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村上朝日堂 はいほー! (新潮文庫) 文庫 – 1992/5/29
村上 春樹
(著)
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本書を一読すれば、誰でも村上ワールドの仲間になれます。安西水丸画伯のイラスト入りで贈る、村上春樹のエッセンス、全31編!
- 本の長さ208ページ
- 言語日本語
- 出版社新潮社
- 発売日1992/5/29
- 寸法14.8 x 10.5 x 2 cm
- ISBN-104101001405
- ISBN-13978-4101001401
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出版社より
象工場のハッピーエンド | 村上朝日堂 | 螢・納屋を焼く・その他の短編 | 世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド〔上・下〕 | 村上朝日堂の逆襲 | 日出る国の工場 | |
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価格 | ¥781¥781 | ¥781¥781 | ¥605¥605 | ¥935¥935 | ¥572¥572 | ¥781¥781 |
【新潮文庫】村上春樹 作品 | 都会的なセンチメンタリズムに充ちた 13 の短編と、カラフルなイラストが奏でる素敵なハーモニー。語り下ろし対談も収録した新編集。 | ビールと豆腐と引越しが好きで、蟻ととかげと毛虫が嫌い。素晴らしき春樹ワールドに水丸画伯のクールなイラストを添えたコラム集。 | もう戻っては来ないあの時の、まなざし、語らい、想い、そして痛み。静閑なリリシズムと奇妙なユーモア感覚が交錯する短編 7 作。 | 老博士が〈私〉の意識の核に組み込んだ、ある思考回路。そこに隠された秘密を巡って同時進行する、幻想世界と冒険活劇の二つの物語。〈谷崎潤一郎賞受賞〉 | 交通ストと床屋と教訓的な話が好きで、高いところと猫のいない生活とスーツが苦手。御存じのコンビが読者に贈る素敵なエッセイ。 | 好奇心で選んだ七つの工場を、御存じ、春樹&水丸コンビが訪ねます。カラーイラストとエッセイでつづる、楽しい〈工場〉訪問記。 |
ランゲルハンス島の午後 | 雨天炎天―ギリシャ・トルコ辺境紀行― | 村上朝日堂 はいほー! | ねじまき鳥クロニクル 第1部~第3部 | 夜のくもざる―村上朝日堂短篇小説― | 村上春樹、河合隼雄に会いにいく | |
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価格 | ¥825¥825 | ¥539¥539 | ¥539¥539 | ¥825¥825 | ¥990¥990 | ¥737¥737 |
カラフルで夢があふれるイラストと、その隣に気持ちよさそうに寄りそうハートウォーミングなエッセイでつづる 25 編。 | ギリシャ正教の聖地アトスをひたすら歩くギリシャ編。一転、四駆を駆ってトルコ一周の旅へ──。タフでワイルドな冒険旅行! | 本書を一読すれば、誰でも村上ワールドの仲間になれます。安西水丸画伯のイラスト入りで贈る、村上春樹のエッセンス、全 31 編! | ’84 年の世田谷の路地裏から’38 年の満州蒙古国境、駅前のクリーニング店から意識の井戸の底まで、探索の年代記は開始される。〈読売文学賞受賞〉 | 読者が参加する小説「ストッキング」から、全篇関西弁で書かれた「ことわざ」まで、謎とユーモアに満ちた「超短篇」小説 36本。 | アメリカ体験や家族問題、オウム事件と阪神大震災の衝撃などを深く論じながら、ポジティブな新しい生き方を探る長編対談。 |
村上朝日堂ジャーナル うずまき猫のみつけかた | 村上朝日堂はいかにして鍛えられたか | 辺境・近境 | 辺境・近境 写真篇 | 神の子どもたちはみな踊る | もし僕らのことばがウィスキーであったなら | |
