第2巻目次
* 攻撃的転送(AAT)[10週]
* 指さす者[11週]
* 赤毛[11週]
* 嵐の前[12週]
* 敗走[14週]
* 月没[14週]
* 人工子宮[15週]
* 決意[15週]
* 特別転送隊資料ファイル
第2巻では冒頭で最初の実戦へ入るのですが、爽快感があるのはこのときの攻撃的転送(AAT)のみ。あとは戦場の悲惨さをこれでもかと圧倒的な筆力で、それも淡々と描かれる。無機質な敵、圧倒的な戦力差、無慈悲に殺される兵士たち。
またストーリーが進むことで徐々にこの世界の背景が見えてきました。第一次移民と第二次移民の交渉、特別転送隊の中でもいくつかの役割分担があること、転送技術、そしてニーバスの存在。
「
白井弓子初期短篇集
」「
天顕祭
」と連続して読んできましたが、何故これだけの才能が今まで埋もれていたのか、不思議でなりません。
インターネットで検索したときに知ったのですが、雑誌での連載は2巻までで、3巻以降は書き下ろしになるそうです。巻末の次巻予告では2011年12月の予定。待ち遠しいです。
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WOMBS 2 (IKKI COMIX) コミック – 2011/1/28
白井 弓子
(著)
マナ、初の実戦。転送空間の深淵を見る。
子宮に異生物ニーバスの体組織を移植された転送兵となり、
初の実戦へと赴くマナ・オーガ。
連続した転送により、空間を抉り取っていく攻撃的転送で、
敵である第二次移民(セカンド)の基地を急襲する。
転送兵であることに慣れていくマナだが、
その身には異変が生じ始めていた。
それを見つめるアルメア軍曹、
さらには様々な立場の人々の思惑が交錯する。
圧倒的な世界観で迫る、壮大なるSF戦記。
2010年度 文化庁メディア芸術祭・審査委員会推薦作品。
【編集担当からのおすすめ情報】
妊婦が兵士! そんなド肝を抜く世界観のWOMBSの第2集。
緻密な設定&ダイナミックな筆さばきによる、
あり得ない世界とリアリティあふれる描写の両立が最大の見所です。
どんどん深みを増していくこの物語を、ぜひ読んでください!!
子宮に異生物ニーバスの体組織を移植された転送兵となり、
初の実戦へと赴くマナ・オーガ。
連続した転送により、空間を抉り取っていく攻撃的転送で、
敵である第二次移民(セカンド)の基地を急襲する。
転送兵であることに慣れていくマナだが、
その身には異変が生じ始めていた。
それを見つめるアルメア軍曹、
さらには様々な立場の人々の思惑が交錯する。
圧倒的な世界観で迫る、壮大なるSF戦記。
2010年度 文化庁メディア芸術祭・審査委員会推薦作品。
【編集担当からのおすすめ情報】
妊婦が兵士! そんなド肝を抜く世界観のWOMBSの第2集。
緻密な設定&ダイナミックな筆さばきによる、
あり得ない世界とリアリティあふれる描写の両立が最大の見所です。
どんどん深みを増していくこの物語を、ぜひ読んでください!!
- 本の長さ240ページ
- 言語日本語
- 出版社小学館
- 発売日2011/1/28
- 寸法12.8 x 1.8 x 18.2 cm
- ISBN-10409188539X
- ISBN-13978-4091885395
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商品の説明
出版社からのコメント
妊婦が兵士! そんなド肝を抜く世界観のWOMBSの第2集。 緻密な設定&ダイナミックな筆さばきによる、 あり得ない世界とリアリティあふれる描写の両立が最大の見所です。 どんどん深みを増していくこの物語を、ぜひ読んでください!!
