日南の人生に対する合理的な考え方と、水沢が気がついた、等身大の自分としての考え方の対称的な考え方があり、今の自分のスタンスを考えさせる話だった。
素の自分、等身大の自分で生きるということは、日々を受動的に生きていてはできない、自分らしくあるためにも日南の説くスキルが必須であり、自ら能動的にあることが重要と感じた。
この作品は青春ラブコメとしての物語を楽しめるが、生き方・考え方やそのためのスキルを考えさせたり、訴えかけてくるところが、真の良さだとおもう。
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弱キャラ友崎くん Lv.3 (ガガガ文庫 や 2-3) 文庫 – 2017/1/18
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こんなの弱キャラの夏じゃねえ!
怒濤の一学期が終わり、夏休み。
薄々特訓漬けになる気はしていたが、日南葵というリア充モンスターは俺の予想のはるか先をいっていた。
「まあ簡単に説明するとね、優鈴と中村をくっつけようって合宿なのよ」
BBQからの川遊びからの男女お泊まり。まあ、リア充を絵に描いたようなイベントだなと思う。問題はただひとつ。そこに俺も参加するということである。なにこの圧倒的違和感。
男同士のトークも頑張れって日南の意図は分かるけど、中村となに話したらいいんだよ……。さらに、日南のスパルタは止まらない。
「この夏の目標は、『菊池さんと付き合うこと』ってところね」
いやいやいや、それもうほとんど最終目標だろ! 俺の夏休み、どうなっちゃうの!?
バイト、合宿、デート……弱キャラにあるまじき、充実した夏が始まる!!
『このライトノベルがすごい!2017』で新作部門3位にランクインした超話題作、待望の続刊!! 弱キャラが挑む人生攻略論第3弾!
怒濤の一学期が終わり、夏休み。
薄々特訓漬けになる気はしていたが、日南葵というリア充モンスターは俺の予想のはるか先をいっていた。
「まあ簡単に説明するとね、優鈴と中村をくっつけようって合宿なのよ」
BBQからの川遊びからの男女お泊まり。まあ、リア充を絵に描いたようなイベントだなと思う。問題はただひとつ。そこに俺も参加するということである。なにこの圧倒的違和感。
男同士のトークも頑張れって日南の意図は分かるけど、中村となに話したらいいんだよ……。さらに、日南のスパルタは止まらない。
「この夏の目標は、『菊池さんと付き合うこと』ってところね」
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『このライトノベルがすごい!2017』で新作部門3位にランクインした超話題作、待望の続刊!! 弱キャラが挑む人生攻略論第3弾!
- 本の長さ360ページ
- 言語日本語
- 出版社小学館
- 発売日2017/1/18
- 寸法10.5 x 1.7 x 15 cm
- ISBN-104094516557
- ISBN-13978-4094516555
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登録情報
- 出版社 : 小学館 (2017/1/18)
- 発売日 : 2017/1/18
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 360ページ
- ISBN-10 : 4094516557
- ISBN-13 : 978-4094516555
- 寸法 : 10.5 x 1.7 x 15 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 25,228位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
