タイトルからミステリを想像しますが、ミステリではなく、つまり作者にとって最初のシリーズもの「探偵今泉シリーズ(相棒に女形・瀬川小菊が登場する梨園を舞台にしたミステリーシリーズ)」とは別です。
登場人物は一部重なるんですけどね。
歌舞伎の世界では後ろ盾になる親を失った子供(実際に親が死亡する場合もあれば、親が廃業してしまう場合もある)は本当にみじめなことになるそうです。
経済的にも、立場的にも。
世襲の世界であり、家族と一門で一座を組んで芝居をする世界だけに、親がいるということが重要なのです。保護者としてだけでなく、指導者としても。
その取り残された子供に、とんでもなく非凡な才能があったなら? という物語。
一方で、御曹司としての地位がありながら、一見歌舞伎に全く興味がないかのように見える子供と、その子供をどう指導するべきか悩む父。
三人の、べたつかず、しかし引力のように引き合ってしまう関係を描いています。
仕事への愛とは、「やりたい」「好きだ」「目指している」と大声で言うだけではないという実際のところ。仕事に向いている、あるいは仕事を愛していると一様に言っても、仕事へと近づいていく姿は人それぞれであるというその距離感が、梨園という特殊な世界を描きつつも、あらゆる仕事共通の物語として、ある種の呪いのように描かれています。
あなたが何かを目指しているなら、これはあなたの物語なのかもしれません。
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胡蝶殺し 単行本 – 2014/6/20
近藤 史恵
(著)
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歌舞伎子役と親同士の確執を描くミステリー
「美しい夢ならば、夢の中でも生きる価値がある」
『サクリファイス』で大藪春彦賞、第5回本屋大賞2位を獲得した、近藤史恵氏が長年温めてきた、歌舞伎の子役を主人公にしたミステリー。
市川萩太郎は、蘇芳屋を率いる歌舞伎役者。花田屋の中村竜胆の急逝に伴い、その息子、秋司の後見人になる。同学年の自分の息子・俊介よりも秋司に才能を感じた萩太郎は、ふたりの初共演「重の井子別れ」で、三吉役を秋司に、台詞の少ない調姫(しらべひめ)役を俊介にやらせることにする。しかし、初日前日に秋司のおたふく風邪が発覚。急遽、三吉は俊介にやらせる。そこから、秋司とその母親由香利との関係がこじれていく。さらに、秋司を突然の難聴が襲う。ふたりの夢である「春鏡鏡獅子」の「胡蝶」を、ふたりは舞うことが出来るのか…?
【編集担当からのおすすめ情報】
とにかく読んでみてください。
歌舞伎に詳しい方も、そうでない方も、たっぷり楽しめます。
近藤史恵氏の淡々としながら緊張感のある描写に、あっという間にひきこまれると思います。
「美しい夢ならば、夢の中でも生きる価値がある」
『サクリファイス』で大藪春彦賞、第5回本屋大賞2位を獲得した、近藤史恵氏が長年温めてきた、歌舞伎の子役を主人公にしたミステリー。
市川萩太郎は、蘇芳屋を率いる歌舞伎役者。花田屋の中村竜胆の急逝に伴い、その息子、秋司の後見人になる。同学年の自分の息子・俊介よりも秋司に才能を感じた萩太郎は、ふたりの初共演「重の井子別れ」で、三吉役を秋司に、台詞の少ない調姫(しらべひめ)役を俊介にやらせることにする。しかし、初日前日に秋司のおたふく風邪が発覚。急遽、三吉は俊介にやらせる。そこから、秋司とその母親由香利との関係がこじれていく。さらに、秋司を突然の難聴が襲う。ふたりの夢である「春鏡鏡獅子」の「胡蝶」を、ふたりは舞うことが出来るのか…?