登録情報
- 出版社 : 小学館 (2011/1/28)
- 発売日 : 2011/1/28
- 言語 : 日本語
- コミック : 240ページ
- ISBN-10 : 409188539X
- ISBN-13 : 978-4091885395
- 寸法 : 12.8 x 1.8 x 18.2 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 356,943位コミック
- カスタマーレビュー:
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2011年3月22日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
2011年2月6日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
待望の2巻発売。
読了後、1巻を読み直すと、少々投げやりなキャスの態度などの伏線が理解できて面白さ倍増である。
これだから白井弓子は読み始めると止められない。
作品内容の素晴らしさ等は他の方々のレビューを参考にして頂きたい。
荒探しの様だが、純軍事的な疑問を呈したい。
セカンドの前線戦闘部隊は無人のAI戦闘機械が中心であるらしい。
すると電磁気に対して脆弱と思われるが、ハスト軍の装備に見当たらない。
セカンドも対電子戦防御(電子回路の硬化など)で対策してはいるのだろうが、四足のパトロール・ルート上やハスト軍のネスト周辺のトラップ(電磁気地雷?)として有効性はないのか? 落とし穴や電気ネットやつるべ落としの岩などの原始的手法でも効果はある。ベトナムの戦訓だ。
セカンドのAIの探索機能は、赤外線や音や振動などを組み合わせて使っているのだろうが、それらに合わせた目くらまし(欺瞞策)が無いのは何故か。歩兵が装甲化機械兵器に対抗する為には、やはり目くらましが必要である。加えて携行型の対装甲兵器。RPG−7や投擲弾や対物ライフルなどの直接支援兵器が絶対に必要だ。それらが無くて小口径の突撃銃しか個人装備が無いのは不思議である。さらに言うと転送兵には護身用以外の兵装は意味が無い。重い銃は不要だ。
セカンドの無人索敵機に歩兵が目視で照準して撃ち落す描写があるが、ややナンセンスである。スティンガー並の携行対空兵器が必要だろう。
降下兵の戦い方は、現在の特殊部隊に倣ったヒット・アンド・アウェー方式の奇襲、待ち伏せ、狙撃、トラップであるべきだと思うが、どうだろうか。物量に劣るハスト軍は、20世紀のベトナム軍の戦い方を参考にすべきではないだろうか。
さらに突っ込むと、戦略的に勝つ方法が提示されていない。ベトナム軍はテト攻勢で再起不能な大損害を出したが、米軍に大出血を強いて戦争継続を諦めさせた。ハストは、このようなセカンドの政治体制の弱みを見つけているのだろうか。
最後に、セカンドが転送技術を実用化できていない訳は、生殖機能が失われている、つまり女性が妊娠する機能を失っているというシンプルかつ絶対的な理由からではないだろうか。セカンドの女性捕虜が見たいものである。
田舎の小娘にすぎない、マナ・オーガ。
彼女の戦いと運命に、私達はハラハラドキドキなのである。
評価は文句なしに☆五つ、貴方も是非読んで欲しい。
読了後、1巻を読み直すと、少々投げやりなキャスの態度などの伏線が理解できて面白さ倍増である。
これだから白井弓子は読み始めると止められない。
作品内容の素晴らしさ等は他の方々のレビューを参考にして頂きたい。
荒探しの様だが、純軍事的な疑問を呈したい。
セカンドの前線戦闘部隊は無人のAI戦闘機械が中心であるらしい。
すると電磁気に対して脆弱と思われるが、ハスト軍の装備に見当たらない。
セカンドも対電子戦防御(電子回路の硬化など)で対策してはいるのだろうが、四足のパトロール・ルート上やハスト軍のネスト周辺のトラップ(電磁気地雷?)として有効性はないのか? 落とし穴や電気ネットやつるべ落としの岩などの原始的手法でも効果はある。ベトナムの戦訓だ。