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上位レビュー、対象国: 日本
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2017年1月27日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
吉本新喜劇の座長を長く務めた故・岡八郎師匠には
「隙があったらかかってこんかい!」と威勢のいい啖呵を切りながら隙だらけの姿を晒す…
という有名な持ちネタがあったけれども、子供の頃は「アホなおっさんやなあ」と思ってた師匠の姿が
中年となった今では「ああ、これは本当に『強い人』にしか出来ない姿だな」と別の意味を持っている。
自分の弱さ・不完全さを認められない、自意識に捕らわれ切った人間には
この「自分の弱さをさらけ出す」という芸当は絶対に無理な話だからである。
特に過剰な自意識に振り回され、同世代と自分を見比べて自己評価が乱高下しがちな
思春期の少年少女にはなかなか難しい部分もあろうかと。
前置きが長くなってしまったけど、完璧超人による冴えないゲーマー育成計画・第三弾。
夏休みを舞台にしたイベント目白押し・日南による課題も目白押しの日々を描いている。
「リア充になる事」を目的にクラスのリア充層勢揃いのキャンプに出掛けた友崎に課せられた課題は
少し前に友崎が得意とするゲーム「アタファミ」を巡って揉めた中村を三回「いじる」こと。
突っ張った雰囲気が特徴の中村を弄るなんて…とヘタレ全開のまま友崎はキャンプに赴くが…
読んでて気になったのは今回作中で友崎に課せられた「いじり」の事。
作中ではひたすら怖い中村をいじれそうな隙を伺う友崎の姿が描かれるのだけど、
「いじり」ってそんな「いじる側」からのワンウェイな行為だったかな、という違和感を強く感じた。
小生が関西在住という事もあって、「いじり・いじられ」は半ば日常的なコミュニケーションと化している感もあるけど
このやり取りの主導権はあくまで「いじられる側」に主導権がある、という認識を持っている。
例えて言うならプロレスやSMプレイが挙げられるかと。
プロレス技は技を受ける相手が協力して初めて成り立つことはよく知られているけど、
相手が意図的に隙を見せて「ほれ、技を仕掛けるチャンスだぞ」と無言のうちに訴えて
初めて技を仕掛ける側に見せ場がやってくるのである。
同様にSMプレイも「痛めつける側」であるSは「痛めつけられる側」であるMの
「こんな風に痛めつけてくれ」というメッセージに従う事で「プレイ」が成り立つのである。
同様に「いじり」も相手が意図的に見せた「よし、いじってくれ」という無言のメッセージが込められた
隙を見出して「おまえ、アホやなあ」といじってやる事で関係が成り立つものだ…というのが小生なりの
「いじり・いじられ」の関係。
相手が弄って欲しくない「隙」を探して弄るってのはある種の「ご法度」なのであり、
相手の意図を無視した「いじり」なんてのはただのマウント行為にすぎない。
あくまで「隙」を、「弱み」を見せてくれる相手がいての「いじり」なのである。
友崎が日南から与えられた目標は
「スクールカーストで常に自意識過剰なキョロ充ではなく、リア充層と対等な立場に立つこと」
というものであり、一見して「いじり・いじられ」の関係に立つというのは対等な立場に見えるけど、
小生なりの「いじり」観から見れば、結局は立場を逆転させ優位に立つことだけを意識している様にしか見えなかった。
関西に根強いこの対人関係の壁を崩すためのやり取り(関西以外で見られないわけではない)
「隙」を見せるという、多少無理やりでも相手を信頼しないと成立しないコミュニケーション術、
全ての関西人が受け入れているか、と言えばそうでもない。
関西にだってプライドが高い人間は多いし、そういった人間は「自分がいじられるなんて我慢できん」と
