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パンドラの匣 (新潮文庫) 文庫 – 1973/11/1
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「勉強は何の役に立つのか?」
「勉強しないと、どんな人間になってしまうのか?」
「勉強の訓練の底に残るひとつかみの砂金」とは?
令和日本によみがえる、太宰の熱いメッセージ!
この二作は中年になった作者の青春への挽歌であり、恋歌であるのだ―奥野健男
「健康道場」という風変りな結核療養所で、迫り来る死におびえながらも、病気と闘い明るくせいいっぱい生きる少年と、彼を囲む善意の人々との交歓を、書簡形式を用いて描いた表題作。
社会への門出に当って揺れ動く中学生の内面を、日記形式で巧みに表現した「正義と微笑」。
いずれも、著者の年少の友の、実際の日記を素材とした作品で、太宰文学に珍しい明るく希望にみちた青春小説。
「正義と微笑」は戦争中の昭和17年に書き下ろし長編として発表され、「パンドラの匣」は戦後の昭和20年10月より「河北新報」に連載された。ともに太宰30代の作品。
目次
正義と微笑
パンドラの匣
解説 奥野健男
本書収録「正義と微笑」より冒頭
四月十六日。金曜日。
すごい風だ。東京の春は、からっ風が強くて不愉快だ。埃が部屋の中にまで襲来し、机の上はざらざら、頬ぺたも埃だらけ、いやな気持だ。これを書き終えたら、風呂へはいろう。背中にまで埃が忍び込んでいるような気持で、やり切れない。
僕は、きょうから日記をつける。このごろの自分の一日一日が、なんだか、とても重大なもののような気がして来たからである。
本書収録「パンドラの匣」より
作者の言葉
この小説は、「健康道場」と称する或る療養所で病いと闘っている二十歳の男の子から、その親友に宛てた手紙の形式になっている。手紙の形式の小説は、これまでの新聞小説には前例が少かったのではなかろうかと思われる。だから、読者も、はじめの四、五回は少し勝手が違ってまごつくかも知れないが、しかし、手紙の形式はまた、現実感が濃いので、昔から外国に於いても日本に於いても、多くの作者に依って試みられて来たものである。
「パンドラの匣」という題に就ては、明日のこの小説の第一回に於て書き記してある筈だし、此処で申上げて置きたい事は、もう何も無い。
甚だぶあいそな前口上でいけないが、しかし、こんなぶあいそな挨拶をする男の書く小説が案外面白い事がある。
(昭和二十年秋、河北新報に連載の際に読者になせる作者の言葉による。)
本書収録「パンドラの匣」より
君はギリシャ神話のパンドラの匣という物語をご存じだろう。あけてはならぬ匣をあけたばかりに、病苦、悲哀、嫉妬、貪慾、猜疑、陰険、飢餓、憎悪など、あらゆる不吉の虫が這い出し、空を覆ってぶんぶん飛び廻り、それ以来、人間は永遠に不幸に悶えなければならなくなったが、しかし、その匣の隅に、けし粒ほどの小さい光る石が残っていて、その石に幽かに「希望」という字が書かれていたという話。(「幕ひらく1」)
本書「解説」より
(本書収録の二作品は)永遠の青春文学と言われる太宰治の作品の中でも、青春小説という名にもっともふさわしい作品になっている。作者は意識して、青春の正義心、反抗心、純粋さ、フレキシビリティ、不安、懊悩、挫折、よろこび、勇気、生命力、虚栄、エキストリミズム(極端性)などを、ここで取り上げ、強調している。
――奥野健男(文芸評論家)
太宰治(1909-1948)
青森県金木村(現・五所川原市金木町)生れ。本名は津島修治。東大仏文科中退。在学中、非合法運動に関係するが、脱落。酒場の女性と鎌倉の小動崎で心中をはかり、ひとり助かる。1935(昭和10)年、「逆行」が、第1回芥川賞の次席となり、翌年、第一創作集『晩年』を刊行。この頃、パビナール中毒に悩む。1939年、井伏鱒二の世話で石原美知子と結婚、平静をえて「富嶽百景」など多くの佳作を書く。戦後、『斜陽』などで流行作家となるが、『人間失格』を残し山崎富栄と玉川上水で入水自殺。
- ISBN-104101006113
- ISBN-13978-4101006116
- 版改
- 出版社新潮社
- 発売日1973/11/1
- 言語日本語
- 寸法14.8 x 10.5 x 2 cm
- 本の長さ432ページ
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晩年 | 斜陽 | ヴィヨンの妻 | 津軽 | 人間失格 | 走れメロス | |