セカンドのAIの探索機能は、赤外線や音や振動などを組み合わせて使っているのだろうが、それらに合わせた目くらまし(欺瞞策)が無いのは何故か。歩兵が装甲化機械兵器に対抗する為には、やはり目くらましが必要である。加えて携行型の対装甲兵器。RPG−7や投擲弾や対物ライフルなどの直接支援兵器が絶対に必要だ。それらが無くて小口径の突撃銃しか個人装備が無いのは不思議である。さらに言うと転送兵には護身用以外の兵装は意味が無い。重い銃は不要だ。
セカンドの無人索敵機に歩兵が目視で照準して撃ち落す描写があるが、ややナンセンスである。スティンガー並の携行対空兵器が必要だろう。
降下兵の戦い方は、現在の特殊部隊に倣ったヒット・アンド・アウェー方式の奇襲、待ち伏せ、狙撃、トラップであるべきだと思うが、どうだろうか。物量に劣るハスト軍は、20世紀のベトナム軍の戦い方を参考にすべきではないだろうか。
さらに突っ込むと、戦略的に勝つ方法が提示されていない。ベトナム軍はテト攻勢で再起不能な大損害を出したが、米軍に大出血を強いて戦争継続を諦めさせた。ハストは、このようなセカンドの政治体制の弱みを見つけているのだろうか。
最後に、セカンドが転送技術を実用化できていない訳は、生殖機能が失われている、つまり女性が妊娠する機能を失っているというシンプルかつ絶対的な理由からではないだろうか。セカンドの女性捕虜が見たいものである。
田舎の小娘にすぎない、マナ・オーガ。
彼女の戦いと運命に、私達はハラハラドキドキなのである。
評価は文句なしに☆五つ、貴方も是非読んで欲しい。
2011年2月4日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
WOMBS1巻を読んで特に印象的だったのはSF的「絵」のカッコ良さとやはりその設定だった。
女性が如何に戦争に関わるか、という難題に対し、後方支援型でもなく、ガンダムのような突発的巻き込まれ型でもなく、男勝りのマッチョ女性が異端児として描かれるのでもない、「子宮」という女性固有の器官に異形の生物であるニーバスの組織を植え込むことにより転送能力を獲得し、それらを活用した特殊部隊が戦ううえで不可欠な存在となる、という設定は改めてユニークだ。
そして約1年振り、待望の2巻だが、こちらの想像以上にヘビーな内容。
爽快感を味わえるような場面はないし、親の仇や不条理な裏切り等の分かりやすく盛り上がるような要素も今のところはない。一応主人公マナの成長物語的側面もあるが、大半の登場人物は憤懣やるかたない思いを秘め、血と泥にまみれた最前線や容赦なく報復の対象となる一般市民らが描かれる。
つまり複数の視点を交差させ、無慈悲な戦争そのものが描かれるわけなのだが、更に女性的或いは母性的感覚が加味されているところにこそ本作の魅力があるのでは。
例えばこの巻では異形の転送器官であっても胎内に宿すことにより実際の胎児と錯覚に陥る、というエピソードがあるのだが、これなど男には絶対に発想できないものだろう。
伏線も様々に敷かれ今後も更に盛り上がりそうなのだが、残念ながらIKKIでの連載は終了したもよう。
ただし、単行本は今後も刊行されるそうで3巻は今年12月頃発売予定。
この戦争の行く末を描ききるとなると相当な巻数を要しそうだが、何年かかろうと最後まで見届けたいと思う。
女性が如何に戦争に関わるか、という難題に対し、後方支援型でもなく、ガンダムのような突発的巻き込まれ型でもなく、男勝りのマッチョ女性が異端児として描かれるのでもない、「子宮」という女性固有の器官に異形の生物であるニーバスの組織を植え込むことにより転送能力を獲得し、それらを活用した特殊部隊が戦ううえで不可欠な存在となる、という設定は改めてユニークだ。
そして約1年振り、待望の2巻だが、こちらの想像以上にヘビーな内容。
爽快感を味わえるような場面はないし、親の仇や不条理な裏切り等の分かりやすく盛り上がるような要素も今のところはない。一応主人公マナの成長物語的側面もあるが、大半の登場人物は憤懣やるかたない思いを秘め、血と泥にまみれた最前線や容赦なく報復の対象となる一般市民らが描かれる。
つまり複数の視点を交差させ、無慈悲な戦争そのものが描かれるわけなのだが、更に女性的或いは母性的感覚が加味されているところにこそ本作の魅力があるのでは。
例えばこの巻では異形の転送器官であっても胎内に宿すことにより実際の胎児と錯覚に陥る、というエピソードがあるのだが、これなど男には絶対に発想できないものだろう。
