間違いなく面白い「漫画」になっている。
構図、話のすすめ方、コマ割り。
どれをとっても斬新すぎる~!!
正直、黒田硫黄は好き嫌いが別れすぎるので
セクシーボイスアンドロボが好きくないという人は
他を避けるほうが無難です;;
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セクシーボイスアンドロボ 2 (BIC COMICS IKKI) コミック – 2003/2/1
黒田 硫黄
(著)
▼第7話/さわって青空▼第8話/三日坊主の天国▼第9話/おじいさんの電話▼第10話/一夜で豪遊▼第11話/鍵▼第12話/伝言ゲーム▼第13話/伝言ゲームはつづく●主な登場人物/林二湖(通称・ニコ。七色の声を操る女子中学生。末はスパイか占い師…!? )●あらすじ/青空理髪店を営業中の青年・丸尾。まだ修行の身の彼だが女の子の評判は上々で、早速ニコもカットしてもらう。勉強のため男性客も取りたいという丸尾の言葉に応じ、後日、ニコは彼が働く店舗にロボを連れてくる。ロボのカットを待っている間、ニコがくつろいでいると、なんと大型バイクが突然店内に飛び込んできて……!!(第7話)●本巻の特徴/バイクの男がヘルメットを取ると、その髪には“カラーボール”のペイントがべっとりと付着していた。そう…この男は銀行を襲い、逃亡中の強盗犯だったのだ! それでもなお、普段と同じく客と会話をし、リラックスさせながら髪を切り続ける丸尾に「プロ」を感じたニコ。さて、今度の事件にはどんな結末が…? 大胆なペンタッチに、独特のあったかい会話センスが冴える傑作コミックス第2集。●その他の登場人物/ロボ(ニコが使う架空の姉・初美の声に恋した青年。今やすっかりニコの子分)、おじいさん(万相談事を営む。ニコに“仕事”を依頼する)
- 本の長さ189ページ
- 言語日本語
- 出版社小学館
- 発売日2003/2/1
- ISBN-104091882323
- ISBN-13978-4091882325
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商品の説明
商品説明
テレクラのサクラをしながらスパイ修行をする少女、林二湖(ニコ)。コードネームは「セクシーボイス」。偶然出会った、謎の「おじいさん」からの依頼を受け、さえない相棒ロボを手足に使って次々と事件を解決していく。14歳の女の子ならではの軽やかさと大胆さが、すがすがしい読後感をもたらしてくれる。2002年度文化庁メディア芸術祭マンガ部門大賞受賞作品。第1巻では1話で1つの事件を解決する、1話完結式の構成だが、第2巻では、裏社会に深く足を踏み入れてゆくニコの姿が描かれ、ゆるやかに物語全体が進行していく。
「今救えるのは、宇宙で私だけ」(1巻)、「意志でなく、才能が行く道を選ぶ。/そういうことがあると思うのよ」(2巻)。こんなほれぼれするようなキメゼリフと黒田独特の構図が、冴えまくる。登場人物のそばにぴたりとはりついて描いているかのような構図と思い切りひいて描いた構図が突然切り替わり、心地よいめまいをもたらしてくれる。
セリフまわしや「スパイもの」という設定のせいで、全体の印象はどこかクラシカル。だが、ニコのキャラクターやディテールの作りこみ、事件ごとの設定には、いまどきの風俗を巧みに取り入れており、そのバランスの取り方がなんともにくい。
黒田作品というと、玄人好みであるとか難解であるとか評されることもしばしばであったが、本作は誰が読んでもきっちりと楽しめるエンターテイメントとしても、極上の仕上がりになっている。(門倉紫麻)
出版社からのコメント
コードネーム「セクシーボイス」。7色の声を操る少女・ニコが、人の心のスキマを埋める!ニコの子分・ロボの活躍がなかなか光らないところにも注目だ!
