山椒魚は、むかしむかし中学校の国語の教科書で読んだ。教科書では不適切な語句や表現や、頁数の都合からか、編集されてかなり短編化されていたように記憶している。
「奈落の底」という単語を当時の教科書で初めて知ったのだが、本書には出てこない。おそらく何か教科書にふさわしくない単語だったものを、教科書用に「奈落の底」と書き換えたのではないだろうか。
杉苔、銭苔、黴、小蝦、目高、水すまし、蛙。それぞれの存在が色々と想像させてくれ、久しぶりに読んでむかし感じなかった面白さを味わえた。
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山椒魚 (新潮文庫) 文庫 – 1948/1/15
井伏 鱒二
(著)
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ユーモアと悲しみ、そして微笑…。
その文体も味わい深い、12の初期短編を集める。
老成と若さの不思議な混淆、これを貫くのは豊かな詩精神。飄々として明るく踉々として暗い。本書は初期の短編より代表作を収める短編集である。岩屋の中に棲んでいるうちに体が大きくなり、外へ出られなくなった山椒魚の狼狽、かなしみのさまをユーモラスに描く処女作「山椒魚」、大空への旅の誘いを抒情的に描いた「屋根の上のサワン」ほか、「朽助のいる谷間」など12編。
目次
山椒魚
朽助のいる谷間
岬の風景
へんろう宿
掛持ち
シグレ島叙景
言葉について
寒山拾得
夜ふけと梅の花
女人来訪
屋根の上のサワン
大空の鷲
井伏鱒二 人と文学 河盛好蔵
『山椒魚』について 亀井勝一郎
年譜
本書収録「山椒魚」冒頭
山椒魚は悲しんだ。
彼は彼の棲家である岩屋から外に出てみようとしたのであるが、頭が出口につかえて外に出ることができなかったのである。今はもはや、彼にとっては永遠の棲家である岩屋は、出入口のところがそんなに狭かった。そして、ほの暗かった。強いて出て行こうとこころみると、彼の頭は出入口を塞ぐコロップの栓となるにすぎなくて、それはまる二年の間に彼の体が発育した証拠にこそはなったが、彼を狼狽させ且つ悲しませるには十分であったのだ。
「何たる失策であることか! 」
本書解説「井伏鱒二 人と文学」より
処女作『山椒魚』が『幽閉』という題で同人雑誌「世紀」(大正十二年七月)に発表されたときも、ある評論家から「古くさい」という意味の短評で新聞の文芸欄で片づけられただけであった。しかし、当時、青森中学一年生だった太宰治がこれを読んで「坐っておられなかったくらいに興奮した。……私は埋もれたる無名不遇の天才を発見したと思って興奮した」と彼は書いている。
――河盛好蔵(文芸評論家)
本書解説「『山椒魚』について」より
井伏さんの作品は親しみ易く入り易い。飄々たる風格という定評で安心して甘えてしまうのである。しかし、のびやかでユーモラスで、とめどもない作風の底に、頗(すこぶ)るがっちりしたものがあることを人々は見逃す。実をいえば井伏さんの初期の作品を、こんなにまとめて読んだのは私としてもはじめてのことだが、最もつよく印象づけられたのは何かといえば、峻厳無比とでも言いたい自己抑制力であった。人は意外とするであろうが、井伏さんは本質においてストイックな作家である。これは文体の問題、芸の問題である。
――亀井勝一郎(文芸評論家)
井伏鱒二(1898-1993)
広島県生れ。本名、満寿二。中学時代は画家を志したが、長兄のすすめで志望を文学に変え、1917(大正6)年早大予科に進む。1929(昭和4)年「山椒魚」等で文壇に登場。1938年「ジョン万次郎漂流記」で直木賞を、1950年「本日休診」他により読売文学賞を、1966年には「黒い雨」で野間文芸賞を受けるなど、受賞多数。1966年、文化勲章受賞。
その文体も味わい深い、12の初期短編を集める。
老成と若さの不思議な混淆、これを貫くのは豊かな詩精神。飄々として明るく踉々として暗い。本書は初期の短編より代表作を収める短編集である。岩屋の中に棲んでいるうちに体が大きくなり、外へ出られなくなった山椒魚の狼狽、かなしみのさまをユーモラスに描く処女作「山椒魚」、大空への旅の誘いを抒情的に描いた「屋根の上のサワン」ほか、「朽助のいる谷間」など12編。
目次
山椒魚
朽助のいる谷間
岬の風景
へんろう宿
掛持ち
シグレ島叙景
言葉について
寒山拾得
夜ふけと梅の花
女人来訪
屋根の上のサワン
大空の鷲
井伏鱒二 人と文学 河盛好蔵
『山椒魚』について 亀井勝一郎
年譜
本書収録「山椒魚」冒頭
山椒魚は悲しんだ。
彼は彼の棲家である岩屋から外に出てみようとしたのであるが、頭が出口につかえて外に出ることができなかったのである。今はもはや、彼にとっては永遠の棲家である岩屋は、出入口のところがそんなに狭かった。そして、ほの暗かった。強いて出て行こうとこころみると、彼の頭は出入口を塞ぐコロップの栓となるにすぎなくて、それはまる二年の間に彼の体が発育した証拠にこそはなったが、彼を狼狽させ且つ悲しませるには十分であったのだ。
「何たる失策であることか! 」
本書解説「井伏鱒二 人と文学」より
