遂にここまで辿りついたか、といった感慨も感じる第16巻です。
次々と関係者が命を落としてゆきますが、それと引き換えのように、MONSTERを覆っているベールも一枚づつ剥ぎ取られてきました。
父、母、511キンダーハイム。
母の復讐を背負って生まれた天使のような双子。
過去に起こした何か、が復讐しようと迫ってきているような不気味さが漂います。
それでもまだ謎の核心にまでは至りません。
この先何が待ち受けているのか、期待と不安が交錯してきます。
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MONSTER: おかえり (16) (ビッグコミックス) コミック – 2001/2/28
浦沢 直樹
(イラスト)
▼第1話/屋根の向こうまで▼第2話/友情の答え▼第3話/タクシードライバー▼第4話/無関係な殺人▼第5話/赤ん坊の憂うつ▼第6話/恐怖の足音▼第7話/ヨハンの足跡▼第8話/殺し合い▼第9話/父さん母さん▼第10話/おかえり
●登場人物/天馬賢三(脳神経外科医)、ヨハン・リーベルト(他人の命をもてあそぶように奪う“怪物”)、ニナ・フォルトナー(=アンナ・リーベルト、ヨハンの双子の妹)
●あらすじ/事故により負傷したところを、偶然通りがかった歯科医ミランに助けられたテンマ。テンマは静養中、ミランの部屋の壁に、自分が追跡中のペトル・チャペックの写真が貼られていることに気付く。それを疑問に思うテンマに、ミランは、ペトル・チャペックと自身との関係を語り始める…(第1話)。▼テンマを前にミランは、ペトル・チャペックが同郷の幼なじみで、かつて親友だったと告白する。さらに、彼をドイツへ呼んだのは自分だとも。そして、ペトル・チャペックに殺された人々の復讐のために旧友の暗殺を決意したミランは、テンマの制止を振り切ってその実行へ向けて行動を起こす…(第2話)。
●その他の登場キャラクター/エヴァ・ハイネマン(テンマの元婚約者)、ルンゲ警部(ドイツ連邦捜査局警部)、Dr.ライヒワイン(テンマの理解者)ペトル・チャペック(メガネの男)
●この巻の特徴/ヨハンとニナの出生の秘密が遂に明らかにされる!
●登場人物/天馬賢三(脳神経外科医)、ヨハン・リーベルト(他人の命をもてあそぶように奪う“怪物”)、ニナ・フォルトナー(=アンナ・リーベルト、ヨハンの双子の妹)
●あらすじ/事故により負傷したところを、偶然通りがかった歯科医ミランに助けられたテンマ。テンマは静養中、ミランの部屋の壁に、自分が追跡中のペトル・チャペックの写真が貼られていることに気付く。それを疑問に思うテンマに、ミランは、ペトル・チャペックと自身との関係を語り始める…(第1話)。▼テンマを前にミランは、ペトル・チャペックが同郷の幼なじみで、かつて親友だったと告白する。さらに、彼をドイツへ呼んだのは自分だとも。そして、ペトル・チャペックに殺された人々の復讐のために旧友の暗殺を決意したミランは、テンマの制止を振り切ってその実行へ向けて行動を起こす…(第2話)。
●その他の登場キャラクター/エヴァ・ハイネマン(テンマの元婚約者)、ルンゲ警部(ドイツ連邦捜査局警部)、Dr.ライヒワイン(テンマの理解者)ペトル・チャペック(メガネの男)
●この巻の特徴/ヨハンとニナの出生の秘密が遂に明らかにされる!
