再掲
図書館本
雑誌SAPIOに連載されたインテリジェンスに関する佐藤さんの経験、現実そして其処から導きだされる国家や民族への思い入れ。
既に他著で書かれた内容も書かれているが、守秘義務があるにも関わらずここまで書かれて良いのだろうかと思ってしまう。逆に読めば、書かれているのは氷山のほんの一部であり実は書けない資料の方が圧倒的に多い事が明白であろう。
諜報機関はどの国にもある、そして国家存続のために存在するという。そこにはゲームのルールがあり、それは「死生観」だという下りは、なるほどと思ってしまう。国を守る、同胞を守るための諜報活動があり表舞台の外交がある。
この死生観とは、生の形態にとらわれることなく、生命を最も効果ある形で国家のために使う目的合理性に基づいてると佐藤さんは書く。
また情報収集という文脈では日常社会でも役立つアプローチや方法論を佐藤さんは示している。
いづれにしても、いつもながら思うのは、佐藤さんの読書量と知識量、そして世界を網羅するような人脈の広さである。
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国家の謀略 単行本 – 2007/11/29
佐藤 優
(著)
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購入オプションとあわせ買い
”異能の外交官”が明かす諜報戦争の舞台裏
『国家の罠』などのベストセラーを持つ佐藤優氏による“初のインテリジェンス指南書”。世界のインテリジェンス哲学・技法から、スパイは「酒・金・セックス」を使ってどのように標的を籠絡するかまでを伝授。
『国家の罠』などのベストセラーを持つ佐藤優氏による“初のインテリジェンス指南書”。世界のインテリジェンス哲学・技法から、スパイは「酒・金・セックス」を使ってどのように標的を籠絡するかまでを伝授。
- 本の長さ352ページ
- 出版社小学館
- 発売日2007/11/29
- ISBN-104093897328
- ISBN-13978-4093897327
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登録情報
- 出版社 : 小学館 (2007/11/29)
- 発売日 : 2007/11/29
- 単行本 : 352ページ
- ISBN-10 : 4093897328
- ISBN-13 : 978-4093897327
- Amazon 売れ筋ランキング: - 506,826位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 3,005位政治入門
- - 86,452位ノンフィクション (本)
- - 133,646位文学・評論 (本)
- カスタマーレビュー:
著者について
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元外交官で文筆家。ロシア情報収集・解析のエキスパート。魚住昭/ジャーナリスト。ノンフィクションに著作多数。青木理/ジャーナリスト。元共同通信記者。『日本の公安警察』『絞首刑』など著作多数。植草一秀/経済学者。日本経済、金融論が専門。(「BOOK著者紹介情報」より:本データは『 誰が日本を支配するのか!?政治とメディアの巻 (ISBN-13:978-4838721566)』が刊行された当時に掲載されていたものです)
-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2008年1月13日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
私は連載を読んでいなかったので、ほどほどに楽しめました。
ビジネスに応用できるとのふれこみですが、これは人に依るでしょう。
少なくともテレビや新聞のニュースの見方については参考になります。
また、お勧めしている書籍にも読んでみようという気にさせます。
以前から著者は言論出版活動が著者自身を守るためのインテリジェンス工作ではと
思っていましたが、この本を読んでそれはさらに強くなりました。
インテリジェンスに関わる人間は手段を選ばないマキャベリストと本書にもあり