「隙なんかみせたれへん」という姿勢を貫いている…が、そういう人間は「ええかっこしい」と呼ばれ
「付き合い辛い奴」、「おもんない奴」と敬遠されがちではある。
少々余談が過ぎたが、この「他人に隙を見せられるかどうか」というのがこの三巻では大きな意味を持つ。
世の中に「自分が弄られる側に立つことが我慢できない「ええかっこしい」、
要するにナルシストと呼ばれる人間がいる事は皆さんよくご存じの事だと思うが、
この性格の本当の厄介さは根っこの部分に「自分の弱さを認められない」、「弱い自分を他人に見せる事が許せない」
という感情を持つ所にあると思われるのだが、この巻では徹底的にそこが描かれるのである。
友崎の「いじり」の標的である中村なんかはまだ可愛い方である。
この巻ではもっとややこしい人物を掘り下げている点が面白い。
ナルシシズムの病理の一つとして「自己愛性パーソナリティ障害」というのがあるが、
このタイプの人間の特徴として
・人間関係を損得勘定だけで捉える
・堂々としていて自信に満ちている
・華やかで魅力的な外見
・思いやりに欠け、冷たく、打算的
・他人の価値は自分にとってどれだけプラスになるかによって決められる
・目標に向かって突き進むバイタリティがある
・自分を魅力的に見せるのが得意
・実際に人並み以上の能力や長所を持っている場合が多い
…というのがあるが、あらビックリ。
本作のメインヒロイン日南嬢そのものじゃあーりませんか。
この巻に置いて日南さんは人間関係がその後のメリットに繋がるかどうか、を重視せよと
友崎に伝えてくるのだけど、これなんかまさしく上に挙げたパーソナリティの典型例。
超人的に努力はするけど、その目的が「己の弱さを人に見せないため」に終始しているのである。
日南と同じレベルの完璧超人である水沢がその「仮面」を被り続ける事に疲れ切って
物語後半で本音を漏らす部分なんかは同じガガガ文庫の看板作である俺ガイルの10巻、
主人公・八幡のクラスのリア充層の頂点・葉山が「お道化」である事を描いた話に通じる物を感じた。
葉山にとって「お道化」の仮面は他人と深い関係を築かないために脱ぐに脱げない鎧みたいな物として描かれていたけど、
「俺はもう脱ぎたい、お前も脱いだらどうだ」という自分の弱さを認めた水沢の提案を
拒絶した日南の病巣はどこまで深いのか…ちょっと想像できないし、あんまりしたいとも思わない。
憧れの菊池さんとデートに出掛けた友崎は「鎧」として身に着けた会話術が思いもがけない評価を得た事で
日南の様な努力をして弱みを見せない鎧「リア充の仮面」を被り続ける事に疑問を感じ、一度はその仮面を脱いで
一巻で日南に酷評された冴えないゲームオタクに戻るのだけど、ここまで来ると「本当に弱いのは誰なのか?」という
疑問が生じるのは小生だけではあるまい。
一度は日南と手を切る事を考えた友崎が最終的に出した結論と、方針ってのがちょっと意外だった。
なんというか…松本大洋の「ピンポン」で主人公のペコが最強の敵・風間を相手に見せた姿にそっくりだったのである。
あらゆる重圧を背負いながら、苦悩や辛さを他人に見せないためにトイレの個室に閉じこもり続けた風間に
追い詰められる展開の中で「おいドラゴン、卓球っつうのはな、めったくそ楽しいんだぜ!」と啖呵を切った
あの「ヒーロー」に覚醒したペコの姿がこの三巻終盤の友崎に被って見えた様な気がしたのである。
同じ努力を積み重ねるにしても、「弱みを見せない」為に=自己愛に雁字搦めになってやる努力と
弱さを受け入れた上で、「弱みを持ってる完璧でない部分も自分だ」と自分の弱みすらも愛する自尊の心を以て
「でも、もっと自分を愛せる様になりたいから、もっと世界を楽しめるようになりたいから」と強い人間を目指す努力では
全然意味合いが違ってくる…そういう事をこの三巻で作者は描きたかったのではないだろうか?
本当に強い人間とは何か?
「弱さ」を他人に見せないための努力に憑かれた様な生き方で本当に世界が輝いて見えるのか?
