「女」であることを尊重するフランス文化の背景(フランス滞在中にすごく感じた)と、
日本文化の背景を思い知らされる気がした、というのが最初の率直な読後感。
ドラさん自身がそうであるように妻でなくてもママでなくても、女性を女性として遇する
付き合いの大人の世界があるから、「ママより女」も可能なのだという気がする。
ひるがえって、日本は、「妻でありママであるがゆえに女」として認められ遇される
ようなシチュエーションがまだまだ多い。「妻でありママである女」と「妻でもなく
ママでもない女」の分断は、大きいんじゃないだろうか。だからこそ「私は好きなことして
自分を捨ててないけど、妻でもあり、母でもあるのよ」という主張を敢えてするような、
しなければならないように仕向けられている、組み立てられている記事なども多いのでは。
問題は究極、妻であろうとなかろうと母であろうとなかろうと、人間として女性として
自立的・自律的な自分らしい生き方をしていることがきちんと認められる社会かどうか、
ということで、そこに焦点を当てて考えると、触発される本だと思う。
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ママより女: 母より妻、妻より女のフランス女より妻、妻より母の日本 単行本 – 2011/3/1
ドラ トーザン
(著),
Dora Tauzin
(原名)
- 本の長さ191ページ
- 言語日本語
- 出版社小学館
- 発売日2011/3/1
- ISBN-104093881804
- ISBN-13978-4093881807
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登録情報
- 出版社 : 小学館 (2011/3/1)
- 発売日 : 2011/3/1
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 191ページ
- ISBN-10 : 4093881804
- ISBN-13 : 978-4093881807
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,592,271位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 375,164位文学・評論 (本)
- カスタマーレビュー:
著者について
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国際ジャーナリスト。エッセイスト。ソルボンヌ大学にて修士号取得後、パリ政治学院(Institut d’Etudes Politiques de Paris, Sciences-Po)成績優秀者の認定を受けて卒業。
5カ国語を話し、ベルリン、ロンドン、ニューヨークで暮らした経験のある国際人。 国連広報部勤務後、NHKテレビ「フランス語会話」への5年に渡る出演がきっかけで日本に住むようになる。慶応義塾大学講師などを経て、現在、アンスティチュ・フランセ、アカデミー・デュ・ヴァンなどで講師を務めながら、日本とフランスの架け橋として、新聞、雑誌への執筆や、講演など各方面で活躍中。テレビ、ラジオ番組のコメンテーター、レポーターとしての出演も多い。
2009年文化庁より長官表彰(文化発信部門)。2015年フランス政府よりレジオンドヌール勲章シュヴァリエを受章。
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2011年6月6日に日本でレビュー済み
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2015年3月2日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
「ママより女」という表題通りの一冊。 夫の仕事を内助の功で支え、子供を育てることが女性の幸せの全てではなく、自分の仕事を持ち、自由な恋愛をすることが、幸福につながる、との主張。 正直、日本の女性が皆こういう意見の持ち主になってしまうと、男性陣としては、大層住みにくくなると思います。
ただ、1970年代、女性に不自由だったフランスが、避妊する権利、中絶する権利、離婚する権利と矢継ぎ早に女性の権利を認めると同時に、働く女性のための育児所等の充実をはかった結果、出生率もぐんぐん盛り返し、2010年には2.01までになったことは、人口の減少を止められない日本には参考になる。
その結果、結婚せずに子供を作るライフスタイルが出来上がり、婚外子は54.8%、連れ子は当たり前、子供もママの家に2週間、パパの家の2週間、行ったり来たりするパターンまであり、結婚して子供を持つという日本の常識とは大きくかけ離れている。
改めて、家族というのは何なのだろう、ということを考えさせられる。
ただ、1970年代、女性に不自由だったフランスが、避妊する権利、中絶する権利、離婚する権利と矢継ぎ早に女性の権利を認めると同時に、働く女性のための育児所等の充実をはかった結果、出生率もぐんぐん盛り返し、2010年には2.01までになったことは、人口の減少を止められない日本には参考になる。
その結果、結婚せずに子供を作るライフスタイルが出来上がり、婚外子は54.8%、連れ子は当たり前、子供もママの家に2週間、パパの家の2週間、行ったり来たりするパターンまであり、結婚して子供を持つという日本の常識とは大きくかけ離れている。
改めて、家族というのは何なのだろう、ということを考えさせられる。
2011年3月30日に日本でレビュー済み
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いま、ワーク・ライフバランスの重要性が叫ばれている。そう、日本の現実を注視すればサービス産業、パワハラ、男女(非)共同参画など、WLBとは無縁の現実がそこにあるからだ。
ではどうすればいいか、その解をこの本は教えてくれる。それは著者のこれまでの日本とフランスにおける生活体験に基づく「フレンチ・パラドックス(FPと略す)」の本質にあることがわかる。
たとえば、フランスは
・未婚の女性が増える一方で、出生率2.1とヨーロッパ''1のFP。
・バカンスを沢山取るのに有名な国なのに、GDPは世界一のFP。
・男女平等の国なのに男性はジェントルマンのFP.
