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雨天炎天―ギリシャ・トルコ辺境紀行 (新潮文庫) 文庫 – 1991/7/30
村上 春樹
(著)
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「女」と名のつくものはたとえ動物であろうと入れない、ギリシャ正教の聖地アトス。険しい山道にも、厳しい天候にも、粗食にも負けず、アトスの山中を修道院から修道院へひたすら歩くギリシャ編。一転、若葉マークの四駆を駆って、ボスフォラス海峡を抜け、兵隊と羊と埃がいっぱいのトルコ一周の旅へ――。雨に降られ太陽に焙られ埃にまみれつつ、タフでハードな冒険の旅は続く!
- 本の長さ224ページ
- 言語日本語
- 出版社新潮社
- 発売日1991/7/30
- 寸法14.8 x 10.5 x 2 cm
- ISBN-104101001391
- ISBN-13978-4101001395
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カラフルで夢があふれるイラストと、その隣に気持ちよさそうに寄りそうハートウォーミングなエッセイでつづる 25 編。 | ギリシャ正教の聖地アトスをひたすら歩くギリシャ編。一転、四駆を駆ってトルコ一周の旅へ──。タフでワイルドな冒険旅行! | 本書を一読すれば、誰でも村上ワールドの仲間になれます。安西水丸画伯のイラスト入りで贈る、村上春樹のエッセンス、全 31 編! | ’84 年の世田谷の路地裏から’38 年の満州蒙古国境、駅前のクリーニング店から意識の井戸の底まで、探索の年代記は開始される。〈読売文学賞受賞〉 | 読者が参加する小説「ストッキング」から、全篇関西弁で書かれた「ことわざ」まで、謎とユーモアに満ちた「超短篇」小説 36本。 | アメリカ体験や家族問題、オウム事件と阪神大震災の衝撃などを深く論じながら、ポジティブな新しい生き方を探る長編対談。 |
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村上ラヂオ 1~3 | ポートレイト・イン・ジャズ | 海辺のカフカ〔上・下〕 | 東京奇譚集 | 1Q84 BOOK1~3 | 村上春樹 雑文集 | |
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登録情報
- 出版社 : 新潮社 (1991/7/30)
- 発売日 : 1991/7/30
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 224ページ
- ISBN-10 : 4101001391
- ISBN-13 : 978-4101001395
- 寸法 : 14.8 x 10.5 x 2 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 66,222位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 155位日本文学(日記・書簡)
- - 867位紀行文・旅行記
- - 1,557位新潮文庫
- カスタマーレビュー:
著者について
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1949(昭和24)年、京都府生れ。早稲田大学文学部卒業。
1979年、『風の歌を聴け』でデビュー、群像新人文学賞受賞。主著に『羊をめぐる冒険』(野間文芸新人賞)、『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』(谷崎潤一郎賞受賞)、『ねじまき鳥クロニクル』(読売文学賞)、『ノルウェイの森』、『アンダーグラウンド』、『スプートニクの恋人』、『神の子どもたちはみな踊る』、『海辺のカフカ』、『アフターダーク』など。『レイモンド・カーヴァー全集』、『心臓を貫かれて』、『キャッチャー・イン・ザ・ライ』、『ロング・グッドバイ』など訳書も多数。
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
レビューのフィルタリング中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。
2015年10月24日に日本でレビュー済み
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冒頭にギリシャとトルコの地図が1ページずつ添付されています。
本文を読み進めていきながら・著者が移動するたび冒頭地図に戻り、
地図を確認。おかげで楽しみながら無理なくギリシャ&トルコの地理を
覚えられました。(学生時代の世界史の授業では、受験科目だったのに
全く脳みそに染み込まず)。
いつか読んだ著者のエッセイで、受験に関して何もしなかった、
英語についてはペーパーバックを、
世界史は読み物として面白い事典を持っており、両方趣味として読むうちに
身についた、という羨ましいエピソードを思い出しました。
著者の紀行エッセイもっと読みたいと思い、探し中です。
高橋ゆかりさんのトルコ漫画が好きなので、とにかく地理を覚えられたのが嬉しい。
本文を読み進めていきながら・著者が移動するたび冒頭地図に戻り、
