「君にしかできない」みたいに大げさに言う割にはスケールちっちゃい事件の気が。
やっぱり舛城キャラには苛々する。自分の考えが一番正しい的に。
「イリュージョン」にしては肩すかし食らった感じでした。余り合わない作でも、「続」があるとつい読んでしまう自分が悔しい。
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イリュージョン:マジシャン第2幕 (小学館文庫 ま 2-13) 文庫 – 2004/9/1
松岡 圭祐
(著)
少年の名前は椎橋彬、唯一の趣味はマジック。両親に絶望した15歳の少年は家を飛び出し東京へ。“万引きGメン”の活躍を知った少年は悪魔的閃きを覚える。マジックの知識で万引きを見破ることは容易い、つまりそれは万引きそのものも—。少年は万引きGメンとして脚光を浴びる一方で防犯カメラを欺いた。やがて舛城徹警部補と天才マジック少女・里見沙希の追跡が始まる。少年犯罪の深層心理と少年法の在り方を問うヒューマン・サスペンス感動作。
- 本の長さ557ページ
- 言語日本語
- 出版社小学館
- 発売日2004/9/1
- ISBN-104094037934
- ISBN-13978-4094037937
登録情報
- 出版社 : 小学館 (2004/9/1)
- 発売日 : 2004/9/1
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 557ページ
- ISBN-10 : 4094037934
- ISBN-13 : 978-4094037937
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,465,964位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
著者について
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1968年12月3日、愛知県生まれ。デビュー作『催眠』がミリオンセラーに。大藪春彦賞候補作『千里眼』シリーズは累計628万部を超える人気作となった(「BOOK著者紹介情報」より:本データは『 万能鑑定士Qの事件簿IV (ISBN-13: 978-4043836451 )』が刊行された当時に掲載されていたものです)
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2005年7月10日に日本でレビュー済み
前作「マジシャン」と比べてもかなり良い出来だと思いました。
主人公、椎橋彬のやっていることは決して褒められる事ではないけれど、
感情移入しやすく、底辺から成り上がる過程に興奮してしまう。
そして、桝城警部補がどの作品よりも良い。犯罪に対する厳しさと、人に
対する優しさを併せ持つ、魅力ある人物像です。
もう一人のマジシャン里見沙希は、今回はあくまで脇役にとどまっていま
すが、おいしい役割を果たしています。
生きるために身に付けたマジックに翻弄される悲しいお話ですが、最後は
さすが松岡氏、次作につながる楽しいラストを用意しています。
主人公、椎橋彬のやっていることは決して褒められる事ではないけれど、
感情移入しやすく、底辺から成り上がる過程に興奮してしまう。
そして、桝城警部補がどの作品よりも良い。犯罪に対する厳しさと、人に
対する優しさを併せ持つ、魅力ある人物像です。
もう一人のマジシャン里見沙希は、今回はあくまで脇役にとどまっていま
すが、おいしい役割を果たしています。
生きるために身に付けたマジックに翻弄される悲しいお話ですが、最後は
さすが松岡氏、次作につながる楽しいラストを用意しています。
2004年9月6日に日本でレビュー済み
椎橋君が万引きGメンになることを思い立ってから、息もつけない
スピードで展開する圧倒的なクライムノベル(笑えるところも多く
て、楽しいんです)に、はらはらしながらも惹きつけられます。そ
して前作の刑事、枡城が犯行に気づいてからの知能戦、沙希の揺れ
動く心、いつにも増して人物がよく表現されてます。ラストの一章
は、ハードカバーには入ってなかった書き下ろしですね。前作の続
きっていうより、この1本で読んだほうがいいかもっていうぐらい
完成されてます。サキ&アキラのその後が気になるなぁ
スピードで展開する圧倒的なクライムノベル(笑えるところも多く
て、楽しいんです)に、はらはらしながらも惹きつけられます。そ
して前作の刑事、枡城が犯行に気づいてからの知能戦、沙希の揺れ
動く心、いつにも増して人物がよく表現されてます。ラストの一章
は、ハードカバーには入ってなかった書き下ろしですね。前作の続
きっていうより、この1本で読んだほうがいいかもっていうぐらい
完成されてます。サキ&アキラのその後が気になるなぁ
2007年11月7日に日本でレビュー済み
自由といえば聞こえはいい。実際には、なんの権限も与えられていない自由は無為に等しい。
なるほどな〜と思った作中の一文であります。
なるほどな〜と思った作中の一文であります。
2004年10月9日に日本でレビュー済み