登録情報
- 出版社 : 小学館 (2003/2/1)
- 発売日 : 2003/2/1
- 言語 : 日本語
- コミック : 189ページ
- ISBN-10 : 4091882323
- ISBN-13 : 978-4091882325
- Amazon 売れ筋ランキング: - 305,716位コミック
- カスタマーレビュー:
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2003年2月25日に日本でレビュー済み
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2013年5月3日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
友人からこれのTVドラマ版が面白いと聞いて中古コミックで購入。黒田硫黄は『茄子』で親しんでいたので、絵柄的な抵抗は感じませんでした。 主人公・ニコがどうやってこんな能力や生活環境を入手できたのかは解りえませんが、彼女が持ち前の洞察力と演技力で世に起こりうる惨劇を防ごうとする姿勢はよく伝わってきます。そして「どうやったらこんな能力発揮&展開ができるの?!」と驚かせてくれるのも黒田さん特有のご愛嬌です(苦笑)
今回特に印象に残ったのは二巻冒頭の『さわって青空』というエピソード。普通なら法を犯した闖入者というものは、機転を効かせてサッサと警察に突き出す…という所が、たまたま寄っていた床屋の店主と、ニコの仕事のパートナー・ロボの対応とともに騒ぎを収束させる流れには目を見張りました。世相的な背景と、ニコ達の行いが絶妙に組み合わさってイイ味を出しているんですね。
途中から三日坊主というキャラのエピソードで辛い展開などもありますが、全体的に気持ちが洗われる話が多いです。今を生きるのに疲れた人にもお薦めかもしれません。
今回特に印象に残ったのは二巻冒頭の『さわって青空』というエピソード。普通なら法を犯した闖入者というものは、機転を効かせてサッサと警察に突き出す…という所が、たまたま寄っていた床屋の店主と、ニコの仕事のパートナー・ロボの対応とともに騒ぎを収束させる流れには目を見張りました。世相的な背景と、ニコ達の行いが絶妙に組み合わさってイイ味を出しているんですね。
途中から三日坊主というキャラのエピソードで辛い展開などもありますが、全体的に気持ちが洗われる話が多いです。今を生きるのに疲れた人にもお薦めかもしれません。
2006年2月16日に日本でレビュー済み
ポップな絵とスタイリッシュな台詞回しに油断しているといきなりのど元に鋭いナイフを突きつけてくる。黒田硫黄はそんな作品を描く。
「セクシー〜」は主人公のニコの成長の物語だ。「おじいさん」に与えられた仕事をお気楽にこなしていくニコは「羊羹」に自分の甘さを(一巻voice5)、「三日坊主」の死によって現実の残酷さを思い知ることになる(二巻voice9)。それでもニコは前に進む決意をする。「私がしたいのはね、この世界にちょっとしたドリームを与えるような…そういうことなんだ。」
そして物語は新たなフェーズに入ったところで終わる。
機会があれば是非続きを描いてほしい。
「セクシー〜」は主人公のニコの成長の物語だ。「おじいさん」に与えられた仕事をお気楽にこなしていくニコは「羊羹」に自分の甘さを(一巻voice5)、「三日坊主」の死によって現実の残酷さを思い知ることになる(二巻voice9)。それでもニコは前に進む決意をする。「私がしたいのはね、この世界にちょっとしたドリームを与えるような…そういうことなんだ。」
そして物語は新たなフェーズに入ったところで終わる。
機会があれば是非続きを描いてほしい。
2003年2月12日に日本でレビュー済み
題名を見るとなんのことだ?と思うこの作品、私は最初セクシーな声を出すロボットの話だと思った。
全然違った。
これは14歳のスパイ志望の少女ニコの話。
スパイといってもどこぞの組織に侵入して情報を盗んでくるような作品ではない。
「おじいさん」から頼まれたちょっとした事を自慢のセクシーボイスを使って解決する話である。
このマンガを他の作品に例えて説明する事はできない。
何故なら、こんな作風のマンガは他に見たことが無いからだ。
外堀をちょっとずつ埋めていくサスペンス物っぽい展開(あくまで展開のみ)が非常に良い。
是非とも黒田硫黄の世界を感じてください。
ちなみに、ロボとはニコの手下の冴えないフリーターのニックネーム(1巻参照)
全然違った。
これは14歳のスパイ志望の少女ニコの話。
