「百舌谷さん」を読んで、遡って「ナツノクモ」を読み始めました。
昨日最終巻を読み終えて、思ったことは「よかったなあ・・」でした。
確かに、この先の話は見てみたい気もしますが、たぶん「ナツノクモ」の「魂」は
今、篠房氏が連載中の「百舌谷さん××する」に受け継がれている気もします。
ので、先生には頑張っていただきたいと思う次第であります(^ー^)
追伸:読み終わったあとで、もう一度最初から読み直したくなったので
今2週目を読んでいます。他の方のレビューにもありましたが1週目では
感じ取ることができていなかった登場人物の細かな心情がスラスラ入ってきます!
しかも、2週目は途中途中で「あれ?この言葉はもしかして敵に叫んでいるように
みえているけど、実は自分に向かってつぶやいているの?」というようなところ
を多数発見したりします。
ちょっとネタバレかもですが、ミツキは「もうひとりのガウル」なんではないかと。
彼の心情に沿って読みなおしてみると結構一番かわいそうなのはミツキなんじゃん
と思いました。作中ではほとんど誰も彼の心情に思いが至っていないようだし・・・。
エピローグのスナップ写真や最終巻のカバー下イラストをみると、
改めて今後のミツキを見てみたかったと思います。
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ナツノクモ 8 (IKKI COMICS) コミック – 2008/1/30
篠房 六郎
(著)
- 本の長さ239ページ
- 言語日本語
- 出版社小学館
- 発売日2008/1/30
- ISBN-104091883974
- ISBN-13978-4091883971
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登録情報
- 出版社 : 小学館 (2008/1/30)
- 発売日 : 2008/1/30
- 言語 : 日本語
- コミック : 239ページ
- ISBN-10 : 4091883974
- ISBN-13 : 978-4091883971
- Amazon 売れ筋ランキング: - 536,323位コミック
- カスタマーレビュー:
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2008年2月5日に日本でレビュー済み
この作品は画風もメッセージも独特で、しかも一度読んだだけでは
意味がわからないほどに状況が錯綜していますが、何度も何度も読めば
自然と作者の偏屈さに慣れてきます。
仮想空間での進行にほぼ特化した設定と、きめの細かい登場人物の
作る物語からは、楽しくてやるせない読後感が得られると思います。
謎を残したまま唐突に終了という状況(8巻での急激な胴体着陸)は
寂しい限りですが、時間を変え場所を変え、また新しい作品を発表してほしいです。
意味がわからないほどに状況が錯綜していますが、何度も何度も読めば
自然と作者の偏屈さに慣れてきます。
仮想空間での進行にほぼ特化した設定と、きめの細かい登場人物の
作る物語からは、楽しくてやるせない読後感が得られると思います。
謎を残したまま唐突に終了という状況(8巻での急激な胴体着陸)は
寂しい限りですが、時間を変え場所を変え、また新しい作品を発表してほしいです。
2008年2月4日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
現実世界に居場所がなくなった人たちが、最後の逃避場所として選択した電脳世界。
そこでもやはり彼らは傷つけられ追い詰められてゆく。
作者はどんな結末を用意しているのか、毎回楽しみにしていたのだが、打ち切り。
この作品の前編とも言える「空談師」も打ち切りだった。
この手のメンヘラものって、あまり世間じゃ受け入れられないのかしら?
また雑誌を変えて、続編を書いていただきたい。
そこでもやはり彼らは傷つけられ追い詰められてゆく。
作者はどんな結末を用意しているのか、毎回楽しみにしていたのだが、打ち切り。
この作品の前編とも言える「空談師」も打ち切りだった。
この手のメンヘラものって、あまり世間じゃ受け入れられないのかしら?
また雑誌を変えて、続編を書いていただきたい。
2010年9月29日に日本でレビュー済み
「打ち切り」や「中途半端」といった印象は受けませんでした。
むしろ作者が描写したかった根幹はあらかた描き終えたのだと思います。
冗長で陳腐になる部分は省き、想像の余地を残して読み手に補完させることで、
一まとまりの作品として成功していると感じました。
テーマは「自己嫌悪」「他者への恐怖」でしょうか。
他者に救ってもらいたいが、救ってくれる筈の人を害してしまった少年。
他者へ優しくしたいが、上手く優しくできる自信が無く、躊躇する父親。
他者に身体的に傷つけられるトラウマを持ち、また自分が他者と親密になることで精神的に傷つけてしまうことを恐れる少女。
自分の孤独を埋めるために、箱庭のような空間を作り「頼れる」存在となって他者を救いたがる女性。
他者の弱さを一方的に知る事で自尊心を満たし、そんな自分の性分に気付き始め、嫌悪する少年。
ここで言う「他者」は、自分自身以外の全ての者を指します。
ネット上で知り合った赤の他人や友人知人はもちろん、血を分けた肉親や、
自分の中のもう一人の自分(二重人格に非ず。理性でコントロール出来ない感情的な自分?)
