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ストラヴァガンザ 仮面の都 単行本 – 2003/11/11
現実の世界、21世紀のロンドンでは、病床にある主人公ルシアンは、ふとしたことでストラヴァガント(時空をこえる旅のこと)の術を身につける。そして、16世紀のヴェネチアにそっくりの架空都市ベレッツァへと行き来するようになる。ベレッツァを治める元首ドゥチェッサは、才気あふれ、都の象徴として、人々の信頼を一身に集めていた。このドゥチェッサをめぐる陰謀の中、ルシアンはドゥチェッサを助け、大活躍する。 物語のもうひとつの魅力、ベレッツァという都は、ヴェネチアとは違うが、それぞれの歴史、風習、風景は微妙に重なり合い、どれが実像か、どれが幻影なのか…不思議な世界が現出する。壮大なパラレルワールドを描いた“歴史ファンタジー”だ。
- 本の長さ501ページ
- 言語日本語
- 出版社小学館
- 発売日2003/11/11
- ISBN-104092903715
- ISBN-13978-4092903715
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商品の説明
商品説明
21世紀のロンドン。少年ルシアンはがんに冒され、つらい化学療法を続けながらベッドの上で過している。16世紀のべレッツァ。この都はルシアンの暮らす世界と並行して存在するもうひとつの世界(パラレルワールド)にあり、絶大な権力を持つ女公主によって統治されている。ある日、マーブル模様の手帳を父親からもらったルシアンは、突然べレッツァへと時空を越えた旅(=ストラヴァガント)ができるようになる。16世紀のべレッツァで過す時のルシアンは、体調も万全。ロンドンとを巧みに行き来しながら、魔法の師匠ロドルフォからさまざまなことを学ぶうち、女公主シルヴィアを救う大冒険に巻き込まれていく。
圧巻なのは、美しいものを描写する著者、訳者の表現力である。水に浮かぶベレッツァという都そのもの、豪華なドレスやガラスでできた仮面はもちろん、小さな焼き菓子さえもぴったりの表現を与えられて輝いている。花火の打ち上げられた夜空を描写する文章はとりわけすばらしく、頭のなかには尾をひいて水の中に消えて行く花火がいつまでも残るだろう。
本書にはいわゆる「悪役」も登場するが、それ以外の人物も決して清廉潔白で完璧な人間というわけではない。都を治める女公主シルヴィアは優雅で美しく、人々の信頼を集めているが、恐ろしいほど無慈悲で残酷な一面を持つ。ルシアンの師匠ロドルフォは思慮深く教養あふれる美しい銀髪の紳士だが、愛する人の前では嫉妬深いただの男になってしまう。著者は生々しい感情もきちんとすくいあげて描くことで、血が通った人物たちを作り上げている。
また、物語には常に「死」の暗い影が見え隠れする。それは終盤になるにつれどんどん濃くなり、物語を一気に意外な結末へと導いていく。この死の存在もまた、本書にどっしりとした魅力を与えている。(門倉紫麻)
出版社からのコメント
ストーリーは・・・現在の世界では、病床にある主人公ルシアンが、架空都市ベレッツァでは、元気に動き回り、架空都市ベレッツァを治める元首ドュチュッサをめぐる陰謀の中、ドュチュッサを助け、大活躍します。大魔法使い、スパイ・・・ベレッツァで出会う不思議な人々と芽生える友情、心暖まるストーリーがジンと感動を呼びます。
物語のもう一つの魅力は、ベレッツァという都です。ベネチアとは違いますが、その歴史、風習、風景は、微妙に重なりあい、どれが実像か、どれが幻影なのか・・・不思議な世界があらわれます。
読者モニターの感想では、少年少女から、30代40代の主婦層まで、声をそろえて「おもしろかった!」との声を寄せられています。「ドキドキするストーリーに、ぐんぐん引き込まれた」「せつなくなったり、ハラハラしたり、読み始めたらとまららかった」など。心おどる冒険ストーリーと、心暖まる登場人物の人間ストーリーの両面に共感を受けているようです。まさに、そこがこの本の大きな魅力です。
『ストラヴァガンザ』は、これまでにない壮大な、パラレルワールドを描いた歴史ファンタジーです。
内容(「MARC」データベースより)
登録情報
- 出版社 : 小学館 (2003/11/11)
- 発売日 : 2003/11/11
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 501ページ
- ISBN-10 : 4092903715
- ISBN-13 : 978-4092903715
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,024,865位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 1,591位こどものSF・ファンタジー
- - 10,944位英米文学研究
- - 14,468位英米文学
- カスタマーレビュー:
-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
レビューのフィルタリング中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。
もちろんご都合主義なところはありますが、そんなところは気になりません。
翻訳も上手なんでしょうが、とても好ましい文章に思わず抜き書きしたところも多々ありました。
あまり新品にこだわりはなかったので中古を買ったのですが、これは失敗でした。
フルイチオンライン 新ストア(2013年8月オープン)コンディション: Used - VeryGoodと有ったので信用したのが間違いでした。
表紙に擦り傷どころではない大きな醜いキズがありました。がっかりです。
この古本屋さんは避けた方が良いと思います。
(決して素人作者ではないのですが)
異様な場面転換の多さ、時間の移り変わりが一環していないこと、視点の混同。
あまりにもひどい。
あまりに展開がおかしいというか、まずストラヴァガンザという行為そのものがおかしい。
大前提がおかしい小説。
じゃあ、面白くなかったかといえばそんなこともありませんでした。
ラストの展開はまさかまさかのびっくり仰天でした。
根気のある人は読んでください。
非常に侮辱した物言いです。
物語はファンタジーとしての完成度、というよりは少年少女の青春ストーリィといった感じ。
世界観は広くはなく、タリア一点に絞られています。
ストラヴァガンザの能力が有り得ないというならファンタジー全てが有り得ないものなのです。
そこに自分の感情を投影し移入させられる人は一種の『ファンタジーを読む才能』を頂いているのでしょう。
それを持っている方なら素直に読める人なら楽しめます。夢の世界に入れない人は、ご自分にあった本を捜すべきでしょうね…。
星が四つなのは『最高級ファンタジー』とするには少し子供っぽいと感じた為。思春期の人なら満点をつけるかも…。
21世紀のロンドン、ルシアン少年は小児ガンに犯され、病の床にあった。ある手帳を手に入れた彼は、時空を越え、もう一つのベニス、16世紀のベレッツアへとワープ。そこはドウチェッサによって統治されている独立した町。が、タリア(こっちのイタリアね)王国は、虎視眈々とベレッツアを傘下に入れようとしている。その陰謀渦巻く中、ストラヴァガンザ(時空を旅するもの)となったルシアンはどんな活躍を見せるのか?
何故かベレッツアにいるときの彼は元気な少年で、こちらに戻ってもしだいに健康を取り戻す。が、
パラレルだとかベニスだとが魔法の鏡だとか、もうどの物語のことか混乱してしまいますが、この物語の場合、勧善懲悪ではなく、敵であるタリアの公使もなんだか頼りないし、ドウチェッサの中には冷徹さもあり、それぞれのキャラが立っていて、読ませます。
3部作なので、それを読まないとわかりませんが、この物語もまた、主人公が「行ったきり」物です。「往きて帰りし物語」の時代は終わりつつあるのかもしれません。
とりわけ、この物語に彩りを与えるのは、仮面をつけた統治者である女公であり、この不思議な統治システムと理が謎めいている。全く違うようでいてつながっている二つの世界。ここでの経験は現実でも反映され、最後は意外な結末となり面白い。
なかなか印象深い作品である。