スパイといってもどこぞの組織に侵入して情報を盗んでくるような作品ではない。
「おじいさん」から頼まれたちょっとした事を自慢のセクシーボイスを使って解決する話である。
このマンガを他の作品に例えて説明する事はできない。
何故なら、こんな作風のマンガは他に見たことが無いからだ。
外堀をちょっとずつ埋めていくサスペンス物っぽい展開(あくまで展開のみ)が非常に良い。
是非とも黒田硫黄の世界を感じてください。
ちなみに、ロボとはニコの手下の冴えないフリーターのニックネーム(1巻参照)
2005年1月8日に日本でレビュー済み
第1巻のレビューではこの本の価値が、現代社会のコミュニケーション不全を活写し、解決への方向性を示したことにあるというようなことを書いた。
その意味では、第2巻の第1話のエピソードが秀逸。ニコとロボが美容院にいるとき、警察に追われた銀行強盗が飛び込む。ニコは駆け出しの美容師(ニコの片思いの相手)と共に、犯人と対話し、自ら警察に出頭させる。
対話によって相手の問題が見えるようにし、さらに、解決方法を(おとなしく逮捕されるしかないだろ!)を自ら選び取るようにしていくやりとりは、神経科の医者かカウンセラーの臨床記録を読むようだ。大平健氏の一連の著作を彷彿とさせる。相変わらずロボはとぼけた受け答えをして、それが会話にワサビを添えるというか、コミュニケーションの「悪い見本」になっているのも一興。
サマセット・モームは一時スパイを職として、その時の人間観察が小説を書くときに役に立った、と司馬遼太郎氏が書いている。スパイというのは人間を観察し、その人を利用する達人のことなのだろう。
その意味では、第2巻の第1話のエピソードが秀逸。ニコとロボが美容院にいるとき、警察に追われた銀行強盗が飛び込む。ニコは駆け出しの美容師(ニコの片思いの相手)と共に、犯人と対話し、自ら警察に出頭させる。
対話によって相手の問題が見えるようにし、さらに、解決方法を(おとなしく逮捕されるしかないだろ!)を自ら選び取るようにしていくやりとりは、神経科の医者かカウンセラーの臨床記録を読むようだ。大平健氏の一連の著作を彷彿とさせる。相変わらずロボはとぼけた受け答えをして、それが会話にワサビを添えるというか、コミュニケーションの「悪い見本」になっているのも一興。
サマセット・モームは一時スパイを職として、その時の人間観察が小説を書くときに役に立った、と司馬遼太郎氏が書いている。スパイというのは人間を観察し、その人を利用する達人のことなのだろう。
2004年5月3日に日本でレビュー済み
1巻のコミカルな雰囲気から一転シリアスに、これが黒田硫黄的ストレート!
ビシバシと主人公の少女の直球な苦悩・葛藤が描かれる。
なかでも走る車の中で、流れる夜景・車窓にうつる少女の像、そして少女が「私はスパイではなく、―――――!」と小さく・しかしハッキリと呟くシーンは心に焼きついて離れない。
作者の著書ではアニメ化された『茄子』も有名だが、アンダルシアの夏が好きな人にはこの2巻はきっと面白いはず。他のエピソードの方が面白かった、という人には1巻のほうが面白いかもしれないです。
ビシバシと主人公の少女の直球な苦悩・葛藤が描かれる。
なかでも走る車の中で、流れる夜景・車窓にうつる少女の像、そして少女が「私はスパイではなく、―――――!」と小さく・しかしハッキリと呟くシーンは心に焼きついて離れない。
作者の著書ではアニメ化された『茄子』も有名だが、アンダルシアの夏が好きな人にはこの2巻はきっと面白いはず。他のエピソードの方が面白かった、という人には1巻のほうが面白いかもしれないです。
2009年10月1日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
人並みはずれた好奇心と、行動力、それにユーモアをもった少女が主人公。
スパイになりたくて色々な仕事に手を出すが、能力とは別の部分で、感受性の強さゆえに仕事の意義や被害者・加害者の心情に心が揺れる。
成長と同時に捨てないといけない夢や、知ることによって失う気持ちもある。
映画を切り取ったような、自由自在なカメラの操り方と
必要で十分な画力によって描かれた、小説のような映画のようなマンガ。
ドラマ化したくなるのも、うなずける。
スパイになりたくて色々な仕事に手を出すが、能力とは別の部分で、感受性の強さゆえに仕事の意義や被害者・加害者の心情に心が揺れる。
成長と同時に捨てないといけない夢や、知ることによって失う気持ちもある。
映画を切り取ったような、自由自在なカメラの操り方と
必要で十分な画力によって描かれた、小説のような映画のようなマンガ。
ドラマ化したくなるのも、うなずける。