を含みます。
実際に私自身の身の回りでも、他者の弱音を引き出して自尊心を満たす人や、
閉じたコミュニティで「頼れるお姉さん」を担いたがる女性はいますし、
また、そうしてアイデンティティーを維持している人も意外に多いように感じます。
これらの表現は前半のMMOORPG世界における争いの中で断片的に描写され、
8巻に集約する形で果たされています。
また、表現する手段として、MMORPGという世界観がとても上手く機能しています。
そのような生々しい話ですが、物語の幕切れは一種救いがあるような描写となっています。
取って着けたような説教で終えるなどせず、爽やかな読後感でした。
バトル描写もあり、『空談師』二作と同じく画力とMMORPGらしさには満足です。
漫画らしい、良い漫画です。
むしろ作者が描写したかった根幹はあらかた描き終えたのだと思います。
冗長で陳腐になる部分は省き、想像の余地を残して読み手に補完させることで、
一まとまりの作品として成功していると感じました。
テーマは「自己嫌悪」「他者への恐怖」でしょうか。
他者に救ってもらいたいが、救ってくれる筈の人を害してしまった少年。
他者へ優しくしたいが、上手く優しくできる自信が無く、躊躇する父親。
他者に身体的に傷つけられるトラウマを持ち、また自分が他者と親密になることで精神的に傷つけてしまうことを恐れる少女。
自分の孤独を埋めるために、箱庭のような空間を作り「頼れる」存在となって他者を救いたがる女性。
他者の弱さを一方的に知る事で自尊心を満たし、そんな自分の性分に気付き始め、嫌悪する少年。
ここで言う「他者」は、自分自身以外の全ての者を指します。
ネット上で知り合った赤の他人や友人知人はもちろん、血を分けた肉親や、
自分の中のもう一人の自分(二重人格に非ず。理性でコントロール出来ない感情的な自分?)
を含みます。
実際に私自身の身の回りでも、他者の弱音を引き出して自尊心を満たす人や、
閉じたコミュニティで「頼れるお姉さん」を担いたがる女性はいますし、
また、そうしてアイデンティティーを維持している人も意外に多いように感じます。
これらの表現は前半のMMOORPG世界における争いの中で断片的に描写され、
8巻に集約する形で果たされています。
また、表現する手段として、MMORPGという世界観がとても上手く機能しています。
そのような生々しい話ですが、物語の幕切れは一種救いがあるような描写となっています。
取って着けたような説教で終えるなどせず、爽やかな読後感でした。
バトル描写もあり、『空談師』二作と同じく画力とMMORPGらしさには満足です。
漫画らしい、良い漫画です。
2008年3月3日に日本でレビュー済み
帯に『ついに完結!!』とあるが……、終わってない!全然終わってないぞ!!一応それなりにまとめられてはいるが明らかに未完だ。巻が進むにつれ、どんどん面白くなってきていたのに……!!まったく、こんな残念な気分になるのは山田芳裕の「度胸星」以来だ。
おかげで面白いのに人に奨めにくいったらありゃしない。「ちょっと読み難い所もあるけど面白いよ。ただし未完だけど」と言って8巻も読んでもらえるだろうか?しかも自分の経験では、1巻を読んだだけでは面白さは伝わらず2巻からぐんと面白くなってきたから、人によっては1巻で見限られる怖れがあるし。
あぁ…、続きが読みたいなぁ。キーポイントである浦和の事件についても概要の一端しか語られていないし。イタカの過去とか、ハーニィの再登場とか語られずに終わった話が沢山ある。なにより、動物園の住民達が最後の日をどう迎えるのかが一番読みたかったのに。
こうして、死んだ子の年を数えるようなことしか出来ないのが虚しい…。
おかげで面白いのに人に奨めにくいったらありゃしない。「ちょっと読み難い所もあるけど面白いよ。ただし未完だけど」と言って8巻も読んでもらえるだろうか?しかも自分の経験では、1巻を読んだだけでは面白さは伝わらず2巻からぐんと面白くなってきたから、人によっては1巻で見限られる怖れがあるし。
あぁ…、続きが読みたいなぁ。キーポイントである浦和の事件についても概要の一端しか語られていないし。イタカの過去とか、ハーニィの再登場とか語られずに終わった話が沢山ある。なにより、動物園の住民達が最後の日をどう迎えるのかが一番読みたかったのに。
こうして、死んだ子の年を数えるようなことしか出来ないのが虚しい…。