無料のKindleアプリをダウンロードして、スマートフォン、タブレット、またはコンピューターで今すぐKindle本を読むことができます。Kindleデバイスは必要ありません。
ウェブ版Kindleなら、お使いのブラウザですぐにお読みいただけます。
携帯電話のカメラを使用する - 以下のコードをスキャンし、Kindleアプリをダウンロードしてください。
物語の海、揺れる島 単行本 – 1997/3/1
与那原 恵
(著)
「自分探し」「自己実現」「心の時代」――。「生きること」は、いつからこんな言葉をなぞることにすり変わったのか。耳障りのよい「情報」を鵜呑みにして生きる私たちは、もしかしたら癒しがたい<情報依存症>に侵されているのではないのか。 本書は、実力派の新人ノンフィクション作家として注目を集めはじめた著者が、風俗業界を皮切りに、大災害に見舞われた奥尻・神戸、オウム真理教事件・エイズ薬害運動の中心地・東京、少女暴行事件と基地問題に揺れた沖縄など全国を歩き回り、メディアのつくり出す「物語」がいかに感傷的か、現実がいかにクールか、人がいかに情報に無防備かを、やわらかいが確かな筆致で描き出します。 それだけでなく、事件のルポをとおして、自分らしさの本当の意味や、人がただ生きることの価値をもう一度見出そうとする視線もすがすがしい好著です。 荒木経惟氏のモデルとして写真家とともに過ごした濃密なひと時を描く「モデルの時間」、岡崎京子氏の代表作『Pink』を引用しながら、メディアの語る<幸福のカタチ>におびえオウム真理教へと傾斜していった女性信者たちを描く「フェミニズムは何も答えてくれなかった」など、鋭いが偏りのない感性のひらめく文章は読みごたえ十分。まずは手にとって、読み始めてほしいと思います。読めば必ずこの本のよさがわかるはずです。
- 本の長さ229ページ
- 言語日本語
- 出版社小学館
- 発売日1997/3/1
- ISBN-104093872058
- ISBN-13978-4093872058
この商品をチェックした人はこんな商品もチェックしています
ページ 1 以下のうち 1 最初から観るページ 1 以下のうち 1
商品の説明
出版社からのコメント
AV・オウム・売春・沖縄・薬害エイズ…。時代を画する事件に関わり、メディアに翻弄された人々の心の漂流点は―。抜群の取材力で、発表直前から高い評価を集めた20世紀末ニッポン・ルポルタージュ集。
内容(「MARC」データベースより)
AV、オウム、売春、フェミニズム、沖縄、神戸、HIV…さまざまな問題を抱えるこの時代をどう考え、何を信じるのか。新進ライターが抜群の取材力と感性で捉えた20世紀末ニッポン・ルポ。
登録情報
- 出版社 : 小学館 (1997/3/1)
- 発売日 : 1997/3/1
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 229ページ
- ISBN-10 : 4093872058
- ISBN-13 : 978-4093872058
- Amazon 売れ筋ランキング: - 961,017位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 10,863位その他のビジネス・経済関連書籍
- - 173,068位文学・評論 (本)
- カスタマーレビュー:
著者について
著者をフォローして、新作のアップデートや改善されたおすすめを入手してください。
著者の本をもっと発見したり、よく似た著者を見つけたり、著者のブログを読んだりしましょう
-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
レビューのフィルタリング中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。
2005年11月29日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
前半のAV嬢の話しはなんだか陳腐で読む気が失せたのですが、後半俄然面白くなりました。
特に「震災後の神戸ではレイプが多発」という噂についての取材は圧巻で、この部分だけ本にすれば良かったのに・・と思いました。
特に「震災後の神戸ではレイプが多発」という噂についての取材は圧巻で、この部分だけ本にすれば良かったのに・・と思いました。
2013年8月21日に日本でレビュー済み
強烈だったのは、著者自身がモデルとなって写真家・荒木経惟にヌードを撮らせた「モデルの時間」。写真撮影における撮るものと撮られるものの、濃密な時間と空間の再現に成功している。
しかし、これ以外のAV女優のルポも、オウム女性信者のルポも、沖縄基地問題にのルポも、エイズ薬害事件にかかわるルポも、どこか斜に構えたライターが書きそうな切り口で、結末が予想される。たしかに、奥尻にしても、震災後の神戸にしても、現地に行き、丁寧な取材をしているとは思うが、読んでいて、感興は湧いてこない。
これらの記事から感じる対象に対する表現の濃淡を考えると、本書以後、著者が自身のルーツである沖縄(著者は東京生まれの沖縄人)に執筆のスタンスを移しているのも理解できる。
しかし、これ以外のAV女優のルポも、オウム女性信者のルポも、沖縄基地問題にのルポも、エイズ薬害事件にかかわるルポも、どこか斜に構えたライターが書きそうな切り口で、結末が予想される。たしかに、奥尻にしても、震災後の神戸にしても、現地に行き、丁寧な取材をしているとは思うが、読んでいて、感興は湧いてこない。
これらの記事から感じる対象に対する表現の濃淡を考えると、本書以後、著者が自身のルーツである沖縄(著者は東京生まれの沖縄人)に執筆のスタンスを移しているのも理解できる。
2011年4月14日に日本でレビュー済み
後半の「阪神大震災時にレイプが多発した」とのデマを暴いたルポも当然素晴らしいが、前半も捨てたモンじゃない。
AV女優や風俗業界で働く女性のルポも、彼女らが「金」を言い訳にして、本当は何を望んでいるかを鋭く考察していて興味深い。
そもそも与那原恵は「日本で初めてAVギャルに取材した女性ライター」というのが売りだったわけだし(ただし、二十年ほど前のその記事を読み返したら、確かにそれはいささか古かった)。
ご本人は沖縄問題などがに活躍の軸足を移してしまったようだが、「性を語る女性が増えた」フリをしつつ実は全然増えていないという昨今、彼女の仕事は今一度、見直されるべきであろう。
AV女優や風俗業界で働く女性のルポも、彼女らが「金」を言い訳にして、本当は何を望んでいるかを鋭く考察していて興味深い。
そもそも与那原恵は「日本で初めてAVギャルに取材した女性ライター」というのが売りだったわけだし(ただし、二十年ほど前のその記事を読み返したら、確かにそれはいささか古かった)。
ご本人は沖縄問題などがに活躍の軸足を移してしまったようだが、「性を語る女性が増えた」フリをしつつ実は全然増えていないという昨今、彼女の仕事は今一度、見直されるべきであろう。