【編集担当からのおすすめ情報】
とにかく読んでみてください。
歌舞伎に詳しい方も、そうでない方も、たっぷり楽しめます。
近藤史恵氏の淡々としながら緊張感のある描写に、あっという間にひきこまれると思います。
- 本の長さ270ページ
- 言語日本語
- 出版社小学館
- 発売日2014/6/20
- ISBN-104093863806
- ISBN-13978-4093863803
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登録情報
- 出版社 : 小学館 (2014/6/20)
- 発売日 : 2014/6/20
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 270ページ
- ISBN-10 : 4093863806
- ISBN-13 : 978-4093863803
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,437,796位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 358,363位文学・評論 (本)
- カスタマーレビュー:
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2017年4月20日に日本でレビュー済み
小学生の息子を持つ歌舞伎役者の萩太郎は、社長から、急逝した遠縁の役者・竜胆(りんどう)の忘れ形見の秋司の後見役を頼まれる。
秋司の躍りを見て、その天性の才能に驚く萩太郎。一方で、同い年の息子は、歌舞伎には全く興味がなさそうな様子。
後見役としての責務と親の欲目とに揺れながら、二人に稽古をつける萩太郎だったが、あるとき、三人の関係に大きな転機が訪れる。
子を思う親の気持ち、親を思う子の気持ち、梨園の一員として若き才能に寄せる期待などが絡まり合いながら、事態は急展開する。そして最後に、殺人もないのに題に「殺し」と入っていることの意味を知る。
演目や配役がどうやって決まるのか、役者はどのような日常を送っているのかなど、梨園の裏側を垣間見ることができたのは収穫。全体的に読みやすい。
ただ、躍りや芝居の習得が如何に難しいかなど、もっと掘り下げてほしかった。ここはもったいない。歌舞伎は奥が深い、と萩太郎に言わせるからには、その深さの程が伝わるように。
秋司の躍りを見て、その天性の才能に驚く萩太郎。一方で、同い年の息子は、歌舞伎には全く興味がなさそうな様子。
後見役としての責務と親の欲目とに揺れながら、二人に稽古をつける萩太郎だったが、あるとき、三人の関係に大きな転機が訪れる。
子を思う親の気持ち、親を思う子の気持ち、梨園の一員として若き才能に寄せる期待などが絡まり合いながら、事態は急展開する。そして最後に、殺人もないのに題に「殺し」と入っていることの意味を知る。
演目や配役がどうやって決まるのか、役者はどのような日常を送っているのかなど、梨園の裏側を垣間見ることができたのは収穫。全体的に読みやすい。
ただ、躍りや芝居の習得が如何に難しいかなど、もっと掘り下げてほしかった。ここはもったいない。歌舞伎は奥が深い、と萩太郎に言わせるからには、その深さの程が伝わるように。
2014年11月23日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
ネットページの「内容紹介」に「ミステリー」としてありますがそこは疑問。
「殺す」事件もありませんし、ミステリアスな心の動き、という意味では、ひとつないではありませんが、その謎がメインという話ではありません。
女形を探偵とした時代ミステリーシリーズのある著者。
しかし本作は現代の梨園のひとりの父親が、後見人として面倒を見ることになった別の(父を亡くした)御曹司の少年と、同年の自分の息子とを引き比べながら、ふたりの成長を見守ってゆく話です。
歌舞伎の世界の約束事や踊りや他の俳優たちとの関係・・・熱っぽく緊迫感があります。
題名の「胡蝶」とは「鏡獅子」の真ん中で演じられる間狂言のようなもので、胡蝶に扮した子役ふたりが対称的に踊るものです。
これを踊る予定のふたり。子役として、一歩先んじて才能がある秋司7歳、無邪気で水族館好きの息子、俊介6歳。
父親はわが子が歌舞伎をやる気があるのかないのか、また才能があるのかないのか、天才的な秋司の存在によって悩みを深めてゆきます。
父親自身の女形としての野心や成長も含め、心の機微が繊細に描かれ、飽きさせません。
そこに絡んでくるのが、あくまで息子を夫の跡継ぎに育てたい秋司の母親の執念です。
ミステリーと言えなくもない部分は最後に明らかにされますが、読みどころはこの歌舞伎俳優である父親、歌舞伎俳優の未亡人である母親の葛藤でしょう。
ふたりの少年も丁寧によく描きわけられており、その点も引き込まれます。
歌舞伎狂言の内容に深く立ち入るわけではないのですが、さまざまな子役の芝居が紹介され、子役という角度から見た「歌舞伎の世界」は新鮮でした。
子役の競争は不慮の事態によって、決着がついたかに見えますが、最後に大学生になった二人が再会し・・・ここからもうひとつ開けてゆくような展望の中で終わることになり、明るさとともに、続編を読みたい気にさせられます。
「殺す」事件もありませんし、ミステリアスな心の動き、という意味では、ひとつないではありませんが、その謎がメインという話ではありません。
女形を探偵とした時代ミステリーシリーズのある著者。
しかし本作は現代の梨園のひとりの父親が、後見人として面倒を見ることになった別の(父を亡くした)御曹司の少年と、同年の自分の息子とを引き比べながら、ふたりの成長を見守ってゆく話です。
歌舞伎の世界の約束事や踊りや他の俳優たちとの関係・・・熱っぽく緊迫感があります。
題名の「胡蝶」とは「鏡獅子」の真ん中で演じられる間狂言のようなもので、胡蝶に扮した子役ふたりが対称的に踊るものです。
これを踊る予定のふたり。子役として、一歩先んじて才能がある秋司7歳、無邪気で水族館好きの息子、俊介6歳。
父親はわが子が歌舞伎をやる気があるのかないのか、また才能があるのかないのか、天才的な秋司の存在によって悩みを深めてゆきます。
父親自身の女形としての野心や成長も含め、心の機微が繊細に描かれ、飽きさせません。
そこに絡んでくるのが、あくまで息子を夫の跡継ぎに育てたい秋司の母親の執念です。
ミステリーと言えなくもない部分は最後に明らかにされますが、読みどころはこの歌舞伎俳優である父親、歌舞伎俳優の未亡人である母親の葛藤でしょう。
ふたりの少年も丁寧によく描きわけられており、その点も引き込まれます。
歌舞伎狂言の内容に深く立ち入るわけではないのですが、さまざまな子役の芝居が紹介され、子役という角度から見た「歌舞伎の世界」は新鮮でした。
子役の競争は不慮の事態によって、決着がついたかに見えますが、最後に大学生になった二人が再会し・・・ここからもうひとつ開けてゆくような展望の中で終わることになり、明るさとともに、続編を読みたい気にさせられます。
2018年4月1日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
読み始めてからしばらくはとても面白かったんです。ところが、段々その面白さが減ってきて、結局、コンナモンなの⁉️って感じです。正直言って結末は直ぐに見当がつきます。その上、そこに至る過程が段々安っぽくなっていきます。もう少し何とかならなかったのでしょうか?
