表紙が誤解を生みやすいが、本書は総計三千万部を売り上げた浦沢直樹作の人気
漫画『20世紀少年』のキャラクターガイドでもなければ、ストーリーの解説本でもない。
漫画の主な舞台となった1960年代から70年代の世相・風俗を解説し、漫画に出てくる
キーワードを実体験と追跡調査により紐解く、浦沢氏が監修を務めた公式副読本だ。
年齢はケンヂよりやや下だが、概ね同時代を生きてきた私はあの時代のことは大体
分かる。だが若い人は本編を読んでいて、ピンとこない話もあるだろう。そんな方々に
本書をおすすめしたい。また本編を未読の人でも十分楽しめるはずだ。ただし本編を
読了していないとネタバレになる記述もあるので要注意。『20世紀少年』の作者・浦沢
氏と同齢の本書の著者・竹熊団長による身体を張ったレポートが秀逸で、「大阪万博」
「超能力」「心霊写真」「グアムの横井さん」「ローラーゲーム」など、それなりの予算を
かけて取材している。懐かしさが先に立つが知らなかった事情もあって面白い。浦沢
氏へのロングインタビューは「20世紀少年と昭和を巡る」と題して、竹熊氏と共にとこ
とんあの時代を語り倒すもの。おふたりのオタク魂に気圧される思いがする。本書は
ケンヂと仲間たちが生きた時代の裏側を再発掘する、本編の深みが増す一冊である。
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20世紀少年探偵団 (ビッグコミックススペシャル) コミック – 2008/8/29
▼COMIC/浦沢直樹描き下ろしコミック 映画20世紀少年予告編▼ACT.01/'70大阪万博▼付録/20世紀少年の時代史▼ACT.02/38年目の太陽の塔▼ACT.03/正義の味方▼ACT.04/悪の組織▼TALK/浦沢直樹VS竹熊健太郎 20世紀少年と昭和を巡るインタビューPART-1▼ACT.05/'69アポロ月面着陸▼ACT.06/正しい秘密基地の作り方▼ACT.07/下町の駄菓子屋▼ACT.08/謎の生物の謎▼TALK/浦沢直樹VS竹熊健太郎 20世紀少年と昭和を巡るインタビューPART-2▼ACT.09/中山律子伝説▼ACT.10/団地妻の真実▼ACT.11/ローラーゲームを体験!!▼ACT.12/グアムの横井さん▼ACT.13/伝説のライ魚▼TALK/浦沢直樹VS竹熊健太郎 20世紀少年と昭和を巡るインタビューPART-3▼ACT.14/廃墟潜入&心霊写真▼ACT.15/超能力を追え!!▼TALK/あとがきにかえて 「失われた70年代」によせて――。
●本巻の特徴/竹熊健太郎・著、浦沢直樹・監修による『20世紀少年』公式副読本! 映画『20世紀少年』予告編コミックも収録!!
●本巻の特徴/竹熊健太郎・著、浦沢直樹・監修による『20世紀少年』公式副読本! 映画『20世紀少年』予告編コミックも収録!!
- 本の長さ285ページ
- 言語日本語
- 出版社小学館
- 発売日2008/8/29
- ISBN-104091821944
- ISBN-13978-4091821942
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登録情報
- 出版社 : 小学館 (2008/8/29)
- 発売日 : 2008/8/29
- 言語 : 日本語
- コミック : 285ページ
- ISBN-10 : 4091821944
- ISBN-13 : 978-4091821942
- Amazon 売れ筋ランキング: - 288,007位コミック
- カスタマーレビュー:
著者について
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1960年東京生まれ。編集家。フリーライター。漫画原作者。多摩美術大学非常勤講師。1980年よりフリーの文筆・編集業に従事。漫画原作に「サルまん サルでも描けるまんが教室」(相原コージ/小学館)「ファミ通のアレ(仮題)」(羽生生純/アスキー)「チャイルドプラネット」(永福一成/小学館)「サルまん2.0」(相原コージ/小学館)「マリオの大冒険」(チャーリー野沢/小学館)等。単著に「私とハルマゲドン」(ちくま文庫)「篦棒な人々」(河出文庫)「20世紀少年探偵団」(小学館)「竹熊の野望」(立東舎)「マンガ原稿料はなぜ安いのか?」(イーストプレス)「ゴルゴ13はいつ終わるのか?」(イーストプレス)「フリーランス40歳の壁」(ダイヤモンド社)等。
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2008年9月5日に日本でレビュー済み
最初におことわりをしておきますと、本書では「20世紀少年」のキャラ
クターやストーリーについての記述はほとんどありません。取り上げられ
ているのは、「20世紀少年」中で取り上げられた様々な小道具について
の解説と、竹熊健次郎氏によるそれらの取材レポートとコラムで占められ
ています。
そのため、キャラクターについての解説やストーリーの謎についての解説
を求める方には不向きな書籍だと思います。しかし、少年時代のケンヂた
ちが過ごしていたのはどういった時代だったのか、どういったものが流行
していたのかを知るのには、なかなかいい書籍だと思います。台詞の端々
の細かいネタの意味や、ローラーゲームがどういったスポーツなのかを知
ることができましたし、竹熊氏の若干下らないロケレポートや浦沢氏との
対談もなかなか楽しめました。また、冒頭には4ページフルカラーの『映
画20世紀少年 予告編コミック』が収録されています。
クターやストーリーについての記述はほとんどありません。取り上げられ
ているのは、「20世紀少年」中で取り上げられた様々な小道具について
の解説と、竹熊健次郎氏によるそれらの取材レポートとコラムで占められ
ています。
そのため、キャラクターについての解説やストーリーの謎についての解説
を求める方には不向きな書籍だと思います。しかし、少年時代のケンヂた
ちが過ごしていたのはどういった時代だったのか、どういったものが流行
していたのかを知るのには、なかなかいい書籍だと思います。台詞の端々
の細かいネタの意味や、ローラーゲームがどういったスポーツなのかを知
ることができましたし、竹熊氏の若干下らないロケレポートや浦沢氏との
対談もなかなか楽しめました。また、冒頭には4ページフルカラーの『映
画20世紀少年 予告編コミック』が収録されています。