ますが、やはり著者もそうなのでしょう。
ただ、私は著者の国家主義者的のような部分にやや違和感をもっており、
このあたりは同じ元外交官だった天木直人氏の07年11月14日のブログが
参考になるでしょう。
また、著者は文中に「中東の情報大国」というぼかした表現を使っていますが、
これは明らかにイスラエル。なので中東に関しては一方からのものの見方にしか
なっていない点は留意すべきです。田中宇氏の本なども参考に情報のポートフォリオを
組んでおくのがよいかも知れません。著者も自身の著作を盲目的に信じて欲しいと
決して思わないでしょうから。
尚、プーチン大統領に対する考察はさすがロシアに関わっていただけの事はあります。この部分は脱帽です。
ビジネスに応用できるとのふれこみですが、これは人に依るでしょう。
少なくともテレビや新聞のニュースの見方については参考になります。
また、お勧めしている書籍にも読んでみようという気にさせます。
以前から著者は言論出版活動が著者自身を守るためのインテリジェンス工作ではと
思っていましたが、この本を読んでそれはさらに強くなりました。
インテリジェンスに関わる人間は手段を選ばないマキャベリストと本書にもあり
ますが、やはり著者もそうなのでしょう。
ただ、私は著者の国家主義者的のような部分にやや違和感をもっており、
このあたりは同じ元外交官だった天木直人氏の07年11月14日のブログが
参考になるでしょう。
また、著者は文中に「中東の情報大国」というぼかした表現を使っていますが、
これは明らかにイスラエル。なので中東に関しては一方からのものの見方にしか
なっていない点は留意すべきです。田中宇氏の本なども参考に情報のポートフォリオを
組んでおくのがよいかも知れません。著者も自身の著作を盲目的に信じて欲しいと
決して思わないでしょうから。
尚、プーチン大統領に対する考察はさすがロシアに関わっていただけの事はあります。この部分は脱帽です。
2007年12月1日に日本でレビュー済み
内容はSAPIO連載中の「インテリジェンスデータベース」から
内容によってグループ分けしてまとめ、グループごとに総括部分が追加されています。
今までの連載をまとめるだけでなく、総括部分が追加されたのはうれしいのですが
連載をずっと読んでいた人には物足りなさを感じるかもしれません。
初めての方で佐藤氏の国際情勢に対する見立てやインテリジェンスに興味のある人には最適です。
連載を読んでいた人でも
・インテリジェンスの定義と役割について
・過去と現在の日本インテリジェンス能力について
・各国のインテリジェンス能力について
・佐藤氏がお仕事で使用したテクニックについて
再整理された新しい本として読めるので
連載を切り抜いて整理していないのなら買って損はないと思います。
内容によってグループ分けしてまとめ、グループごとに総括部分が追加されています。
今までの連載をまとめるだけでなく、総括部分が追加されたのはうれしいのですが
連載をずっと読んでいた人には物足りなさを感じるかもしれません。
初めての方で佐藤氏の国際情勢に対する見立てやインテリジェンスに興味のある人には最適です。
連載を読んでいた人でも
・インテリジェンスの定義と役割について
・過去と現在の日本インテリジェンス能力について
・各国のインテリジェンス能力について
・佐藤氏がお仕事で使用したテクニックについて
再整理された新しい本として読めるので
連載を切り抜いて整理していないのなら買って損はないと思います。
2009年11月12日に日本でレビュー済み
本書は、雑誌「SAPIO」で連載していた内容を加筆、再構成し、1冊の本にまとめたものである。3年弱分の内容をまとめたため、分量も379ページと多い。
しかし、雑誌に連載していたため、1項目あたりの量は5〜6ページであり、項目も3つに分けてコツコツ読むことができる。ながら作業と他の本と併読しつつ読み進めると、気が付いたら読破していた。
本書は、インテリジェンスについて説明した上で、陸軍中野学校を例に日本人のインテリジェンス能力が高いことを説いている。そして、中盤からは世界情勢についてインテリジェンスの視点から読み解き、最後に我々にも応用可能なインテリジェンスのテクニックを紹介している。
