短編集、これも面白かった!日常に潜む不思議なお話。
・偶然の旅人
村上氏自身の「たまたま」の一致の不思議な経験と、ゲイのピアノ調律師の「たまたま」の経験
・ハナレイ・ベイ
亡くなった息子の姿を見かけた若者たちとその母。なんか切なくなる。
・どこであれそれが見つかりそうな場所で
ふとしたことで日常から姿を消した男を捜す。こういう歪みというか、隙間というか、そういうもの、あってもおかしくないと思う。それを期待する自分がどこかにいる。
・日々移動する腎臓のかたちをした石
自分にとって重要な人って自分で決めて良いんだろうか。そのとき目の前で愛している人はそうでないかもって思うことがあるんだろうか。
・品川猿
名前。自分の名前が盗まれていた。これはすごく面白いお話だった。
それぞれのお話の纏う雰囲気がすごくよかった。
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東京奇譚集 (新潮文庫) 文庫 – 2007/11/28
村上 春樹
(著)
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肉親の失踪、理不尽な死別、名前の忘却……。大切なものを突然に奪われた人々が、都会の片隅で迷い込んだのは、偶然と驚きにみちた世界だった。孤独なピアノ調律師の心に兆した微かな光の行方を追う「偶然の旅人」。サーファーの息子を喪くした母の人生を描く「ハナレイ・ベイ」など、見慣れた世界の一瞬の盲点にかき消えたものたちの不可思議な運命を辿る5つの物語。
- ISBN-104101001561
- ISBN-13978-4101001562
- 出版社新潮社
- 発売日2007/11/28
- 言語日本語
- 寸法14.8 x 10.5 x 2 cm
- 本の長さ256ページ
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登録情報
- 出版社 : 新潮社 (2007/11/28)
- 発売日 : 2007/11/28
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 256ページ
- ISBN-10 : 4101001561
- ISBN-13 : 978-4101001562
- 寸法 : 14.8 x 10.5 x 2 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 36,944位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
著者について
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1949(昭和24)年、京都府生れ。早稲田大学文学部卒業。
1979年、『風の歌を聴け』でデビュー、群像新人文学賞受賞。主著に『羊をめぐる冒険』(野間文芸新人賞)、『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』(谷崎潤一郎賞受賞)、『ねじまき鳥クロニクル』(読売文学賞)、『ノルウェイの森』、『アンダーグラウンド』、『スプートニクの恋人』、『神の子どもたちはみな踊る』、『海辺のカフカ』、『アフターダーク』など。『レイモンド・カーヴァー全集』、『心臓を貫かれて』、『キャッチャー・イン・ザ・ライ』、『ロング・グッドバイ』など訳書も多数。
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2021年10月17日に日本でレビュー済み
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物語の導入部分では、グイグイ引き込まれるのですが、なぜか途中で失速してしまいます。終わりまで回復しませんでした。
2023年8月3日に日本でレビュー済み
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かたちのあるもの/かたちのないもの。消えてしまうもの/消えてしまわないもの。消えてしまい戻らないもの/消えても戻って来るもの。ある「資格」のある人/ある「資格」のない人。高所にいるもの/地下にいるもの。動くもの/動かないもの。獰猛でしゃべらない動物/知的でしゃべる動物。あるいはヘテロ/ゲイ。
そういう二元論で整理したくもなるが、そんな単純な整理では片づけられない、高度な物語の集積体。ストーリーとして洒脱で、奥行きがあり、壁があり、生き物がおり、異界へ通じる扉もあり、冥界へも通じている。
特に「品川猿」が名品だと思う。
自分は就職して一年目で、名前を他の職員に貸すことになり、それから運気が一気に下がったような気もする。名前を貸すことは、名前を奪われることでもあり、自分に欠損が生じるのだろうか。そうとしか思えない。自分が奪われた名前を偶然、取り戻したのは35年後だった。それでやっと自分は自分を取り戻したのかもしれない。「品川猿」を読んでそう感じた。
村上春樹の短編集の中でも、グレードが非常に高い作品集だと思う。
そういう二元論で整理したくもなるが、そんな単純な整理では片づけられない、高度な物語の集積体。ストーリーとして洒脱で、奥行きがあり、壁があり、生き物がおり、異界へ通じる扉もあり、冥界へも通じている。
特に「品川猿」が名品だと思う。
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村上春樹の短編集の中でも、グレードが非常に高い作品集だと思う。
2010年2月19日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
奇譚。
不思議な話。
奇譚集というからには、村上春樹の手による不思議な話がつまっている。
ような題名だが、実は奇譚というほどでもない。
そもそも村上春樹の短編は「奇譚」がかっているものが多い傾向にある。
5つの話で構成されるこの短編集は、村上春樹ファンには違和感の無いストーリーが多い。
それでも、最初の話「偶然の旅人」は村上春樹の体験談とともに描かれており、読者にとっても「あり得ない」ほどの奇譚でもなく、印象深い。
JAZZバーで冴えない演奏をするトミー・フラナガン。
そこで、せめて彼に弾いて欲しい曲を2曲願う村上春樹。
とある人が、カフェで読書しているときに出会った人妻。
彼女は偶然にも隣の席で同じ本を読んでいた。
深い仲になりそうになるも、彼の素性から先には進めず。
その彼の素性から疎遠になっていた姉に、思いもかけず連絡をとることになる。
そこで起きたシンクロニシティとは。
奇譚集というほどではないが、ある種独特の雰囲気を持った短編集であることに相違ない。
不思議な話。
奇譚集というからには、村上春樹の手による不思議な話がつまっている。
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奇譚集というほどではないが、ある種独特の雰囲気を持った短編集であることに相違ない。
2019年1月6日に日本でレビュー済み
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気軽に読めて
心にとまる村上春樹ならではの
作品です。
心にとまる村上春樹ならではの
作品です。
2023年4月9日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
何かを得る/何かを失う、何かがある/何かが無くなる。
どちらかがどちらかの代償というわけではなく。
ただ並列に存在し、どちらかと巡り合う。
失い、無くした時に、得たこと、あったことに気づく。
では、得たもの、あったものは自分にとって何だったのか。
こんなに小難しくは書いてないのだけど、わたしにはそう感じられたのだった。
何とはなしに感じられるものがあって、それが何だかはっきりとはしないのだけど、大切なもののような気がする。
わたしが村上春樹さんの短編小説を好むのは、そんなところだ。
どちらかがどちらかの代償というわけではなく。
ただ並列に存在し、どちらかと巡り合う。
失い、無くした時に、得たこと、あったことに気づく。
では、得たもの、あったものは自分にとって何だったのか。
こんなに小難しくは書いてないのだけど、わたしにはそう感じられたのだった。
何とはなしに感じられるものがあって、それが何だかはっきりとはしないのだけど、大切なもののような気がする。
わたしが村上春樹さんの短編小説を好むのは、そんなところだ。
2019年1月1日に日本でレビュー済み
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読んでみたいと思っていたのでよかった。
まだよんでる途中です
まだよんでる途中です