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【新潮文庫】太宰治 作品 | 妻の裏切りを知らされ、共産主義運動から脱落し、心中から生き残った著者が、自殺を前提に遺書のつもりで書き綴った処女創作集。 | ”斜陽族”という言葉を生んだ名作。没落貴族の家庭を舞台に麻薬中毒で自滅していく直治など四人の人物による滅びの交響楽を奏でる。 | 新生への希望と、戦争の後も変らぬ現実への絶望感との間を揺れ動きながら、命をかけて新しい倫理を求めようとした文学的総決算。 | 著者が故郷の津軽を旅行したときに生れた本書は、旧家に生れた宿命を背負う自分の姿を凝視し、あるいは懐しく回想する異色の一巻。 | 生への意志を失い、廃人同様に生きる男が綴る手記を通して、自らの生涯の終りに臨んで、著者が内的真実のすべてを投げ出した小説。 | 人間の信頼と友情の美しさを、簡潔な文体で表現した「走れメロス」など、中期の安定した生活の中で、多彩な芸術的開花を示した9編。 |
お伽草紙 | グッド・バイ | 二十世紀旗手 | 惜別 | パンドラの匣 | 新ハムレット | |
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昔話のユーモラスな口調の中に、人間宿命の深淵をとらえた表題作ほか「新釈諸国噺」「清貧譚」等5編。古典や民話に取材した作品集。 | 被災・疎開・敗戦という未曾有の極限状況下の経験を我が身を燃焼させつつ書き残した後期の短編集。「苦悩の年鑑」「眉山」等 16 編。 | 麻薬中毒と自殺未遂の地獄の日々──小市民のモラルと、既成の小説概念を否定し破壊せんとした前期作品集。「虚構の春」など7編。 | 仙台留学時代の若き魯迅と日本人学生との心あたたまる交友を描いた表題作と「右大臣実朝」──太宰文学の中期を代表する秀作 2 編。 | 風変りな結核療養所で闘病生活を送る少年を描く「パンドラの匣」。社会への門出に当って揺れ動く中学生の内面を綴る「正義と微笑」。 | 西洋の古典や歴史に取材した短編集。原典「ハムレット」の戯曲形式を生かし現代人の心理的葛藤を見事に描き込んだ表題作等5編。 |
きりぎりす | もの思う葦 | 津軽通信 | 新樹の言葉 | ろまん燈籠 | 地図―初期作品集― | |
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著者の最も得意とする、女性の告白体小説の手法を駆使して、破局を迎えた画家夫婦の内面を描く表題作など、秀作 14 編を収録する。 | 初期の「もの思う葦」から死の直前の「如是我聞」まで、短い苛烈な生涯の中で綴られた機知と諧謔に富んだアフォリズム・エッセイ。 | 疎開先の生家で書き綴られた表題作、『短篇集』としてくくられた中期の作品群に、”黄村先生”ものと各時期の連作作品を中心に収録。 | 地獄の日々から立ち直ろうと懸命の努力を重ねた中期の作品集。乳母の子供たちと異郷で思いがけない再会をした心温まる話など 15 編。 | 小説好きの五人兄妹が順々に書きついでいく物語のなかに五人の性格を浮彫りにするという野心的な構成をもった表題作など 16 編。 | 生誕百年記念出版。才気と野心の原点がここにある。中学生津島修治から作家太宰治へ、文豪の誕生を鮮やかに示す初期作品集。 |
登録情報
- 出版社 : 新潮社; 改版 (1973/11/1)
- 発売日 : 1973/11/1
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 432ページ
- ISBN-10 : 4101006113
- ISBN-13 : 978-4101006116
- 寸法 : 14.8 x 10.5 x 2 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 23,149位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
著者について
(1909-1948)青森県金木村(現・五所川原市金木町)生れ。本名は津島修治。東大仏文科中退。
在学中、非合法運動に関係するが、脱落。酒場の女性と鎌倉の小動崎で心中をはかり、ひとり助かる。1935(昭和10)年、「逆行」が、第1回芥川賞の次席となり、翌年、第一創作集『晩年』を刊行。この頃、パビナール中毒に悩む。1939年、井伏鱒二の世話で石原美知子と結婚、平静をえて「富嶽百景」など多くの佳作を書く。戦後、『斜陽』などで流行作家となるが、『人間失格』を残し山崎富栄と玉川上水で入水自殺。
カスタマーレビュー
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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憧れていた看護師の結婚という壁を受け入れながら精神的にも肉体的にも健康になり、そして成長するお話。
This book was beautiful and I'm so happy that I found it and I will hold it dear and recommend it to many.
