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音楽 (新潮文庫) 文庫 – 1970/2/20

4.4 5つ星のうち4.4 62個の評価

少女期の兄との近親相姦により、美しい“愛"のオルガスムスを味わった麗子は、兄の肉体への憧憬を心に育み、許婚者をも、恋人をも愛することができない。麗子の強烈な自我は、彼女の不感症を癒すべく、懇切な治療を続ける精神分析医の汐見医師をさえ気まぐれに翻弄し、治療は困難をきわめる――。女性の性の複雑な深淵に迫り、人間心理を鋭く衝いた、悪魔的魅力をたたえた異色作。
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登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ 新潮社; 改版 (1970/2/20)
  • 発売日 ‏ : ‎ 1970/2/20
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 文庫 ‏ : ‎ 272ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4101050171
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4101050171
  • 寸法 ‏ : ‎ 14.8 x 10.5 x 2 cm
  • カスタマーレビュー:
    4.4 5つ星のうち4.4 62個の評価

著者について

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三島 由紀夫
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(1925-1970)東京生れ。本名、平岡公威。

1947(昭和22)年東大法学部を卒業後、大蔵省に勤務するも9ヶ月で退職、執筆生活に入る。1949年、最初の書き下ろし長編『仮面の告白』を刊行、作家としての地位を確立。

主な著書に、1954年『潮騒』(新潮社文学賞)、1956年『金閣寺』(読売文学賞)、1965年『サド侯爵夫人』(芸術祭賞)等。1970年11月25日、『豊饒の海』第四巻「天人五衰」の最終回原稿を書き上げた後、自衛隊市ヶ谷駐屯地で自決。ミシマ文学は諸外国語に翻訳され、全世界で愛読される。

カスタマーレビュー

星5つ中4.4つ
5つのうち4.4つ
62グローバルレーティング

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上位レビュー、対象国: 日本

2021年8月17日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
大変満足です。ありがとうございました。
1人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2016年6月6日に日本でレビュー済み
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この作品は心理劇である。
そもそも三島の心理的洞察には鋭いものがあり、だからこそ優れた小説家たりえているのだが、
彼の作品に登場する主人公は、一方ならぬ自意識を持っている人物ばかりであり、
その自意識こそが彼の作品の支柱となっている。
いわば自意識こそが、人間の「条件」であり、人間を複雑怪奇な存在にしているものでもあり、
だからこそ、三島は自意識の強い主人公を意図的に設定して、人間の真実性に迫ることが
できると考えた。シンプルなヒューマニズム思想や階級史観などでは、人間の真実を語りえない。

そこで、この『音楽』という作品は、三島文学思想の一つのアンチテーゼを表現した
作品であると言ってよい。三島はある意味において、心理主義文学者であるものの、
心理学や精神分析というものを嫌っていた。
そのような科学主義的な合理性というものから、人間自体を表現できないと考えていたのである。
人間というのは情念や欲動に支配されており、不合理性に包まれた存在であると見る。
したがって、心理劇作家としての三島由起夫はありえても、心理学者(精神分析家)としての
三島由紀夫は存在しえないのである。
そしてこの小説はあえて、精神分析的な考察に則りながら、精神科医と患者を主人公に据えて
物語を展開させている。アンチテーゼ文学とは言いながら、三島は精神分析に関する
一角ならぬ興味をいだき、かなり勉強もしていたことを伺い知ることができる。
だから彼にとってみれば、一つの挑戦的な実験小説であり、彼の本来的な文学様式ではない。
内容についても彼にしては平易な文章で描かれ、読みやすいものであり、
単純に読み手側からいえば、平明な小説に仕立て上げられているのである。

しかし、その心理分析手法を用いながらも、描かれる表現の見事さには、
非常に感心させられてしまうほどの三島節も健在である。
そして、理路整然とした心理分析というものを行ってみせながら、
精神分析的な文学表現というものに対する批判的な三島の声が、
常に、同時に聞こえ響いてくるのである。

だからこそ、この作品は三島文学の中では実にユニークで特異な小説であって、
その意味からでも、読むべき作品としてお勧めしたいものである。
いわば、三島の数ある作品の中でも、特筆に値するほど本道から外れた作品であって、
オーセンティックな三島文学ではないことを前提として読むべきでありながら、
ユニークな角度から三島文学をより深く知ることができ、大いに価値的なものである。
三島にしてはエンディングに救いがあるのは珍しいが、これは精神分析が医学治療である限り、
結末において主人公を完治させなければならないからである。しかし、彼の本意からすれば
そのような結末にしたくはない筈だが、そうせざるを得なかったのも、完全主義者三島が
結末に至るまで、アンチテーゼの実行義務を果たそうとしたからだろう。
さすがと言うべきである。
22人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2018年5月23日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
この小説は初めて読んだが、とても面白かった。主人公は女性で、医師と患者との間で繰り広げられる心理的な駆け引き?が中心的なプロットで、セクシャルニーズのセルフコントロールと言う問題は誰もが抱えている普遍的なテーマだろう。発表当時はいわゆるエンターテインメント小説として出された物だと思うが、それにしても「良くできた物語」であるに違いない。
2人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2013年1月18日に日本でレビュー済み
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イギリスに嫁いでいる娘に、いろいろな本を買いました。とっても喜んでいました。
3人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2017年4月9日に日本でレビュー済み
三島由紀夫の作品には「金閣寺」のように哲学的だが少し読みづらいもの、「潮騒」のように読みやすいがあまり哲学的ではないものがありますが、そういった中でこの「音楽」はうまくバランスが取れた、バランスが取れたといっても50%-50%ではなく、mutually exclusiveな要素をうまく克服して70%-70%、80%-80%にもってきた、そんな作品のように思います。

主人公である精神科医の汐見は性(エロティシズム)を徹底的に考察することで精神分析を繰り広げていきますが、「いかにヒステリーの諸症状に、性的昂奮の模写が多いかに感嘆するのであった」とあるように、心因性精神障害とエロティシズムの哲学的な類似性がこの作品の重要なテーマになっています。つまり、社会を軸にして考えると心因性精神障害とエロティシズムは非社会的という点で共通しているということです。エロティシズムの非社会的特徴を報告したのはジョルジュ・バタイユですが、渋沢龍彦による本作品の解説にもあるように、三島由紀夫がジョルジュ・バタイユの理論に影響されてこの作品を書いたことがうかがわれます。
8人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2021年1月4日に日本でレビュー済み
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インテリが書いたインテリゲンチヤな本。
序盤から中盤にかけて、なぜAVに近親相姦モノがあるのか納得させられた。
ただ、最後のオチで、なんとまぁ奇妙奇天烈な人間もいるもんだと、理解はできるが納得はいかない終わり方の小説。
「金閣寺」や「潮騒」はサイコーだけど、この作品は正直イマイチでした。
2人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2020年12月17日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
金閣寺を読んだ時の言葉選び、作風に惹かれて購入しました。三島由紀夫のイメージと違い、ライトな感じで読めました。
2005年8月15日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
冷感症の患者の治療の過程を追った小説であり、「音楽」というのは性的快感のことであって抽象的なものではありません。ですからそういう話はお好きでない方にはお薦めできません。
手段として精神分析を使っていますが、それにこだわることはないでしょう。サスペンスとして楽しめばいいと思います。思いもかけない展開の連続で引き付けられます。驚きの結末が待っています。
5人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート