クチコミで西加奈子さんの本はユニークだという事を聞きました。
本書は、第152回 直木賞受賞、2015年本屋大賞2位と言うことで、初めて手に取りました。
西加奈子さんご自身が、イラン ・テヘラン生まれであり、エジプト・大阪育ちということで、体験された自伝的な影響やエッセンスが含まれているのかもしれません。
でも、主人公は男の子です。
まさしく“生まれいずる”ところから小説が始まっていきます。
父の海外赴任により、イラン、エジプトと生活拠点を移していきます。
そういった生活環境のなかで、母も変りもの、姉も変りものといった破天荒に見える複雑な家庭環境にもまれながら成長していく姿を映し出しています。
その成長の過程で、PDCAサイクルの繰り返し。
つまり、もの思いをした末に行動を起こしその行動を振り返って次のステップのために学習するというサイクルを繰り返すのです。
突飛的で無謀にもみえ、一般的ではない生活環境と家庭環境は不可思議な空間を作り出しています。
加えて、中流以上の生活にみえて、庶民的な普段着をかもしだす関西弁のフレーズで進んでいきます。
はなしをだらだら連ねているように思いますが、実はそうではなく、しっかりとポイントを押さえこんでいます。
そのポイントは、読者との共通項があるように、なんか似たような経験をしたような感じを受けてしまいます。
小学生がこんなにも思考を重ねることはないのかもしれませんが、小学生が思考していることを文章で表現すれば、一見大人びたような、複雑な思考回路があるのではないかと思います。
ひとは内面と外的な影響を受けて、何万通りもある選択肢の中から、たった一つを選択し歩んでいき、それを踏み台にして、再びステップアップしていくものだと思います。
ところどころで笑えて、ユニークな切り口の本だと思います。
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サラバ! (上) 単行本 – 2014/10/29
西 加奈子
(著)
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西加奈子作家生活10周年記念作品
1977年5月、圷歩は、イランで生まれた。
父の海外赴任先だ。チャーミングな母、変わり者の姉も一緒だった。
イラン革命のあと、しばらく大阪に住んだ彼は小学生になり、今度はエジプトへ向かう。
後の人生に大きな影響を与える、ある出来事が待ち受けている事も知らずに――。
1977年5月、圷歩は、イランで生まれた。
父の海外赴任先だ。チャーミングな母、変わり者の姉も一緒だった。
イラン革命のあと、しばらく大阪に住んだ彼は小学生になり、今度はエジプトへ向かう。
後の人生に大きな影響を与える、ある出来事が待ち受けている事も知らずに――。
- 本の長さ375ページ
- 言語日本語
- 出版社小学館
- 発売日2014/10/29
- ISBN-10409386392X
- ISBN-13978-4093863926
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登録情報
- 出版社 : 小学館 (2014/10/29)
- 発売日 : 2014/10/29
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 375ページ
- ISBN-10 : 409386392X
- ISBN-13 : 978-4093863926
- Amazon 売れ筋ランキング: - 224,190位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2015年4月22日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
2020年5月24日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
状態もよくキレイでした。 梱包も二重にしっかりされていました。ありがとうございました。
2020年11月24日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
最初にこの本を読んだのが5年前で今回また読み返してみたのですが、ビックリするくらい内容を忘れていて、子供時代のエジプトでのヤコブとの出来事くらいしか覚えていませんでした。
2度目の読後の感想としても、書いてある個々の事件はむしろ単純で、読むのに困難を感じるようなことはなくそれなりに面白く読めるのですが、残念ながら最終的に作者が書きたかったことはイマイチ理解することができなかった印象です。
1回目に読んだ内容をほとんど覚えていなかったのも、要はそういうことなのだと思います。
主人公の歩はたしかにあまり主体性を持たずに、周囲との摩擦や面倒を避けて生きるという情けない生き方だとこの小説を読みながらずっと思いましたが、とはいえこんなとんでもない変人の姉と、俗な人間の代表のような母親、そして姉と母親の険悪な関係、こんな家庭環境に小さいときから置かれたら、歩でなくても自分を守るために、彼と近いような生き方をするより仕方なかっただろうと同情しました。