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マラソンで足腰を鍛え、「猫が喜ぶビデオ」の効果に驚き、車が盗まれ四苦八苦。水丸画伯と陽子夫人の絵と写真満載のアメリカ滞在記。 | 「裸で家事をする主婦は正しいか」「宇宙人に知られたくない言葉とは?」’90 年代の日本を綴って 10 年。「村上朝日堂」最新作! | 自動小銃で脅かされたメキシコ、無人島トホホ潜入記、うどん三昧の讃岐紀行、震災で失われた故郷・神戸……。涙と笑いの 7 つの旅。 | 春樹さんが抱いた虎の子も、無人島で水をかぶったライカの写真も、みんな写ってます!同行した松村映三が撮った旅の写真帖。 | 一九九五年一月、地震はすべてを壊滅させた。そして二月、人々の内なる廃墟が静かに共振する──。深い闇の中に光を放つ六つの物語。 | アイラ島で蒸溜所を訪れる。アイルランドでパブをはしごする。二大聖地で出会ったウィスキーと人と──。芳醇かつ静謐なエッセイ。 |
村上ラヂオ 1~3 | ポートレイト・イン・ジャズ | 海辺のカフカ〔上・下〕 | 東京奇譚集 | 1Q84 BOOK1~3 | 村上春樹 雑文集 | |
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いつもオーバーの中に子犬を抱いているような、ほのぼのとした毎日をすごしたいあなたに贈る、ちょっと変わった50のエッセイ。 | 青春時代にジャズと蜜月を過ごした二人が、それぞれの想いを託した愛情あふれるジャズ名鑑。単行本二冊に新編を加えた増補決定版。 | 田村カフカは 15歳の日に家出した。姉と並んだ写真を持って。世界でいちばんタフな少年になるために。ベストセラー、待望の文庫化。 | 奇譚=それはありそうにない、でも真実の物語。都会の片隅で人々が迷い込んだ、偶然と驚きにみちた 5 つの不思議な世界! | 不思議な月が浮かび、リトル・ピープルが棲すむ1Q84年の世界……深い謎を孕みながら、青豆と天吾の壮大な物語が始まる。〈毎日出版文化省受賞〉 | デビュー小説『風の歌を聴け』受賞の言葉から伝説のエルサレム賞スピーチ「壁と卵」まで、全篇書下ろし序文付きの 69 編、保存版! |
職業としての小説家 | 村上さんのところ | 騎士団長殺し 第1部~第2部 | 本当の翻訳の話をしよう 増補版 | 小澤征爾さんと、音楽について話をする | みみずくは黄昏に飛びたつ | |
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小説家とはどんな人間なのか……デビュー時の逸話や文学賞の話、長編小説の書き方まで村上春樹が自らを語り尽くした稀有な一冊! | 世界中から怒濤の質問 3万 7465 通!1億PVの人気サイトの名回答・珍問答を厳選して収録。フジモトマサルのイラスト付。 | 一枚の絵が秘密の扉を開ける──妻と別離し、小田原の山荘に暮らす孤独な画家の前に顕あられわた騎士団長とは。村上文学の新たなる結晶! | 翻訳は「塩せんべい」で小説は「チョコレート」!? 海外文学と翻訳とともに生きてきた二人が交わした、7年越し14本の対話集。 | 音楽を聴くって、なんて素晴らしいんだろう……世界で活躍する指揮者と小説家が、「良き音楽」をめぐって、すべてを語り尽くす! | 作家川上未映子が、すべての村上作品を読み直し、「村上春樹」の最深部に鋭く迫る。 13 時間に及ぶ、比類なきロングインタビュー! |
登録情報
- 出版社 : 新潮社 (1992/5/29)
- 発売日 : 1992/5/29
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 208ページ
- ISBN-10 : 4101001405
- ISBN-13 : 978-4101001401
- 寸法 : 14.8 x 10.5 x 2 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 133,902位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 87位映画論・映像論
- - 2,417位近現代日本のエッセー・随筆
- - 2,917位新潮文庫
- カスタマーレビュー:
著者について
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1949(昭和24)年、京都府生れ。早稲田大学文学部卒業。
