短いエッセイが多く、ちょっとした時間に一つ二つ読むことができて良い。内容は衒ったところがなく読みやすいがそれでいて読み応えのあるものとなっている。著者のエッセイに興味があるならこれから始めるのがおすすめだ。
文庫版の真ん中あたり、色の違う紙を使ったページはドラマについての文章で、ドラマを観ているか少しは内容を知っていないとわかりにくいかもしれない。観たくても簡単に観られないのが残念だ。
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逃げていく街 (新潮文庫 や 28-15) 文庫 – 2001/2/1
山田 太一
(著)
- 本の長さ346ページ
- 言語日本語
- 出版社新潮社
- 発売日2001/2/1
- ISBN-104101018251
- ISBN-13978-4101018256
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登録情報
- 出版社 : 新潮社 (2001/2/1)
- 発売日 : 2001/2/1
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 346ページ
- ISBN-10 : 4101018251
- ISBN-13 : 978-4101018256
- Amazon 売れ筋ランキング: - 656,882位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 8,975位新潮文庫
- - 10,432位近現代日本のエッセー・随筆
- - 27,298位評論・文学研究 (本)
- カスタマーレビュー:
著者について
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カスタマーレビュー
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2012年4月15日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
山田太一のエッセイは大学生のときに読んだ『路上のボールペン』以来。
その頃は氏のいいたいことがあまりすっきりとは分からなかったが、
でも今回本書を読んでみると、そうだ、そうだ、という感じでよく分かった。
いや、分かっているつもりになった。やはり年輪の差か。
中には他者の著作の「あとがき」として書かれたレビューのような内容もあるので、
それそのものを読んでいないと隔靴掻痒を免れない弊もあるけれど、
概ねおもしろいエッセイだった。
山田太一の文章を、うまいとか下手で論じては(もちろんできるだろうけれど)
魅力を言い得ることにならないと思う。
冗長ゆえにじんわり効いたり、言葉少なゆえに胸を突かれたり、
と一口では説明できない味わいがあってクセになる。
これがドラマの台詞では「山田太一節」ということになるのだろう。
あそこがよかった、ここがよかった、といちいち挙げるとキリがない。
全編どこを読んでもラインマーカーでチェックしたくなるような文章に出逢える。
でも…といいながら「でも」という接続詞ではつながらないことを最後にいうけれど、
山田太一ってけっこう面倒くさい人かもしれない。
そんな感想を少しだけ抱かせることも含めて、魅力的なエッセイだと思った。
その頃は氏のいいたいことがあまりすっきりとは分からなかったが、
でも今回本書を読んでみると、そうだ、そうだ、という感じでよく分かった。
いや、分かっているつもりになった。やはり年輪の差か。
中には他者の著作の「あとがき」として書かれたレビューのような内容もあるので、
それそのものを読んでいないと隔靴掻痒を免れない弊もあるけれど、
概ねおもしろいエッセイだった。
山田太一の文章を、うまいとか下手で論じては(もちろんできるだろうけれど)
魅力を言い得ることにならないと思う。
冗長ゆえにじんわり効いたり、言葉少なゆえに胸を突かれたり、
と一口では説明できない味わいがあってクセになる。
これがドラマの台詞では「山田太一節」ということになるのだろう。
あそこがよかった、ここがよかった、といちいち挙げるとキリがない。
全編どこを読んでもラインマーカーでチェックしたくなるような文章に出逢える。
でも…といいながら「でも」という接続詞ではつながらないことを最後にいうけれど、
山田太一ってけっこう面倒くさい人かもしれない。
そんな感想を少しだけ抱かせることも含めて、魅力的なエッセイだと思った。
2008年12月21日に日本でレビュー済み
数々の名作ドラマを生み出してきた山田太一氏のさまざまな文章を集めた本。エッセイ集というよりは、子供のころから映画の助監督時代までの様々な思い出、日常で著者が感じたこと、自作テレビドラマをめぐってのエピソードなど、さまざまな文章を寄せ集めた感じの本である。
これらの文章は、(人によって感じ方はさまざまであろうが、私の場合は)玉石混交のように感じた。自作ドラマに出演した俳優について書いたものや日常生活で体験したことについて書いたエピソードは「さすがにウマイなあ」という感じがする一方、観念的に著者の考えを述べた文章や他人の作品を評したものは、たいくつな印象がする。
ぜひ読むべき本とまでは言えないが、いい文章もあるので、山田太一氏に興味を感じている人ならば読む価値があると思う。
これらの文章は、(人によって感じ方はさまざまであろうが、私の場合は)玉石混交のように感じた。自作ドラマに出演した俳優について書いたものや日常生活で体験したことについて書いたエピソードは「さすがにウマイなあ」という感じがする一方、観念的に著者の考えを述べた文章や他人の作品を評したものは、たいくつな印象がする。
ぜひ読むべき本とまでは言えないが、いい文章もあるので、山田太一氏に興味を感じている人ならば読む価値があると思う。
2013年6月18日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
映画監督の木下恵介の流れを汲んでおり、多分に影響を受けてることが
本書を読むと理解できる。日本の生活者の感覚を汲み取っており筆者の
本質がよくあらわれてるエッセイである。特に印象に残ったのは名優、
故渥美清、沢村貞子の人柄について言及してるところである、「おふた
りとも人間について深くあきらめているようなところがあった、人間関
係についても深入りを断念してるようなところがあった、だから嫌味が
なかたのだと思う」筆者の人間観察の鋭さと人生観がわかる言葉である。
本書を読むと理解できる。日本の生活者の感覚を汲み取っており筆者の
本質がよくあらわれてるエッセイである。特に印象に残ったのは名優、
故渥美清、沢村貞子の人柄について言及してるところである、「おふた
りとも人間について深くあきらめているようなところがあった、人間関
係についても深入りを断念してるようなところがあった、だから嫌味が
なかたのだと思う」筆者の人間観察の鋭さと人生観がわかる言葉である。
2009年4月14日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
久しぶりに山田氏のドラマを拝見して、なんとなく山田氏の本をよんでみたくなったのでこの本を選んでみました。映画の助監督時代の話やテレビと映画の狭間で揺れる気持ちなど丁寧に書いてあってとてもよかったです。今度は脚本を読みたいです。
2007年8月2日に日本でレビュー済み
ひとつひとつのエッセイが実に丁寧に書かれている。
決して巧いとは言えないが、じっと心に迫ってくるものがある。
決して巧いとは言えないが、じっと心に迫ってくるものがある。