市役所の市民相談室・・・想像しただけでもうほんとつらい職場と思いましたが、
その嫌なことがとにかくてんこもりに降りかかる主人公倉永晴之
実は私、20歳から4年近く県庁関係うろうろしてまして。
あの世界の嫌らしさは身にしみてますので、
この小説の嫌らしさはフィクションではないなと。
多かれ少なかれ、
こんくらいの嫌な事てんこもりの世界だなと。
ま、それはさておき「かび」は救いがなかったけど
こちらは最後が非常に爽快でした。
まずはめでたしな終わり方で
救われました(笑)
読んで損はないと思います♪
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とげ 単行本 – 2005/2/1
山本 甲士
(著)
平穏な生活が突然、巻き込まれ型小説の白眉
巨大ワニの化石が発見されて一躍全国区となった南海市。突然注目を浴びた地方都市の市民相談室主査・倉永晴之のイライラは募るばかり。しかも上司は汚職で逮捕されるわ、妻は交通事故を起こすわ、彼の小さな肩に降りかかるトラブルはとどまるところを知らない。 そんな折、市長から酒席で絡まれ、晴之は予想もしなかった暴行騒動の当事者となってしまう。平凡な市民生活を送る主人公が突然トラブルの渦中に巻き込まれ、闘いに目覚める。『どろ』、『かび』に続く著者の「巻き込まれ型小説」の第3弾。日常生活の中で誰にでも起こるかもしれない非常事態をユーモアとペーソスを絡めながら丹念に描き、最後は胸のすく結末へと導いていく。読んだ後に不思議なカタルシスが宿る小説です。
巨大ワニの化石が発見されて一躍全国区となった南海市。突然注目を浴びた地方都市の市民相談室主査・倉永晴之のイライラは募るばかり。しかも上司は汚職で逮捕されるわ、妻は交通事故を起こすわ、彼の小さな肩に降りかかるトラブルはとどまるところを知らない。 そんな折、市長から酒席で絡まれ、晴之は予想もしなかった暴行騒動の当事者となってしまう。平凡な市民生活を送る主人公が突然トラブルの渦中に巻き込まれ、闘いに目覚める。『どろ』、『かび』に続く著者の「巻き込まれ型小説」の第3弾。日常生活の中で誰にでも起こるかもしれない非常事態をユーモアとペーソスを絡めながら丹念に描き、最後は胸のすく結末へと導いていく。読んだ後に不思議なカタルシスが宿る小説です。
- 本の長さ478ページ
- 言語日本語
- 出版社小学館
- 発売日2005/2/1
- ISBN-104093875510
- ISBN-13978-4093875516
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登録情報
- 出版社 : 小学館 (2005/2/1)
- 発売日 : 2005/2/1
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 478ページ
- ISBN-10 : 4093875510
- ISBN-13 : 978-4093875516
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,762,785位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 42,208位日本文学
- カスタマーレビュー:
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2015年3月7日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
2017年4月14日に日本でレビュー済み
内容はいいけど。登場人物らの話す関西弁の間違いが気になる。 じゃがまし、じゃなく、じゃかましでは?ていうか、やかましいの方がよく使うと思うけど。
あと、そやしって何?私大阪人やけど、そんな言葉聞いた事ないわ。あと、いくら大阪人でも若い人や、ましてや子供がこてっこての関西弁なんか使いませんよ。そやかてなんか言わんわ。普通に、だってと言います。〜さかいなんて言い方も年輩の方くらいでしょう。使う地域も限られるし。関西といっても広いんです。大阪、京都、堺、奈良みんな同じ大阪弁じゃありません。
とにかく、間違いだらけで時代遅れの関西弁があまりにも目につきました。
あと、そやしって何?私大阪人やけど、そんな言葉聞いた事ないわ。あと、いくら大阪人でも若い人や、ましてや子供がこてっこての関西弁なんか使いませんよ。そやかてなんか言わんわ。普通に、だってと言います。〜さかいなんて言い方も年輩の方くらいでしょう。使う地域も限られるし。関西といっても広いんです。大阪、京都、堺、奈良みんな同じ大阪弁じゃありません。
とにかく、間違いだらけで時代遅れの関西弁があまりにも目につきました。