本書を読むことにより、インテリジェンスの魅力やインテリジェンスの視点から世界情勢を読み解く習慣が身に付くだろう。また、インテリジェンスの能力は国力に比例することも本書の豊富な事例を通じて学んだ。
なお、5章(インテリジェンスのテクニック)が最も面白かった。60ページ弱なので、お忙しい方は5章だけ摘み読み(?)されても良いと思う。
以下で、有用だった箇所を箇条書きする。
1.記憶術
(1)前日の食事を記録[記憶を再現]
・1ヶ月後:完全な記録が可
・5分で実施
・状況、食器、服装、会話⇒記憶の再現力が強化
(2)文章を暗唱
・小説、マニュアルの句読点まで記憶
・10〜15分で実施
・2週間後:文庫本20〜30ページの文章が暗記可
2.必読の書
(1)外交、インテリジェンスの基礎知識
松本保美[編著]「シグマベスト 理解しやすい政治・経済」
(文英堂,2004年)
(2)情報の処理、整理
外岡英俊「情報のさばき方 新聞記者の実戦ヒント」
(朝日新書,2006年)
(3)日本の古典
新編日本古典文学全集「古事記」
(小学館)
ちなみに、私は記憶や暗記が大の苦手だと考えていた。しかし、前日の食事の記録を実践したところ、芋づる式に記憶が甦ってきた。思い込みの恐ろしさを再認識すると同時に、人間の脳の能力は鍛えれば鍛えるほど上昇することを実感した。
他にも、インテリジェンスを学ぶ上で有用な書籍を紹介している。日常生活や社会でも十分応用可能だと考えるので、一読されることをおススメする。
しかし、雑誌に連載していたため、1項目あたりの量は5〜6ページであり、項目も3つに分けてコツコツ読むことができる。ながら作業と他の本と併読しつつ読み進めると、気が付いたら読破していた。
本書は、インテリジェンスについて説明した上で、陸軍中野学校を例に日本人のインテリジェンス能力が高いことを説いている。そして、中盤からは世界情勢についてインテリジェンスの視点から読み解き、最後に我々にも応用可能なインテリジェンスのテクニックを紹介している。
本書を読むことにより、インテリジェンスの魅力やインテリジェンスの視点から世界情勢を読み解く習慣が身に付くだろう。また、インテリジェンスの能力は国力に比例することも本書の豊富な事例を通じて学んだ。
なお、5章(インテリジェンスのテクニック)が最も面白かった。60ページ弱なので、お忙しい方は5章だけ摘み読み(?)されても良いと思う。
以下で、有用だった箇所を箇条書きする。
1.記憶術
(1)前日の食事を記録[記憶を再現]
・1ヶ月後:完全な記録が可
・5分で実施
・状況、食器、服装、会話⇒記憶の再現力が強化
(2)文章を暗唱
・小説、マニュアルの句読点まで記憶
・10〜15分で実施
・2週間後:文庫本20〜30ページの文章が暗記可
2.必読の書
(1)外交、インテリジェンスの基礎知識
松本保美[編著]「シグマベスト 理解しやすい政治・経済」
(文英堂,2004年)
(2)情報の処理、整理
外岡英俊「情報のさばき方 新聞記者の実戦ヒント」
(朝日新書,2006年)
(3)日本の古典
新編日本古典文学全集「古事記」
(小学館)
ちなみに、私は記憶や暗記が大の苦手だと考えていた。しかし、前日の食事の記録を実践したところ、芋づる式に記憶が甦ってきた。思い込みの恐ろしさを再認識すると同時に、人間の脳の能力は鍛えれば鍛えるほど上昇することを実感した。
他にも、インテリジェンスを学ぶ上で有用な書籍を紹介している。日常生活や社会でも十分応用可能だと考えるので、一読されることをおススメする。
2010年4月21日に日本でレビュー済み
小学館「SAPIO」の連載「インテリジェンス・データベース」を再構成したもの。ここで言う「インテリジェンス」とは、客観的事実としての情報を超えて、背景や意図の解釈を含めたものだという。
著者はソ連情勢に携わってきた元外交官。そのため、ロシアをめぐる諜報世界における「ゲームのルール」に関する説明が多い。そのやりとりはスパイ映画そのもので、国家のためなら命も惜しまぬ日々が、赤裸々に綴られる。
国家のインテリジェンス能力は、その国の国力と大きく乖離しない、というのが持論。戦後の日本は米国の庇護により能力を封じられたが、それでも潜在能力は高いと力説。ニュースの見方が、これから少し変わりそうだ。