そして30代になって頭も薄くなり容姿の劣化と同時に、仕事が減ったり対人関係でつまづくなど一気に人生が悪い方向に向かう。それと正反対に人生の大半を引き籠ってどん底を生きてきた変人の姉が、何やら悟りを開いたように自分たち家族の前に突然外国人の結婚相手を連れて勝ち誇ったように現れる。ふざけた物語の展開だと思いました。これでは歩でなくても素直に自分の負けを認めるような心情にはなれないですよね。
最後の方の「信じるもの」のくだりで出てきた「時間の化け物」という表現も、どうもピンとこなかったです。ここがこの小説の肝なのでしょうが・・・
2度目の読後の感想としても、書いてある個々の事件はむしろ単純で、読むのに困難を感じるようなことはなくそれなりに面白く読めるのですが、残念ながら最終的に作者が書きたかったことはイマイチ理解することができなかった印象です。
1回目に読んだ内容をほとんど覚えていなかったのも、要はそういうことなのだと思います。
主人公の歩はたしかにあまり主体性を持たずに、周囲との摩擦や面倒を避けて生きるという情けない生き方だとこの小説を読みながらずっと思いましたが、とはいえこんなとんでもない変人の姉と、俗な人間の代表のような母親、そして姉と母親の険悪な関係、こんな家庭環境に小さいときから置かれたら、歩でなくても自分を守るために、彼と近いような生き方をするより仕方なかっただろうと同情しました。
そして30代になって頭も薄くなり容姿の劣化と同時に、仕事が減ったり対人関係でつまづくなど一気に人生が悪い方向に向かう。それと正反対に人生の大半を引き籠ってどん底を生きてきた変人の姉が、何やら悟りを開いたように自分たち家族の前に突然外国人の結婚相手を連れて勝ち誇ったように現れる。ふざけた物語の展開だと思いました。これでは歩でなくても素直に自分の負けを認めるような心情にはなれないですよね。
最後の方の「信じるもの」のくだりで出てきた「時間の化け物」という表現も、どうもピンとこなかったです。ここがこの小説の肝なのでしょうが・・・
2015年7月2日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
評価が不当なので初めて書き込みます。
素晴らしい作品です。
普通に育ち普通の人がどんな葛藤やトラウマを抱えているのか。
少しでもトラブルがあった家庭に育ったなら、皆誰かが誰かにあてはまる。
小説とは本来、こうあるべきだと思いました。
感動というよりも、もっと深いです、人間とはどういうものか、人間が生まれてまず触れる家族というものが、後々どのような影響を与えていくか。特別ではない話が、繰り広げられます。
現代にこういう作家さんが出てくださったことを本当に嬉しく思います。
小説離れして、自己啓発やビジネス本、エッセイなどに走っていましたが、やっといい小説に会えました。
素晴らしい作品です。
普通に育ち普通の人がどんな葛藤やトラウマを抱えているのか。
少しでもトラブルがあった家庭に育ったなら、皆誰かが誰かにあてはまる。
小説とは本来、こうあるべきだと思いました。
感動というよりも、もっと深いです、人間とはどういうものか、人間が生まれてまず触れる家族というものが、後々どのような影響を与えていくか。特別ではない話が、繰り広げられます。
現代にこういう作家さんが出てくださったことを本当に嬉しく思います。
小説離れして、自己啓発やビジネス本、エッセイなどに走っていましたが、やっといい小説に会えました。
2017年3月23日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
サラバ!読み終わりました!
涙が自然と流れてきました。
幼少期の生い立ちのことは、状況は違えど共感ポイントはすごくありました。自分の幼稚園の頃から高校のころまでとかも、鮮明に覚えてるし、大人が思ってるより子供は子供じゃなくて、親や周りの評価を気にして生きてるし、それがいまの人格に影響を与えてるし、前半のストーリーがあるから後半がこんなにも生きてくるんだと思いました!作者自身の人生を通して感じた思いや伝えたいことが、物語の中に織り交ぜられてる感があり、それがまっすぐ伝わってきて、小説ってこんな風に伝えたいことを伝えることができるんだ!と思うと、自分も小説を書きたくなりました。
リアルな本当の思いは人を動かすんだなと。西さんについても深く知りたくなりました!是非多くの人に読んでもらいたい!その人なりのその人しかだせない、それぞれの自分にとってのいい気づきが生まれることでしょう!
涙が自然と流れてきました。
幼少期の生い立ちのことは、状況は違えど共感ポイントはすごくありました。自分の幼稚園の頃から高校のころまでとかも、鮮明に覚えてるし、大人が思ってるより子供は子供じゃなくて、親や周りの評価を気にして生きてるし、それがいまの人格に影響を与えてるし、前半のストーリーがあるから後半がこんなにも生きてくるんだと思いました!作者自身の人生を通して感じた思いや伝えたいことが、物語の中に織り交ぜられてる感があり、それがまっすぐ伝わってきて、小説ってこんな風に伝えたいことを伝えることができるんだ!と思うと、自分も小説を書きたくなりました。
リアルな本当の思いは人を動かすんだなと。西さんについても深く知りたくなりました!是非多くの人に読んでもらいたい!その人なりのその人しかだせない、それぞれの自分にとってのいい気づきが生まれることでしょう!