伏線も様々に敷かれ今後も更に盛り上がりそうなのだが、残念ながらIKKIでの連載は終了したもよう。
ただし、単行本は今後も刊行されるそうで3巻は今年12月頃発売予定。
この戦争の行く末を描ききるとなると相当な巻数を要しそうだが、何年かかろうと最後まで見届けたいと思う。
2022年3月3日に日本でレビュー済み
この2巻目では大きな変化や派手な展開はありません。少しずついろんな状況が明らかになってくるというどちらかというと地味な印象の巻です。
まずは、初めて戦闘に参加したマナ・オーガの動揺が描かれます。
たとえば現代の空軍で最先端の戦闘機で飛ぶだけでも、過重なGがかかることなどきついストレスに人間離れした体力と胆力で耐えなければなりませんが、ここでは子宮内に移植した異生物である転送器官で、部隊全員をワープ的な空間移動で運ぶ、それはきっと想像を絶するような負担でしょう。
過去には、そのストレスから実際にお腹に子供がいると錯覚する転送兵がいたり、その者の妄想が転送空間で子供の亡霊のようなものとして残り、時に取り込まれてしまう兵が出るようになりました。
マナ・オーガも危うく惑わされるところをアルメア軍曹の賢明な説得によって救われます。
碧王星をめぐるファーストとセカンド、そしてニーバスと呼ばれる植物のような先住現地生物の住み分け状況もだんだんとわかってきます。
また、報復の応酬で都市への容赦ない攻撃と多くの民間人の死者、血みどろの戦闘。あせりから無理な作戦を展開しようとする上層部と、自分たちの兵を守ろうとする現場指揮官との攻防。
中立ステーションでのセカンドとの停戦交渉は、相手は人間ではなくAIで、理詰めの詭弁で全面降伏を求めるばかり。延々と不毛な交渉が続いていることが伺われます。
そんなことがただ淡々と描かれていきます。迫力があるとかドキドキするというよりはむしろ、先の見えない過酷な状況にだんだん暗澹とした気持ちになってきます。(これを書いているのがちょうどロシアのウクライナ侵攻が始まった時なので、余計にかもしれません)
3巻目はどうなるのでしょうか。続けて読んでいきたいと思います。
まずは、初めて戦闘に参加したマナ・オーガの動揺が描かれます。
たとえば現代の空軍で最先端の戦闘機で飛ぶだけでも、過重なGがかかることなどきついストレスに人間離れした体力と胆力で耐えなければなりませんが、ここでは子宮内に移植した異生物である転送器官で、部隊全員をワープ的な空間移動で運ぶ、それはきっと想像を絶するような負担でしょう。
過去には、そのストレスから実際にお腹に子供がいると錯覚する転送兵がいたり、その者の妄想が転送空間で子供の亡霊のようなものとして残り、時に取り込まれてしまう兵が出るようになりました。
マナ・オーガも危うく惑わされるところをアルメア軍曹の賢明な説得によって救われます。
碧王星をめぐるファーストとセカンド、そしてニーバスと呼ばれる植物のような先住現地生物の住み分け状況もだんだんとわかってきます。
また、報復の応酬で都市への容赦ない攻撃と多くの民間人の死者、血みどろの戦闘。あせりから無理な作戦を展開しようとする上層部と、自分たちの兵を守ろうとする現場指揮官との攻防。
中立ステーションでのセカンドとの停戦交渉は、相手は人間ではなくAIで、理詰めの詭弁で全面降伏を求めるばかり。延々と不毛な交渉が続いていることが伺われます。
そんなことがただ淡々と描かれていきます。迫力があるとかドキドキするというよりはむしろ、先の見えない過酷な状況にだんだん暗澹とした気持ちになってきます。(これを書いているのがちょうどロシアのウクライナ侵攻が始まった時なので、余計にかもしれません)
3巻目はどうなるのでしょうか。続けて読んでいきたいと思います。
2011年2月3日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
1巻で転送兵としての訓練を積んでいたオーガ達が,血みどろの戦場へと送り出されていく第2巻。
好転する見通しのない戦況。時間を空費するだけの和平交渉。救いのない1次移民にとって,最後の切り札であり最大のアドバンテージである特別転送隊。そして,座標空間内に現れる「赤毛」。
