表紙が綺麗だったので買いました。
結果、とても面白かったのでシリーズではない短編集を5冊ほど買いましたが、今の所この一冊が一番気に入りました。
仲の良い兄妹の前に新しい義理の弟(妹と同い年)が現れ、一つ屋根の下に住み出してから、徐々に狂ってゆく日常…
そんな出だしで始まる物語ですが、裏表紙にある以上のネタバレを読まない方が絶対に面白いです。伏線がはられ綺麗に回収されています。
数ページ毎に変わっていく登場人物達の立ち位置、心情、関係性、とても面白くてドキドキしながら読みました。
この作者はコマの見せ方が上手いなぁという印象を受けました。特に雨の公園直後、家での妹の台詞と表情、そしてそれを見た椿君との息詰まる無言のシーンが綺麗でした。またその後日、兄のとった一見強引ともとれる一連の行動に尻込みする妹と、その妹にのしかかる兄との関係の一瞬の変化が非常に素晴らしかったです。具体的に書きたいですが「あれはあの一瞬を自分の目で見た方が新鮮」だろうなと思うのでやめます。あの台詞であの兄の表情は予想できず、見た瞬間にドキリとしました。それまでの一見(妹の目からすれば)豹変したようにみえたであろう行動にも全く別の意味が付加されて、凄いなと思いした。たった一コマなのに。
その他、伏線を会話で「解説」しないで表情と少ない台詞で回収したり、無言のページでも登場人物の表情の動きで変わっていく関係性を描いたり漫画ならではの見せ方がとても上手くて素敵でした。
以下、少しネタバレです。
椿くんとの出会いで何故兄があの表情をしたのか、どうしてあの台詞を投げかけたのかの伏線も綺麗に回収されていて良かったです。
椿くんは人の感情に敏感で頭も良い感じに描かれていたので、多分あの台詞がどうして兄の口から出たのか、わかっている(しまう)と思いますが、後日談でその辺りの彼の自分の恋心分析なんかもあって興味深かったです。
2篇短編が入っていますが、表題作で一冊丸々書いて欲しかったなと思います。それぐらい気に入りました。
兄と妹、後日談後のお話もちょっと欲しかったです。後日談の一コマでの二人が可愛すぎて幸せになって欲しいです。この二人、大好きです。ヒロインもある時は妖艶で、でも普段は可愛くて見ていて楽しかったです。作者さんの別の短編集に「漫画紹介」という感じでバカップルな二人が登場してくれないかなと期待しています。
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王子達は依存する (フラワーコミックス) コミック – 2009/2/26
桜田 雛
(著)
- 本の長さ192ページ
- 言語日本語
- 出版社小学館
- 発売日2009/2/26
- ISBN-104091322174
- ISBN-13978-4091322173
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登録情報
- 出版社 : 小学館 (2009/2/26)
- 発売日 : 2009/2/26
- 言語 : 日本語
- コミック : 192ページ
- ISBN-10 : 4091322174
- ISBN-13 : 978-4091322173
- Amazon 売れ筋ランキング: - 221,218位コミック
- カスタマーレビュー:
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2009年9月14日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
歪んでいる、エロティックなこの線が気になって5年ぶりに少女マンガを手に取りました。
虚ろな表情の主人公と、歪んだ笑顔の男たち。完全に耽美の世界だと思います。
非常に丁寧で独特のタッチの線が緻密に重ねられており、画集のようです(ストーリーより絵にとらわれてしまう)
テーマは近親相姦ものですが同性愛要素もあるため、読む人を選ぶ本だと思います。
椿がビョルン・アンデルセンを漂白して捻じ曲げたような、昏い世界からこちらを透かして見るような、
ただ美しいというだけでなく全てを内包しているような…というわけで、ルキノ・ヴィスコンティが好きな方、ぜひ。
(ほめすぎだとは思います。)
虚ろな表情の主人公と、歪んだ笑顔の男たち。完全に耽美の世界だと思います。
非常に丁寧で独特のタッチの線が緻密に重ねられており、画集のようです(ストーリーより絵にとらわれてしまう)
テーマは近親相姦ものですが同性愛要素もあるため、読む人を選ぶ本だと思います。
椿がビョルン・アンデルセンを漂白して捻じ曲げたような、昏い世界からこちらを透かして見るような、
ただ美しいというだけでなく全てを内包しているような…というわけで、ルキノ・ヴィスコンティが好きな方、ぜひ。
(ほめすぎだとは思います。)
2009年3月2日に日本でレビュー済み
まず、絵が素晴らしく綺麗です!