著者はソ連情勢に携わってきた元外交官。そのため、ロシアをめぐる諜報世界における「ゲームのルール」に関する説明が多い。そのやりとりはスパイ映画そのもので、国家のためなら命も惜しまぬ日々が、赤裸々に綴られる。
国家のインテリジェンス能力は、その国の国力と大きく乖離しない、というのが持論。戦後の日本は米国の庇護により能力を封じられたが、それでも潜在能力は高いと力説。ニュースの見方が、これから少し変わりそうだ。
2007年12月25日に日本でレビュー済み
帯には、
「異能の外交官が初めて公開する「インテリジェンス」の技法」
「この情報工学を官僚だけに独占させておく手はない ビジネスマン必読!」
と書かれているが。
「初めて公開する」とかいわれても。
「国家の罠」や、「インテリジェンス 武器なき戦争」とかにも、いろいろ書いてあったじゃん。
世界情勢をコンパクトにまとめていて、その部分は参考になるが。
筆者は指摘する。
優れたインテリジェンスにおいては、しっかりとした思想が存在するということが、重要である。
インテリジェンス・オフィサーは、国家のために命を投げ出すことが求められる。
国家のために、なぜ命を捧げなければならないのかの根拠を、思想に求めるからである。
KGB然り。モサド然り。バチカン然り。
日本にはかつて陸軍中野学校があって、そこでは国際標準を超えたインテリジェンス教育が行われていた。
その思想背景として、楠木正成に代表される「楠公精神」、すなわち天皇に何があっても仕える精神があった。
その上で筆者は、日本国家のインテリジェンスの意識の低さを嘆く。
では、日本のインテリジェンスが依拠する思想は何か。
それを提示することなく、日本のインテリジェンス意識の低さを嘆かれても。
自己矛盾のように、思えるが。
さらに。
北朝鮮がイランにミサイルを輸出していて。
アメリカは、イスラエルとイランの対立が激化して、第三次世界大戦へと発展する危険性を懸念している、と筆者は指摘するが。
反米ではあるものの、歴史的に親日であるイラン。
日本国が持つ、イランコネクションと。
親イスラエル、親米である、日本の立場を。
如何に上手く利用して、イラン対米国・イスラエルという対決の構図を、解きほぐすか。
さらにその過程で、如何に日本がイランにおける石油権益を確保して。
なおかつ、米国カードをちらつかせながら北朝鮮への牽制を行うのか。
その連立方程式を解く方法が書かれているわけでは、残念ながら、ない。
天気予報で、昨日と今日の天気しか教えてもらえない、みたいな感じ。
明日の天気が知りたい人には、物足りないかも。
「異能の外交官が初めて公開する「インテリジェンス」の技法」
「この情報工学を官僚だけに独占させておく手はない ビジネスマン必読!」
と書かれているが。
「初めて公開する」とかいわれても。
「国家の罠」や、「インテリジェンス 武器なき戦争」とかにも、いろいろ書いてあったじゃん。
世界情勢をコンパクトにまとめていて、その部分は参考になるが。
筆者は指摘する。
優れたインテリジェンスにおいては、しっかりとした思想が存在するということが、重要である。
インテリジェンス・オフィサーは、国家のために命を投げ出すことが求められる。
国家のために、なぜ命を捧げなければならないのかの根拠を、思想に求めるからである。
KGB然り。モサド然り。バチカン然り。
日本にはかつて陸軍中野学校があって、そこでは国際標準を超えたインテリジェンス教育が行われていた。
その思想背景として、楠木正成に代表される「楠公精神」、すなわち天皇に何があっても仕える精神があった。
その上で筆者は、日本国家のインテリジェンスの意識の低さを嘆く。
では、日本のインテリジェンスが依拠する思想は何か。
それを提示することなく、日本のインテリジェンス意識の低さを嘆かれても。
自己矛盾のように、思えるが。
さらに。
北朝鮮がイランにミサイルを輸出していて。
アメリカは、イスラエルとイランの対立が激化して、第三次世界大戦へと発展する危険性を懸念している、と筆者は指摘するが。
反米ではあるものの、歴史的に親日であるイラン。
日本国が持つ、イランコネクションと。
親イスラエル、親米である、日本の立場を。
如何に上手く利用して、イラン対米国・イスラエルという対決の構図を、解きほぐすか。
さらにその過程で、如何に日本がイランにおける石油権益を確保して。
