれば、金原ひとみは陰の部分にひたすら目をむけてくれた。自分の場合、金原ひとみ作品のほうに、強く興味と共感を覚える。
なぜなら、『人は人生に対して幸福を求めるが、物語には不幸を求める』という、その言葉以上に、金原作品には深い破滅の予兆を感じるからだ
芥川賞をとれて本当に良かったと作者のように思う。選考委員にこの作品に共感する余地があったのは、これから同じように作品を書こうとする者にとって、大きな勇気づけになり、執筆動機にすらなる。
作品で感じることは千差万別だろうが、とりあえず感想をのべると……若者のもつ心の暗部についての物語だということ。なぜいま若者と呼ばれる世代の子たちがこんなにも自尊心がなく他人に対しても残虐な行為に走れるのか、という心の課題についてかなり際どいところまで迫った物語だと一番強く感じた。
同時受賞の綿矢りさが若者の陽の部分を捉えたとすれば、金原ひとみは陰の部分にひたすら目をむけてくれた。自分の場合、金原ひとみ作品のほうに、強く興味と共感を覚える。
なぜなら、『人は人生に対して幸福を求めるが、物語には不幸を求める』という、その言葉以上に、金原作品には深い破滅の予兆を感じるからだ
2005年3月5日に日本でレビュー済み
原作を立ち読んだときに辟易した「若い!」感じの表現が取り除かれ、自分の言葉と感覚で再構築した、という印象。
変な言い方ですが、コミックスの方が少女漫画的な甘さは控えられていると思います。
原作に共感した人よりもむしろ「ちょっとなあ」という感想を持った人におすすめです。
但し、渡辺さんご自身が巻末の対談で言っているように、作画に力ずくな感があるのは否めません。
新人さんなので、これからどんどん上手になってゆくとは思いますが。
荒削りな部分もありますが、色々なことをやろうとする意志が感じられることに、私は好感を持ちました。
以上の点を考慮して☆4つです。
変な言い方ですが、コミックスの方が少女漫画的な甘さは控えられていると思います。
原作に共感した人よりもむしろ「ちょっとなあ」という感想を持った人におすすめです。
但し、渡辺さんご自身が巻末の対談で言っているように、作画に力ずくな感があるのは否めません。
新人さんなので、これからどんどん上手になってゆくとは思いますが。
荒削りな部分もありますが、色々なことをやろうとする意志が感じられることに、私は好感を持ちました。
以上の点を考慮して☆4つです。
2005年3月25日に日本でレビュー済み
私は漫画を先に読み、漫画は凄く気に入ったのですが、後で原作を読んだら、やや失望したというのが本音です。漫画のほうが完成度が高いですね。原作にないキャラの台詞が効果的で、主人公も漫画のほうが好感が持てます。性描写も多すぎず少なすぎず、コマ割りや展開のページ数も適切で非常によくまとまっていると思います。
2005年8月1日に日本でレビュー済み
私は小説の方を先に読みました。そしてそれから、ネットで蛇にピアスがコミック化された事を知り、早速購入、読んでみました。私個人の感想ですが、小説の方は文章特有のグロテクスな場面や殺された主人公の彼の死に様で目を瞑るような事がありましたが漫画ではそういった事もなくさらっと読む事ができました。小説が苦手な方や、「読んでみたいけど小説だから・・・」とお思いの方、必見です。
2005年12月21日に日本でレビュー済み
エロというものを彼女は、履き違えているようにしか思われません。
バタイユを持ち出すまでもなく、エロチシズムは「死」と「狂気」、「背徳=反神学」と隣接しているものです。
彼女の作品は、なんか緩々の、若い矮小集団の馴れ合いのようにしか感じられない。
そして「文学」というには、あまりに品位がなさ過ぎる。
品位を否定するのが、アンチテーゼだと、叫び出すかもしれませんが?
それは大いに間違っています。
バタイユは格調高いフランス語で、エロス三部作を書いたのですから、こんな程度で、芥川賞では、彼女の「文学…そんなものそもそもあるのか疑問ですが」錆付いていくだけでしょう。
こんな駄作のために、どれだけ多くの、傑作が消されたことか?
礼賛者、御相伴衆、幇間者は知らないでしょう。
結局は同年代に媚びて終わるのか。さながら山田詠美女史のように。
バタイユを持ち出すまでもなく、エロチシズムは「死」と「狂気」、「背徳=反神学」と隣接しているものです。
彼女の作品は、なんか緩々の、若い矮小集団の馴れ合いのようにしか感じられない。
そして「文学」というには、あまりに品位がなさ過ぎる。
品位を否定するのが、アンチテーゼだと、叫び出すかもしれませんが?
それは大いに間違っています。
バタイユは格調高いフランス語で、エロス三部作を書いたのですから、こんな程度で、芥川賞では、彼女の「文学…そんなものそもそもあるのか疑問ですが」錆付いていくだけでしょう。
こんな駄作のために、どれだけ多くの、傑作が消されたことか?
礼賛者、御相伴衆、幇間者は知らないでしょう。
結局は同年代に媚びて終わるのか。さながら山田詠美女史のように。