1979年、『風の歌を聴け』でデビュー、群像新人文学賞受賞。主著に『羊をめぐる冒険』(野間文芸新人賞)、『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』(谷崎潤一郎賞受賞)、『ねじまき鳥クロニクル』(読売文学賞)、『ノルウェイの森』、『アンダーグラウンド』、『スプートニクの恋人』、『神の子どもたちはみな踊る』、『海辺のカフカ』、『アフターダーク』など。『レイモンド・カーヴァー全集』、『心臓を貫かれて』、『キャッチャー・イン・ザ・ライ』、『ロング・グッドバイ』など訳書も多数。
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2022年6月17日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
本書『村上朝日堂はいほー!』は、『ハイファッション』という雑誌に80年代半ばに掲載されたエッセイを主にして編纂された本である。
気に入ったエッセイを選ぶと「チャンドラー方式」「スコット・フィッツジェラルドと財テク」「CAN YOU SPEAK ENGLISH?」の三編であった。
もちろん他のエッセイのなかにも面白く感じて読んだものもあるが評者が選んだ3編には我が身にも覚えがある内容だから選んだのです。
「チャンドラー方式」は、レイモンド・チャンドラーのファンの評者はチャンドラーの小説は殆ど読んでいるし、何度も読んだものもあるからチャンドラー方式には興味を持って読んでしまったのです。
「スコット・フィッツジェラルドと財テク」は、村上さんがマンションで財テクするよう勧められて麻布の坂の下にあるワンルーム・マンションを見に言った経験を書いていた。
その間取りを見ながら3000万円という価格でとても他人に勧められるマンションと思えず財テクのために買うのをやめてしまった。
8か月の海外生活から帰ったらそのワンルーム・マンションが5000万円に値上がりしていたそうだ。
が、村上さんは損した気分など微塵もなく「こんなのはどう考えてもまともな社会ではない。これがまともな社会だと思う人がいたら、それはまともじゃない人である。」と述べていた。
アメリカ先住民たちに「土地は子孫から借りているものだから大事にしなければならない」という諺がある。
変に頑固に小商いを続けていて「財テク」には縁のなかった評者には村上さんの「こんなのはどう考えてもまともな社会ではない」に同感してこのエッセイを読んでしまったのです。
「CAN YOU SPEAK ENGLISH?」は、英会話の話である。
評者も海外ツアーへ何十回と人を連れて行った経験があり(英語は片言程度の身の程知らずのことでした)村上さんが「外国語というのは必要に迫られればある程度話せるようになる」ということを書いていましたが、そうなんだと得心したのです。
もちろん評者もある程度は勉強してはいましたが・・・。
35年も時が過ぎた今読むと少し違和感を覚えるようなエッセイもあったがまあまあ面白く読ませてくれた『村上朝日堂はいほー!』でした。
気に入ったエッセイを選ぶと「チャンドラー方式」「スコット・フィッツジェラルドと財テク」「CAN YOU SPEAK ENGLISH?」の三編であった。
もちろん他のエッセイのなかにも面白く感じて読んだものもあるが評者が選んだ3編には我が身にも覚えがある内容だから選んだのです。
「チャンドラー方式」は、レイモンド・チャンドラーのファンの評者はチャンドラーの小説は殆ど読んでいるし、何度も読んだものもあるからチャンドラー方式には興味を持って読んでしまったのです。
「スコット・フィッツジェラルドと財テク」は、村上さんがマンションで財テクするよう勧められて麻布の坂の下にあるワンルーム・マンションを見に言った経験を書いていた。
その間取りを見ながら3000万円という価格でとても他人に勧められるマンションと思えず財テクのために買うのをやめてしまった。
8か月の海外生活から帰ったらそのワンルーム・マンションが5000万円に値上がりしていたそうだ。
が、村上さんは損した気分など微塵もなく「こんなのはどう考えてもまともな社会ではない。これがまともな社会だと思う人がいたら、それはまともじゃない人である。」と述べていた。
アメリカ先住民たちに「土地は子孫から借りているものだから大事にしなければならない」という諺がある。