2015年4月8日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
下巻を読むまでは、変わった家族の海外体験記かと、これで直木賞?と思いながら、途中でギブアップしそうになりました。
2015年3月4日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
なぜ小説を書くのか?この問いに作家生活10年の著者が渾身の力で答えたのが「サラバ」である。「 読み終えたらぱあっと青空が広がる小説」と直木賞選考委員の林真理子氏は評したが、まったく同感だ。これは生きる力が湧いてくる小説なのである。
「左足から僕は生まれた」から始る主人公・歩の半生が描かれている。歩は自分を抑えて周りの大人の意向に合わせる、はなはだ自己主張の乏しい子供であった。逆に4歳年上の姉の貴子は強烈な自意識の持ち主で、親や周囲と常に衝突を繰り返し、奇行に走った。仲のよかったやさしい父と美しい母が離婚に至って一家は離散する。歩は大学卒業後にライターとして活躍していたが、ある出来事がきっかけで生きる気力を失ってしまう。イランのホメイニ師の革命、エジプトの政権崩壊、そして日本の2度の大震災。テヘラン、カイロ、大阪、東京に住み、激動する世界を背景に歩は大人になった。これは作者が育った時代であり、私たちが生きてきた時代でもある。しかし、歩は、友人にも家族にも時代にも世界にも受け身で接してきた結果として、自分を見失ってしまったのだ。
「幹」を獲得した姉から「あなたの信じるものを、誰かに決めさせてはいけない」と言われて、歩は何もない自分に気づき、再生への道を歩みはじめる。人を救うものは、カネでもなければ成功でもなく、宗教ですらない。それは信じられる人との出会いである。自分の信じるものを見つけてそれに賭けることが人生を切り開く力となる。「信じるものをみつけなさい」著者が上下巻730ページを費やして伝えたいことはこんなにもシンプルだった。
一人の男の37年を描いた大河小説である。家庭内の確執と離散と和解がある。イスラム教、コプト教、仏教、加えて新興宗教らしきものも出てくる。場所が次々と移り、時代が進む。予期せぬ出来事が次々に起こる波乱万丈の物語だ。ストーリーに若干の不自然さはあるが、主題の大きさに比べるとそれは小さな瑕疵に過ぎない。私は、著者の気迫に打たれ心地よく説得された。そして、「信じるものは何か」と自らに問いかけたのだった。本書は、スケールの大きな、生き方を問う小説である。人生を肯定する力強い小説の誕生をよろこびたい。
「左足から僕は生まれた」から始る主人公・歩の半生が描かれている。歩は自分を抑えて周りの大人の意向に合わせる、はなはだ自己主張の乏しい子供であった。逆に4歳年上の姉の貴子は強烈な自意識の持ち主で、親や周囲と常に衝突を繰り返し、奇行に走った。仲のよかったやさしい父と美しい母が離婚に至って一家は離散する。歩は大学卒業後にライターとして活躍していたが、ある出来事がきっかけで生きる気力を失ってしまう。イランのホメイニ師の革命、エジプトの政権崩壊、そして日本の2度の大震災。テヘラン、カイロ、大阪、東京に住み、激動する世界を背景に歩は大人になった。これは作者が育った時代であり、私たちが生きてきた時代でもある。しかし、歩は、友人にも家族にも時代にも世界にも受け身で接してきた結果として、自分を見失ってしまったのだ。
「幹」を獲得した姉から「あなたの信じるものを、誰かに決めさせてはいけない」と言われて、歩は何もない自分に気づき、再生への道を歩みはじめる。人を救うものは、カネでもなければ成功でもなく、宗教ですらない。それは信じられる人との出会いである。自分の信じるものを見つけてそれに賭けることが人生を切り開く力となる。「信じるものをみつけなさい」著者が上下巻730ページを費やして伝えたいことはこんなにもシンプルだった。
一人の男の37年を描いた大河小説である。家庭内の確執と離散と和解がある。イスラム教、コプト教、仏教、加えて新興宗教らしきものも出てくる。場所が次々と移り、時代が進む。予期せぬ出来事が次々に起こる波乱万丈の物語だ。ストーリーに若干の不自然さはあるが、主題の大きさに比べるとそれは小さな瑕疵に過ぎない。私は、著者の気迫に打たれ心地よく説得された。そして、「信じるものは何か」と自らに問いかけたのだった。本書は、スケールの大きな、生き方を問う小説である。人生を肯定する力強い小説の誕生をよろこびたい。
2018年1月9日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
どんどん中身に引き込まれて行く感じで分厚い一冊がすぐに読破できるほどでした。