あまりに国家プロジェクトのように大きくなってしまった内容の岬美由紀シリーズにくらべると身近というか接しやすい。文章もさほど複雑にしていないところも松岡氏のいいところで、読者の幅が広いのもうなずけるしさすがだ。
このマジシャン第2幕では、前回の舛城が引き続き追いかける役に徹し、沙希もいい具合で鍵を握っている、ただあくまでも主役は犯人である椎橋。考え方の子供っぽい部分がところどころにあらわれ、本が進むにしたがって成長へと変わっていくところが読者を惹きつける。また彼の境遇などはあながちフィクションとはいえない部分もあるし、破綻した親の姿は痛々しい。
後半の一部分、椎橋と舛城とのメールのやり取りがいい。時折現代文化をいい形でとりあげるのが松岡作品の妙。ラストの「期待もたせ」などは読者にはたまらない部分かもしれない、ちょっとサービス過多かもしれないけど。
このマジシャン第2幕では、前回の舛城が引き続き追いかける役に徹し、沙希もいい具合で鍵を握っている、ただあくまでも主役は犯人である椎橋。考え方の子供っぽい部分がところどころにあらわれ、本が進むにしたがって成長へと変わっていくところが読者を惹きつける。また彼の境遇などはあながちフィクションとはいえない部分もあるし、破綻した親の姿は痛々しい。
後半の一部分、椎橋と舛城とのメールのやり取りがいい。時折現代文化をいい形でとりあげるのが松岡作品の妙。ラストの「期待もたせ」などは読者にはたまらない部分かもしれない、ちょっとサービス過多かもしれないけど。
2004年9月6日に日本でレビュー済み
少年の孤独感とエゴの心理が犯罪に走らせるその過程が
すごく上手く書かれてました。と言っても殺人はないし、
陰惨なところがないので全体的にユーモラスで痛快。宮
部みゆきの少年心理の描き方の上手さとはまた違った感
じでぐいぐい読ませます。
ラストも温かい終わり方でホッとさせられ、思わず涙が
・・・。
すごく上手く書かれてました。と言っても殺人はないし、
陰惨なところがないので全体的にユーモラスで痛快。宮
部みゆきの少年心理の描き方の上手さとはまた違った感
じでぐいぐい読ませます。
ラストも温かい終わり方でホッとさせられ、思わず涙が
・・・。
2004年9月5日に日本でレビュー済み
ろくでなしの父と母に育てられた少年が、大人たちを振り向かせようとマジックを趣味に育つが、やがて家出に至り、上京。その後、大人社会での生き残りを賭けた日々にマジックのトリックを役立て万引きに始まり天才的な詐欺師としての一面を垣間見せてくる。これに気づいた警部補とのいたちごっこが始まるが…。
少年の揺れ動きがちな心情(直接の言及はないが、妄想癖や独善的な行為に境界例と分離不安がほのめかされている)と衝動が犯罪に結びつきやすい、その多感な世代の文化と心理をうまく描きながら、少年の痛快にすら思える犯罪履歴を描く。前作「マジシャン」同様、マジック業界やタネを秀逸なアイディアで絡めつつ展開するプロットは、読む者の心を掴んで離さない。そして、父親がわりともいえる警部補との友情に感動を覚える後半部分につながっていくストーリーは人間小説+ミステリーのお手本ともいえる出来栄えである。
前作同様に、陰惨な場面も性的な描写もなく、ユーモアをまじえて楽しく読ませてくれるのがいい。
本作は「マジシャン」の続編として捉えるのではなく、後日談ではあるが別の話という前提で読むべきだろう。
また、本作がマジックというジャンルを汚すものだという的外れの批判があるが、まるで当たらない。そういう人こそ、終盤で描かれる「正しいマジックとの付き合い方」を読んでほしいものだ。マジックは本物の魔法ではない。人生を豊かにするための特技として身につけても、その特技に依存し隷属されるものであってはならない。
少年の揺れ動きがちな心情(直接の言及はないが、妄想癖や独善的な行為に境界例と分離不安がほのめかされている)と衝動が犯罪に結びつきやすい、その多感な世代の文化と心理をうまく描きながら、少年の痛快にすら思える犯罪履歴を描く。前作「マジシャン」同様、マジック業界やタネを秀逸なアイディアで絡めつつ展開するプロットは、読む者の心を掴んで離さない。そして、父親がわりともいえる警部補との友情に感動を覚える後半部分につながっていくストーリーは人間小説+ミステリーのお手本ともいえる出来栄えである。
前作同様に、陰惨な場面も性的な描写もなく、ユーモアをまじえて楽しく読ませてくれるのがいい。
本作は「マジシャン」の続編として捉えるのではなく、後日談ではあるが別の話という前提で読むべきだろう。
また、本作がマジックというジャンルを汚すものだという的外れの批判があるが、まるで当たらない。そういう人こそ、終盤で描かれる「正しいマジックとの付き合い方」を読んでほしいものだ。マジックは本物の魔法ではない。人生を豊かにするための特技として身につけても、その特技に依存し隷属されるものであってはならない。
2004年9月19日に日本でレビュー済み
面白かったです。
ちなみに千里眼のマジシャンは否定されてますが文庫で出ているマジシャンの少女は否定されていません。
よって岬美由紀の活躍は無かったことになんてされてませんよ。
ちなみに千里眼のマジシャンは否定されてますが文庫で出ているマジシャンの少女は否定されていません。
よって岬美由紀の活躍は無かったことになんてされてませんよ。