2005年3月23日に日本でレビュー済み
主人公の倉永晴之は南海市の市民相談室で働いている。市民からの電話は大半が苦情だし、何でも役所に問い合わせればいいじゃん的な電話もひっきりなしにかかってくる。対応だけでもストレスがたまるし、必要があれば現場にも赴く。さ・ら・に、お役所仕事の常として、面倒なことはたらい回し、責任は部下に押し付けるのは当たり前。会社で言えば中間管理職にあたる倉永は、結果的に貧乏くじをひくことが多いのだ。
それだけでは終わらない。上司はどうしようもない不祥事で逮捕されるし、やる気のない部下はあからさまに反抗してくるし、倉永と同じ公務員である妻は飲酒運転で事故を起こすし、家の周りでは嫌がらせが相次ぐ。何でオレだけに!? と怒る倉永にダメ押しをするように、酒の席で市長に暴力をふるわれ、ついに倉永の中で組織に対する反抗心が頭をもたげるのだ。
大きな権力に反旗を翻す男の姿を爽やかに(?)描く小説。この著者の作品は初めて読んだけれど、とても面白い。中盤はあまりに悪いことが重なりすぎて、読んでいる側もブルーになってしまうのだが、最後がさらっとしていて前向きで読後感が良い。
それだけでは終わらない。上司はどうしようもない不祥事で逮捕されるし、やる気のない部下はあからさまに反抗してくるし、倉永と同じ公務員である妻は飲酒運転で事故を起こすし、家の周りでは嫌がらせが相次ぐ。何でオレだけに!? と怒る倉永にダメ押しをするように、酒の席で市長に暴力をふるわれ、ついに倉永の中で組織に対する反抗心が頭をもたげるのだ。
大きな権力に反旗を翻す男の姿を爽やかに(?)描く小説。この著者の作品は初めて読んだけれど、とても面白い。中盤はあまりに悪いことが重なりすぎて、読んでいる側もブルーになってしまうのだが、最後がさらっとしていて前向きで読後感が良い。
2005年3月6日に日本でレビュー済み
家族が公務員なので、市役所ネタには笑えるところが一杯ありました。それに、市役所に限らず、いるいる、こういう上司・こういう同僚…と共感しました。主人公に同化して、「いや、そこはそんな冒険したらアカンて。忍の一字じゃ」とか「あちゃー、それはセクハラって口実与えたようなモンやで」とか、心の中でツッコミを入れながら読みました。だからハラハラしました。
主人公は計算高いところもあるし、けっこう短気なのですが、ラストは良かったです。逆境をチャンスにしてしまうタフさには感心しました。
新聞の投稿欄を読んでると、正論とかイチャモンとかいろいろ載ってるけど、結局あなたは何をしてるの?という気になります。行政の誠実な対応を望みますとか、最後は人事みたいなんですよね。でも、ボランティアを実際なさっている立派な市民もいっぱいいます。自分も市民としてのあり方・同僚や上司としてのあり方を反省しました。
シルバー・アロワナの表紙が癒し系で、好きです。
主人公は計算高いところもあるし、けっこう短気なのですが、ラストは良かったです。逆境をチャンスにしてしまうタフさには感心しました。
新聞の投稿欄を読んでると、正論とかイチャモンとかいろいろ載ってるけど、結局あなたは何をしてるの?という気になります。行政の誠実な対応を望みますとか、最後は人事みたいなんですよね。でも、ボランティアを実際なさっている立派な市民もいっぱいいます。自分も市民としてのあり方・同僚や上司としてのあり方を反省しました。
シルバー・アロワナの表紙が癒し系で、好きです。
2020年2月17日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
主人公が相手に対して、あほ、はげ等のように相手を侮辱する言葉が多く、仕事前に1杯お酒を飲んで出勤してみたり、妻の飲酒運転の際も、妻が警察を呼んで対処したことに怒るなど公務員としてもそうだし、人として共感できることができなかった。自分のことばかりの主人公にうんざりしました。この作者の作品をたくさん読んでいるが、ひなた弁当やひかりの魔女のような作品のほうが読んでいて楽しく思います。
2010年5月5日に日本でレビュー済み
読んでいる最中は奥田英朗の漢字2文字のタイトルシリーズ(「最悪」「邪魔」「無理」)を思いながら読んだ。人間の組織のいやらしさや庶民エゴの滑稽さを明快にさらしているところなど共通項あり。この作者もタイトルも「とげ」「どろ」「かび」などひらがな2文字で似ている。
巻き込まれ型の主人公、性格はあっさりさらさらとはいかず、職務には熱心で追求型なのだ。要は他人とぶつかりながら展開する必要があるため、ある程度の正義感や誠実さと自我の強さが求められる。あっさり受け流さないところにキャラクターのうまみがあるわけだ。この主人公も役人なのだが、典型的ではない。やるまいと思えばやり過ごせるが、やろうともえば無限にある雑事を悪態をつきながらもこなしてゆく誠実さが好ましい。彼はあくまでインサイダーであり、アウトサイダーではない。