があると指摘する
著者は他にもFPを記しているが、これらがすべて出生率に結びつくという。
なぜか、それはフランス女性の人生における選択肢が増加していること、そしてワーク・ライフバランスが取れていることだそうだ。
その本質は・・・・というようなことが軽妙なタッチと明快な分析で描かれている。本書は、日本のワーク・ライフバランスを考える上で極めて有効な羅針盤となる。!!!
ではどうすればいいか、その解をこの本は教えてくれる。それは著者のこれまでの日本とフランスにおける生活体験に基づく「フレンチ・パラドックス(FPと略す)」の本質にあることがわかる。
たとえば、フランスは
・未婚の女性が増える一方で、出生率2.1とヨーロッパ''1のFP。
・バカンスを沢山取るのに有名な国なのに、GDPは世界一のFP。
・男女平等の国なのに男性はジェントルマンのFP.
があると指摘する
著者は他にもFPを記しているが、これらがすべて出生率に結びつくという。
なぜか、それはフランス女性の人生における選択肢が増加していること、そしてワーク・ライフバランスが取れていることだそうだ。
その本質は・・・・というようなことが軽妙なタッチと明快な分析で描かれている。本書は、日本のワーク・ライフバランスを考える上で極めて有効な羅針盤となる。!!!
2015年4月18日に日本でレビュー済み
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私ならママでも女ってタイトルをつけるかもしれないですが。
女性がこんなふうに自由になったら日本の出生率も増えるのですかね。
女性がこんなふうに自由になったら日本の出生率も増えるのですかね。
2016年2月2日に日本でレビュー済み
フランスの女性が、日本よりもひどい扱いをされてきて、そこから抜け出したと言う歴史があるのはよくわかる本です。
が、かと言って、そこまで子供の事も、男性側のことも考えないでいいのだろうか?
とも疑問に思いました。
日本人がこの本を参考にして実践すると言うよりも、あくまでも、フランス人との考え方の違いを理解するための本とした方がよいと思います。
が、かと言って、そこまで子供の事も、男性側のことも考えないでいいのだろうか?
とも疑問に思いました。
日本人がこの本を参考にして実践すると言うよりも、あくまでも、フランス人との考え方の違いを理解するための本とした方がよいと思います。
2013年10月9日に日本でレビュー済み
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日本とフランスは違う国。それぞれの女性の幸せは違って良いと思う。おそらく日本女性の中でもこの本の内容に反発する人はそれなりに居るはず。
2011年11月7日に日本でレビュー済み
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フランスの女性の人生は、日本の10年先を行っているという。 そしてそれを裏付ける根拠や、現状を日本とフランスを比較してうまく書いていると思う。
そして、同時に日本社会へ、女性が働きやすい環境をもっと整えることが大切だという警告と、働く日本女性を励ますメッセージを送っている。
フランスに興味がある女性には、一気に読んでしまう内容である。
そして、同時に日本社会へ、女性が働きやすい環境をもっと整えることが大切だという警告と、働く日本女性を励ますメッセージを送っている。
フランスに興味がある女性には、一気に読んでしまう内容である。
2011年6月24日に日本でレビュー済み
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本書は発売日に買ってましたが、震災でしばらくは日本人のアイデンテイティを確認する書籍ばかり読んでいて、ようやく最近外に目がいくようになり改めて読みました。結果…読んでよかった。
フランスは離婚したカップルの子供との会い方、ゲイカップルの保証など、時代によって変わる市民の文化を上手く法律に吸い上げてるなと。官僚、政治家が決めたことを、市民は文句を言いながらも受け入れ従う日本との違いが分かりました。
著者の作品は、ライフスタイル、インテリアの本が好きです。本書も決して考えを押し付けるものではないので、ライフスタイルのいい参考になります。
本文やコラムに出てくるお友達(おそらく本名?)の話も、実例としてスッと入ってきました。
フランスは離婚したカップルの子供との会い方、ゲイカップルの保証など、時代によって変わる市民の文化を上手く法律に吸い上げてるなと。官僚、政治家が決めたことを、市民は文句を言いながらも受け入れ従う日本との違いが分かりました。
著者の作品は、ライフスタイル、インテリアの本が好きです。本書も決して考えを押し付けるものではないので、ライフスタイルのいい参考になります。
本文やコラムに出てくるお友達(おそらく本名?)の話も、実例としてスッと入ってきました。