地図を確認。おかげで楽しみながら無理なくギリシャ&トルコの地理を
覚えられました。(学生時代の世界史の授業では、受験科目だったのに
全く脳みそに染み込まず)。
いつか読んだ著者のエッセイで、受験に関して何もしなかった、
英語についてはペーパーバックを、
世界史は読み物として面白い事典を持っており、両方趣味として読むうちに
身についた、という羨ましいエピソードを思い出しました。
著者の紀行エッセイもっと読みたいと思い、探し中です。
高橋ゆかりさんのトルコ漫画が好きなので、とにかく地理を覚えられたのが嬉しい。
2022年7月11日に日本でレビュー済み
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こんな不思議な地があるだなんて
2020年6月16日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
遠い太鼓が好きで何度も何度も読みました。
村上氏の小説は文体がどうしても苦手なのですが、ハードボイルドを茶化す、ウィットに富んだ、さらに勉強にもなる旅行記(というと軽く聞こえますが)は、最高です。
村上氏の小説は文体がどうしても苦手なのですが、ハードボイルドを茶化す、ウィットに富んだ、さらに勉強にもなる旅行記(というと軽く聞こえますが)は、最高です。
2013年5月31日に日本でレビュー済み
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著者はご存じ村上春樹。この旅の数年前には「ノルウエイの森」でブレイクし、一躍国民的作家と目された。団塊の世代、嗜好はアメリカン・スタイル。健康志向でマラソン・トライアスロンに関心がある。
金の卵であるこの作家を取り込むべく、大手出版社(新潮社か講談社であろう)が持ち込んだ企画が、春樹好みのちょっと「ハードな」ギリシャ・トルコ辺境の旅。スタイルは若者気取りのバックパッカーの旅。とは言っても、金欠若者の危険な放浪旅ではない。「先生」には若い写真家なり編集者が同行し、雑事は彼らがすべて処理する。
さはさりながら本旅行記は面白かった。村上が何故かくも、とりわけ若い世代に受けるのか納得した。文章は明晰で、いささかバタ臭く軽やか。深刻で小難しい議論には立ち入らない。
つい最近まで(NATOのメンバーとなりアメリカ体制に組み込まれる以前の)トルコには怪しく・不気味なイメージがあった。映画アラビアのロレンスやトルコ官憲に捕まった「Midnight Express」のアメリカ青年がいかにひどい目にあったかを想起すればよい。が、本書は今のトルコ、憎めないトルコ人について優れたリポートとなっている。観光地イスタンブールやエフェソスでなく、我々のよく知らぬ東部辺境の奥地アナトリア地方(ソ連、イラン、イラク、シリア国境に接する)や「魔の国道24号線」について何ほどかを知ったのも収穫であった。とりわけ黒海沿いの町「ホバ」の記述は美しく文学的表現に非凡なものを感じた。
問題は聖地アトス編。宗教にうといと自認する作家とお付きの二人は、ただただ修道院の宿泊と食事のお世話になりながら「ハード」で「ワイルド」な山道を雨に打たれて歩く。話題は食事や宿泊設備の良し悪し。翌朝出立に親切に食糧を提供してくれたかどうかである。一体何のためにアトスの聖地を訪ねたのか。
こんな不便の地で今なお修行する修道士たちは、どの国からやってきて、過去にどんな人生を背負っているのか。十字軍による聖地コンスタンチノープルの略奪、トルコの包囲を知りながら陥落をただ座視した西方カトリック教会。西ヨーロッパ世界からギリシャ正教が被った数々の不当な悲劇を知ることは、ギリシャ人の本音を知るための鍵なのである。
今日ノーベル文学賞うんぬんを噂されるほどの作家でありながら、ギリシャの近現代史にほっかぶりし、ギリシャ正教の聖地で修行する人々の心に何ほどかの問いかけを試みることなく、無知な高校生や大学生ではあるまいに、ただただ修道院巡りをやっただけの記録となっているのは残念で、情けない。
聖地アトスの存在を知って感心するのも結構だが、本書を契機にギリシャの近現代史に少し足を踏み入れてはいかがだろう。イタリア・ドイツの占領をやっとの思いで脱したギリシャはこの後肉親の対立をも巻き込んだ深刻な内戦に突入し、ギリシャの社会をズタズタにする。大戦の余燼くすぶるギリシャの地方を「若くしなやかな精神」をもって歩きながらギリシャの人々の内面を探ったケヴィン・アンドリュースの「イカロスの飛行」(みすず書房)は必読書。紀行文学の最高傑作のひとつ。最近出版された村田奈々子著「物語 近現代ギリシャの歴史」(中公新書)もお薦め。
金の卵であるこの作家を取り込むべく、大手出版社(新潮社か講談社であろう)が持ち込んだ企画が、春樹好みのちょっと「ハードな」ギリシャ・トルコ辺境の旅。スタイルは若者気取りのバックパッカーの旅。とは言っても、金欠若者の危険な放浪旅ではない。「先生」には若い写真家なり編集者が同行し、雑事は彼らがすべて処理する。
さはさりながら本旅行記は面白かった。村上が何故かくも、とりわけ若い世代に受けるのか納得した。文章は明晰で、いささかバタ臭く軽やか。深刻で小難しい議論には立ち入らない。