変に頑固に小商いを続けていて「財テク」には縁のなかった評者には村上さんの「こんなのはどう考えてもまともな社会ではない」に同感してこのエッセイを読んでしまったのです。
「CAN YOU SPEAK ENGLISH?」は、英会話の話である。
評者も海外ツアーへ何十回と人を連れて行った経験があり(英語は片言程度の身の程知らずのことでした)村上さんが「外国語というのは必要に迫られればある程度話せるようになる」ということを書いていましたが、そうなんだと得心したのです。
もちろん評者もある程度は勉強してはいましたが・・・。
35年も時が過ぎた今読むと少し違和感を覚えるようなエッセイもあったがまあまあ面白く読ませてくれた『村上朝日堂はいほー!』でした。
2016年11月23日に日本でレビュー済み
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好きです。ありがとうございました。また機会がございましたら、よろしくお願いします。
2012年12月16日に日本でレビュー済み
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何度でも読める。
イラストも良いですよね!何回も繰り返し読める。
イラストも良いですよね!何回も繰り返し読める。
2009年11月16日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
引っ掛からない人には全くおもしろみのないエッセイかもしれませんが、
山羊座のA型について事細かに自嘲してみたり、
こどもの頃「記者会見」を「汽車会見」と思い込んでいたりする話には
「こんなに感覚が近い人が世の中にいるのだ!」と勇気づけられました。
きっと世界のどんな秘境を探検するよりも
日常生活を掘り下げていくことの方が
おもしろい発見がたくさんあるのだなぁ、と思いました。
☆私はこどもの頃「台風一過」を「台風一家」と思い込んでいました
山羊座のA型について事細かに自嘲してみたり、
こどもの頃「記者会見」を「汽車会見」と思い込んでいたりする話には
「こんなに感覚が近い人が世の中にいるのだ!」と勇気づけられました。
きっと世界のどんな秘境を探検するよりも
日常生活を掘り下げていくことの方が
おもしろい発見がたくさんあるのだなぁ、と思いました。
☆私はこどもの頃「台風一過」を「台風一家」と思い込んでいました
2014年11月7日に日本でレビュー済み
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村上春樹が1983年から5年間に連載したエッセイなどを集めたもの。時代はバブルの頃だったから、このエッセイ集も何となく明るい。
この人のエッセイを読んでいると何となく若い頃に読んだ筒井康隆を思い出す。
ぼくにとっては、同じ匂いがする作家。
この人の長編はどうも読む気がしないが、短編なら読んでみようと思う。
エッセイは面白い。
この人のエッセイを読んでいると何となく若い頃に読んだ筒井康隆を思い出す。
ぼくにとっては、同じ匂いがする作家。
この人の長編はどうも読む気がしないが、短編なら読んでみようと思う。
エッセイは面白い。
2017年7月12日に日本でレビュー済み
基本的に村上さんのエッセーは何回も読んでいて、大体内容も憶えているのだが、やはり詠んだのが久しぶりなものもあって、今回の「はいほー!」もそのひとつだ、こうしてレヴューを書こうとして読み返していると、あれ、この話はこんなんだったけ、と新鮮な感覚で読むことができる。
例えば『日本長期信用銀行のカルチャー・ショック』と言うエッセーで、村上さんの主張していることには、賛成だ。バブル崩壊の犠牲となった、今は亡き“長銀”に起こった女性の制服廃止から、村上さんの母校である兵庫県の名門、神戸高校での制服に対する生徒のアンケートについて、こう述べている。『それはそうと、僕は昔から制服というのが昔から大嫌いだった。高校時代は学生服を着せられて、あれには本当にうんざりした。まったく無意味なことだと思った。でも僕がいちばん驚いたのは、全校生徒に制服廃止、私服化についてのアンケートを取ったときに約七割くらいが「制服のままでいい」と答えたことだった。これには僕も唖然とした。そうか、日本人というのは基本的にとことん制服が好きなんだと思った。