- 本の長さ217ページ
- 言語日本語
- 出版社小学館
- 発売日2001/2/28
- ISBN-104091852769
- ISBN-13978-4091852762
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商品の説明
出版社からのコメント
人の命を助けるはずのメスが、怪物を産み出すことになろうとは!! 激動のヨーロッパを舞台にした、戦慄のサイコ・サスペンスいよいよ発進。
登録情報
- 出版社 : 小学館 (2001/2/28)
- 発売日 : 2001/2/28
- 言語 : 日本語
- コミック : 217ページ
- ISBN-10 : 4091852769
- ISBN-13 : 978-4091852762
- Amazon 売れ筋ランキング: - 251,256位コミック
- カスタマーレビュー:
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2005年1月28日に日本でレビュー済み
第16巻では、名前をめぐる場面が2度登場します。一度は、「赤ん坊」と呼ばれていたドイツ右翼の大立者が、ある若い女性に心許すシーンですが、ここで彼は初めて自分の本当の名を明かそうとします。彼は本名を明かすことで、むき出しの生(き)の自分を相手に知ってもらおうとするのです。
そして今一度は、ヨハンとニナ兄妹の両親にまつわる物語の中です。チェコスロバキアのエリート兵の男と、遺伝子工学を専攻していた女。それぞれの名前は…、いや、「名前などどうでもいい…」。
双子を宿した母が懸命に子供の名前を考えますが、フランツ・ボナパルタは冷たく言い放ちます。「考えなくていい。名前などいらないんだ」。
シェークスピアはジュリエットにこんなセリフを吐かせました。"What's in a name? A rose by any other name would smell as sweet." ロミオ、あなたの名前が何であろうと、その本質は変わらない、と。
しかし、実は私たちが何かの内奥にある本性を認識するのは至難の業です。私たちはどんなに頑張ってもバラの本性を知ることは出来ず、私たちが知る事が出来るのはせいぜいが「薔薇の名前」だけなのです。
名前、それは自分が何者であるのかをひとまず自認し、そして相手にもとりあえず認めてもらうことの出来る最初の手立て。
名前は、物や人の本性へとたどり着くための「とば口」です。名前を奪い取られた者はその本性への扉を閉ざされ、自身も他人もその内奥へと手を伸ばす事がかなわなくなります。
ですからこの巻では、その名前すらが希薄なものとしか感じられないヨハンとニナが自身の拠って立つべきものを持たない不安と焦燥を味わっていることが示されます。
間もなく幕を閉じようとするこの物語の末に、果たして二人は「名前」を、そしてひいては自分自身を取り戻すことができるのでしょうか。
そして今一度は、ヨハンとニナ兄妹の両親にまつわる物語の中です。チェコスロバキアのエリート兵の男と、遺伝子工学を専攻していた女。それぞれの名前は…、いや、「名前などどうでもいい…」。
双子を宿した母が懸命に子供の名前を考えますが、フランツ・ボナパルタは冷たく言い放ちます。「考えなくていい。名前などいらないんだ」。
シェークスピアはジュリエットにこんなセリフを吐かせました。"What's in a name? A rose by any other name would smell as sweet." ロミオ、あなたの名前が何であろうと、その本質は変わらない、と。
しかし、実は私たちが何かの内奥にある本性を認識するのは至難の業です。私たちはどんなに頑張ってもバラの本性を知ることは出来ず、私たちが知る事が出来るのはせいぜいが「薔薇の名前」だけなのです。
名前、それは自分が何者であるのかをひとまず自認し、そして相手にもとりあえず認めてもらうことの出来る最初の手立て。
名前は、物や人の本性へとたどり着くための「とば口」です。名前を奪い取られた者はその本性への扉を閉ざされ、自身も他人もその内奥へと手を伸ばす事がかなわなくなります。
ですからこの巻では、その名前すらが希薄なものとしか感じられないヨハンとニナが自身の拠って立つべきものを持たない不安と焦燥を味わっていることが示されます。
間もなく幕を閉じようとするこの物語の末に、果たして二人は「名前」を、そしてひいては自分自身を取り戻すことができるのでしょうか。
2022年5月1日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
最初は続きが読みたくてハマりましたが、途中から話が広がりすぎて疲れました。
最終話のエンディングは「すごい!」ではなく、残念ながら「はぁ〜やっと終わった」でした。
個人的にはお勧めできません
最終話のエンディングは「すごい!」ではなく、残念ながら「はぁ〜やっと終わった」でした。
個人的にはお勧めできません