そんな鮮烈なメッセージと共に、ようやくこのシリーズが三巻目で幕を開けた様に感じられた。
「ピンポン」でペコが風間にそうした様に、友崎が日南を救済できるのかどうかは
二人の実力差があり過ぎて、まだまだ見えてこないが、何とも先の気になる話になってきた。
「俺ガイル」に似た部分もあるけど、「自意識」という部分をえげつないぐらいに掘り下げたシリーズとして
いよいよ本領を発揮し始めたな、という印象を抱いた一冊だった。
「隙があったらかかってこんかい!」と威勢のいい啖呵を切りながら隙だらけの姿を晒す…
という有名な持ちネタがあったけれども、子供の頃は「アホなおっさんやなあ」と思ってた師匠の姿が
中年となった今では「ああ、これは本当に『強い人』にしか出来ない姿だな」と別の意味を持っている。
自分の弱さ・不完全さを認められない、自意識に捕らわれ切った人間には
この「自分の弱さをさらけ出す」という芸当は絶対に無理な話だからである。
特に過剰な自意識に振り回され、同世代と自分を見比べて自己評価が乱高下しがちな
思春期の少年少女にはなかなか難しい部分もあろうかと。
前置きが長くなってしまったけど、完璧超人による冴えないゲーマー育成計画・第三弾。
夏休みを舞台にしたイベント目白押し・日南による課題も目白押しの日々を描いている。
「リア充になる事」を目的にクラスのリア充層勢揃いのキャンプに出掛けた友崎に課せられた課題は
少し前に友崎が得意とするゲーム「アタファミ」を巡って揉めた中村を三回「いじる」こと。
突っ張った雰囲気が特徴の中村を弄るなんて…とヘタレ全開のまま友崎はキャンプに赴くが…
読んでて気になったのは今回作中で友崎に課せられた「いじり」の事。
作中ではひたすら怖い中村をいじれそうな隙を伺う友崎の姿が描かれるのだけど、
「いじり」ってそんな「いじる側」からのワンウェイな行為だったかな、という違和感を強く感じた。
小生が関西在住という事もあって、「いじり・いじられ」は半ば日常的なコミュニケーションと化している感もあるけど
このやり取りの主導権はあくまで「いじられる側」に主導権がある、という認識を持っている。
例えて言うならプロレスやSMプレイが挙げられるかと。
プロレス技は技を受ける相手が協力して初めて成り立つことはよく知られているけど、
相手が意図的に隙を見せて「ほれ、技を仕掛けるチャンスだぞ」と無言のうちに訴えて
初めて技を仕掛ける側に見せ場がやってくるのである。
同様にSMプレイも「痛めつける側」であるSは「痛めつけられる側」であるMの
「こんな風に痛めつけてくれ」というメッセージに従う事で「プレイ」が成り立つのである。
同様に「いじり」も相手が意図的に見せた「よし、いじってくれ」という無言のメッセージが込められた
隙を見出して「おまえ、アホやなあ」といじってやる事で関係が成り立つものだ…というのが小生なりの
「いじり・いじられ」の関係。
相手が弄って欲しくない「隙」を探して弄るってのはある種の「ご法度」なのであり、
相手の意図を無視した「いじり」なんてのはただのマウント行為にすぎない。
あくまで「隙」を、「弱み」を見せてくれる相手がいての「いじり」なのである。
友崎が日南から与えられた目標は
「スクールカーストで常に自意識過剰なキョロ充ではなく、リア充層と対等な立場に立つこと」
というものであり、一見して「いじり・いじられ」の関係に立つというのは対等な立場に見えるけど、
小生なりの「いじり」観から見れば、結局は立場を逆転させ優位に立つことだけを意識している様にしか見えなかった。
関西に根強いこの対人関係の壁を崩すためのやり取り(関西以外で見られないわけではない)
「隙」を見せるという、多少無理やりでも相手を信頼しないと成立しないコミュニケーション術、
全ての関西人が受け入れているか、と言えばそうでもない。
関西にだってプライドが高い人間は多いし、そういった人間は「自分がいじられるなんて我慢できん」と
