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破戒 (新潮文庫) 文庫 – 2005/7/1

島崎藤村 (著)

4.2 632個の評価

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言われのない差別と偏見の中で生きた主人公・瀬川丑松。
日露戦争を通過した戦後文学の最初の新しい旗として、花々しく評価された作品。

明治後期、部落出身の教員瀬川丑松は父親から身分を隠せと堅く戒められていたにもかかわらず、同じ宿命を持つ解放運動家、猪子蓮太郎の壮烈な死に心を動かされ、ついに父の戒めを破ってしまう。その結果偽善にみちた社会は丑松を追放し、彼はテキサスをさして旅立つ。
激しい正義感をもって社会問題に対処し、目ざめたものの内面的相剋を描いて近代日本文学の頂点をなす傑作である。用語、時代背景などについての詳細な注解および年譜を付す。[付・北小路健「『破戒』と差別問題」]

本書「解説」より
単に外からの圧迫としてだけではなく、その圧迫に屈従する自我との内心のたたかいとして、丑松は二重に傷つかないわけにはいかなかったのだ。ここには幾重にも屈折しながら、藤村自身の特殊な運命が丑松という主人公に託して描かれてある、といえないこともない。主人公の環境そのものは、七年間田舎教師として寒い高原にとどまった藤村の実地の見聞をもととしてつくりあげられてある。しかし、ほかならぬ瀬川丑松という主人公をえらんだ作者の選択には、単なる見聞や観察をこえた藤村その人の運命感が仮託されてあった、といえるかもしれぬ。だが、その場合注意すべきは、その選択がまだ薄明の無意識のうちに遂行された、という事実である。
――平野謙(文芸評論家)

島崎藤村(1872-1943)
筑摩県馬籠村(現在の岐阜県中津川市)に生れる。明治学院卒。1893(明治26)年、北村透谷らと「文学界」を創刊し、教職に就く傍ら詩を発表。1897年、処女詩集『若菜集』を刊行。1906年、7年の歳月をかけて完成させた最初の長編『破戒』を自費出版するや、漱石らの激賞を受け自然主義文学の旗手として注目された。以降、自然主義文学の到達点『家』、告白文学の最高峰『新生』、歴史小説の白眉『夜明け前』等、次々と発表した。1943(昭和18)年、脳溢血で逝去。享年72。

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ISBN-10

4101055076
ISBN-13

978-4101055077
版

改
出版社

新潮社
発売日

2005/7/1
言語

日本語
寸法

10.67 x 2.03 x 14.99 cm
本の長さ

512ページ
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	春	桜の実の塾する時	破壊	千曲川のスケッチ	藤村詩集

カスタマーレビュー	11	19	632	142	53
価格	￥649	￥539	￥825	￥605	￥539
【新潮文庫】島崎藤村　作品	明治という新時代によって解放された若い魂が、様様な問題に直面しながら、新たな生き方を希求する姿を浮彫りにする最初の自伝小説。	甘ずっぱい桜の実に懐しい少年時代の幸福を象徴させて、明治の東京に学ぶ岸本捨吉を捉える青春の憂鬱を描き『春』の序曲をなす長編。	明治時代、被差別部落出身という自分の出生を明かした教師瀬川丑松を主人公に、周囲の理由なき偏見と人間の内面の闘いを描破する。	詩から散文へ、自らの文学の対象を変えた藤村が、めぐる一年の歳月のうちに、千曲川流域の人びとと自然を描いた「写生文」の結晶。	「千曲川旅情の歌」「椰子の実」など、日本近代詩の礎を築いた藤村が、青春の抒情と詠嘆を清新で香り高い調べにのせて謳った名作集。


	夜明け前　第一部〔上〕	夜明け前　第一部〔下〕	夜明け前　第二部〔上〕	夜明け前　第二部〔下〕

カスタマーレビュー	84	46	34	39
価格	￥825	￥693	￥781	￥880
【新潮文庫】『夜明け前』シリーズ	明治維新の理想に燃えた若き日から失意の中に狂死するまで──著者の父をモデルに木曽・馬籠の本陣当主、青山半蔵の生涯を描く。

登録情報

出版社 ‏ : ‎ 新潮社; 改版 (2005/7/1)
発売日 ‏ : ‎ 2005/7/1
言語 ‏ : ‎ 日本語
文庫 ‏ : ‎ 512ページ
ISBN-10 ‏ : ‎ 4101055076
ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4101055077
寸法 ‏ : ‎ 10.67 x 2.03 x 14.99 cm

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- - 126位新潮文庫
- - 163位日本文学

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のびたくん

読みごたえがある

2024年1月11日に日本でレビュー済み

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差別は追いかけてくるという部落差別の問題をしっかり捉えている。ボリュームがあるが、どんどん読み進めることができた。

2024年1月8日に日本でレビュー済み

Amazonで購入

安価で、黄ばみありますが逆に味が有り気に入ってます。

1人のお客様がこれが役に立ったと考えています

役に立った

こまちや

良い

2023年2月24日に日本でレビュー済み

Amazonで購入

良い

2人のお客様がこれが役に立ったと考えています

役に立った

岡野OL

重い苦しい。

2024年5月16日に日本でレビュー済み

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人らしくて人ではない、をまさに暗示したような表紙絵が印象的。人間の自己肯定感が優越感によっても生まれるところに差別の根源があるような気がした。

2022年6月27日に日本でレビュー済み

Amazonで購入

とくにありません。

2人のお客様がこれが役に立ったと考えています

役に立った

AritaKy

中学時代に読んだ最初の小説。

2021年10月10日に日本でレビュー済み

Amazonで購入

読むうちに読んだ当時の情景も思いだす。

2人のお客様がこれが役に立ったと考えています

役に立った

gm300

差別の形について考える。漢字の使い方がおもしろい。

2021年9月11日に日本でレビュー済み

Amazonで購入

差別の対象は時代ごとに変わっていく。武士とそれ以外、平民とそれ以外、男性とそれ以外、日本国籍の人とそれ以外、キリスト教徒とそれ以外。差別は、多くの人が区別を上下と取り違えていることによる。誰もが自分が一番下とは思いたくない。

そんな観点で読むと、古いし、固い。しかし、途中で読み方を変えた。漢字の使い方が面白い。
「政治」>「政事」、フリが、じょうだん(冗談)>「戯言」、難しい>六つ敷。
ここまでは明らかに今の表現からして間違い。その他に、
くるしみ＞苦痛、はずかしめ＞恥辱、あそびめ＞娼婦、かんがえ＞思想、ありさま＞光景、てむかい＞抵抗、さきに＞将来
この辺りは漢字表現もあるにもかかわらずフリと文字が違う。

これは青空文庫の特有？　であれば止めた方がいい。
差別の形を考えるのであれば、最後2章は不要だ。入れるなら、差別を深く考えていない人は、やっぱり考えを何も考えない　という状況と対比するとかしてほしい。って著者はすでにいないから無理か。

2人のお客様がこれが役に立ったと考えています

役に立った

廉一富

This book can really help guide you to achieve your goals.

2019年5月11日に日本でレビュー済み

Amazonで購入

I have recommended the book to many people and love discussing it with others.
I recommend this book for anyone who needs a little positively in their lives.
It’s an easy read and as I got farther into the book I didn’t want to put it down.

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