2016年11月7日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
歌舞伎に行きたくなります。演目のセリフが本のセリフと重なって、ジンとしました。
2014年11月18日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
新聞広告で見かけ、歌舞伎界の裏側(という程でもない)を描いた小説ということで、アマゾンさんで検索して購入。
すぐに手元に届けてもらえるので、すぐに読めるのは本当に嬉しい!
物語は、歌舞伎界の御曹司である対照的な2人の少年を主人公に、父親目線で書きすすめられています。
タイトルの印象とまた違った面白さもあって、一気に読めました。
歌舞伎界に興味のあるなし関係なく、親子間の愛情をしみじみ感じる1冊です。
すぐに手元に届けてもらえるので、すぐに読めるのは本当に嬉しい!
物語は、歌舞伎界の御曹司である対照的な2人の少年を主人公に、父親目線で書きすすめられています。
タイトルの印象とまた違った面白さもあって、一気に読めました。
歌舞伎界に興味のあるなし関係なく、親子間の愛情をしみじみ感じる1冊です。
2015年12月15日に日本でレビュー済み
本を手に取ったはいいものの、歌舞伎という題材はとっつきにくいのではないか…と危惧しました。しかしそれも杞憂、あっという間に作品世界に没入してしまいました。 歌舞伎素人でも充分に楽しめる作品です。
父親として、役者として葛藤する主人公の心理描写は簡潔でいて巧く、ストーリー展開も波乱ありで見ごたえ充分です。
ただ、ラストの展開はちょっと書き急いだかな、という印象です。もう少しページ数を割いてほしかった気もします。
まあ、この作品が隠れた名作であることにけちのつけようはありません。願わくは、この作品がもっと有名になって、「隠れた」という枕詞が外れる日を願ってやみません。
父親として、役者として葛藤する主人公の心理描写は簡潔でいて巧く、ストーリー展開も波乱ありで見ごたえ充分です。
ただ、ラストの展開はちょっと書き急いだかな、という印象です。もう少しページ数を割いてほしかった気もします。
まあ、この作品が隠れた名作であることにけちのつけようはありません。願わくは、この作品がもっと有名になって、「隠れた」という枕詞が外れる日を願ってやみません。
2014年11月3日に日本でレビュー済み
タイトルに「殺し」とあることや、本の帯に「満を持してのミステリー」と紹介されていた事から
完全にミステリーだと思い込んで読んでいたため、『これをきっかけに殺人事件か?』とか、
『この再会が殺人に結びついてしまうのか!?』などと、最後まで気になってしょうがありま
せんでした。出来れば、そんないらないところに気を散らさないで読みたい一冊でした。
タイトルの意味するところは、最後まで読んで『こういう事だったのか』と分かります。(本の帯
にもそのように紹介されています)
是非、ミステリーという事は忘れて、まっさらな気持ちで読んでいただきたいです。お薦めです。
完全にミステリーだと思い込んで読んでいたため、『これをきっかけに殺人事件か?』とか、
『この再会が殺人に結びついてしまうのか!?』などと、最後まで気になってしょうがありま
せんでした。出来れば、そんないらないところに気を散らさないで読みたい一冊でした。
タイトルの意味するところは、最後まで読んで『こういう事だったのか』と分かります。(本の帯
にもそのように紹介されています)
是非、ミステリーという事は忘れて、まっさらな気持ちで読んでいただきたいです。お薦めです。