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執深くあれ: 折口信夫のエロス ペーパーバック – 1997/10/1
こりこりと 乾きし音や 味もなき 師のおん骨を 食べてたてまつる 師とは、いうまでもなく、折口信夫のことで、作者は、女流歌人・穂積生萩さんである。折口信夫に女人の歌の弟子があり、しかも、骨まで食べたという。 折口信夫は、生前、ひたすら女人とのふれあいをさけたという。その折口信夫の人間を知るには、「男」たちの証言を聞くより、「女」たちのくどきに耳を傾けるほうがよほど実りがあるかもしれない、そう思った山折哲雄氏の発想から、この対談が誕生した。 「私の一生は折口信夫の一生なんです」「いまだって死んだ人(折口信夫)を追っかけているのです」「(私と師とは)肉体を除いた合体願望がお互いにあったかもしれません……互いに憑依したい性愛と思います」。 一見センセーショナルにみえるこうした発言も、生萩さんの口から語られる「執深き人」折口信夫のエピソードを読み進むうちに、むしろ透明で清楚にさえみえるから不思議である。本書は、学者・折口信夫と歌人・釈迢空のあわいに秘められた情念の世界をかいま見させてくれる希有の書と言える。「愛の人・折口信夫」併載。
- 本の長さ252ページ
- 言語日本語
- 出版社小学館
- 発売日1997/10/1
- ISBN-104096261165
- ISBN-13978-4096261163
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商品の説明
出版社からのコメント
折口信夫は、生前、ひたすら女人とのふれあいをさけたという。しかし、その陰には「執深く」思いをよせる女流歌人・稲穂生萩の姿があった。いまなお追慕してやまぬ女流歌人が語る折口信夫の素顔と情念の世界。
内容(「MARC」データベースより)
こりこりと乾きし音や味もなき師のおん骨を食べたてまつる 折口信夫に"執深く"思いを寄せ続けた女流歌人・穂積生萩が語る、折口の素顔と情念の世界。巻頭に著者二人の90ページにわたる対談を置く。
登録情報
- 出版社 : 小学館 (1997/10/1)
- 発売日 : 1997/10/1
- 言語 : 日本語
- ペーパーバック : 252ページ
- ISBN-10 : 4096261165
- ISBN-13 : 978-4096261163
- Amazon 売れ筋ランキング: - 468,450位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 1,027位文化人類学一般関連書籍
- - 29,811位歴史・地理 (本)
- - 82,276位ノンフィクション (本)
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2021年7月10日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
前半が山折哲雄と穂積生萩(「なまはぎ」と読む)の対談、後半が穂積生萩による折口信夫論(というより歌人釈迢空論と言ったほうがいいかも)。わたし自身和歌は詳しくないので後半はあまり興味がわかなかったが、前半の山折×穂積の対談は折口の出生の秘密なども語っていて面白く読めた。穂積生萩は一枚写真が載っているがかなりの美人。三島由紀夫の短篇「三熊野詣」は折口信夫をモデルにしたと言われている。そこに登場するただ一人の女弟子、常子は美人でもないし色気もないという設定だが穂積生萩は美人で写真からだけでも十分色気が感じられる。まそういうのは本書を読むうえではどうでもいいことなのではあるが。
2018年6月2日に日本でレビュー済み
北村薫アンソロジー『歌合わせ』に「骨噛み」の歌があり、この本を知りました。
死者の骨噛みはそういう地方の風習もあったそうで、焼いて終わりにならない、不浄の意識を超えていることに、賢くきれい好きになる前の日本人の姿が浮びます。
この本は、折口の唯一の女性の弟子である穂積生萩と、山折哲雄の対談です。それに個別に書かれた小論を加えたもの。対談では穂積さんの語りに山折さんのやさしくも鋭い問いかけが入ります。
孫ほども年の離れた子弟の関係は、なんとも純で、常識はずれで、「執深い」(=誠実、ウソがない、の意)ものだったようです。「愛」というものの広さ、奥深さに目をひらかれます。愛の概念自体、現代のそれでなく、古代人の愛の視点で考えねばならぬようです。
折口の生家、出雲の飛鳥坐(あすかいます)神社の話も出て来ます。
まつろわぬ神々がお二人の人生の底にあったこと、ますます興味深い。
死者の骨噛みはそういう地方の風習もあったそうで、焼いて終わりにならない、不浄の意識を超えていることに、賢くきれい好きになる前の日本人の姿が浮びます。
この本は、折口の唯一の女性の弟子である穂積生萩と、山折哲雄の対談です。それに個別に書かれた小論を加えたもの。対談では穂積さんの語りに山折さんのやさしくも鋭い問いかけが入ります。
孫ほども年の離れた子弟の関係は、なんとも純で、常識はずれで、「執深い」(=誠実、ウソがない、の意)ものだったようです。「愛」というものの広さ、奥深さに目をひらかれます。愛の概念自体、現代のそれでなく、古代人の愛の視点で考えねばならぬようです。
折口の生家、出雲の飛鳥坐(あすかいます)神社の話も出て来ます。
まつろわぬ神々がお二人の人生の底にあったこと、ますます興味深い。
2012年11月7日に日本でレビュー済み
折口信夫の素顔が一杯である。男色を隠しもせず、女性嫌いで通した折口信夫が女性の愛弟子を持っていたことは不思議である。
付けられた名前がナマハゲに由来するというなんともユーモラスな師弟関係だ。
手紙を便所の落とし紙に使われたりと散々な面もあるが、生萩女史は折口のお気に入りであったのだろう。
実は、折口信夫本人はきれいな女性が大変好きであることが本を読むとよくわかる。
夜中にうなされることが多い、女性的なアニマの存在を感ずる折口の言動は、私にある仮説を思いつかせる。
傷心の天王寺中学時代に泊まった、今は奈良県大和高田市築山にある古墳群の村で折口は女神に憑依されたのではないかと。その女神の名は豊受大神、俗名豊鋤入姫、別名中将姫ではなかったか、と・・・。
折口の代表作「死者の書」は、その周辺が舞台である。
付けられた名前がナマハゲに由来するというなんともユーモラスな師弟関係だ。
手紙を便所の落とし紙に使われたりと散々な面もあるが、生萩女史は折口のお気に入りであったのだろう。
実は、折口信夫本人はきれいな女性が大変好きであることが本を読むとよくわかる。
夜中にうなされることが多い、女性的なアニマの存在を感ずる折口の言動は、私にある仮説を思いつかせる。
傷心の天王寺中学時代に泊まった、今は奈良県大和高田市築山にある古墳群の村で折口は女神に憑依されたのではないかと。その女神の名は豊受大神、俗名豊鋤入姫、別名中将姫ではなかったか、と・・・。
折口の代表作「死者の書」は、その周辺が舞台である。