カムイ伝第二部は、第一部がそうであったように、これから描かれてゆく物語のプロローグにあてられています。
ほぼ全編を通じて、廃城となって朽ち果てた日置城に住み着いた猿社会が描かれていきます。
自然の姿をもう一度とっくりと頭に焼き付けておこうという趣旨ではないかと思われます。
自然の中に、人が足を踏み入れてきます。
人間の世界は、サルの社会に見立てられたりしますが、その行動が驚くほど似通っています。
それと繰り返し転移行動のエピソードが描かれています。
これから描かれてゆく封建社会の身分制度などの統治の手法は、動物の転移行動を利用したものであるという示唆ではないかと考えられます。
自然の中で起きていることを観察する際に冷徹でいられる人間でも、それが自らの社会のことになると感情に支配されてしまいます。
サルも人間も、神の創造物であるならば本来そこに優劣の差はありません。
人間社会で起きていることを今一度じっくりとみてみようではないか、ということが「カムイ伝」のテーマだと捉えています。
いよいよ始まった、と武者振りする書き出しです。
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カムイ伝全集 第二部 (1) (ビッグコミックススペシャル) コミック – 2006/4/27
白土 三平
(著)
▼第1章/猿山(カミナリ/孤猿/伏兵/旅立ち/恋鳴き/逃げ水/帰還)▼第2章/谷地湯(道づれ/下剋上)
●主な登場人物/カミナリ(第一位のボス猿。メスたちからの信頼も厚く、確固とした地位を保つ)、ダルマ(第二位のボス。おっとりした性格)、キズ(第三位のボス。気性の激しい性格)、歯ッカケ(第四位のボス。四匹の中で一番若い)
●あらすじ/領地没収になった日置藩領内に、廃城をねぐらにする猿の群れがあった。第一位のボス・カミナリを筆頭に四匹のボス猿たちが群れを統括していたが、ある日、テリトリー内に一匹のよそ者が現われる事件が発生。さっそく第二位以下のボス猿が撃退に向かうが、あっけなく敗北し、ついにカミナリとの睨み合いとなる。よそ者は何を思ったか、その場は戦わずに森へと帰っていくが、その後も群れの付近につかず離れずで居座り続け…(第1章)。
●主な登場人物/カミナリ(第一位のボス猿。メスたちからの信頼も厚く、確固とした地位を保つ)、ダルマ(第二位のボス。おっとりした性格)、キズ(第三位のボス。気性の激しい性格)、歯ッカケ(第四位のボス。四匹の中で一番若い)
●あらすじ/領地没収になった日置藩領内に、廃城をねぐらにする猿の群れがあった。第一位のボス・カミナリを筆頭に四匹のボス猿たちが群れを統括していたが、ある日、テリトリー内に一匹のよそ者が現われる事件が発生。さっそく第二位以下のボス猿が撃退に向かうが、あっけなく敗北し、ついにカミナリとの睨み合いとなる。よそ者は何を思ったか、その場は戦わずに森へと帰っていくが、その後も群れの付近につかず離れずで居座り続け…(第1章)。
- 本の長さ441ページ
- 言語日本語
- 出版社小学館
- 発売日2006/4/27
- ISBN-104091878660
- ISBN-13978-4091878663
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登録情報
- 出版社 : 小学館 (2006/4/27)
- 発売日 : 2006/4/27
- 言語 : 日本語
- コミック : 441ページ
- ISBN-10 : 4091878660
- ISBN-13 : 978-4091878663
- Amazon 売れ筋ランキング: - 377,642位コミック
- カスタマーレビュー:
著者について
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2008年7月23日に日本でレビュー済み
第二部からクレジットされた、弟岡本鉄二の画が素晴らしい。
まるで現代の広重のよう。
白黒なのもよい。
寂びた情の世界がそこに在る。
だから、ストーリーでなく場面、場面を、それだけを、楽しむことが出来る。
白土三平は、人というものをよく知っている大人とでも言うべき人で、大地に根付いた安心感がある。ストーリーは二の次で心地よい世界を満喫できる。
まるで現代の広重のよう。
白黒なのもよい。
寂びた情の世界がそこに在る。
だから、ストーリーでなく場面、場面を、それだけを、楽しむことが出来る。
白土三平は、人というものをよく知っている大人とでも言うべき人で、大地に根付いた安心感がある。ストーリーは二の次で心地よい世界を満喫できる。
2019年10月8日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
1巻全部を猿山の話に費やしている。
作者には考えがあるのだろうが、冗長で分かりづらいと思う。
作者には考えがあるのだろうが、冗長で分かりづらいと思う。
2018年3月16日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
第一部は、意図された身分制度に立ち向かう百姓や非人の、悲惨さと逞しさが描かれた名作でした。
それと同じような世界観を期待していましたが。。。
第二部では武士の覇権争いのみがテーマとなり、陰謀が渦巻きます。そんな中、カムイや竜之進などの主役が、あらゆる場面で正義の味方のように描かれ、勧善懲悪のストーリーが漂います。
主役級はなぜか無敵ですし、ほとんどの忍びは雑魚キャラ化しています。
全部読んでしまいましたが、こんなありふれた、くだらない話になってしまってがっかりです。第一部で止めておけば良かったと思います。
それと同じような世界観を期待していましたが。。。
第二部では武士の覇権争いのみがテーマとなり、陰謀が渦巻きます。そんな中、カムイや竜之進などの主役が、あらゆる場面で正義の味方のように描かれ、勧善懲悪のストーリーが漂います。
主役級はなぜか無敵ですし、ほとんどの忍びは雑魚キャラ化しています。
全部読んでしまいましたが、こんなありふれた、くだらない話になってしまってがっかりです。第一部で止めておけば良かったと思います。