つい最近まで(NATOのメンバーとなりアメリカ体制に組み込まれる以前の)トルコには怪しく・不気味なイメージがあった。映画アラビアのロレンスやトルコ官憲に捕まった「Midnight Express」のアメリカ青年がいかにひどい目にあったかを想起すればよい。が、本書は今のトルコ、憎めないトルコ人について優れたリポートとなっている。観光地イスタンブールやエフェソスでなく、我々のよく知らぬ東部辺境の奥地アナトリア地方(ソ連、イラン、イラク、シリア国境に接する)や「魔の国道24号線」について何ほどかを知ったのも収穫であった。とりわけ黒海沿いの町「ホバ」の記述は美しく文学的表現に非凡なものを感じた。
問題は聖地アトス編。宗教にうといと自認する作家とお付きの二人は、ただただ修道院の宿泊と食事のお世話になりながら「ハード」で「ワイルド」な山道を雨に打たれて歩く。話題は食事や宿泊設備の良し悪し。翌朝出立に親切に食糧を提供してくれたかどうかである。一体何のためにアトスの聖地を訪ねたのか。
こんな不便の地で今なお修行する修道士たちは、どの国からやってきて、過去にどんな人生を背負っているのか。十字軍による聖地コンスタンチノープルの略奪、トルコの包囲を知りながら陥落をただ座視した西方カトリック教会。西ヨーロッパ世界からギリシャ正教が被った数々の不当な悲劇を知ることは、ギリシャ人の本音を知るための鍵なのである。
今日ノーベル文学賞うんぬんを噂されるほどの作家でありながら、ギリシャの近現代史にほっかぶりし、ギリシャ正教の聖地で修行する人々の心に何ほどかの問いかけを試みることなく、無知な高校生や大学生ではあるまいに、ただただ修道院巡りをやっただけの記録となっているのは残念で、情けない。
聖地アトスの存在を知って感心するのも結構だが、本書を契機にギリシャの近現代史に少し足を踏み入れてはいかがだろう。イタリア・ドイツの占領をやっとの思いで脱したギリシャはこの後肉親の対立をも巻き込んだ深刻な内戦に突入し、ギリシャの社会をズタズタにする。大戦の余燼くすぶるギリシャの地方を「若くしなやかな精神」をもって歩きながらギリシャの人々の内面を探ったケヴィン・アンドリュースの「イカロスの飛行」(みすず書房)は必読書。紀行文学の最高傑作のひとつ。最近出版された村田奈々子著「物語 近現代ギリシャの歴史」(中公新書)もお薦め。
2022年11月17日に日本でレビュー済み
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目的も必要性もはっきりしない旅の記録。村上春樹の文章だからまだ読めるが、肝心の内容を感じない。ただ、ハードな旅だったというのはよくわかる。
2015年7月4日に日本でレビュー済み
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村上春樹の小説はすべて友人から借りて読み終わりました。
その後、翻訳物もほぼ読み終わり、その間に何冊か混じっていた随筆も
結構面白く読めました。
そして意外と随筆も多く出版されていることを知りました。
ならば随筆もと思いアマゾンで「やがて悲しき外国語」を1円で購入して読みました。
これはこれで面白かったが、その中で「雨天炎天」があることを知り
友人に貸してくれと申し込むが行方不明とのこと。
アマゾンでは古本でも高いのでブックオフに買いに行く。
棚にある読んでいない随筆を全部買ってくる。
残念ながら100円均一コーナーには一冊も村上は無かった。
取敢えず「シドニー」を読み始める。
2分冊を楽しく読み終わり、「雨天炎天」がなかったことに気が付く。
アマゾンで新刊を買う。
村上春樹で新刊を買うのは3冊目だ。
今話題のギリシャのアトス半島の紀行文とトルコ周回の旅行記です。
アトス半島は外界とは遮断されたギリシャ正教の聖地のようです。
トルコ周回はインスタンブール以外を紹介した秀作です。
ただしいずれも30年近く前の紀行文です。
あと30年したら立派な民俗学の書籍になるのではないでしょうか。
それにしても村上春樹は息の長い作家ですね。
今度新作が出たら新刊で買おう。
その後、翻訳物もほぼ読み終わり、その間に何冊か混じっていた随筆も
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ならば随筆もと思いアマゾンで「やがて悲しき外国語」を1円で購入して読みました。
これはこれで面白かったが、その中で「雨天炎天」があることを知り
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ただしいずれも30年近く前の紀行文です。
あと30年したら立派な民俗学の書籍になるのではないでしょうか。
それにしても村上春樹は息の長い作家ですね。
今度新作が出たら新刊で買おう。
2003年2月4日に日本でレビュー済み
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ギリシャ聖教の聖地アトス半島を巡る旅と、トルコを車で一周する旅の旅行エッセイ。アトス半島については耳にしたこともなかったし、トルコという国にも疎いので、新鮮に読める箇所が多かった。おとづれる場所の歴史や現状(政治的、経済的、その他さまざまな現状)が簡単に書かれているのも、役に立つものが多かった。他の旅行記同様、相変わらずさんざんな目にあって愚痴もたくさんこぼしているのですが、なぜかその場所へ行ってみたい(著者と同じ目には合いたくないけれども、描写されている情景は見てみたい)気にさせる不思議な雰囲気があります。