役場の事案たらい回しの現状は、映画「生きる」から一歩も進んでいない。(あの映画も発端は公園問題であったが、ここでも市民公園が前半舞台になる。)役場の人間でありながら、あまりのひどさにキレてしまい、巻き込まれるだけ巻き込まれたのちに、ある暴行事件をきっかけに組織にたった一人で復讐を思い立つ。最初は何の理想も大義もなく、自己安泰と自分だけが割を食ったその腹いせに始めるのだが、これが結果的に市民のなかにある(眠っている)もっとも健全な自助精神やヒューマニズムと共鳴し、自分も図らずも目覚めてゆくところが爽快である。
権力の虜になり感覚的に疲弊して無自覚に追従するしかない役人根性を痛快に描写しているところは、大阪弁独特の身も蓋もなさもあって何度も吹き出した。これ書いているうちに思い当ったのだが、「なぜ俺ばっかり・・・」この惹句。役人版「ダイ・ハード」ですね。
巻き込まれ型の主人公、性格はあっさりさらさらとはいかず、職務には熱心で追求型なのだ。要は他人とぶつかりながら展開する必要があるため、ある程度の正義感や誠実さと自我の強さが求められる。あっさり受け流さないところにキャラクターのうまみがあるわけだ。この主人公も役人なのだが、典型的ではない。やるまいと思えばやり過ごせるが、やろうともえば無限にある雑事を悪態をつきながらもこなしてゆく誠実さが好ましい。彼はあくまでインサイダーであり、アウトサイダーではない。
役場の事案たらい回しの現状は、映画「生きる」から一歩も進んでいない。(あの映画も発端は公園問題であったが、ここでも市民公園が前半舞台になる。)役場の人間でありながら、あまりのひどさにキレてしまい、巻き込まれるだけ巻き込まれたのちに、ある暴行事件をきっかけに組織にたった一人で復讐を思い立つ。最初は何の理想も大義もなく、自己安泰と自分だけが割を食ったその腹いせに始めるのだが、これが結果的に市民のなかにある(眠っている)もっとも健全な自助精神やヒューマニズムと共鳴し、自分も図らずも目覚めてゆくところが爽快である。
権力の虜になり感覚的に疲弊して無自覚に追従するしかない役人根性を痛快に描写しているところは、大阪弁独特の身も蓋もなさもあって何度も吹き出した。これ書いているうちに思い当ったのだが、「なぜ俺ばっかり・・・」この惹句。役人版「ダイ・ハード」ですね。
2008年8月2日に日本でレビュー済み
平凡な公務員が市民からのくだらない問合せ、同僚たちのばかっぷりにイライラをつのらせて、徐々にキレていく様子がおもしろかった。市長との喧嘩、自宅への嫌がらせ、ワニ事件の犯人とのやりとり、放火犯との対決等、何度も警察に厄介になったりと見所もたくさんあり500ページくらいあったが、全然飽きなかった。また、最後の終わり方もただ自分のことを棚にあげて八つ当たりするだけという単純なものではなく、どうしたら市が市民の役にたてるかを本気で考え、市議会議員になるという形でそれを実行するあたりもとてもよく考えられていていい終わり方だったと思う。
2020年12月31日に日本でレビュー済み
この作品はドラマ化されており見てみたいが現在では見られない。
嫌がらせ合戦ではないが市役所に努める倉永が市民からの苦情を扱う部署にいることから様々な問題が起きる。
たまたま飲み会で市長と合流したことから帰ろうとした倉永と口論となり市長の傷害事件にまで発展してしまう。
息を飲むような展開で面白かった。
一般文学通算2465作品目の感想。2020/12/31 15:50
嫌がらせ合戦ではないが市役所に努める倉永が市民からの苦情を扱う部署にいることから様々な問題が起きる。
たまたま飲み会で市長と合流したことから帰ろうとした倉永と口論となり市長の傷害事件にまで発展してしまう。
息を飲むような展開で面白かった。
一般文学通算2465作品目の感想。2020/12/31 15:50
この作品はドラマ化されており見てみたいが現在では見られない。
嫌がらせ合戦ではないが市役所に努める倉永が市民からの苦情を扱う部署にいることから様々な問題が起きる。
たまたま飲み会で市長と合流したことから帰ろうとした倉永と口論となり市長の傷害事件にまで発展してしまう。
息を飲むような展開で面白かった。
一般文学通算2465作品目の感想。2020/12/31 15:50
嫌がらせ合戦ではないが市役所に努める倉永が市民からの苦情を扱う部署にいることから様々な問題が起きる。
たまたま飲み会で市長と合流したことから帰ろうとした倉永と口論となり市長の傷害事件にまで発展してしまう。
息を飲むような展開で面白かった。
一般文学通算2465作品目の感想。2020/12/31 15:50
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