「隙なんかみせたれへん」という姿勢を貫いている…が、そういう人間は「ええかっこしい」と呼ばれ
「付き合い辛い奴」、「おもんない奴」と敬遠されがちではある。
少々余談が過ぎたが、この「他人に隙を見せられるかどうか」というのがこの三巻では大きな意味を持つ。
世の中に「自分が弄られる側に立つことが我慢できない「ええかっこしい」、
要するにナルシストと呼ばれる人間がいる事は皆さんよくご存じの事だと思うが、
この性格の本当の厄介さは根っこの部分に「自分の弱さを認められない」、「弱い自分を他人に見せる事が許せない」
という感情を持つ所にあると思われるのだが、この巻では徹底的にそこが描かれるのである。
友崎の「いじり」の標的である中村なんかはまだ可愛い方である。
この巻ではもっとややこしい人物を掘り下げている点が面白い。
ナルシシズムの病理の一つとして「自己愛性パーソナリティ障害」というのがあるが、
このタイプの人間の特徴として
・人間関係を損得勘定だけで捉える
・堂々としていて自信に満ちている
・華やかで魅力的な外見
・思いやりに欠け、冷たく、打算的
・他人の価値は自分にとってどれだけプラスになるかによって決められる
・目標に向かって突き進むバイタリティがある
・自分を魅力的に見せるのが得意
・実際に人並み以上の能力や長所を持っている場合が多い
…というのがあるが、あらビックリ。
本作のメインヒロイン日南嬢そのものじゃあーりませんか。
この巻に置いて日南さんは人間関係がその後のメリットに繋がるかどうか、を重視せよと
友崎に伝えてくるのだけど、これなんかまさしく上に挙げたパーソナリティの典型例。
超人的に努力はするけど、その目的が「己の弱さを人に見せないため」に終始しているのである。
日南と同じレベルの完璧超人である水沢がその「仮面」を被り続ける事に疲れ切って
物語後半で本音を漏らす部分なんかは同じガガガ文庫の看板作である俺ガイルの10巻、
主人公・八幡のクラスのリア充層の頂点・葉山が「お道化」である事を描いた話に通じる物を感じた。
葉山にとって「お道化」の仮面は他人と深い関係を築かないために脱ぐに脱げない鎧みたいな物として描かれていたけど、
「俺はもう脱ぎたい、お前も脱いだらどうだ」という自分の弱さを認めた水沢の提案を
拒絶した日南の病巣はどこまで深いのか…ちょっと想像できないし、あんまりしたいとも思わない。
憧れの菊池さんとデートに出掛けた友崎は「鎧」として身に着けた会話術が思いもがけない評価を得た事で
日南の様な努力をして弱みを見せない鎧「リア充の仮面」を被り続ける事に疑問を感じ、一度はその仮面を脱いで
一巻で日南に酷評された冴えないゲームオタクに戻るのだけど、ここまで来ると「本当に弱いのは誰なのか?」という
疑問が生じるのは小生だけではあるまい。
一度は日南と手を切る事を考えた友崎が最終的に出した結論と、方針ってのがちょっと意外だった。
なんというか…松本大洋の「ピンポン」で主人公のペコが最強の敵・風間を相手に見せた姿にそっくりだったのである。
あらゆる重圧を背負いながら、苦悩や辛さを他人に見せないためにトイレの個室に閉じこもり続けた風間に
追い詰められる展開の中で「おいドラゴン、卓球っつうのはな、めったくそ楽しいんだぜ!」と啖呵を切った
あの「ヒーロー」に覚醒したペコの姿がこの三巻終盤の友崎に被って見えた様な気がしたのである。
同じ努力を積み重ねるにしても、「弱みを見せない」為に=自己愛に雁字搦めになってやる努力と
弱さを受け入れた上で、「弱みを持ってる完璧でない部分も自分だ」と自分の弱みすらも愛する自尊の心を以て
「でも、もっと自分を愛せる様になりたいから、もっと世界を楽しめるようになりたいから」と強い人間を目指す努力では
全然意味合いが違ってくる…そういう事をこの三巻で作者は描きたかったのではないだろうか?
本当に強い人間とは何か?
「弱さ」を他人に見せないための努力に憑かれた様な生き方で本当に世界が輝いて見えるのか?