2巻では世界観についての説明も若干多くなり,背景が見えだしてきてます。うすらぼんやり,程度ではありますが。
そして,2巻を読むまであんまり意識してなかった事実。
転送兵は,子宮の転送器官が育ちすぎる前に転送器官を摘出しなければならない。
つまり,どんなベテラン兵でも連続40週を超えて戦うことはできない。また移植を行い,転送器官が育ち始めるまでは。
1巻でも語られてはいましたが,これはつまり新兵だろうと何だろうと,半年も経たないうちに部隊内での「先輩」を必ず失う,ということ。
ルーキーでいることすら許されないオーガ達。40週を生き延びた先に何が待ってるんでしょう。
好転する見通しのない戦況。時間を空費するだけの和平交渉。救いのない1次移民にとって,最後の切り札であり最大のアドバンテージである特別転送隊。そして,座標空間内に現れる「赤毛」。
2巻では世界観についての説明も若干多くなり,背景が見えだしてきてます。うすらぼんやり,程度ではありますが。
そして,2巻を読むまであんまり意識してなかった事実。
転送兵は,子宮の転送器官が育ちすぎる前に転送器官を摘出しなければならない。
つまり,どんなベテラン兵でも連続40週を超えて戦うことはできない。また移植を行い,転送器官が育ち始めるまでは。
1巻でも語られてはいましたが,これはつまり新兵だろうと何だろうと,半年も経たないうちに部隊内での「先輩」を必ず失う,ということ。
ルーキーでいることすら許されないオーガ達。40週を生き延びた先に何が待ってるんでしょう。
2011年7月14日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
異生物を使って異空間を移動する。その能力を戦争に使っている。いかにもSFって感じです。しかも読者には知らされていない謎がまだまだいっぱいありそうな雰囲気がプンプンしていて、続きが楽しみの一言に尽きます。
2011年2月20日に日本でレビュー済み
氏の作品「天顕祭」の受賞や称賛は伺って居りましたが、私にとって当初白井弓子氏の印象はぶんか社ホラーアンソロジー「トカゲ」の表紙とショートストーリーの作家さん、と言う偏った物でした。
集英社の雑誌、「アオハル」で氏のハードボイルドなSF読み切り「ノックアウトボディ」を読み驚愕、本誌を購入致しました。
硬質な絵と緻密な考証で描かれた極めてハードSF的な内容ですが、設定の根幹を為す「なぜ惑星の生物『ニーバス』を胎内に宿せば物質を瞬時に転送出来る能力が宿るか」は説明されていません。
でもそれが気に為らない程に細部が描き込まれて居ます。
超能力の代償として、当初は子宮に異物を宿す身体的なダメージが多く取り上げられて居ましたが、本巻より転送中の空間に現れ、能力者を冥界へと誘う幻、「甲殻機動隊」のゴーストや、「砂の惑星」シリーズの亡霊の様な『赤毛』の登場により、主人公オーガの先行きに更なる影を落とす事となり、益々目が離せません。
この様な才能が20年も同人誌界でのみ知られていたとは俄かには信じられませんが、最近では実に痛快な事でした。
素人同然の若者達を集めて鍛え上げる教官にして優秀な現役兵士でもあるアルメア一等軍曹は、ここ数年の漫画の中でも最優秀な助演キャラクターです。大推薦です。
集英社の雑誌、「アオハル」で氏のハードボイルドなSF読み切り「ノックアウトボディ」を読み驚愕、本誌を購入致しました。
硬質な絵と緻密な考証で描かれた極めてハードSF的な内容ですが、設定の根幹を為す「なぜ惑星の生物『ニーバス』を胎内に宿せば物質を瞬時に転送出来る能力が宿るか」は説明されていません。
でもそれが気に為らない程に細部が描き込まれて居ます。
超能力の代償として、当初は子宮に異物を宿す身体的なダメージが多く取り上げられて居ましたが、本巻より転送中の空間に現れ、能力者を冥界へと誘う幻、「甲殻機動隊」のゴーストや、「砂の惑星」シリーズの亡霊の様な『赤毛』の登場により、主人公オーガの先行きに更なる影を落とす事となり、益々目が離せません。
この様な才能が20年も同人誌界でのみ知られていたとは俄かには信じられませんが、最近では実に痛快な事でした。
素人同然の若者達を集めて鍛え上げる教官にして優秀な現役兵士でもあるアルメア一等軍曹は、ここ数年の漫画の中でも最優秀な助演キャラクターです。大推薦です。