処女作『山椒魚』が『幽閉』という題で同人雑誌「世紀」(大正十二年七月)に発表されたときも、ある評論家から「古くさい」という意味の短評で新聞の文芸欄で片づけられただけであった。しかし、当時、青森中学一年生だった太宰治がこれを読んで「坐っておられなかったくらいに興奮した。……私は埋もれたる無名不遇の天才を発見したと思って興奮した」と彼は書いている。
――河盛好蔵(文芸評論家)
本書解説「『山椒魚』について」より
井伏さんの作品は親しみ易く入り易い。飄々たる風格という定評で安心して甘えてしまうのである。しかし、のびやかでユーモラスで、とめどもない作風の底に、頗(すこぶ)るがっちりしたものがあることを人々は見逃す。実をいえば井伏さんの初期の作品を、こんなにまとめて読んだのは私としてもはじめてのことだが、最もつよく印象づけられたのは何かといえば、峻厳無比とでも言いたい自己抑制力であった。人は意外とするであろうが、井伏さんは本質においてストイックな作家である。これは文体の問題、芸の問題である。
――亀井勝一郎(文芸評論家)
井伏鱒二(1898-1993)
広島県生れ。本名、満寿二。中学時代は画家を志したが、長兄のすすめで志望を文学に変え、1917(大正6)年早大予科に進む。1929(昭和4)年「山椒魚」等で文壇に登場。1938年「ジョン万次郎漂流記」で直木賞を、1950年「本日休診」他により読売文学賞を、1966年には「黒い雨」で野間文芸賞を受けるなど、受賞多数。1966年、文化勲章受賞。
- ISBN-104101034028
- ISBN-13978-4101034027
- 版改
- 出版社新潮社
- 発売日1948/1/15
- 言語日本語
- 寸法14.8 x 10.5 x 2 cm
- 本の長さ304ページ
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価格 | ¥539¥539 | ¥473¥473 | ¥880¥880 | ¥693¥693 | ¥693¥693 |
【新潮文庫】井伏鱒二 作品 | 大きくなりすぎて岩屋の棲家から永久に出られなくなった山椒魚の狼狽をユーモア漂う筆で描く処女作「山椒魚」など初期作品12編。 | 昭和30年代初頭。東京は上野駅前の旅館を舞台に、番頭たちの奇妙な生態や団体客が巻き起こす珍騒動を描いた傑作ユーモア小説。 | 一瞬の閃光に街は焼けくずれ、放射能の雨の中を人人はさまよい歩く。罪なき広島市民が負った原爆の悲劇の実相を精緻に描く名作。〈野間文芸賞受賞〉 | 都を追われて瀬戸内海を転戦するなま若い平家の公達の胸中や、数奇な運命に翻弄される少年漁夫の行末等、著者会心の歴史名作集。〈直木賞受賞〉 | 時世の大きなうねりの中に、荻窪の風土と市井の変遷を捉え、土地っ子や文学仲間との交遊を綴る。半生の思いをこめた自伝的長編。 |
登録情報
- 出版社 : 新潮社; 改版 (1948/1/15)
- 発売日 : 1948/1/15
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 304ページ
- ISBN-10 : 4101034028
- ISBN-13 : 978-4101034027
- 寸法 : 14.8 x 10.5 x 2 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 15,196位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
著者について
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2019年12月22日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
届いた商品が表紙が違っていて、発刊日が古いものでした。文章の字がかなり小さく読みにくいものでした。
連絡したら、即座に返金してくださいました。残念でしたが、親切な対応をいただいたので、3つにしました。
連絡したら、即座に返金してくださいました。残念でしたが、親切な対応をいただいたので、3つにしました。
2024年5月15日に日本でレビュー済み
山椒魚は孤独と孤立のどちらの喩えなのだろうか。蛙という他者の存在は孤立の暗示か。
2021年11月24日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
かなり短く、ささっと読める一冊
だけど、ひとつひとつの展開や表現がとにかく詩的で儚い
美しい夢を見た朝のような気持ちにさせてくれます
気分がすぐれない時にぱらぱらめくって、リフレッシュする日もあります
何回も読んで味わいが深くなる一冊
今売れてるミュージシャンも読んでる人が多いらしい
確かに納得
とにかく、本が好きな方は必読です!
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2018年9月25日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
大好きな本なので、もう一冊買いました。持ってるものは、もうかなり昔のものなのですが、今回購入したら文字が大きくなっていて嬉しかったです。