そんな鮮烈なメッセージと共に、ようやくこのシリーズが三巻目で幕を開けた様に感じられた。
「ピンポン」でペコが風間にそうした様に、友崎が日南を救済できるのかどうかは
二人の実力差があり過ぎて、まだまだ見えてこないが、何とも先の気になる話になってきた。
「俺ガイル」に似た部分もあるけど、「自意識」という部分をえげつないぐらいに掘り下げたシリーズとして
いよいよ本領を発揮し始めたな、という印象を抱いた一冊だった。
2019年12月26日に日本でレビュー済み
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一気に話が進んだ感じがした
今まで日南に従っていた文也が自分の意思を持ち始め続きが気になる〜ということで4巻読んできます^ ^
今まで日南に従っていた文也が自分の意思を持ち始め続きが気になる〜ということで4巻読んできます^ ^
2017年1月20日に日本でレビュー済み
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表紙が菊地さんで、この巻鍵を握る人物ですが、少し複雑な感じです。もともと文也&風香のエンドはないと思ってましたが、少し菊地風香の扱いがひどい気がします。もし、この巻で菊地さんの出番が終われば可哀想なヒロインになるかもしれません。菊地さんはたぶん、ラインの返しのスピードからして最初から文也をある程度意識してて好きパラメーターが高い女の子の設定で、文也がそのままでも付き合える存在だから葵さんからの課題で菊地さんと付き合う事を言われていたにも関わらず、水谷の闇を聞いてこのままではいけないと思った文也は「本当にしたいことをする」とし、菊地さんには恋愛感情はないと宣言したような感じになっています。それを最後なんとなく葵に伝えて断言してないから物語は続くのですが・・・。今後の期待をこめて星ひとつ減点の4つで。最後に次の表紙予想 ◎泉優鈴流れ的に一番話を持っていきやすい ○夏林花火3巻全く登場なしで逆に気になる。△日南葵に戻る×成田つぐみ 名前ついてたしバイトの話とかであるか? 後大穴で水沢孝弘 あの闇が今後の鍵を握ってる気がするので、男の表紙ファンは期待してないが面白そう。
2017年2月2日に日本でレビュー済み
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見てる人に向けた感想になるけど ネタバレ注意
そのとある人を大切にしてくださいね。って文章がこれからの関係を暗示しているようでコワイ。
その後の人生を攻略することやめなたくない宣言もあるから「彼女をつくる」という目標を達成するって意味では
5分5分ではあるけど。(そう願いたいだけ)菊池さんが彼女になることを切に願います。
「ふふふ だれかさんとはうまくやってます?」
「あ、まあ ぼちぼちかな はは」
こうなってほしくない…
たただんに菊池さんが一番かわいくて好きってだけでレビューかいたよ…
そのとある人を大切にしてくださいね。って文章がこれからの関係を暗示しているようでコワイ。
その後の人生を攻略することやめなたくない宣言もあるから「彼女をつくる」という目標を達成するって意味では
5分5分ではあるけど。(そう願いたいだけ)菊池さんが彼女になることを切に願います。
「ふふふ だれかさんとはうまくやってます?」
「あ、まあ ぼちぼちかな はは」
こうなってほしくない…
たただんに菊池さんが一番かわいくて好きってだけでレビューかいたよ…
2018年6月15日に日本でレビュー済み
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面白すぎ!!
時間を忘れてどんどん読めてしまう
止まらないので読む際にはご注意を
時間を忘れてどんどん読めてしまう
止まらないので読む際にはご注意を
2017年1月21日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
ハーレム醸成だけはやめてほしいなあと思っていましたが(登場ヒロインことごとく主人公に惚れる、よくあるやつ)。葵、みなみ、風香(妖精さん)、優鈴……はてさて。
文也は二枚目的にも三枚目的にも成長してきています。気持ちいい、いい男になってほしいですねうらやましい。
「私だって人間だからね」
葵、芝居と分かっていてもカワイイですねー。芝居じゃなさそうな所も今回またありましたし。文也だけにしか素は見せない……徹底して仮面をかぶっている……。
水沢の察する文也と葵の様子・変化にニヤけさせられます。
終盤の、これまでにない展開にドギマギさせられました。結末から、これで完結かと思いきや続刊決定だそうで。ここからどんなストーリーが改めて始まるのか、楽しみです。
作者の後書きも楽しみのひとつです。
文也は二枚目的にも三枚目的にも成長してきています。気持ちいい、いい男になってほしいですねうらやましい。
「私だって人間だからね」
葵、芝居と分かっていてもカワイイですねー。芝居じゃなさそうな所も今回またありましたし。文也だけにしか素は見せない……徹底して仮面をかぶっている……。
水沢の察する文也と葵の様子・変化にニヤけさせられます。
終盤の、これまでにない展開にドギマギさせられました。結末から、これで完結かと思いきや続刊決定だそうで。ここからどんなストーリーが改めて始まるのか、楽しみです。
作者の後書きも楽しみのひとつです。
2018年4月30日に日本でレビュー済み
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息子に頼まれた
雨に濡れてボロボロになったので本屋でも見つからなくココで見つかり即購入でした
雨に濡れてボロボロになったので本屋でも見つからなくココで見つかり即購入でした