表紙のカラーの美しさはもう少女漫画の域に留まるのは惜しいぐらい。
内容は、少し癖があって好き嫌いが分かれるかも。二作&脇キャラの書き下ろしが収録されてますが、二作どちらも近親相姦モノです。妹に恋い焦がれる兄と受け入れることに戸惑う妹。相手を愛おしいと思う感情が凄く上手く出ていて、切なくなります。
又、表題作のキーパーソンになるもう一人の兄(になる再婚相手の息子)の想いが痛々しく、感傷的で素晴らしいです。彼に感情移入してしまうかも。少々同性愛要素が含まれているので苦手な方はご注意を。
この本にある愛は狂おしい、狂愛といえるかもしれません。また絵とマッチしていること!
ありがち超幸せなラストじゃなきゃ嫌、という方でなければ一度読んでみて下さい。面白いです。
表紙のカラーの美しさはもう少女漫画の域に留まるのは惜しいぐらい。
内容は、少し癖があって好き嫌いが分かれるかも。二作&脇キャラの書き下ろしが収録されてますが、二作どちらも近親相姦モノです。妹に恋い焦がれる兄と受け入れることに戸惑う妹。相手を愛おしいと思う感情が凄く上手く出ていて、切なくなります。
又、表題作のキーパーソンになるもう一人の兄(になる再婚相手の息子)の想いが痛々しく、感傷的で素晴らしいです。彼に感情移入してしまうかも。少々同性愛要素が含まれているので苦手な方はご注意を。
この本にある愛は狂おしい、狂愛といえるかもしれません。また絵とマッチしていること!
ありがち超幸せなラストじゃなきゃ嫌、という方でなければ一度読んでみて下さい。面白いです。
2011年4月2日に日本でレビュー済み
この作者さんはとにかく絵が綺麗です。男の子の表情のバリエーションが豊かで大ゴマは迫力があって
それだけでも惹きつけられます。お話の方は、この絵だから許されるといった感じでしょうか・・・。
感情の動きが唐突だったりして置いてきぼりをくらうこともあります。
綺麗な絵と禁断の世界観を楽しみたいという方向け。
それだけでも惹きつけられます。お話の方は、この絵だから許されるといった感じでしょうか・・・。
感情の動きが唐突だったりして置いてきぼりをくらうこともあります。
綺麗な絵と禁断の世界観を楽しみたいという方向け。
2011年2月6日に日本でレビュー済み
全体的に病んでいて狂気染みています。そして登場人物たちの美しさが、それをより一層際立ています。 終わり方がすっきりしないことに、ん?と感じる方がいるかもしれませんが、スッキリハッピーエンドでは今までの3人の暗く重い関係は一体どこへ?と、感じ逆に気持ち悪いので物語の雰囲気を壊さなかったこの終わり方で良かったと思います。 しかし何故兄は椿くんとくっつかなかったのだろう、と思うほど私は彼に感情移入してしまいました。
2010年7月31日に日本でレビュー済み
確かにヒロインが兄を意識していなかったのに…とは思いますが、それぞれの独占欲がよく描けていて楽しめました☆
最後は完結という完全な完結でない為、すっきりしないという方がいるかも知れません。
最後は完結という完全な完結でない為、すっきりしないという方がいるかも知れません。
2009年11月15日に日本でレビュー済み
絵がとても綺麗で…、1人1人の心の脆さ、儚さ…甘くて狂気的な愛情を感じました。 毒々しく狂おしい程の愛、独占欲や嫉妬、普通に人を愛したら誰もが経験するんじゃないかな?
忘れかけたものを思い出させてくれる作品でした…。
忘れかけたものを思い出させてくれる作品でした…。
2010年5月8日に日本でレビュー済み
他の方もおっしゃっているように表紙のきれいさに惹かれて購入しました。
が、
内容はかなり薄いと言わざるをえません。
三人の関係もぱっと見ドロドロしていて濃いように思えますが、なんてことはない。
年齢は高校生ですが、精神的に小さい子供が自分の見える範囲内だけで感情で動いているだけとしかとれませんでした。
しかもその感情の動きも正直唐突で理解できません。
作者の頭の中ではわかっていても、読んでいるこちらは登場人物のコロコロ変わる心情についていけず、ただただ呆然とするばかりです。
これを読んで面白いと感じる方はおそらく自分のなかである程度この物語の補足ができるのでしょう。
人物の心情描写の丁寧さを求めて買うと痛いことになるので、それっぽい雰囲気だけで楽しめるという方はどうぞ。
が、
内容はかなり薄いと言わざるをえません。
三人の関係もぱっと見ドロドロしていて濃いように思えますが、なんてことはない。
年齢は高校生ですが、精神的に小さい子供が自分の見える範囲内だけで感情で動いているだけとしかとれませんでした。
しかもその感情の動きも正直唐突で理解できません。
作者の頭の中ではわかっていても、読んでいるこちらは登場人物のコロコロ変わる心情についていけず、ただただ呆然とするばかりです。
これを読んで面白いと感じる方はおそらく自分のなかである程度この物語の補足ができるのでしょう。
人物の心情描写の丁寧さを求めて買うと痛いことになるので、それっぽい雰囲気だけで楽しめるという方はどうぞ。