From the first paragraph, I was hooked -- but I knew I would be going in
I read this book in two nights, although it too until 4 a.m one night (couldn’t stop). I wouldn’t mind reading about these people again. There was a lot left open for further development.
Changed my life. That sounds so cliche right? But seriously. When I ordered this book, I got it on audio book as a treat for my vacation.
I can not express how expertly this book was written and how well the author was told.
個人的に『桜桃忌』に主宰する読書会に向けて学生時代以来、久しぶりに再読してみました。
さて、そんな本書は前述した通り、三十代になった著者が年少の友、堤康久の十六歳から十七歳の日記、あるいは肺結核の療養所から太宰ファンの木村庄助が著者に宛てた書簡をもとに創作、前者は戦時中に『正義と微笑』として書き下ろしで、後者は『パンドラの匣』として新聞連載され、敗戦後に単行本化されたもので。
時期や形式は違えど、それぞれ学校の受験戦争や部活、家庭環境に悩まされながら【演劇に道を見つけた少年の成長物語】そして『健康道場』という一風変わった結核療養所での【三角関係を描いた恋愛小説】という、誰しもが通り抜けたであろう青春時代を瑞々しく描いているのですが。
朧げながら中学か高校時代に初めて読んだ時は二作品共に【年齢の近い主人公】に自分を重ねて"ここまで自分は拗らせてもないし、ナルシストでもないなー"と笑い飛ばすかのように読んだ記憶があるのですが(すいません)
執筆当時の著者の年齢も越えて立派なおっさん『かっての若者』として本書を手にとった今回。
実際の日記や手記をベースにしつつも、どちらも可愛らしい美少年が主人公の両作品に前者は【著者自身の文学観や演劇観】後者には敗戦後、最初に書かれた小説ということもあってか、著者には珍しく【時代色を感じさせながら、希望に満ちていて】読みやすくも、どちらも普遍的な魅力を持った傑作だと(手のひらを返すようですが)びっくりしました。
明るく、希望に満ちた著者作として。また読みやすくも工夫に満ちた書簡体小説、日記小説としてもオススメ。
共通して、青年期の主人公が、周囲の影響を受けながら感情を吐露し、生活している様を描いているのですが、前半の主人公がクリスチャンという事もあって(どちらも多少、スレている所はあるのですが)救いのあるサクセスストーリーといった感じがしました。
後半の主人公は、前半の主人公よりも年齢が上で、喀血のため進学もできずに、健康道場という療養施設へ入れられます。
前半では、役者になりたいという青年の夢を、後半では療養生活での患者や看護婦(助手)たちの温かな人物像を描いておりました。
読んで良かったと思える作品です。
いやいや素晴らしい。なんとも心の温まる、かつ清涼感あふれる読み応えのある内容です。
結核療養所を舞台とした療養中の青年主人公の周囲で繰り広げられる様々な人間模様。実に魅力的な仲間たちとの出会い、語らい。ほろ苦い青春のひととき。親友に送る近況報告の手紙の形で巧みに進行する展開にグググッと引き込まれました。最後まで期待を裏切らない素晴らしい物語です。ぜひ御一読あれ!