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螢・納屋を焼く・その他の短編 (新潮文庫) 文庫 – 1987/9/25

4.2 5つ星のうち4.2 256個の評価

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秋が終り冷たい風が吹くようになると、彼女は時々僕の腕に体を寄せた。ダッフル・コートの厚い布地をとおして、僕は彼女の息づかいを感じとることができた。でも、それだけだった。彼女の求めているのは僕の腕ではなく、誰かの腕だった。僕の温もりではなく、誰かの温もりだった……。もう戻っては来ないあの時の、まなざし、語らい、想い、そして痛み。リリックな七つの短編。
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登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ 新潮社; 改版 (1987/9/25)
  • 発売日 ‏ : ‎ 1987/9/25
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 文庫 ‏ : ‎ 208ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4101001332
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4101001333
  • 寸法 ‏ : ‎ 14.8 x 10.5 x 2 cm
  • カスタマーレビュー:
    4.2 5つ星のうち4.2 256個の評価

著者について

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村上 春樹
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1949(昭和24)年、京都府生れ。早稲田大学文学部卒業。

1979年、『風の歌を聴け』でデビュー、群像新人文学賞受賞。主著に『羊をめぐる冒険』(野間文芸新人賞)、『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』(谷崎潤一郎賞受賞)、『ねじまき鳥クロニクル』(読売文学賞)、『ノルウェイの森』、『アンダーグラウンド』、『スプートニクの恋人』、『神の子どもたちはみな踊る』、『海辺のカフカ』、『アフターダーク』など。『レイモンド・カーヴァー全集』、『心臓を貫かれて』、『キャッチャー・イン・ザ・ライ』、『ロング・グッドバイ』など訳書も多数。

カスタマーレビュー

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5つのうち4.2つ
256グローバルレーティング

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上位レビュー、対象国: 日本

2023年9月3日に日本でレビュー済み
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短編なので読みやすい。村上春樹さん初心者にオススメ!
2人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2022年6月12日に日本でレビュー済み
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『ノルウェーの森』の監督がベトナム人で、
この「納屋を焼く」を翻案した映画、
『バーニング』が韓国人監督で、韓国映画。
『トニー瀧谷』は市川準。
『風の歌を聴け』は大森一樹です。
そして大評判になった『ドライブ・マイ・カー』は濱口竜介監督。
結論から言うと、原作より映画の方が奥行きがあり、小説よをより再構築してあって、
良いのです。
この『バーニング』も深い映画になっています。
韓国の若者を覆う「格差社会」
持てる者への恨みが色濃く、「納屋を焼く」行為が爆発して殺意に変わる。
結論付けないのが村上春樹の小説。
『バーニング』も『ドライブ・マイ・カー』のどちらも、
納得行く結論を観客に届けている。
そこまで熟慮して考える糸口を作家は映像作家に投げかけているのですね。
それは原作のチカラ・・・であると思います。
8人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2023年7月14日に日本でレビュー済み
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村上春樹節。
意味が定まらない浮遊感と、すぐそこにある死の匂い、小気味良い文章。
1人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2023年8月26日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
長編に出てくる雰囲気、エピソードが短編の中にちりばめられている。中にはまるまるそのものも。
 なんとなくだけど、短編の方が好きかな。
 このなかでよかったのは「納屋を焼く」かな。雰囲気が好き。

 物語って心揺さぶる感動ストーリーというのもいいなと思うときがあるけど、雰囲気を味わうというのもあるなと最近思う。エッセイとはまた違うんだよな。ことばから感じる湿り気、熱さ、冷たさ、乾き、そういうのが自分のいいなを構成しているのだと思う。結構、重さ、が好きかも。深刻さじゃなくて、重さ。
2人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2022年12月28日に日本でレビュー済み
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面白い
2人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2019年11月19日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
注文をしてから3日後にはポストに届いておりました。状態も良かったです。
表題、「納屋を焼く」は主人公と所在不透明な彼女と社会的に安定しているのにあえてアンモラルに手を染める男性が出てくる。3人彼女を介して交流をすすめていくのだが最後には(納屋も含めて)全てなくなってしまう。納屋とは何かの比喩なのか?と考えさせられるもの悲しさが残る短編でした。秋の初めに読むに丁度よかったと思いました。この短編集には「ノルウェーの森」「レキシントンの幽霊」のアナザーストーリー的な位置づけなのかなと思われる話も収録されていますので、以前にこれらの本を読んで好みに思った方は好きになれる一冊だと思います。
2人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2019年12月10日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
若い時分に読んだのは確かなのだけど、それほど印象に残っていなかったので、村上作品読み直しシリーズの通過点的に手にとった。
面白かった。
これが英語で書かれていたら、柴田元幸さんは速攻で翻訳するだろうな。
そんな感じの題材、設定、進め方。
完成度、という言い方は好きではないけれど、その点では力を入れたデッサン、みたいな印象はある。
けれど、初めて読んだ若かりし頃よりも、各作品にどうしようもないほどの切なさを感じてしまう。
当時を思い出しているのか、今の齢だから改めてわかるのか。
村上作品にある、井戸を眺めるような深さは長編だと辛くなる時があるけど、短篇ならば切なさでとどまるのかも。
5人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2020年9月10日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
ずいぶん前に一度読んでなんかしら「蛍」が気になってて買いました。まだ、読んでないです。小川洋子さんも「蛍」に関してなんかコメントしてたなあ。ハルキストでも村上主義者でもないですが、結構村上さんの本は読んでいますが、正直なところよくわかりません。私ジャズ研にはいっていて、学校への道の途中にあったジャズ喫茶が村上さんのやってたお店でした。百回二百回かな、それぐらい行っているんですが、村上さんの記憶は全然ありません。「蛍」にはなんかあるんですよ。再度読んだらわかるかなあ。うーん。
3人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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