なおかつ、米国カードをちらつかせながら北朝鮮への牽制を行うのか。
その連立方程式を解く方法が書かれているわけでは、残念ながら、ない。
天気予報で、昨日と今日の天気しか教えてもらえない、みたいな感じ。
明日の天気が知りたい人には、物足りないかも。
2008年4月6日に日本でレビュー済み
佐藤優の議論の中で 一番の特色は 宗教を絡めた社会分析ではないかと思っている。
日本人が宗教に比較的無関心である点は 世界でも突出している気がする。この「無関心」は個人的には好きだ。宗教を巡って死んだ人の数は 膨大といった言葉ですら形容が出来ないと思うからだ。従い 日本人の宗教への無関心さは 人間として先進事例であるとも思う。
但し 現実の世界を理解するに当り その「無関心」は「鈍感」を意味してしまう可能性は高い。その点を 本書を読みながら再度感じた次第だ。
グローバリズムという言葉が新聞にも毎日載っている。その割には 日本の新聞には外国の記事は少ない気もするが 少子高齢化を迎えている日本として 世界でどうやっていくかは企業レベルでの課題になっている。
その際に「宗教が解らない」ということは 時として致命的になる可能性がある点はよほど肝に銘じなくてはならないと思う。
宗教とは人間が作り出した特殊なモチベーションのシステムになっているのが現代である。日本人として「自爆テロ」の論理は理解を超えているが 一方 エリート教育を受けた人間が 宗教をドライバーとして自ら「自爆テロ」を行っているのも世界だ。この「世界」を「理解しがたい」という言葉で片付けているだけでは「鎖国状態」であると言われても反論出来ないと思う。
世界に内在する「論理」を理解することは 21世紀の日本にとっては死活的な課題だと確信している。その大きな要素が「宗教」である。そう考えることで 佐藤優というインテリジェンスが 神学から出てきたという事実が漸く理解出来るのだと思う。
大変刺激的な読書となった。
日本人が宗教に比較的無関心である点は 世界でも突出している気がする。この「無関心」は個人的には好きだ。宗教を巡って死んだ人の数は 膨大といった言葉ですら形容が出来ないと思うからだ。従い 日本人の宗教への無関心さは 人間として先進事例であるとも思う。
但し 現実の世界を理解するに当り その「無関心」は「鈍感」を意味してしまう可能性は高い。その点を 本書を読みながら再度感じた次第だ。
グローバリズムという言葉が新聞にも毎日載っている。その割には 日本の新聞には外国の記事は少ない気もするが 少子高齢化を迎えている日本として 世界でどうやっていくかは企業レベルでの課題になっている。
その際に「宗教が解らない」ということは 時として致命的になる可能性がある点はよほど肝に銘じなくてはならないと思う。
宗教とは人間が作り出した特殊なモチベーションのシステムになっているのが現代である。日本人として「自爆テロ」の論理は理解を超えているが 一方 エリート教育を受けた人間が 宗教をドライバーとして自ら「自爆テロ」を行っているのも世界だ。この「世界」を「理解しがたい」という言葉で片付けているだけでは「鎖国状態」であると言われても反論出来ないと思う。
世界に内在する「論理」を理解することは 21世紀の日本にとっては死活的な課題だと確信している。その大きな要素が「宗教」である。そう考えることで 佐藤優というインテリジェンスが 神学から出てきたという事実が漸く理解出来るのだと思う。
大変刺激的な読書となった。
2008年1月15日に日本でレビュー済み
佐藤氏の著作は元外交官だから知りえる情報・分析力が垣間見えて毎回楽しく読ませていただいている。
残念なことに鈴木宗男氏関連で職を辞してしまったようだが、その結果日本の外交・佐藤氏しか知りえない情報の公開が世間にさらされてしまったことを、佐藤氏には悪いが、私は非常に歓迎しています。
さすがにたたき上げの官僚は分析力のレベルが格段に違う。足元にも及ばないが、学びたい気持ちでいっぱいである。
残念なことに鈴木宗男氏関連で職を辞してしまったようだが、その結果日本の外交・佐藤氏しか知りえない情報の公開が世間にさらされてしまったことを、佐藤氏には悪いが、私は非常に歓迎しています。
さすがにたたき上げの官僚は分析力のレベルが格段に違う。足元にも及ばないが、学びたい気持ちでいっぱいである。