みんなが私服化に反対した理由は「私服になると服装が華美になり、競争が生まれて好ましくない」というものだった。僕にはこれが信じられなかった。------- すぐそこにに自由があるというのに、どうしてそれを手に取らないのだ?------- もちろん私服化すれば、中には華美に走る者だっているかもしれない。でもそんなのはごく一部であるはずだ。みんなが競争してせっせと高い服を着るなんてことは現実的にありえない。‐‐‐‐‐‐‐‐』村上さんの言うとおりで、私服を自由に着られる学校に通った者としては、‟華美”な服装、と言うのは、管理者側が自由を与えないよう、こじつけるための理由だと思う。けれども一方で、日本人は制服が、均一的なものが好きなようにも思う。ダイバーシティなんて言葉を使いながら、Diversityと綴れない、LGBTと言う言葉を振り回しながら、Genderと言う単語を知らない人が多くいることを知っているからだ。残念なこと、である。
この他に気に入ったエッセーは、『『うさぎ亭』主人』、『無人島の辞書』、『CAN YOU SPEAK ENGLISH?』、『オペラの夜(1)(2)』、『貧乏はどこに行ったのか?』等だ。ところで『スコット・フィッツジェラルドと財テク』を読んだ時に、村上さんがヨーロッパに一時期移住した理由の一つは、バブルの渦中にあった日本を離れたかったからではないか、とひとりごちた。このエッセーは、1983年から5年間、つまり日本のバブルの端緒から爆発の直前まで、に書かれたようだから、あながち間違いでもないようにも思うのだが……。
例えば『日本長期信用銀行のカルチャー・ショック』と言うエッセーで、村上さんの主張していることには、賛成だ。バブル崩壊の犠牲となった、今は亡き“長銀”に起こった女性の制服廃止から、村上さんの母校である兵庫県の名門、神戸高校での制服に対する生徒のアンケートについて、こう述べている。『それはそうと、僕は昔から制服というのが昔から大嫌いだった。高校時代は学生服を着せられて、あれには本当にうんざりした。まったく無意味なことだと思った。でも僕がいちばん驚いたのは、全校生徒に制服廃止、私服化についてのアンケートを取ったときに約七割くらいが「制服のままでいい」と答えたことだった。これには僕も唖然とした。そうか、日本人というのは基本的にとことん制服が好きなんだと思った。みんなが私服化に反対した理由は「私服になると服装が華美になり、競争が生まれて好ましくない」というものだった。僕にはこれが信じられなかった。------- すぐそこにに自由があるというのに、どうしてそれを手に取らないのだ?------- もちろん私服化すれば、中には華美に走る者だっているかもしれない。でもそんなのはごく一部であるはずだ。みんなが競争してせっせと高い服を着るなんてことは現実的にありえない。‐‐‐‐‐‐‐‐』村上さんの言うとおりで、私服を自由に着られる学校に通った者としては、‟華美”な服装、と言うのは、管理者側が自由を与えないよう、こじつけるための理由だと思う。けれども一方で、日本人は制服が、均一的なものが好きなようにも思う。ダイバーシティなんて言葉を使いながら、Diversityと綴れない、LGBTと言う言葉を振り回しながら、Genderと言う単語を知らない人が多くいることを知っているからだ。残念なこと、である。
この他に気に入ったエッセーは、『『うさぎ亭』主人』、『無人島の辞書』、『CAN YOU SPEAK ENGLISH?』、『オペラの夜(1)(2)』、『貧乏はどこに行ったのか?』等だ。ところで『スコット・フィッツジェラルドと財テク』を読んだ時に、村上さんがヨーロッパに一時期移住した理由の一つは、バブルの渦中にあった日本を離れたかったからではないか、とひとりごちた。このエッセーは、1983年から5年間、つまり日本のバブルの端緒から爆発の直前まで、に書かれたようだから、あながち間違いでもないようにも思うのだが……。
2012年2月27日に日本でレビュー済み
村上春樹氏の作品を全て読もうとしています。
56冊目です。
読みやすい、とは思いました。
しかし、それだけでした。
つまらないとも思いません。
特別な感想はありません。
56冊目です。
読みやすい、とは思いました。
しかし、それだけでした。
つまらないとも思いません。
特別な感想はありません。